保管庫
翔太 112
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102 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:41:18.98 FKacbdzz0
投下するならいまのうち。
~ ~ ~
俺はカレンダーの前に立ち、ぼ~っとそれを眺めていた。
もうそろそろ10月にさしかかろうとしている。
だがその前に――
もうそろそろ10月にさしかかろうとしている。
だがその前に――
「誕生日…か」
9月の25日。そこに赤丸印がつけられていた。
俺の名は聖 翔太。読みは ひじり しょうた だ。
高校一年生で、誕生日を迎えたら俺は16歳になる。
そしてその誕生日が明日に迫っていた……。
高校一年生で、誕生日を迎えたら俺は16歳になる。
そしてその誕生日が明日に迫っていた……。
『15~16歳の間に性交していなければ女体化する』
こんな奇病がもうずっと昔から続いている。
一度女になってしまえば、男に戻るのはまず不可能。
『TS症候群』などと呼ばれているが、詳しいことは何一つわかっていない。
いや、一つ言える事は……童貞は一つの例外もなく女体化してしまうということだ。
それ以外のことは何一つわかっていない。ゆえに治療法も発見されていない状態だ。
治療法はないが回避は可能だ。そう、童貞を捨てるしかない。そういう施設もあるし、大抵の人間はそこで捨ててしまう。
もちろん、金はかかるけど。
一度女になってしまえば、男に戻るのはまず不可能。
『TS症候群』などと呼ばれているが、詳しいことは何一つわかっていない。
いや、一つ言える事は……童貞は一つの例外もなく女体化してしまうということだ。
それ以外のことは何一つわかっていない。ゆえに治療法も発見されていない状態だ。
治療法はないが回避は可能だ。そう、童貞を捨てるしかない。そういう施設もあるし、大抵の人間はそこで捨ててしまう。
もちろん、金はかかるけど。
106 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:43:16.74 FKacbdzz0
「はぁ…」
けど俺は、何処の誰ともわからない奴とやるつもりはない。
だからといって、女体化したいわけじゃないが…。相手はいない……。どうしようもなかった。
だからといって、女体化したいわけじゃないが…。相手はいない……。どうしようもなかった。
「お前さっきから溜息ばかりだな」
ふん、兄貴に俺の苦しみはわかるまい。
俺はベッドに倒れこみ、兄貴のほうをみた。。
俺のベッドの向かい側に兄貴のベッドがあり、兄貴はそこで横になって漫画を読んでいた。
俺はベッドに倒れこみ、兄貴のほうをみた。。
俺のベッドの向かい側に兄貴のベッドがあり、兄貴はそこで横になって漫画を読んでいた。
兄貴の名は蒼太(そうた)。今年で23歳のプログラマーだ。
うちは兄貴と俺と両親の四人家族だが、両親は仕事で海外に行ったきり。
時々電話を貰うから一応生きているし、二人とも元気そうだった。
まぁ両親が海外にいるから、実際ここに住んでいるのは俺と兄貴の二人だけだ。
うちは兄貴と俺と両親の四人家族だが、両親は仕事で海外に行ったきり。
時々電話を貰うから一応生きているし、二人とも元気そうだった。
まぁ両親が海外にいるから、実際ここに住んでいるのは俺と兄貴の二人だけだ。
「明日はお前の誕生日、カレンダーをみて溜息ばかり。で、不安そうな表情………」
「……。」
「そっかお前は童貞だったか!!」
「大声出すな馬鹿兄貴!」
「今更どうしようもないだろーが、諦めろ」
「…うん」
「……。」
「そっかお前は童貞だったか!!」
「大声出すな馬鹿兄貴!」
「今更どうしようもないだろーが、諦めろ」
「…うん」
兄貴は漫画を片付け、自分のベッドに潜り込む。
「電気消しとけよ~」
「はぁ、おやすみ」
部屋の明かりを消し、俺もベッドに入る。
だが明日のことを考えると不安が募る一方で、中々眠れなかった。
――結局寝たのが一時過ぎとなる。
「はぁ、おやすみ」
部屋の明かりを消し、俺もベッドに入る。
だが明日のことを考えると不安が募る一方で、中々眠れなかった。
――結局寝たのが一時過ぎとなる。
108 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:44:46.72 FKacbdzz0
106続き
『 とある女体化男子生徒の日常 ~翔太~ 』
朝、目覚めて俺は自分の体を確認した。
しかし別段変わったところもなく、股間にもしっかりとアレがついている。
しかし別段変わったところもなく、股間にもしっかりとアレがついている。
「…は、ハハハ…………イィィヤッホオオオオオオウウウウウ!!」
「うるさい、朝っぱらから。…お、男のままか。」
「うるさい、朝っぱらから。…お、男のままか。」
部屋のドアが開けられ、エプロン姿の兄貴が顔を覗かせる。
「フハハハハ、やったぜ~!」
「いいから着替えて顔洗って、さっさと飯食え。学校遅刻するぞ」
「へ~い」
「いいから着替えて顔洗って、さっさと飯食え。学校遅刻するぞ」
「へ~い」
~ ~ ~
「行ってきま~す」
鞄を片手に、俺はマンションの一階まで降りていく。
エレベーターは朝は使う人が多いから、俺は使わないようにする。
待つ時間とかがうざったいからだ。
鞄を片手に、俺はマンションの一階まで降りていく。
エレベーターは朝は使う人が多いから、俺は使わないようにする。
待つ時間とかがうざったいからだ。
外に出て、俺は空を見上げた。
今日も快晴で、暖かい日差しが俺を照らしている。
暖かい日差しを感じながら、俺はゆっくりと歩く。
今日も快晴で、暖かい日差しが俺を照らしている。
暖かい日差しを感じながら、俺はゆっくりと歩く。
学校までもう少しというところで、信号が邪魔をする。
俺は舌打ちをして、腕時計を確認した。
……まだ少し余裕はある。そんなことを考えていると、突然肩を叩かれ俺は振り向く
俺は舌打ちをして、腕時計を確認した。
……まだ少し余裕はある。そんなことを考えていると、突然肩を叩かれ俺は振り向く
109 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:46:58.66 FKacbdzz0
孔明氏に謝られた! いや、こっちこそごめん。
108続き
立っていたのは俺の友人・橘 清介(たちばな せいすけ)。
「いよう、今日ものんびりだな」
「いつものことだがお前もな~」
「いつものことだがお前もな~」
信号が青に変わると、俺達は同時に歩き出した。
「は~、かったり~な~」
「いつもそれだなお前、野球部の練習はいつも出て…る、癖に……」
「いつもそれだなお前、野球部の練習はいつも出て…る、癖に……」
突然のめまいが俺を襲う。
倒れそうになるのを何とか堪えて、目を閉じ、それが収まるのを待つ。
清介のやつはそんな俺を見て、心配そうに顔を覗き込んできた。
倒れそうになるのを何とか堪えて、目を閉じ、それが収まるのを待つ。
清介のやつはそんな俺を見て、心配そうに顔を覗き込んできた。
「おいおい、大丈夫か?」
「あ、ああ。大丈夫。……ん、昨日なかなか寝付けなくてさぁ、多分それで」
「昨日ねぇ、まぁ確かにこの時期にしてはちょっと暑苦しかったからなぁ」
「あ、ああ。大丈夫。……ん、昨日なかなか寝付けなくてさぁ、多分それで」
「昨日ねぇ、まぁ確かにこの時期にしてはちょっと暑苦しかったからなぁ」
学校はもう目と鼻の先にある。
俺は気を取り直し、再び歩き出した。
先程のめまいはなくなって、今はなんともない。
清介はちょっと気に掛けてくれているようだが。
俺は気を取り直し、再び歩き出した。
先程のめまいはなくなって、今はなんともない。
清介はちょっと気に掛けてくれているようだが。
110 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:49:16.06 FKacbdzz0
110
教室に入ると、クラスの奴らはほとんど登校してきているようだ。
まぁ時間が時間だから、当然だろうな。
いや俺たちが遅すぎるだけだ。HRまであと数分というところだった。
まぁ時間が時間だから、当然だろうな。
いや俺たちが遅すぎるだけだ。HRまであと数分というところだった。
――ガラガラ!
「おら~席につけよ~」
(ギリギリセーフだったな)
(おう)
(ギリギリセーフだったな)
(おう)
~ ~ ~
一時限目が残り半分というところで、まためまいが俺を襲う。
しかも今度は先程のものとは比べ物にならないほどの強烈なものだった。
自分がいまどういう体勢でいるのかもわからない。感覚もなくなってしまう。
周りの音も何も聞こえなくなって、遂に俺の意識は途切れた。
しかも今度は先程のものとは比べ物にならないほどの強烈なものだった。
自分がいまどういう体勢でいるのかもわからない。感覚もなくなってしまう。
周りの音も何も聞こえなくなって、遂に俺の意識は途切れた。
――…
ココはどこだろう?
白いカーテンが引かれ、自分はベッドの上で横たわっていた。
ああ、保健室か。
俺はゆっくりと起き上がり、目に入る邪魔な髪をどかした。
白いカーテンが引かれ、自分はベッドの上で横たわっていた。
ああ、保健室か。
俺はゆっくりと起き上がり、目に入る邪魔な髪をどかした。
………髪?
112 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:50:41.18 FKacbdzz0
ミスった…。
110
「…なんでこんなに長く…、あれ?」
わけがわからなかった。声も男のそれとは明らかに違う。
それに、体付きも以前とは何か違う。
確認したわけじゃないが、何となくわかってしまう。
それに、体付きも以前とは何か違う。
確認したわけじゃないが、何となくわかってしまう。
「ま…さか……」
俺は慌ててベッドから飛び降り、勢いよくカーテンを開けた。
「あら、気が付いた?」
机に向かっているのは、高澤先生。
保険の女先生で、その容姿から男子生徒からの人気が高い。
人当たりもよく、性格も良いからか……女子生徒からの人気も高いようだ。
保険の女先生で、その容姿から男子生徒からの人気が高い。
人当たりもよく、性格も良いからか……女子生徒からの人気も高いようだ。
「先生、俺どうなっ……」
「はい」
「はい」
先生は俺に手鏡を手渡してきた。
…恐る恐る俺は鏡を覗き込む。
…恐る恐る俺は鏡を覗き込む。
113 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:51:42.16 FKacbdzz0
112
「……」
そこに映っているのは、女。
肩まで掛かった髪。
俺は髪を少しだけ染めていたから薄く茶色が掛かっているが、鏡に映るこの娘も同じ髪の色をしている。
キリッとした目に、やわらかそうな唇。
可愛い女だと思うが、どことなく俺の面影がある。
肩まで掛かった髪。
俺は髪を少しだけ染めていたから薄く茶色が掛かっているが、鏡に映るこの娘も同じ髪の色をしている。
キリッとした目に、やわらかそうな唇。
可愛い女だと思うが、どことなく俺の面影がある。
「…アナタがどうなってしまったか、わかるわよね?」
「……はい」
「…ん~、相当ショックのようね。暫くここで休んでいきなさいな。辛かったら早退していいわよ。」
「あぁ、はい…ちょっと休ませてもらいます」
「……はい」
「…ん~、相当ショックのようね。暫くここで休んでいきなさいな。辛かったら早退していいわよ。」
「あぁ、はい…ちょっと休ませてもらいます」
朝は何ともなかったのに。男でいられると思ったのに。
『童貞は一つの例外もなく女体化する』。
その言葉を思い出して、俺の気分はまた一層沈んでいく。
そうだ、そんな都合の良い話があるわけなかったんだ。
そうだ、そんな都合の良い話があるわけなかったんだ。
『童貞は一つの例外もなく女体化する』
一つの例外もなく……。
115 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:53:44.41 FKacbdzz0
113
~ ~ ~
あれからどれくらい経っただろうか。
気が付けば辺りはオレンジ色に染まっていて、廊下のほうも騒がしい。
…どうやら授業は終わったようだ。
上体を起こし、俺は窓の外を眺める。
気が付けば辺りはオレンジ色に染まっていて、廊下のほうも騒がしい。
…どうやら授業は終わったようだ。
上体を起こし、俺は窓の外を眺める。
「……」
下校する生徒たち。
その中で仲の良さそうな男子生徒二人が目に入った。
何を話していているのだろうか、とても楽しそうだ。
その中で仲の良さそうな男子生徒二人が目に入った。
何を話していているのだろうか、とても楽しそうだ。
「……」
――がらがら!
「よ~う、翔太はいるか~」
この声は清介か。
「こっちだ」
「おう、いたか。帰るぞ~」
「おう、いたか。帰るぞ~」
カーテンはまた閉められており、清介はそれを勢いよくあけた。
夕日がまぶしくて、俺は思わず顔をしかめる。
夕日がまぶしくて、俺は思わず顔をしかめる。
116 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:54:42.00 FKacbdzz0
あれ? なんかおかしい文章になっちまった。
115
「さ、帰るぞ」
「…? 驚いてないのか」
「いや、昼間に見てるからな~」
「そっか」
「翔太…?」
「…? 驚いてないのか」
「いや、昼間に見てるからな~」
「そっか」
「翔太…?」
どうやら一度昼休みにこっちに来たらしい。
その時俺は寝ていたから、声はかけなかったようだ。
その時俺は寝ていたから、声はかけなかったようだ。
…そういえば先生の姿が見当たらない。
「……翔太、その……」
「気にすんな」
「え?」
「いやぁ最初はビックリしたけどよ! 女の身体、興味あったんだよな~! 帰ったら早速色々やっちゃおうかなぁ!」
「翔太……」
「胸は……ん~、大きいのか? ぷっ…そこらの女子よりスタイル良いんじゃね?、アハハハ!!」
「気にすんな」
「え?」
「いやぁ最初はビックリしたけどよ! 女の身体、興味あったんだよな~! 帰ったら早速色々やっちゃおうかなぁ!」
「翔太……」
「胸は……ん~、大きいのか? ぷっ…そこらの女子よりスタイル良いんじゃね?、アハハハ!!」
「…………泣いてるのか?」
「っ…。」
「っ…。」
いつの間にか涙が俺の頬を伝っていた。
俺が袖で拭いても拭いても、涙はとまることはなかった。
俺が袖で拭いても拭いても、涙はとまることはなかった。
117 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 22:57:01.66 FKacbdzz0
116
「……俺、今日誕生日だったんだよ」
「ああ」
「…でさ、今朝起きたら女体化してなかったから、俺喜んでてよ」
「…ああ」
「授業中に変な感覚に襲われて、気ぃ失って……。気が付いたらこんな身体になってて…」
「……」
「……なぁ、本当に戻れないのか! 男に戻れないのかよ!?」
「……」
「ふざけんな! 俺はまだお前と野球やってたかったのに…っ! もっとお前と馬鹿やってたかったのにっ!
もう戻れないのかよっ! …戻れないのかよ!!」
「翔太!」
「…っ!」
「ああ」
「…でさ、今朝起きたら女体化してなかったから、俺喜んでてよ」
「…ああ」
「授業中に変な感覚に襲われて、気ぃ失って……。気が付いたらこんな身体になってて…」
「……」
「……なぁ、本当に戻れないのか! 男に戻れないのかよ!?」
「……」
「ふざけんな! 俺はまだお前と野球やってたかったのに…っ! もっとお前と馬鹿やってたかったのにっ!
もう戻れないのかよっ! …戻れないのかよ!!」
「翔太!」
「…っ!」
鞄を投げ出し、清介は俺を抱きしめる。
力強く、でも決して痛くはない。
力強く、でも決して痛くはない。
「……今の俺には、これくらいのことしか出来ないからよ。」
「うっ…うぇ、うわあああああぁ!!」
「うっ…うぇ、うわあああああぁ!!」
俺は泣いた。思いっきり泣いた。
その間、清介はひたすらに俺を抱きしめてくれていた。
俺はアイツの胸に顔を埋めて、ただひたすらに泣いていた。
その間、清介はひたすらに俺を抱きしめてくれていた。
俺はアイツの胸に顔を埋めて、ただひたすらに泣いていた。
「大丈夫。俺はずっとお前の傍についててやるから、な」
..........END
141 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 23:37:37.54 FKacbdzz0
孔明氏、P90氏GJ! そしてさらっと後日談を投下してみる。
117
- 後日談
「お~い翔~、待ったか?」
「ううん、おr…いや、私も今来たところ」
「ううん、おr…いや、私も今来たところ」
あれから一ヶ月が経った。
名前は翔太から 太 をとって翔(かける)に変えている。
男っぽい名前だと兄貴や清介に言われたが、俺はこの字が好きだったしこれで満足している。
この身体になって家に帰ってきた時は戸惑っていた兄だったが、こんな俺でもすぐに受け入れてくれた。
清介とは今まで以上に一緒にいる時間が長くなっていた。
名前は翔太から 太 をとって翔(かける)に変えている。
男っぽい名前だと兄貴や清介に言われたが、俺はこの字が好きだったしこれで満足している。
この身体になって家に帰ってきた時は戸惑っていた兄だったが、こんな俺でもすぐに受け入れてくれた。
清介とは今まで以上に一緒にいる時間が長くなっていた。
辺りはすっかり暗くなっている。
俺は清介に手を引かれ、校門を抜けた。
俺は清介に手を引かれ、校門を抜けた。
「今来たところって……嘘ばっかり」
「ほ、ホントだって! 先生に仕事頼まれてさ」
「ふぅん」
「ほ、ホントだって! 先生に仕事頼まれてさ」
「ふぅん」
信じてないか。
「待たせちまったお詫びに何か奢ってやる、何か食いたいものある?」
そういえば小腹が空いたところだ。
それよりも清介のやつだって、部活で腹減りまくりじゃないのか。
そういえば小腹が空いたところだ。
それよりも清介のやつだって、部活で腹減りまくりじゃないのか。
「じゃあ、マックにでも寄っていこうよ。ハンバーガーが食べたい。二つ頼め」
「ほ~い、って二つ?お前二つも食うの? …あ、そんなことよりお前の兄さんのこと頭に入れてなかった」
「大丈夫だって。あとハンバーガーはおr、私のとお前のだよ。清介だって腹減ってるだろ?」
「ん、まぁ」
「ほ~い、って二つ?お前二つも食うの? …あ、そんなことよりお前の兄さんのこと頭に入れてなかった」
「大丈夫だって。あとハンバーガーはおr、私のとお前のだよ。清介だって腹減ってるだろ?」
「ん、まぁ」
144 名前:>>112 投稿日:2006/09/22(金) 23:42:18.48 FKacbdzz0
141
あれこれ話しているとマクドナルドの看板が見えてきた。俺達は店に入る。
「ハンバーガー二つ」
俺は何気なくこいつの横顔を見る。
俺が女体化してすぐの頃、俺は情緒不安定だった。
こいつがいなかったら、今の俺はいないと思う。
こんな早く立ち直れたのは兄貴と、こいつのお陰だ。
俺が女体化してすぐの頃、俺は情緒不安定だった。
こいつがいなかったら、今の俺はいないと思う。
こんな早く立ち直れたのは兄貴と、こいつのお陰だ。
「ん、どうした?」
「え、あ、いや……なんでもない」
「?……そうか?」
「おまたせしました~」
「え、あ、いや……なんでもない」
「?……そうか?」
「おまたせしました~」
「なぁ清介」
「お前その言葉遣い、何とかしたほうがいいぞ?」
「え、あ…そっか。そうだね。」
「で、なんだ?」
「ココ最近、お前と一緒にいる時間が増えたよな」
登下校、休み時間、休日の遊び。考えてみれば毎日に会っているな。
「お前その言葉遣い、何とかしたほうがいいぞ?」
「え、あ…そっか。そうだね。」
「で、なんだ?」
「ココ最近、お前と一緒にいる時間が増えたよな」
登下校、休み時間、休日の遊び。考えてみれば毎日に会っているな。
「前に言ったろ?」
「え?」
「『俺はずっとお前の傍についててやる』ってな」
そういってにこっと微笑みかけてきた清介にどきっとして、俺は思わず目線をそらした。
「え?」
「『俺はずっとお前の傍についててやる』ってな」
そういってにこっと微笑みかけてきた清介にどきっとして、俺は思わず目線をそらした。
「…………ば、バカ…」 END