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*** 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/03(日) 20:07:53.36 BLxTZFPG0 初めまして。長々とお邪魔します。 ------------------------------------------------------- 俺-翔(つばさ)は明日、16歳になると同時に女になる。 結局童貞を捨てられなかったわけだが、捨てられなくてもいいや、 そういう決断になったからだ。 そして性別が変わった事は、よほどの事が無ければ周囲に打ち明けないつもりだ。 男がこの問題にぶち当たるのは小学5年生からになる。 だって、小学生1・2年の時なんて、男女を区別するイメージはないから。 だから実際「男って、女になっちゃう事あるんだって!」は、 都市伝説のようなジョークにしか聞こえなかった。 だからこそ大人も、男女の区別がはっきり付くような年齢になってから 教える事にしているようだ。 10歳から6年ほどの間で、生涯の決断をつけなければいけない。 小学生の頃はまだまだだと思ってのんきなものだ。 でも中学生になると途端に焦りが生じる。数年しかない事が追い討ちをかける。 *** 79 名前:75 投稿日:2006/09/03(日) 20:10:33.13 BLxTZFPG0 俺には5歳年上の兄貴がいるので、この問題については結構早くから考えるようになっていた。 母さんは、本当は女の子が良かったらしい。そこに兄貴が生まれた。 待望の第2子の俺も男だった。 そこで。女としてでは無いが「ほら翔。綺麗な花だね」とか 「翔、フリフリのお洋服、可愛いわよね」と常に話しかけてくれ、 そう思うように育ててくれたのだ。 ただ、年子の第3子が長女だった。女性的な心の教育対象は妹に移った訳だが、 中途半端に育てられた俺は、どちらかと言うと兄貴より妹や母さんと 仲良くなった。年齢のせいもあると思う。 だがそれが幸いしたのか、学校の女子が次第に、何かと相談に来るようになった。 女心が分かる男となったわけだ。それが決断の理由の一つだ。 父さんや母さんは、女の子と一緒に居るから、もう済ませたものだと 思い込んでるらしい。 下心がない事を知って相談に来るのだから、女子とやる状況はなかった。 もし何かあれば状況に流されるつもりだったが、長年の信頼(?)のおかげか縁が無かった。 *** 87 名前:75 投稿日:2006/09/03(日) 20:13:55.25 BLxTZFPG0 顔の造型は不細工ではなく、男というより女っぽいので、そんなに変化は ないだろうと思う。声も現在ちょっと高めだ。 先に、デブで不細工だった田中が女になったのだが、美少女になった。 外見に面影は無い。 女に近い造型の俺が、まさか逆転して”アマゾネス”とあだ名が付くようには ならないと思う。思いたい。 どうでも事いいが、もともと話し相手がいなかった田中は、女になったのを いい事に、最近話しかけてくるようになった。 中身は変らない様で、今度出るフィギュアはいいだの、あのエロゲは可愛いだの。 とりあえず。俺はそんな趣味は無いから、聞く振りをしてる。 あとは胸のサイズだが、母さんも妹もブラなんていらない量しかない。 そこに詰め物してる。 婆ちゃんも、小さい頃、一緒に風呂に入った時見た記憶では無かった。 なんとかごまかせそうだ。 あと運がいい事に、学校にプールが無いから授業に組み込まれない。問題はなさそう。 *** 89 名前:75 投稿日:2006/09/03(日) 20:15:31.74 BLxTZFPG0 男のままか、女になるか、という話を男友達とした事もある。 女とやる楽しみを味わわないのもな、って意見も出たけど、 噂ではオナニーの方が気持ちいいって言うことだし。 逆に、女の方が感度高いとかいう噂だ。 もしかして人生で両方味わえるかもしれないって事じゃないか。 …そりゃ俺だって男だから、そういう所も抜け目なく考えた。 そういった上で俺は決断したので、誕生日前日もいつも通りの1日を過ごした。 晩飯食って、だらだらテレビ観てて、さて、もう寝ようかなと考えてた時だった。 「翔!春休みだからって、夜更かししないで、早く寝なさい!」 「今寝ようと思ったとこだよ。母さんはいっつも間が悪いよな」 ちょっとムカッときて、おやすみ、とぶっきらぼうに言ってから自分の部屋へ向かった。 いつも通りの毎日だった。部屋の私物も変わる事は無い。 変わるのは自分だ。 不思議な気分がする。どうなるのか不安で、ちょっとワクワクもする。 「とりあえず、今日でこいつともお別れか。じゃ最後にオナっておきますかwww」 何か吹き払いたい気もして、妄想の世界に入る事にした。 そして疲れ、深い眠りに入った。 *** 92 名前:75 投稿日:2006/09/03(日) 20:17:11.36 BLxTZFPG0 目覚ましがなった。 仰向けになりながら、いつも通り右上にある目覚まし時計を止める。 …なんだか、身体が重い。 そういや田中もだるいとか言ってた。女に代わったその日だけだとも。 こんなに身体が自分の物じゃないような感覚するなら、春休みで良かったかも、 誕生日。 ぼーっと考え、そういや顔はどうなったのかと、一番気になる部分を確かめたくなった。 ちょっとだけなら何とかなるだろうけど。髪は、長くなってたら切ればいいだけだ。 よっこいしょと上体を起こす。 とたんに、ぐらっと前のめりになる感覚があった。 『な、なんだこれ!?』 一瞬、何が起きたのか分からなかったが、引っ張られる反動で、原因を直視する事になった。 「あーーーーーっ!!!!!」 信じられなかった。もうダメだ。俺の計画は丸つぶれだ。 視線の先には、だぼだぼだったはずのトレーナーを圧迫するほどの巨乳があった。 俺は、ばけものになったのか!?そんな事考えてしまうほどだった。 なんとなく手に乗せてみたけど、なんだこれ?なんだこの脂肪の塊!! *** 96 名前:75 投稿日:2006/09/03(日) 20:18:55.20 BLxTZFPG0 しばらく頭の中は、出口の見えない迷路を巡っていたが、ようやく、 これは前向きに考えるしかない。という出口を見つけた。 もうこうなったら女になったと家族に言おう、それしか道は無い。 女として生きることになったら、それに従おうとも考えてたはずだ。諦めよう。 もしかしたら、母さんに相談したらいい方法があるかもしれない。 そうだよ、女としての歴史が長い母さんに聞いてみよう。 とりあえず顔は昨日とあまり変わらない感じがする。 目がちょっとおおきくなったかもしれない。 手鏡を机の上に置く。問題は胸だけのようだ。 気付くと、脈が速かった。決断したはずなのに、動揺は抑えられないらしい。 『妹が見たら、欲しがるかもしれないな』…とか、ちょっと馬鹿な事を考えて、 落ち着こうと試みる。ダメだ。部屋を出る勇気が足りない。 古典的だが、大きく深呼吸して、そうしたらその勢いで部屋を出よう。 大きくゆっくり息を吸う…ゆっくり息を吐く… 吐いた時、視線は自然と床を映していた。 その視線の端に、昨晩処理した時のゴミが映った。 *** 100 名前:75 投稿日:2006/09/03(日) 20:19:51.06 BLxTZFPG0 「…!あーーーっ!!!ちくしょう!!!」 思わず叫んでいた。なんだか腹が立ってきた。 ちくしょう、誰のせいでこんな目にあわなきゃいけないんだ! その怒りの勢いのまま、俺は部屋のドアを開け、廊下に踏み出た。 「…さっきからうるさいんだけど。徹夜明けの身にもなれよ」 左の部屋から、思いがけない声がした。兄貴、なんで今家にいるんだよ!? 今日は平日だろ!?いつもは仕事中だろ!? 頭の中でぐるぐる考えが廻る。 母さんに会う前に、兄貴には元同性として会いたくなかったのに。 「…。お、お前…その姿!?」 兄貴のぼーっとした表情が豹変する。 とっさ的に胸を両手で隠したけど、これは隠しきれるものじゃない。 「…お前、女になったのか…」 こくこく、思わず何回も頷いた。 *** 550 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 14:24:08.66 TMoee9+C0 >>100の続き失礼します。長くなりそうです。まだ終わりません(汗 もういらないと思った人は、そうレス下さい。あとまだ日中なので(ry ------------------------------------------------------- 「とりあえず話しきこうか?」 「は、話す事なんて無いよ!」 頭を掻きながら、兄貴は俺に近づいてきた。思わず後ずさるが、すぐドアにぶつかる。 「家族の1人に問題が発生したのに、話しは無い、は無いだろ?」 「か、母さんに!まず母さんに相談するんだよ!兄貴寝てろよ」 「残念ながら、今俺とお前2人しかいないんだ。で、お前の部屋入っていい?」 妹と一緒に出掛けた…2人しかいない、が頭に引っかかった。 逃げられない、そんな想いが。 「ちょっと待てよ。お前、何逃げてんの?俺が襲うとか思ってる?もしかして」 確かに、兄貴の視線が怖かったもある。なんか身の危険感じて…。 「バカ。エロマンガとかの読みすぎ。  胸がでかいだけで、顔はほとんど変わらない弟に欲情するかよ」 その言葉を聞いて、なんだか顔が熱くなった気がした。 結局、兄貴は俺を部屋に戻し、俺の部屋に入り込んできた。ドアは開けっ放しだった。 *** 551 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 14:25:47.66 TMoee9+C0 なんで童貞を捨てなかったのか。俺は兄貴に、失敗したこの計画を伝えた。 「とっくの昔にやっちゃってると思ってたよ。女といつも一緒だったし」 「女の子とは、相談に乗ってただけだよ」 「いや。相談乗ったついでに、雰囲気に流されたりとか。無かったのか?」 「無かった…でも、相談をしにきてるんだから。  そんな風にこっちが思うのは悪いし…」 「まったく。経験少ないからそうなるんだよ」 経験少ないと、現在”男”な兄貴に言われて、俺はムカッときた。 「経験無くて悪かったね!いつも違った女の子連れてる兄貴とは違うんだよ!!」 「バカ。その経験じゃねぇよ。人生経験のこと。女とのやり取りとかの事だよ」 時々あくびをしながら、そう返してきた。 「人生経験?」 「そ。でも、まだお前ぐらいの年齢じゃ無理かもな。駆け引きとか分かんねぇだろ」 なんのことか、ぴんとこなかった。 「女とやることだけが恋愛とかじゃないから」 *** 552 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 14:27:51.25 TMoee9+C0 なんだかさっきから、あちこち視線を移しながら話している兄貴。 久しぶりに入った弟の部屋を見てるのかと思ったら、どうもタバコが吸いたいらしい。 もちろん俺は吸わない。吸いたいんだったら、早く帰れよ、と思う。 さっきから、兄貴は俺の結果についてしか意見してこない。 そして人生経験とか、分かったような口ぶりで話してくる。 たかが5歳年上じゃないか。 「そういや、お前。女の子を好きになった事はあったの?」 「あるよ…」 俺は言いながら、下を向いた。なんだか身体がだるい。 「好きって、ままごとの事じゃなくて、こいつを守ってあげたいとか、  そういう好きだけど?分かる?」 「もうどうでも、いいじゃんか。  俺のこれからには、女の子と、付き合うと…か…」 「おい、大丈夫か!?悪い。無理させてたよな。…寝てろ」 眩暈のような感覚も出てきて、もう我慢できなかった。 兄貴の言葉に誘われるまま、俺はベットに潜り込む。 *** 553 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 14:30:10.85 TMoee9+C0 近くから人の気配が消えた気がする。兄貴は部屋を出て行ったのか…。 目を閉じ、朦朧とした意識の中で、そう思っていたが、 「おい」 兄貴の声がした。俺はうっすらと目を開く。 「ほら。一応、水分取っておけ」 ストローを刺したコップが視線に入った。口にストローをあてがわれると、 俺はなんとなくストローを吸った。 冷たい水が身体に染み渡る。ちょっとだけ気分が楽になった気がした。 「…どうも」 視線をストローから兄貴に移す。なんだかにやけてる兄貴がいた。 「?」 「可愛いよな」 「!」 な、何を言い出すんだ?兄貴!? しかし突然の言葉に、なんて言っていいのか。言いたい言葉が思いつかない。 そんな俺の考えに気づいているのか、いないのか、兄貴は言葉を続けた。 556 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 14:31:35.44 TMoee9+C0 「昔を思い出したよ。お前が風邪引いたりした時、看病したよな。  俺にも、弟がいたんだよな…」 言い終わった兄貴は、ちょっと寂しそうな表情になった。 「…とにかく寝てろ。お休み」 俺の口からストローを外すと、兄貴はあくびしながら、部屋を出て行った。 ドアの閉まる音がした。 兄貴の気持ちがよく分からないまま。 俺の意識は再び朦朧としてきて、気が付いけば、深い眠りに付いていた。 ***838 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 23:32:49.09 TMoee9+C0 (*´・ω・`)ノ >>556の続きです。 ------------------------------------------------------- 次に意識が戻った時には、部屋の色はオレンジ色を帯びていた。 かなり長い時間寝ていたおかげで、気分はすっかり良くなっていた。 俺は上体を起こした。 巨乳は相変わらず、俺の胸にくっ付いていた。 「…」 思わず、ため息のような物が口からこぼれる。 俺は、見ていた夢を思い起こしていた。 小さかった頃の思い出が出てきた。寝る前に、兄貴があんな事を言うからだ。 風邪を引いて寝ていた時に、兄貴が看病してくれた、その時の一幕だった。 あの時も同じように、ストローで水、くれたんだよな。 ものすごい高熱が出た時だった。弱々しい意識の中でうっすらと、 兄貴に風邪がうつったらやだなと思ったっけ。 …そういえば、兄貴とちゃんと話したのって何年ぶり、だったのかな…。 気づけば、テレビの音がかすかに聞こえる。 母さんと妹、帰ってきたのか。 俺の部屋はすっかり青みを帯びた色に変わっていた。 *** 840 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 23:33:39.73 TMoee9+C0 部屋のドアを開ける。俺の好きなハンバーグの匂いがした。 誘われるように1階へ降りる。 降りて右に曲がった時、手をかけた振動で棚に飾ってあった写真立てが倒れた。 「…あれ?翔ちゃん、起きたんじゃない?」 リビングから妹の声がして、俺ははっと立ち止まった。 俺、今妹に会って、この姿見られたら…どうしよう!? そんな俺の考えに答えを出す間もなく、リビングのドアが勢い良く開いた。 「…。ママー!翔ちゃん起きたけど、やっぱり凄いよー!」 ドアと同じぐらいの勢いでリビングから出てきた妹と目が合った。 と思った次の瞬間、同じぐらいの勢いで戻り、リビング奥のキッチンに 向かって大声をあげていた。 俺は、写真立てを直す事も忘れる程、その場面の理由を探し、立ち尽くしていた。 「翔ちゃん?」 気づけば、母さんと妹が、リビングのドアから俺を見つめていた。 「…うん」 母さんの声にそう答えると、なんとなくばつが悪くなり、俺は下を向いた。 *** 841 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 23:35:14.02 TMoee9+C0 「翔ちゃん、まだだったんだー」 妹は、俺に冷えたお茶を注ぎながら言った。 「…ありがと」 俺はリビングにある3人がけのソファに座っているにもかかわらず、 友達の家に行ったみたいに、小さくなっていた。 「翔ちゃんって、女の子になりたかったの?」 隣に座りながら、妹が聞いてきた。 ちょっとぐらい聞き方ってものがあるだろう、そう考えながら、 受け入れられてる状況に戸惑いつつ、 「違うよ」 とだけ答えた。 「ふぅーん」 良く分かんないや。そんな色を持たせた言葉をはくと、妹は自分に 注いだお茶を一口飲んだ。 俺も流されるようにお茶を飲んだ。 さっきからの緊張を流すかのように、冷たいお茶は胃に入っていった。 そういえば、お腹空いたな。 一食も食べてない事を思い出し、更にハンバーグを思い出すと、 急に食欲が沸いてきた。 *** 843 名前:75 投稿日:2006/09/04(月) 23:37:37.75 TMoee9+C0 「それにしてもさぁ、ママと映画見終わったら、私の携帯に駆兄ちゃんから  メール着ててさぁ。翔ちゃん女になったーって。びっくりしたよ、ほんと」 俺の気を気遣ってるつもりなのか、ちょっと声のトーンを上げながら、 早口で”こっちの状況”を話してきた。 おかげで受け入れられてる状況は分かったけど、でもそれを聞いたら、 また緊張が蘇ってきてしまった。 「慌てて電話したら、髪伸びてるとか、胸でかいとかなんとか言ってて…」 「ふ、風呂入ってくる!」 俺は居たたまれなくなって、立ち上がる。 「翔ちゃん…」 そこに母さんの声がして、思わず振り向く。 「もうすぐご飯だから。今日は好きなハンバーグよ」 その声はちょっとうわずってて。 俺はそれを聞くと頷くしか出来ず、そしてリビングを後にした。 *** 15 名前:前スレ75 投稿日:2006/09/05(火) 09:22:54.38 L/JOIE3P0 前スレ>>843の続きです。お風呂編。 ------------------------------------------------------- 逃げるように入った風呂だが、ちょっと後悔した。 いつものように替えの服を持って、いつものように脱衣所で脱ごうとしたが、 そこにある鏡により、ほぼ全身を見る事になってしまったからだ。 髪の毛は耳よりちょっと長い位まで伸びていた。顔は手鏡で見たのと同じで 変わりは無いが、胸が…。 思い切って上を脱ぐ。引っかかる感じがめんどくさい。 生々しい物が現れて、俺はちょっとドキドキした。女性の胸なんて、 エロ画像とか本などでしか見た事がないし。 胸を見ないようにしながら、トレーナーとお揃いの下を脱ごうと思ったが、 どうしても視線に入ってしまう。 だんだん苦戦してるのがバカらしくなってきて、半ばやけになって下を 脱いだが、見慣れたはずのトランクス姿は、明らかにこれまであった物が 無いのを見て取れて、今度は急に気分が萎えてきた。 のろのろトランクスを脱ぐと、やっぱり無い。 なんだか自分の身体を呪いそうになった瞬間、くしゃみをして、 慌てて風呂場に入った。 *** 16 名前:前スレ75 投稿日:2006/09/05(火) 09:24:57.52 L/JOIE3P0 いつものように洗い始めたが、自分を洗ってるはずだけど、 やっぱり違和感がある。 髪の毛をここまで伸ばした事が無かったので、指に絡みつく感じが気になる。 過去に、女の子と話しをしていた時に髪の毛を触らせてくれた事があった、 その感触に似てる事を思い出した。 次に身体を洗い始めたが、どうしても前側を洗うのに抵抗があり、 まず腕や足からにした。 どことなく、言うならば”ぷにぷに”した感じがする。太ったわけではなく、 筋肉が柔らかくなった感じ。 それでいて前より細くなった、気もしなくない。 女の子はか弱い、そういった想いがあったから、身体に影響を与えたのかな。 ふとそう思ったけれど、ここまでの巨乳好きではない…思わず頭を横に 数回振っていた。 *** 17 名前:前スレ75 投稿日:2006/09/05(火) 09:26:20.24 L/JOIE3P0 しょうがないから胸も洗う。 ちょっと揉んで見る。柔らかいし弾力もある。 ぷにぷにして気持ちいいけど、いやらしい気分になるとかはない。 思えば、女の胸揉むなんてこれまであったっけ? ましてや女性との経験無いんだし。気持ちいい箇所なんて分からないじゃないか。 今更になって、エロビデオの演技は、嘘が多かったのか、それとも気持ちいい ツボを抑えてたのか、見分ける事が出来ないまま欲情してた事が分かった。 股も洗わなきゃ…と思って、思い切って触ってみたけど。 なんか入り組んでて良く分からない。 画像で見た時は興奮したのに。見る方向が違うからなのか…? 不意に、今朝兄貴が言ってた「経験少ない」って言葉が浮かんできた。 無性に腹が立ってきて、あとは適当に身体を流し、湯船に飛び込んだ。 *** 18 名前:前スレ75 投稿日:2006/09/05(火) 09:28:47.90 L/JOIE3P0 湯船につかうと、ちょっとは気持ちが和んできた。 お湯による軽い浮遊感が、変化した身体の事を忘れさせてくれている。 ふーっと深く息を吐く。そして、ちょっと目を瞑る…。 「つーばーさーちゃーん。ちょっといーいー?」 意識に妹が乱入してきた。ドアの外から声を掛けてきたのだ。 「…。何だよ」 折角の気持ちが壊されて。俺はふてくされながら返事する。 と、同時に湯の中で身体をひねったせいで、水圧に胸が押されて、 存在感を思い出させてくれた。 また、身体に押されて、お湯が湯船から音を立ててこぼれた。 なんだか胸でこぼれた気がした。なんともいえない、忌々しい気分になった。 「あのさー。下着なんだけど、今までの穿くのー?」 「…。それしかないじゃん」 「私のさー。まだ使って無いのあるけど、それ穿くー?」 簡単にそんなこと言うなよ。 「まだそんな気分じゃないから、いらない!」 わかったー。そういうと、妹は脱衣所から出て行ったようだ。 *** 19 名前:前スレ75 投稿日:2006/09/05(火) 09:29:57.15 L/JOIE3P0 女は、洋服や下着の値段は高いのに、思わず何着も買っちゃうんだよね、 そういう話は聞いていたが、実は気持ちがよく分からなかった。 話してくる子も雑談程度に話してきてたので、特に返信は求めてなかったし。 そうだよな。私物は変わらないと思っていたけど、変わるものもあるんだ。 考えつかなかった事態が色々出てきて、まだまだ甘かったと痛感した。 危うく、のぼせる所だった。 気分は落ち着かないまま、湯から出る。 身体を支えてくれていたお湯の中には、気持ちまで残す事は出来なかった。 反対に、重力が身体を襲い、改めて胸の重さを感じるはめとなった 気が滅入りながら脱衣所に出たのだが、新しいトランクスを穿いてみたものの、 その機能性はまったく無意味になった事が、さらに追い討ちをかけてくれた。

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