保管庫

みつき 112 2quTxoTJ0

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112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:36:49.87 2quTxoTJ0

許可が下りた。
……うん、あまり期待はしないでください。では行きます。

  • - -

 ある日の夜、俺は身体に妙な違和感を覚え目を覚ます。
机にある目覚まし時計は丁度二時を指そうとしている

「う……」

身体が熱い。
腹に掛けたタオルケットをどかし、俺は起き上がった。
窓は普段通り全開にしてある。時折入るゆったりとした風が心地良い。
俺がベッドから降り、窓の前に立つとまた風が入ってきた。
今はそんなに暑いというわけでもないのだが、体は汗ばみ、Tシャツは体に張り付いて……
張り……付いて………

「え?…え?」

胸にふっくらしたものが二つ…。
Tシャツが汗で張り付いているため、形がくっきりと浮き出ていた。
コレはどう見ても……
俺は右手をゆっくりと自分の股間の部分に持っていく。


………ない


男のモノがついていない。


113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:39:13.24 2quTxoTJ0

112 続き

「なっ!?」

思わず大きな声を出してしまいそうになり、俺は慌てて自分の口を左手でふさぐ。
…声もまったく別のものになっていた。
これが女体化というやつか…、まさか自分がなるとは思わなかった。
いや、昔は覚悟していたのだ。。
これは男性特有の現象で、童貞は一定の年齢になると女体化するというもの
しかし今の俺の年齢は17歳、そしてもうすぐ18歳の誕生日を迎えようとしている。
女体化の現象が起こるのは、15~16歳の間だと確か中学の授業で習ったはずなのだが。

「過ぎても女体化するのか…」

……かなり冷静に見えるかもしれないが、これは普通に混乱する。
心の準備が出来ている奴だったら、多少は驚くだろうが、まぁそれだけだろう。
しかし俺は誕生日でもないし、童貞だが15~16歳は過ぎていたから大丈夫だと思っていた。
童貞でも稀に女体化しない例もあると聞いていたから、俺はてっきりそれなのかと…



114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:41:16.57 2quTxoTJ0

なんか怖いな

112>>113
「…そうだ、鏡」

俺はなるべく静かにドアを開ける。
ギィィ……という音が発せられたが、これくらいのことじゃ家族は起きないだろう。
もっとも二階にいるのは俺と姉貴だけ。両親は一階にいるからコレで起きることはありえない。
…どんな地獄耳だよ、て事になるしな。

俺はゆっくりと廊下を歩いていく。
時々ミシ…という音が鳴り冷や汗をかいてしまう。
この程度で家族が起きないことは知っているが、万が一目が覚めて俺に気付いたりしたら困る。
いや、どの道…朝になれば見られるだろうが…。
階段前に到着する。後はここを降りて、洗面所に入れば鏡で自分の姿を確認出来る。
俺は一歩、二歩とゆっくり階段を降りて行く。

――ガチャ、バタン!

「!?」

姉貴の部屋からだ。よりによって今日、しかもこんなタイミングで起きて来るなんて。


115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:45:03.41 2quTxoTJ0

112>>113>>114

「トイレ~っと」

トン、トン、トン、と足音は徐々に近づいてくる。
俺は固まって動けない。やっぱりこの姿を見せるのは抵抗がある。
しかし足音は段々大きくなっている、待て…まだ心の準備が……
だが遂に姉貴は階段の前まで来てしまった。

「ん?褌貴(みつき)なの?」

姉貴は自分のすぐ横にある廊下の電気を付けた。

「え?」
「……」

俺の姿を見て驚いているようだ。まぁ当然だろうな。
俺は階段の半分のところで足を止めて、そのまま固まっている。
姉貴は口をパクパクさせていた。

「み…つき?」
「う、うん…」

そういえば、俺の顔はどんなものなのだろうか。
早く洗面所に行って、自分の姿を確認したい。
男の頃の俺の顔は、まぁ並だったと思う。イケメンではなかったし、ブサメンキモメンでもなかった。
と思う。まぁ、それだから今のこの顔も多分、並なのだろう。


116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:47:41.12 2quTxoTJ0

反応がないと滅茶苦茶不安なんだぜ?

112>>113>>114>>115
…姉貴はハッとなって、慌てて俺の腕を掴み洗面所に急いだ。
途中階段から転びそうになったが、何とか持ちこたえた。

洗面所に入り、姉貴は慌ててドアを閉める。
こうドタバタしていたら両親が起きるんじゃないのか?
俺たちはしばらくじっとしていたが、どうやら起こさずに済んだようだ。
それを確認すると、姉貴は電気をつけて俺を鏡の前に立たせる。

「ちょ、ちょっと…」
「よ~く見なさい、アンタの姿を」

どうせ大したことはないんだろう。
俺は視線を鏡に移した。…………



「え…」



これが、俺??
鏡に映っていたそいつは、以前の面影を残しながらも女となってしまった自分。
しかし予想を遥かに超えていた。自分で言うのも何だが、かなり可愛いと思う。
いや可愛いなんてものではない、まさに美少女といったところか。
腰まで伸びたサラサラの黒髪、綺麗な白い肌、少し大きくなった目。


117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:49:33.66 2quTxoTJ0

神の方々にはかなわん…

112>>113>>114>>115>>116

顔はキモメン、ブサメンであればあるほど可愛く、または美人になると聞く。
俺の顔は並…だったと思う。並でこれなら、ブサメンキモメンが女体化したら一体どうなるというのか…。
残念ながら俺の周りにいる友人やクラスには、そういうやつはいない。
別学年やクラスやらにはいるかもしれないが…。

「それにしても、あんたが遂に女体化かぁ…」
「あまり驚いているようには見えないな」
「最初は驚いたけど……、まぁあんたが童貞だってことは知ってたしね」
「ふぅん……(何で知ってるんだ?……ま、いいか)」

俺は右手で自分の頬を触ってみる。
鏡に映る美少女も同じ行動をとった。…触り心地は……ご想像にお任せする。

「……」
「?…姉貴?」

姉貴は顎に右手を当てながらじぃ~っと俺の姿を凝視している。
しばらく凝視した後、姉貴は右手を顎から離し、両手を自分の顔ぐらいまで上げた。
そして次の瞬間…

「えいっ!」
「ひぃぁ!」

腰を掴んできた。まさか腰に来るとは予想外だった。
俺は変な声を上げてしまい、思わず紅くなってしまう。
姉貴は前かがみになって腰を掴んだまま、にやにやしながら俺を見上げてくる。


122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:54:00.61 2quTxoTJ0

反応サンクス
112>>113>>114>>115>>116>>117

「かぁいい声だったね~♪ それに…ふむふむ、体つきもなかなか」
「ばっ!く、くすぐたいだろ! ひっ、ちょ…っと、手動かすな!」

ぱっと姉貴は腰から手を離し、俺は姉貴から少し離れる。

「ふぅ、もういい。俺は部屋に戻る」
「はいはい」

俺は静かに洗面所のドアをあけ、両親がいるであろう寝室に目を向けた。
さっきは変な声をあげてしまったし、思わず大きな声を出してしまったし…。
…………ふむ、どうやら気付かれていないようだ。
俺はそ~っと、廊下に出て素早く自室に戻った。
姉貴は遅れて二階へあがってきた。ああ、そういえばトイレって言ってたっけ。

俺はベッドに横になり、目を閉じる。
あ……そういえば、Tシャツが体に張り付いたまま………。
…胸、確実に姉貴に見られたよな。…まぁ、別に問題はないわけだが。多分。


124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:56:13.56 2quTxoTJ0

122
次に目覚めたのは、朝の7時半だった。
俺はむくりと起き上がり、とりあえず着替えようと思いベッドから降りようとする。

「ニヤ(・∀・)ニヤ」

姉貴がいた。

「いつからそこに?」
「ん? 七時からずっと」
「何してんの」
「褌貴のかわいい寝顔を眺めてたの」
「出てけ」
「( ゚д゚ )」
「こっちみんな」

とりあえず、姉貴と俺は一階に降りる。リビングに行くと、両親がいた。
父は俺を見るなり、コーヒーを吹きだし。キッチンにいる母はいつものニコニコ顔で俺をじ~っと見ている。
その間も料理の手は休めていないのだから、すごい。

「おぉおお、お前、その姿……!」
「あらあら、随分可愛らしくなっちゃって~」

父はかなり驚いているようだ。母は…………いつもの母だった。
とりあえず俺は事情を説明する。
事情といっても、ただ起きたら女になっていた…としか言いようがないのだが。
童貞だったのか………、という父の言葉が俺の胸にグサリと突き刺さる。
気を取り直し、俺はテーブルに向かう。父と向かい側の席だ。
姉貴は俺の隣に座り、母は先ほど作っていた目玉焼きを四人分テーブルに並べて父の隣に座る。
俺は目玉焼きをマーガリンをつけたトーストの上に乗せて、それを口に運ぶ。


125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 00:59:07.62 2quTxoTJ0

124
「今日は学校休みなさい、学校のほうには母さんが言っておきますからね」
「ん、わかった」
「(*´Д`)ハァハァ」
「(*´Д`)ハァハァ」
「……母さん、この二人が激しくウザイんだけど」
「あらあらうふふ♪」
「…まて」

こうして、俺の新たな生活が始まった。

~ ~ ~

朝食を終えて、すぐに両親は仕事に出かけた。
時刻は8時半。
とりあえずやることがない、早速暇だ。
自室にあるベッドで横になっていると、ドアが開かれ姉貴が入ってきた。

「褌貴~、お昼はどうする?」
「……、大学はどうした」
「こんな状態の褌貴を一人にして、大学になんていけないわっ!」

朝食のときの姉貴を見ていたから、はっきりいって余計に不安だ。
といっても、俺たちは血の繋がった姉弟だ。アレとかコレとかは流石にないだろう。
……………………うん、多分。おそらく。


126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 01:01:05.89 2quTxoTJ0

126
「うん、まぁ、…ありがとう。昼は適当に炒飯でいいんじゃないか?」
「ん~、そうね」

何かを考えたあと、姉貴はさっさと部屋を出て行ってしまう。
と思ったら、姉貴はすぐに戻ってきた。

「あ~それと、アンタいつまでもそんな格好でいないで着替えたら?」

そういえば、Tシャツとハーフパンツのままだった。
俺は着替えを取り出して、Tシャツとハーフパンツを脱ぐ。
トランクス一枚になると、俺はまず黒いシャツに袖を通した。
そして白い三本線が入った黒の長ズボンを…………

「(*´Д`)ハァハァ」

――バタン

姉貴がいたような気がしたが、多分気のせいだということにする。でもドアを閉める。
黒の長ズボンを履いて、先程まで着ていたモノを片手にドアの前にたった。
女物の服を着るにはやっぱり抵抗がある、今日はこれで過ごすことにする。
…あれ、ドアが少し開いて…

「ニヤ(・∀・)ニヤ」
「…」


130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 01:05:35.54 2quTxoTJ0

126
~昼~
姉貴はキッチンで炒飯を作っている。
俺の中では危険人物になってしまった姉貴だが、結構料理は巧い。
以前、両親が旅行に行っていたことがありその時に姉貴の料理を初めて食べた。
見た目、味、共に申し分なかったのを覚えている。

「いただきます」

俺はスプーンで炒飯を口に運ぶ。うん、やっぱり美味い。

「で、これからどうする? 買い物にいったほうがいいのかなぁ」
「ん、買い物?」
「だってそんな男っぽい格好してたらダメでしょ。それに、そのシャツ一枚って普通に乳首見えてるから」
「あ……」

俺は胸元に視線を向けた。確かに……浮き出てる。
まぁ当然だな。ブラなんて着けてないわけだし。
でも姉貴の言うとおり、やっぱりこの格好はマズイかったか?
…それに、なんだか姉貴の目付きが普通じゃない。とは言ったものの……

「俺、もう今月の小遣い残り少ないんだけど。服なんて買えないよ」
「ふぅん、じゃあ私が……と思ったけど、この前の飲み会で結構使っちゃったんだよね
 しょうがない。明日は母さんもいる筈だから、明日買いに行きましょう」
「うん」

俺は皿のすぐ傍においてあった麦茶の入ったコップを手に取り、中のものを一気に飲み干した。

「ごちそうさま」
さっさと自室に戻る。


131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 01:07:14.19 2quTxoTJ0

130
「はぁ、女体化か…」
「心配しない、アンタの通う高校にも一杯いるでしょ。女体化した子」
「そうだったっけ……………って、いつからそこにいた」

俺の通う高校はかなり変わった学校名だが、変わっているのは学校名だけではない。
姉貴が言うには、一年や二年のほうにそういう奴らが多いそうだ。
まぁ三年生で女体化する奴なんて俺くらいだろうな。それはさておき…
その女体化した奴というのは、サッカー部のエースだったり、天才バスケ少年だったり。
一年・二年には変わり者が多いと聞く。それと…女体化とは関係ないが
「男ぉぉぉおおおおお!!!!!!」と叫びながらそいつを追いかける女子生徒がいたり。
両手に話しかける危ない男子生徒がいたり。いつも男子生徒の後ろにピッタリくっつく女子生徒がいたり。
その男子生徒は超天才だったり。
まぁとにかく、変わっている…なんてものではない。

「で、何で姉貴は俺よりも学校事情詳しいの?」
「いやアンタが知ろうとしないだけで、変わり者が多い学校として有名なのよ?」
「……あ、そう…。……………ん?」


134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 01:11:30.31 2quTxoTJ0

131
~ ~ ~ ? ~ ~ ~



突然褌貴は頭を押さえて、ベッドに倒れこむ。
はじめは何かを我慢しているような感じだったけど、段々と息遣いが荒くなっていくのがわかる。
……どうやら効き始めてきたようね。
頬を紅く染め、褌貴は自分の体を抱くように手を回した。
「はぁっ…はぁっ……んぅ」
相当辛いようだね。
褌貴のこっちに視線を向けた目は、潤んでいた。なんという破壊力!

「あ。…あっ、姉貴……、さっきの炒飯に…くぅっ、何か、入れたのか?」
「ん~ん、炒飯にはなにも?」
と、私が言うと褌貴は何かを思い出したようで一瞬表情が変わるが、すぐに元に戻る。
そう、麦茶の中にちょちょいっと細工を施してあった。いわゆる媚薬というやつだ。
褌貴はムクリと起き上がると、何とかベッドから降りる。
が、脚に力が入らないようですぐに倒れてしまった。それでも、褌貴は這ってでもその場から逃れようとする。
しかし、もちろん私は逃がすつもりはない。


135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 01:12:36.72 2quTxoTJ0

134

――バタン! カチッ

ドアを閉め、鍵を掛ける。
褌貴は驚いた表情で、私の顔を見上げた。
まともに力が入らない体で這いながら移動する褌貴では、ドアまで行くだけでもなかなか大変だろう。

「な…んで……、うぅぅ…」
「ふふ…」

私は褌貴の体に腕を回し、何とかベッドまで運び横に寝かせてみる。

「はぁっ、はぁっ、ぅぅ、何を……」

私は褌貴のお腹に手を這わせる。

「ひっっ…あっ!」

どうやらかなり敏感になっているようだった。
私はそのまま上に滑らせ、胸のところで手を止める。




~ ~ ~ ? ~ ~ ~


136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 01:13:54.16 2quTxoTJ0

135

「(*´Д`)ハァハァ」
「おい、何してる」
「え?"あの時の麦茶にもし媚薬が入っていたら?"というシチュで妄想を」
「出てけ」
「( ゚д゚ )」

まったく、実の弟で何をやっているだろうか。
いや、もう"妹"か。どちらにしろ血の繋がった姉妹なのだから、そういう事はやめてほしい。
リアルではもっとやめてほしい。
姉を部屋から追い出した俺は、机に置いてある時計に視線を向ける。

「一時か」

外からはツクツクボウシの鳴き声が聴こえる。
そういえば、もう蝉は鳴かなくなったな。
晴れているとはいえ、やはりこの姿で外に出るのは抵抗がある。
かといって、家にいてもすることがない。

「寝るか」

親が帰ってくるのは夜の七時半頃だろうか。
今後のことは夕食の時にでも話し合って決めよう。
というわけで、おやすみ。


137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 01:15:24.70 2quTxoTJ0

136

~ ~ ~


先程から褌貴の部屋は妙に静かだ。
私は読んでいたファッション雑誌を机に置いて、自分の部屋を出る。

「褌貴?」

へんじがない ただのしかばねのようだ

…じゃなくて。

私はそぉっとドアをあけて、部屋の様子を窺う。
本当はこんなことしちゃいけないけど、やっぱり気になる。
それにもしかしたら、自分の体を弄ってたりしてるかもしれないし……フフフ。
ん?

どうやらベッドの上のようだ。……眠っているらしい。
私はそのままドアを開けて中に入った。
ドアは開けっ放しにしておく。
ゆっくりとベッドの前まで来て、褌貴の寝顔を覗いてみる。
規則正しい寝息が聞こえてきた。


138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/15(金) 01:16:22.28 2quTxoTJ0

137
「…あっ」

目から何かが伝っていく……、もしかしなくても涙だろう。
それもそうだ、ちょっと考えればわかることだ。やっぱり不安なんだろう。
自分が突然女になってしまったのだから。
…少なくとも、もう今までどおりの生活は送れないと思う。

「褌貴…」

私は指で涙を拭ってやる。そしておもむろに立ち上がり










「写メ撮ろう~っと♪」

携帯をとりに自室に戻った。


348 名前:>>112 投稿日:2006/09/16(土) 00:29:55.36 W+3RvJz70

138
~ ~ ~


俺はゆっくりと目を開けた。
部屋の中は既に暗く、どうやら日は沈んでいるようだった。
電気をつけ、俺が時計を確認すると針は丁度七時を指している。

ドアを開け、部屋を出る。
階段から下の様子を窺うと、どうやら両親はもう帰ってきているようだ。
トン、トン、と俺は階段を降りていく。
リビングにいくと、丁度皿が並べられるところだった。

「あ、褌貴ちゃんおはよう~」
「……あぁ」

姉貴のちゃん付けに違和感を感じたが、気にしないようにする。
家族四人が揃った所で、俺たちは夕食をとる。

「あのさ、学校のことなんだけど」
「あぁわかってる。とりあえず、名前はそのままでいいよな?」

と、父。
俺の名前は"みつき"。男でも女でも通用する名前だ。
いや、どちらかというと女寄りか?
どっちにしろ、そんな名前だから変える必要もないだろう。俺は父の言葉に頷いた。


349 名前:>>112 投稿日:2006/09/16(土) 00:31:23.58 W+3RvJz70

348
「うふふ、制服はもう注文してきたからね。あとは…服と下着をどうにかしないとね~」
「明日買いに行こうよ、母さん明日休みでしょ? 私もついていくからね!」

はいはい、と母。心なしか楽しそうに見える。
確かに俺は男物の服しか持っていない。
いや所持していたらそれはそれで問題だろう。

色々と話し合いながら俺は夕食を片付ける。
そして傍に置いてあった麦茶を飲み干し、席を立った。

「(*´Д`)ハァハァ」
「妄想はしなくていい」


幸先不安だが、まぁなってしまったものはしょうがない。
前向きに考えてみよう。
昼寝の前に少し泣いてしまったが、大丈夫…もう落ち着いた。
「ちょwwwwwwwおまwwwwwwww最初から落ち着いてるだろwwwwwwwwwwww」
という声が聞こえてきそうだがそんなことはない。
不安にならない者などいるだろうか。……いるかもしれないが、それはごく一部の者だけだろう。


350 名前:>>112 投稿日:2006/09/16(土) 00:33:04.15 W+3RvJz70

349
――ガチャッ

ベッドの上でジャ○プを読んでいると、姉貴が部屋に入ってきた。

「俺は部屋に入る時はノックしろと、いつもいってたと思うけど…」
「あぁごめんごめん、風呂の準備が出来たから呼びにきただけ」
「ん、わかった」

パタンとジャ○プを閉じて、本棚にしまう。

「そのしゃべり方、なんとかしないとね~」
「……いきなり変えられるわけないだろ」


着替えを持って、俺は洗面所に向かう。
なぜか姉貴もついてくる。

「"俺"じゃなくて、"私"とか"自分の名前"で喋り方はそのままで。ん~クールビューティー♪」
「自分の名前って、サッカー部のエースの子じゃないんだから……それよりもついてくるな」

洗面所の前まで来た俺は、姉貴に向かってしっしっと手を振る。
姉貴は頬を膨らませているが、そこは無視。
ドアを開けて、閉める。……そして鍵をかける。

「あれ~? 何で鍵かけたの?」
「……わかるだろ?」


351 名前:>>112 投稿日:2006/09/16(土) 00:35:36.12 W+3RvJz70

350
俺はさっさと黒のシャツと長ズボン、トランクスを脱いで風呂の戸に手を掛ける。
そこで動きが止まってしまった。鏡には一糸まとわぬ自分の姿。
胸は小さすぎず大きすぎず。…B、Cくらいあるのだろうか? よくわからない。
そして本当に綺麗な白い肌、シミひとつない。腰のくびれもあわさって妙に色っぽい。
……俺は思わず頬を紅く染めてしまう。 ………あれ、ドアが少し開いて…

「ニヤ(・∀・)ニヤ」
「っ!!」

バタンっ!!

「み、みみ、見るなっていっただろっ!(恥)」
俺は勢いよくしめて、もう一回鍵をかける。
どうやってあけたのだろうか? まぁそんなことはどうでもいい。
とにかく早く風呂から上がったほうがよさそうだ、身の危険を感じる。

――チャプン

「…ふぅ……」
「お~い、湯加減はどう~?」

姉貴はどうやらまだドアの前にいるようだ。

「丁度良い……だから、頼むからどっかいっててくれ」
「それは出来ない相談だなぁ~」
「……」

俺は速攻で体を洗い始めた。


352 名前:>>112 投稿日:2006/09/16(土) 00:39:32.33 W+3RvJz70

351
丁度パジャマに袖を通したところで、ガチャリと鍵があけられた。
そしてドアが開けられ、姉貴のがっかりした顔が隙間から覗いてくる。

「なんだ、もうあがっちゃったんだ」
「……落ち着いてゆっくり入れるわけないだろう」

タオルで髪の毛を拭きながら、俺は洗面所をあとにした。
どうも姉貴の様子が変だ。
俺が女体化してからか。俺が男だった頃はとても優しい良い姉貴だったのだが。
まさか"そっちの気"があるのでは?……俺は首を横に振り、馬鹿な考えを捨てる。
そんな………いやまて、今までの行動から……十分にありえる。今後も注意を怠らないようにしなければ。
…まさか、俺が昼寝していた時も何かやられたんじゃ…?

「…」
自室に戻り、俺はベッドに横になる。
最近は涼しくなったとはいえ、やはりパジャマを着るには暑い。
だがこんな体になってしまった以上、Tシャツとハーフパンツというわけにもいかないだろう。

「…下だけ脱ぐか」
ドアを確認してから、俺はズボンをおろす。
下に履いているのはトランクスではなくボクサーパンツだ。

「ふぅ、これなら少しは楽かな」
脱いだズボンを適当に放って、俺は再びベッドに横になる。
心地良い風が俺は包み込む。それを感じていると眠気が襲ってきた。
俺は抵抗せずに、そのまま眠りに落ちていった。


354 名前:>>112 投稿日:2006/09/16(土) 00:41:06.10 W+3RvJz70

353

~ ~ ~

~ ~ ~

「う~ん、上はパジャマ。下はボクサーパンツ……か。綺麗な脚…フフフ」

朝の六時半を過ぎた頃。私は昨日のように褌貴の寝顔を覗き込んだ。
視線は段々と下にいって、脚でとまる。
もう一度褌貴の顔を見てみるが、よく眠っているようだ。

「すぅ…すぅ…」
「…ん~」

最初は眺めているだけって思ったけど。
ちょっとイタズラしてみたくなった。ということで早速やってみる。
…にやにやがやめられない止まらない。
とりあえず腿(モモ)に手を乗せて動かしてみる。

「んっ…んぁ……ぁ」
「…(ドキドキ)」
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