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女体化しないネタ 388 C3TUYy+G0

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388 名前:女体化しないネタ 投稿日:2006/09/16(土) 02:04:08.24 C3TUYy+G0

「お前誕生日って明日だっけ?www 例のアレ、ヤバイんじゃね?www
 まあ俺は平気だけどwww」

――悪友の言葉。それが漠然と考えていた俺の不安を具現化した。
 これが、この軽口の一言がターニングポイントだったのかもしれない。

「あのさ、ちょっと言いたいことがあるんだ」
「え、なになに?」

――隣に住む幼馴染。小さい頃から一緒にいた。家族ぐるみで付き合いもある。
 でも、違うと思ったんだ。女同士で付き合うのは違うと思ったんだ。だって、この俺の気持ちは――

「えーと、うーん……困ったな。いきなりだもんね。……でも、いいよ」
「え」
「してもいいよ、って言ってるの」
「でもお前、俺のこと」
「そうね恋愛対象としては見れない。でもアンタは男でないと……なんかイヤ。
 男でいたいんでしょ? 一生の問題だもん、だったら許す。アンタだけだからね、こんなの。
 でももし、責任感じるなら」
「感じるなら?」
「私を惚れさせるいーい男になんなさい。いいわね?」

――それは、嘘だった。はじめての、ぎこちない情事の後のことだ。

「さっきの撤回」
「は?」
「ゴメン。私、強がってた。怖かったんだ、そういうことするの。だから、アンタの気持ちが強くないなら、って思った。
 でもね、今思ったんだ。もししてなかったら、私が後悔した。キミが女になっちゃうのは、イヤだよ」
「俺、何度も言うけどさ。お前のことが好きだよ」
「わかってる。私は初めて言うけど……キミが、好きだよ」


390 名前:女体化しないネタ 投稿日:2006/09/16(土) 02:04:49.14 C3TUYy+G0

――そうして俺は女体化を免れ、幼馴染から幼馴染の恋人へとランクアップした彼女と一緒に、今、登校している。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

――猛烈な勢いで走ってくる女子生徒。はて、見覚えは無いが。

「お、おおお俺誕生日まだだから大丈夫だと思ってたのに! 女に女にいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

――最悪のオチだ。彼……いや、彼女にかけてやる言葉はひとつだけだった。

「お前がなっちゃうのかよ!」

――彼女は、俺の良く見知った悪友だった。

~fin~
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