みさと(2) だお ◆oCJZGVXoGI

    

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382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 20:29:35.36 tm6OuRC70

「俺はやっぱゲーム&ウォッチ、何故なら彼もまt」
「私はフォックスですね、この銃による攻撃がとても好きで」
「んじゃ俺はカービィ」
「カービィ可愛らしいですね」
「フォックスを使って遠くから攻撃が好きなんでしたっけ…?」
無言の威圧を始める二人にミサトは冷や汗を流す。
それにまだ俺がまだ喋ってたのに勝手に話し出してさ…なんだよなんだよ…
バーローが膝の上に乗り、真剣な顔をした二人をおいてミサトはゲームをスタートさせる。
コンピューターとミサトの対戦が始まり、少し離れた場所でミサキとミズキがバシバシ殴りあってる。
そしてカービィが一瞬の隙をつきフォックスをコピーしたことで戦いは銃撃戦へ変わる。
コンピューターを盾にして激しい銃撃戦でコンピューターは吹っ飛びまくり既に退場してしまった。
ゲーム&ウォッチは完全に無視されてるらしく、隅っこでポケモンを出して遊んでいる。
「そろそろ終わりにしようじゃないか」
「そうね…行くわよっ!」
「こい!!」
「うおっ!まぶしっ!」
二人が飛び立ち殴りあう横でモンスターボールからミュウが現れ飛んでいった。
二人は空中で激しい打ち合いをしている。
「すげぇ…あの二人落ちながら戦ってる…」
二人とも死んだ。


388 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 20:47:25.65 tm6OuRC70

「私プリンって好きでね~」
「俺も俺も!」
大島と石田は80円のプリンを食べながらスプーンを振って会話をしている。
80円とは言っても手作りのプリンでそれなりの大きさをしており、美味い。
表面が少し固めに焼いてあり、中はしっとり、味は後味をあまり残さないさっぱりとしたプリンだ。
二人がうれしそうに食べている横で足立はプリンについてくるプラスチックのスプーンを咥えたまま悩んだ顔をしている。
大島の下着が見えていることを注意したいらしいが、女の子である石田が言わないのだからアリなのかと悩む。
「おいしくなかった?」
首を少し傾げて聞いてくる大島に足立は急いで首を横に振る。
「おいしかったけど・・・・・・みさと下着見えてる」
「ん?んー?」
だから何と言いたそうな大島の視線に足立は苦笑いをする。
「女の子になったのだから、そういうのは気をつけないと・・・という事ですね」
「う、そう・・・そういうこと」
石田に助けられたと苦笑いすると石田は足立に微笑んで見せた。
「めんどっちーなぁ・・・」
大島はまだまだ女の子とは呼べそうにない。


390 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 21:00:33.74 tm6OuRC70

「みさと!ちゃんとシャツを着なさい」
「え~・・・」
「え~じゃないの、お父さんが目のやり場に困るって言ってるの」
「しゃーねーなぁ」
大島はあくびをしながらシャツを着ると扇風機の前に座りバーローを膝に乗せる。
ふさふさした毛並みのバーローを撫でながら風鈴の音が家に響いている。
男だったときはゲームゲームの毎日だったのに今ではこうやってバーローを乗っけてぼ~っとするようになってる。
何故かはわからないが考え方も女性的というか・・・喋るときも俺という言葉が出にくくなっている事に気づいていた。
このままでは考えも喋る言葉も・・・全部が女と同じになってしまうような気がして怖かった。
怖かったからこうして今の時間をゆっくり過ごしたいと思っているのかもしれない。
「バーローは…俺が居なくなってもへーきかな?」
いつか自分という人格も塗り替えられてしまうような気がして怖かった。
「にゃぁ」
「猫語はわかんないな~」
お腹をくすぐりながら顔を近づけぎゅーっと抱っこするとシャツに爪を立てられ取るのに一苦労だ。
バーローは相変わらず光を反射して赤っぽく光る目でこちらを見ている。
「怖いけど、みんなこんな感じなのかなぁ・・・」


398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 21:42:28.12 tm6OuRC70

「プールだぞー!おーい!!」
「ん~・・・先にいってて、俺もあとでいくから」
大島は一人でプールへと自転車を走らせ学校にたどり着いた。
夏休み中にある水泳の授業は大島の楽しみの中のひとつだ。
「プールktkr!!」
シャワーを浴びてそのまま走ってプールに飛び込む。
ここで思い出した…自分が泳げないということを・・・。
「ぎゃーおぼれごb・・・」

「ほんとにな・・・そろそろ自分の体について覚えろよ・・・」
飽きれたように先生がいい、目を覚ました大島は頭が痛いのか頭を押さえる。
「う・・・うー・・・頭痛い・・・」
「大丈夫か?少し横になっとくか・・・?」
ベンチの上に寝転んで冷たく塗らしたタオルを頭に乗せた。
「日射病じゃあないだろうし、少しゆっくりしとけ」
先生が向こうに行ったのを見て深くため息を付きながらタオルを顔に押し付ける。
もっといっぱい泳いで、いっぱい遊んで、やりたいこといっぱいあったのに・・・
女になってからやれることが極端に減った。
馬鹿なことをやる度胸もなくなったし、体力もない、力もない。
それに泳げないから魚を銛で突くのだって出来なくなった・・・。毎年楽しみにしてたのに。
女になんかにならなかったら・・・そう考えているだけで涙が溢れて自分では止められなかった。
体を起こしてベンチに座って濡れてるタオルで顔を覆いながら涙を拭いた。
「おーっし!なおったー!」
「おー、じゃあビート板使ってゆっくり泳いでみな」
「はーい!」
誰にも心配かけないようにしなきゃ、みさきだって同じなんだから・・・。
ガンバロウ…


400 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 22:07:22.35 tm6OuRC70

「うー・・・頭が痛い・・・」
「お医者さんの所にいってらっしゃい」


「うーん・・・風邪・・・ですね」
「げほ・・・夏なのに・・・」
「何か最近ストレスになるような事がありましたか?」
お医者さんは机に向かい何かを書きながら咳をする大島をちらりと見る。
ストレスになるようなこと・・・よくストレスがなさそうと言われる自分にも多分あるんだろうが・・・。
どれがストレスなのかよくわからなかった。
「たぶんありません・・・」
「風邪が長引くようならもう一度きてください。一応一週間分、薬を出しておきます」
「はい・・・」


401 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 22:08:16.08 tm6OuRC70

病院のカウンターで薬を受け取り少しふらつく足取りで病院を後にした。
日差しは強くコンクリートが焼けた鉄板のように熱い。目玉焼きが作れてしまいそうだ。
ゆらゆらと地面に近いところがゆれているようにみえて、砂漠の中みたいだなんて考えてしまう。
涼しそうな喫茶店を通り過ぎて木々の多い道へと入る。虫の鳴き声が頭に響く木々のざわめきがいつもより大きく聞こえる。
暑い…今までそう思ったこともなかったのに・・・砂利道は歩きにくくてサンダルに砂が入ってくる。
麦藁帽子・・・もってくればよかった・・・。
木で出来たベンチに座って少し休憩しよう・・・。頭が痛い・・・薬もここで飲んじゃおう・・・。


「・・・ゆめ・・・?」
「あ、起きた・・・?痛いところない?」
「頭・・・・がんがん・・・」
説明によるとどうやら公園で寝てしまっていたらしい。足立が汗だくになりながら必死に運んできた・・・ということらしかった。
お礼を言わなきゃ・・・心配かけらんない・・・電話を手に取ろうとするが親に止められた。
「無理しなくていいんだから・・・、あなたが女の子になって、ずっと明るくしてて・・・無理・・・しなくてもいいんだよ」
「お父さんもお母さんも、お前が無理して元気そうにやっているのは辛いんだよ。みんな、そう思ってる」
みさとは布団の上に寝転んで扇風機をの風を少しだけ浴びながら微笑んでみせた。
「へーき。ちょっとドジッただけだって・・・。風邪なんてすぐ直るよ」
「・・・わかった。ゆっくり休みなさい」
「うん・・・ありがとう。お父さん、お母さん」
すぐにまた深い眠りに落ちた。


407 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 投稿日:2006/10/17(火) 22:33:24.02 tm6OuRC70

「もしもし~」
「ああ・・・みさとちゃん?みさきね、風邪引いちゃったみたいで」
「ええ!?そ・・・そうですか・・・えっと・・・ありがとうって伝えておいてください」
「はい、わかりました」
受話器を置いてはぁっと溜息を付いた。
結局迷惑ばっかりかけてる・・・。せっかく仲直りできたのに・・・。
「にゃぁ・・・」
「バーローは気にしなくていいんだよ~」
バーローを抱き上げて顔の前に持ってくると微笑んでみせた。
「おし!散歩いくぞ!」
バーローは名前こそバーローだがかなり頭が良いらしい。
流石見た目は子供、頭脳は大人だけはある。
後ろからちょこちょこ付いてくるバーローに大島は微笑む。
歩幅が合わないから一生懸命に足を動かさないとバーローにはついてこれない。
大島は歩幅を小さくしてバーローの頭を撫でて抱き上げた。
「疲れた?」
少し息が荒くなってるのを見てまた頭を撫でて近くの公園まで行った。
ここで寝てたんだっけ・・・、うー・・・
「あーあ・・・夏休みまだ終わらないかなぁ~」


410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/10/17(火) 22:54:09.66 tm6OuRC70

「あら?みさとちゃん」
「あ・・・みずきちゃん・・・」
「元気ないね。こんにちわバーロー」
にゃぁんと小さく鳴くバーローを撫でると石田は大島の隣に座り不思議そうに首を傾げる。
「風邪、まだ治らない?」
「ううん・・・もう元気だよ」
えへへっと笑う大島に石田は少し悲しそうな顔をすると微笑んで大島の頭を撫でた。
「な、なにしてんの!?」
「みさとちゃんは頑張ってるよ。だから・・・だから無理して笑わなくていいんだよ?」
「無理してないよw」
苦笑いをしながら言葉を返すと石田は少し考えてからそうだと自分のかばんを漁る。
かばんの中から出てきたのはあの缶に入ったドロップだ。
「これこれ!これ私大好きでね~手、出して」
言われた通り手を出すと缶を振り、からんからんと音を立てながら白いドロップが出てきた。
「当たり、ハッカだね」
「うん・・・私ハッカは苦手・・・」
「うん、苦手なもの、苦手って言えばいいよ。誰もハッカしかあげない!なんて言わないから」
大島はぼ~っと石田を見上げる。
「だから、みさとちゃんも嫌なことは嫌だとか、言わなきゃ駄目だよ」
「・・・あは・・・うー・・・」
鼻の奥が痛くなった気がして、涙が止まらなくなって、おろおろしながら慰めてくれる石田に感謝してた。
なんだ・・・二人だけが苦しんでるとか、そう思ってた。だけどみんな一緒なんだ。
それが思い出せた。


414 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/10/17(火) 23:15:37.66 tm6OuRC70

「ごめん・・・泣いちゃったw」
「いいよwさっきまで・・・悲しそうな顔してたから」
「ハッカ・・・味わかんないや」
赤くなった目でにっこりと笑って口の中でドロップをころころ転がす。
味はぜんぜんしない、だけど石田がくれたドロップだから・・・それだけでよかった。
「もーかわいいなぁ!」
ぎゅっと抱き寄せられてバーローを膝から落としそうになり慌てながら石田を見上げる。
「みさきちゃんもみさとちゃんに頼ろうとなんてしてないよ」
「え・・・?」
「だから、頑張らなくて良いよ」
そっか・・・頑張らなくてよかったんだ・・・。
女になっても平気なんだってみんなに見せなくてもよかったのかな・・・
女になったからって悩み事はないぞって振舞ってなくてもよかったのか・・・
みんな、わかってたんだ・・・。
「よかった。元気になった?」
「うん・・・元気になりました」
「よーっし、あ、お祭り・・・あるけど・・・いくよね?」
石田のことばに大島は急に嬉しくなって勢いよく頷いた。
「いく!みさきも誘って、三人で!」
お祭り楽しみだなぁ・・・


419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/10/17(火) 23:32:34.67 tm6OuRC70

「みさと~!ほら、浴衣着るんでしょ?」
「う・・・いいよ浴衣なんて・・・」
「せっかく友達が誘ってくれたお祭りでしょ?それに・・・記念写真も」
「う~・・仕方ないか」
着物っていうのは一人ではとてもじゃないが着れそうにない。
旅館で働いていた母親は着付けは任せないさいと足立の着付けまですると言い出した。
並んで下着姿になって二人で苦笑いを交わす。
「あの・・・えっと・・・公園で拾ってくれてありがとう・・・」
「お前から『ありがとう』っていうの珍しくて怖いよ」
「うるせー!俺だって別にそこまでかんしゃしてねーよ!!」
「へー・・・感謝してないんだ~・・・」
「すみません・・・感謝してます・・・」
くすくすと笑いながら足立は母親に着付けをしてもらっている。
これだから『ありがとう』とかいうのは嫌なんだよな!クスクス笑いやがって・・・。
真っ赤になった顔をなんとか治そうとするが一向に治らない。
「はい、次はみさと」
「うー・・・」
「そのうー・・・っていう鳴き声、口癖になってるぞ」
「マジか・・・」
口を閉じてみるが無意識に出ているだろう言葉にはどうしようもない。
次からは気をつけよう。


424 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/10/17(火) 23:53:20.25 tm6OuRC70

桃色に薄い色で桃の花が咲いている着物を足立が着ており
水色に金魚が優雅に泳いでいる涼しげな着物を着ている大島
薄紫の落ち着いた川を流れる花を描いたような着物を着ている石田
と三人が公園に集まり石田はきてくれてよかったと安心したような表情を作る。
「浴衣って変な感じだなぁ・・・動きにくいし~」
「動けなきゃただのちびな女の子だもんなぁ」
「うるせー!」
思いっきり喧嘩が始まりそうな二人に苦笑いしながら石田は手招きする。
「ほら、綿菓子あるよ」
「あ!食う食う!」
「俺たこ焼き買ってくる~」
石田の横で店を覗くと威勢のいいおっちゃんが綿菓子を作っているようだ。
「ひとつくださいな」
「お、石田さんとこのお嬢さんじゃないですか」
「こんばんわ」
微笑む石田におっちゃんは困った顔をして笑いながら頭をかく。
「いつも世話になってるからねぇ・・・お金をもらうわけには」
「じゃあ、私の200円と綿菓子を交換してくださいな」
「・・・・・・まいったなぁ」
しぶしぶといった様に綿菓子を作りはじめ石田は、200円をお店の台に乗せる。
「ひとつを二つに分けてください」
「あいよ」
小さな綿菓子を二つ作り上げ、石田に一つと大島に一つ渡しおっちゃんは大島の頭をぽんとたたく。
「元気になったな」
「あ・・・うん」
この町は小さいから、きっとどこかで見かけてたんだろうなぁ・・・初めてこの町が狭いって実感できた気がした。


434 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 00:09:58.64 ZfCKzX400

「たこ焼きうめーぞ!みさとも食う?」
「食べる!」
口にたこ焼きを入れてもらい口の周りにソースをつけたまま手には綿菓子を持ち頬張ってる。
なんともその光景は微笑ましいが、その後ろで石田と足立の視線がぶつかる。
「たこ焼き一つで気が引けると?」
「綿菓子100円分?ほほ~これは大きい」
「ふふふw」
「あははw」
「二人とも・・・仲良いのか悪いのかわかんないなぁ・・・」
頭を押さえて苦笑いをしながらいう大島に二人はぎこちない笑顔を作る。
「じゃあ、みさとが一番楽しかったほうが勝ちね」
「おk」

大島「おお、金魚掬いと書いて金魚救いと読むんですな」
足立「誰がうまいこt」

大島「射的で倒れないものを指摘するってね」
石田「ああ寒い・・・夏なのに・・・」

大島「クジを引いたら九時でした・・・なんちゃtt」
足立「・・・・・・」

石田と足立は色々と欲しい物を手に入れてご機嫌の大島を前に項垂れている。
所持金のほとんど使って何か無駄な争いをしてた気がする。
「ねぇねぇ、次は何するの?」
こいつ・・・貢がせるの得意だっていってたな・・・そういえば・・・
足立は薄れ行く財布の中身を見ながらそんなことを思い出していた。


442 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 00:29:57.35 ZfCKzX400

祭りは終わり反省会を大島の家でやることになった。
着物から着替えてから家に集合ということでいったん別れまた部屋に集まっている。
今回反省すべき点は『思っていたよりも大島のギャグが寒いこと』だ。
あのやる気が感じられない言葉にどれだけの気持ちが抜けたのだろうか・・・。
「でも俺は結構いい感じだと思ったのに・・・」
「「ぜんぜんよくない」」
二人の言葉にしょんぼりとした表情のままバーローをかまっている大島。
「みさと、別にみさとが悪いんじゃなくて・・・私達が・・・ね」
「まぁ・・・元はね」
「・・・別にきにしてないし」
顔を上げずにバーローをかまっている大島を見て石田と足立は苦笑いをする。
二人で顔を見合わせ小さな声で
「泣いてるな」
と二人でつぶやき、この前のこと以来大島の涙腺の弱さには困らされている。
今まで泣かないように頑張っていたらしいが、実際小さいころから泣き虫で、小さなことでも涙が出てしまうらしい。
隠れてぐすぐすやってる大島に気が付かないフリをして二人はスマブラの電源を入れた。
大島のゲーム&ウォッチは始まった瞬間コンピューターに負けた。


496 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 07:01:34.19 bT+Cud+DO

「トイレトイレ…」
まだ寝癖のついたままの頭で足立はふらふらトイレに向かい下着を下ろした。
ぼ~っとしていた頭が急に活動を始める気がした。
この下着についた血はなんだ…?なんだ…?な…。
「なんじゃ、こりゃぁぁぁぁ!!!」
足立の悲鳴のような叫び声を聞いてトイレに近付く足音。
「ど、どうしたの?」
「母ちゃん…血が…血がでた…」
自分の血をみて急に貧血気味にまで体調が落ちた足立はふらふらと扉を開けてそれを見せた。
「あ…あらあら…」
「血が…血が…」
うわごとを呟くようにぶつぶつと呟きながら足立はよっぽどショックだったのかトイレの前でしゃがんで動かない。
「あぁぁ…これが…うわさの…」
「みさき、おめでとう」
「せいり…?」
あまりのグロさに吐きそうになった。


498 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 07:16:04.96 bT+Cud+DO

「やっぱり朝はココアチョコパンだな!」
大島はココアパウダーを皿に入れ牛乳を少し加えてグルグル混ぜる。
「パン焼けた~?」
食パンにそのココアを塗るとコップに牛乳を入れてから食べ始める。
膝の上にいるバーローは食パンが食べてみたいのかジッと見つめているようだ。
「なんだよバーロー、贅沢はダメなんだぞ」
牛乳をごくごく飲み美味しそうにパンを食べる大島にバーローはまた寝ようと丸くなる。
「み、みみみみさとぉぉ!」
「うぉぉ!」
いきなり入ってきた足立の姿に大島は驚いてパンを落としそうになった。
朝早くからなんの騒ぎだろうかとパンをかじりながら足立を見る。
「お…おれ生理になった…」
「お?おめでとさん」
「な…なんか冷静だなぁ…」
焦ってきたのに大島の冷静な言葉に足立は焦りがなくなる。
「お前は…?きたのか…?」
「うっせーな…かんけーないだろ」
「なくねーよ!見せろ!」
「ちょ!へんたいっ!やめろっ!」
これが歴史に名を残すことになった関ヶ原の戦いである。


500 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 07:32:25.78 bT+Cud+DO

二人は沈黙したまま大島は膝を抱えて布団にくるまっている。
「いや…ごめん…まさか…」
「うぅ…胸より気にしてるのに…」
大島の言葉に足立は苦笑いをしながらバーローを撫でる。
確かに高校生でまだ…というのは少し遅い気もするが…。
「大丈夫だって…な?」
「うっせー!お前にこの気持ちがわかるか!」
「まぁ…生理はまだ来てないんだな?」
まぁ、見た目も成長が遅れているように見えるし、精神的な部分が出てるのかも知れないと足立は思う。
…お腹に手を当てた足立は痛みに顔をしかめる。
「どうした…?」
「なんか痛くなってきた…」
「え、まじ?」
お腹をさすりながら喋らなくなった足立に大島は急いで部屋から飛び出した。
生理痛には…えっと…わかんない。とりあえずバファリンだ。
水とバファリンを持つと階段を駆け上がる。
「大丈夫?親いなくて…ほんとに…」
「ありがと…」
正直生理が来てほしくないと大島は思った。


502 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 08:08:39.09 bT+Cud+DO

「うーん…」
お祭りでもらったこのひよこは育つのだろうか…?
空の水槽に閉じこめられているひよこをみて首をかしげる。
それにしても小さくて絵で見るひよこのように黄色くない。
そのひよこもこちらを見ながら首を何度も傾げている。
かわいい…
「お前、可愛いなぁ」
「ピィ、ピィ」
「うぉ!鳴いた!」
インターネットで調べるとなかなか育てるのは難しいらしいが、こういうのは昔から大好きだ。
「バーローはちょっと待っとけよ」
インターネットに書いてある通りにしたが流石に電球を買う金はない。
「まぁ、いっか」
とりあえず水槽を持って部屋に上がり隅っこに置いた。
「餌も買ってこないと…お祭りのお小遣いで足りるかなぁ…」
足にすり寄ってくるバーローを撫でながら財布の中身を見て餌くらいなら…と財布を閉じた。
「んじゃ、そこにいろよ。ベジータ」
「ピィ、ピィ」
「やっぱりお前の名前はヤムチャね」


503 名前:だお ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 08:21:33.82 bT+Cud+DO

「ヤムチャもバーローも元気だねぇ」
ヤムチャはウズラという鳥の雛らしく、ウズラっていうのは小さい卵を産むあの鳥。
さっきからバーローとヤムチャが見つめ合ったまま動かないが、動物の会話ってやつだろうか…
そんな事より大島はあれから家に来ない足立の事が気になっていた。
お盆だから忙しいのだろうか…流石に一人で過ごすのも退屈で仕方がない。
窓を開けて風鈴が奏でる音を聞きながら扇風機をつける。
大島は昔からクーラーに弱く、お腹が痛くなるためクーラーはつけない。
布団の上でタオルケットをかけて目を閉じる。バーローが隣で寝るのが見えた気がした。


505 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 08:46:59.71 bT+Cud+DO

目を覚ますとやけに一階がガタガタと音をたてている。
親が帰ってきたのかと首を傾げながらバーローを抱えて階段を降りた。
「お母さん?お昼なにー?」
部屋には知らないおっさんがタンスを漁っていて、こちらを睨んでいる。
「だれ?」
そのおっさんは驚いたのか少し震える手でポケットからナイフを出してる。
え…?これってもしかして空き巣ってやつ?ナイフ…本物…?
叫ばないと、助けをよんで…えっと…なんだっけ?
色々考えはするけども行動に移せない。腰が抜けて足が震えてるのがわかってた。
「あ、あの…落ち着いて…」
「後ろを向け」
「う…はぃ…」
まだ死にたくないのに…このまま殺されたら新聞に載るのかな?幽霊になるのか?
首に腕が入り足が床につかない、息ができない、苦しい苦しい苦しい…
そういえば…目を潰すのが…いいらしい…
手を相手の顔に伸ばして顔を探り目に親指を突き刺す。ゼリーを潰したような感触と腕の力が緩まるのは同時に思えた。
「げほっ!げほっ!」
体に力が入らない、まだ頭がくらくらする…。もう限界…きついわ…。
「この…こいつ!目が…目が…」
逃げる方がいいと思ったのかナイフを拾って片目を押さえながらムスカは走って出ていった。
俺はそのまま気絶したんだと思う。


509 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 09:36:50.30 bT+Cud+DO

「あ…れ…?」
天井が白い、ベットも綺麗だし…何よりもバーローが隣にいない。
「よぉ」
「みさき…?いってぇ…」
「無理すんなって、バーローがさ、俺の家に来たんだよ」
話を聞くところによると、バーローがみさきの部屋の窓をひっかいて呼びにきたらしい。
「ほんとにびっくりしたよ…」
「う…ごめん…」
「別にみさとは悪くないだろ、変態が悪い」
「みさと!大丈夫!?」
部屋に飛び込んできた親の顔に凄く安心できた気がした。


510 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 09:50:19.97 bT+Cud+DO

「やっと退院…ヤムチャとバーロー元気かなぁ…」
「ちゃんとお世話しといたから、それと…空き巣のひと、捕まったって」
「そっか…よかった」
母親と話しながら車の外の景色を眺める。
あまり体験する機会のないことを体験できた。結果オーライというやつか、とてもいい夏休みだった。
もうすぐ夏休みも終わる。
色々あったけど楽しかった。
…………………。
「あ…やべ…」
宿題一つもやってないのを思い出して携帯を手に取る。
「もしもし?宿題見せて」
夏は終わらないけど夏休みは終わるみたいだ。


516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 10:46:53.53 bT+Cud+DO

「おはようございます」
「あああっ足立さんおはようございますっ」
男子の視線を集めながら優しく微笑む足立に男子の大半は顔が崩れて見えた。
足立が席に座ると後から息を切らして大島がクラスの扉を開けた。
「置いていくなぁぁ!」
「よー」
どこからも遠慮のない挨拶をされて大島も挨拶をしてきた相手に笑顔を向ける。
「おいすー!」
ばたばたと足立に駆け寄り話を始める二人の姿にクラスは急に賑やかになったように感じた。
「よいしょっと…みさき、みさと、おはよ」
落ち着いた雰囲気を持ち軽い癖っ毛のロングの髪、今思えば石田は芸能人になれそうなくらい美人だ。
元々クラスの男子の憧れでもあった石田は家はかなりの金持ち、それに遠慮をしてしまい告白なんて誰もしてないらしい。
「みずきちゃんおいすー!」
「今日も相変わらず元気…って首はもう平気なの?」
「うん!」
首に痣が出来ていたがそれも綺麗に治った。
曲げてももう痛くない。
「あの三人、仲良かったのか…」
離れた場所で三人を見ながら男子が言う。
「不覚にも勃起した」
「ちょww何故wwww」


517 名前: ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 11:15:33.82 bT+Cud+DO

「今回話し合うことは文化祭についてです」
前に出た石田はみんなの前で言った。
文化祭という言葉にクラスがザワザワと騒がしくなる。
「意見があったら言ってください」
「はーい」
「はい、みさとちゃん」
「鬼ごっこがいいです」
クラスが一瞬静かになり、また騒ぎ出す。
「意見があったら言ってください」
スルーされた大島はまた悩んだ顔をしている。
結局クラスの出し物は演劇、教室では喫茶店をすることになった。


529 名前: ◆oCJZGVXoGI 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 13:13:42.76 bT+Cud+DO

「弁当だぞてめぇらぁぁ」
嬉しそうに自分の弁当を広げる大島と静かに弁当を食べ始める足立
大島の弁当は小さめの弁当箱で中にはあまり入るようには思えない。
足立の弁当はきれいな卵焼きやら色合いもよく、綺麗に盛り付けられている。
「…なんだか元男の子に負けるのがなんというか…」
石田が弁当を開けると足立と同じほどに綺麗に盛り付けられた料理がならんでいる。
今日は大島の自分で弁当作ってこようぜという提案でこうなっているのだが…
「ここで私の弁当が登場!」
蓋を開けると頑張って作ったのだろう焦げて崩れた卵焼きが潰れ、ウインナーに襲いかかっている。
レタスにつけたマヨネーズが水になってたぷたぷと底で波打っている。
「見てみて!初めて作った」
嬉しそうに言う大島に二人はなんと言おうか考えているようだ。
大島は弁当を持って男子や女子に見せて回っている。

「これは自然を現してるのか!?」
「温暖化によって崩れる世界を暗示してる!」
「ピカソの描いた絵を描いているのね!」

大島は落ち込んだ


533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 13:32:06.79 bT+Cud+DO

「…おれおれおれおれおれおれおれおれおれおれおれおれおれ」
風呂の中でぶつぶつと呟きながら足立は頭を抱える。
会話がおかしい、話が出来ない、今までと頭の回転が遅くなってるのが自分でもわかる。
感覚で喋りたいのに、頭ではわかっているのに、理論的に返そうとしてしまう。
最初は勉強のしすぎかと思ったが、明らかにおかしいのだ。
気がつくと本を読んでる、授業の教科書は全部見た、つまらない。
いくら本を読んでも止まらない、大島だけだ…計算通りに動いてくれない。
こんな事考えたくないのに…俺はどこにいった?
女になる…ってこと…なのか?違う人格がいるのか…?
吐き気がして口元を押さえる。
俺ってどこにいったんだろ…?


537 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 13:54:38.00 bT+Cud+DO

「みさと!」
「あ?なに?」
「悩み…あるんだけど…」
少し言いにくそうな足立の顔に大島は不思議そうに首を傾げる。
「なになに?」
「あのさ…えっと…わた、俺は…あ…俺は…」
なんだっけ?やばいやばいやばいやばい消えたくない。
俺はどうしたんだ?なんだ?この感覚…。
今までの自分が全部…あれ…?なんで…?
「…?もしかして…腹減ったとか?」
「うん、そうなの」
違うだろ!誰だよこれ?俺が俺じゃない…?なんで気がつかないんだよ、大島!


「ん…?なんだよ?」
「はぁ…はぁ…夢…?」
「うなされてたぞ?」
「あ、あのさ…俺…」
ポケモンをやっている大島に足立は真剣な顔で近付く。
「俺、消えたり」
「消えたりしないよ。だから、心配しないで」
大島が違う人に見えた気がした。
「俺…その…変わった?」
「そりゃ、体が女になってんだから少しは考えもかわるだろ」
大島の言葉に驚いた。あ…そうか…そうだった。
「変わってもいいんだよなぁ…」


540 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 14:16:33.22 bT+Cud+DO

「あれ?なんだかスッキリした顔になったね」
「そう?私はそんなこてないと思うけど」
「わ…わたし…?」
石田は急に性格が変わった足立に驚きと別の意味の恐怖を感じた。
女らしくなった=恋をしている
ついに男というモノに気いってしまったのかと石田は身震いする。
こわいわ…。
「わはー!」
「おはようみさとちゃん」
「おはよ!みさとちゃん」
元気に飛び跳ねていた大島が足立の言葉に固まり後ずさる。
「流石に俺もひくわ」
「べ、別に好きで挨拶してるわけじゃないんだから…きゃっ」
いきなり抱き締められた足立はきしょくわるいと叫びながらばたばた暴れていて
石田は展開がわからず困った表情で見てる。
「は…恥ずかしいからやめてっ」
「やーだ!」
「離れなさいよぉぉ!」
暴れる足立と大島に石田は苦笑いをしながら大島を引き離した。
「ま…まぁ…朝起きたらこんななの!文句ある?」
「きもいよぉ」
「うっさい黙れ」
大島と足立の二人に久しぶりに男だった時のテンポが戻ってきているような気がした。


543 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 14:31:11.54 bT+Cud+DO

「このツンデレぶり、どう?」
「だからキャラ違い過ぎてキモいし俺の元気なイメージがお前のツンデレでかき消されてお」
「みさとに勝つ方法はこれしかないと悟ったのよ」
石田はそんな言い合いをしている二人に苦笑いをする。
「…じゃあ…私は大人しいお姉さんで」
「お姉ちゃん!」
「はぁい」
石田と大島のやりとりを見て足立は腕組みをしてふんっと鼻で笑う。
「ま…お姉さんにしてあげてもよろしくt…」
「新ジャンルツンデレオカマ」
「ここからが本当の地獄だ」
大島と足立のリアルスマッシュブラザーズがここに始まった。
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