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*** 846 名前:810 ◆kLJfcedqlU 投稿日:2006/09/25(月) 02:45:34.93 ha2r60qd0 では投下してみる 保守も兼ねて 16歳の誕生日までに童貞を捨てなければ女体化する。 それは小学校高学年くらいであれば誰でも知っている事だ。 女体化の理由、原理は中学の時の保健の授業で習った様な気がするが、寝ていたのでよく覚えていない。 そんなことはどうでもいい。問題なのは、俺の16歳の誕生日が明日だということだ。 *** 847 名前:810 ◆kLJfcedqlU 投稿日:2006/09/25(月) 02:46:53.78 ha2r60qd0 朝 登校中 「・・・・・・、ついに明日になっちまったか。」 「ん?何が明日なんだ?」 「俺の誕生日だよ。」 「ほお、誕生日か・・・ってお前まさか童貞?」 「ああ、言い辛いがその通りだ。」 「マジかよ。でもいいのか?今日のうちにやっとかないと女になっちまうんだろ?」 「いいわけないだろ。でも、俺彼女いねえし、いたとしても『やらせてくれ』だなんて言えねえし。」 「その様子じゃ無理っぽいな。気の毒だが諦めな。」 「諦められるかよ・・・・・・。岩田、誰か紹介できねえか?」 「残念だが無理だ。俺だって三ヶ月後の誕生日までに相手を見つけなきゃならねえんでな。」 そう話していると、後から誰かが話しかけてきた。 「よう佐々木、どうした?浮かない顔して。」 「池田か、俺の誕生日がいつか知っているよな。」 「当然だ。明日だろ?ついでにお前が童貞だってことも知っている。」 「それなら話が早い。誰か紹介してくれねえか?今日中に。」 「断る」 「何故だ?お前女の知り合いは多いだろ?」 「確かに多い、突然友人とやってくれだなんて言えるわけがない。それに、明日お前がどんなになっているのかwktkしてる俺がいる。」 「wktkってお前な・・・・・・。」 *** 848 名前:810 ◆kLJfcedqlU 投稿日:2006/09/25(月) 02:47:36.25 ha2r60qd0 ここまでしか書けてない。眠いし、続きは明日以降。 反応が無ければ明日(今後)も投下しないかもしれぬ。 何と言うか、殆ど台詞だな。こんなんで大丈夫か俺 以下、現在のキャラ設定 主人公 佐々木 亮(ささき りょう) 成績、顔ともに普通。  彼女いない暦がもうすぐ16年になる。 岩田 慎一郎(いわた しんいちろう)主人公の親友その1  成績は上の下 顔は普通 主人公と同じく彼女いない暦=年齢 池田 真学(いけだ まなぶ)主人公の親友その2 成績は普通 顔は割りと良い方 彼女はいるらしい。 女友達が多い *** 112 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 00:15:24.54 y+y8K4M90 どれが誰の台詞なんだかよくワカンネな状況になってました。 教室に入ってからも、俺は二人と話をしていた。 「でも俺は男のままでいたいんだ。そのためにも今日の内に・・・な。」 俺は何度も二人に同じことを頼んでいた。 「何とかしてやりたいが、さっきも言ったように、俺にはアテが無い。」 「何度頼まれても無理だ。それにお前、知らない奴相手にやれるのか?」 「く・・・それは確かに言えているな。俺には出来そうにない。」 彼女いない暦約16年 それでいて女が苦手という俺がそんな状況になったら、直前になって逃げ出してしまうと思う。 「それ以前にお前、政府公認のアレがあるだろ。身分証明書と親の承諾書さえあればできるはずだろ?何で今日まで行かなかったんだ?」 「いや、承諾書はもうあるんだ。ただ、そこに行くのは抵抗があるんだよ。」 俺の親は割と放任主義なのか、男として生きるも女になるも自由にしろ、と言われていた。 承諾書も中二の頃に書かれ、使いたいときに使えと言われた。 「抵抗もクソもあるかよ。女になるのが嫌なら行くしかない。それだけだ。」 「そうなんだけどな。実際施設の前まで行くと尻込みしちまって・・・・・・。」 「お前、そんなだと今日も多分行けないぜ。俺は構わんけどな。お前が女になるとどうなるかwktkしてるから。」 「だからwktkってお前な・・・・・・。」 こうなったら意地でも行ってやる。中に入ってしまえばあとは楽のはずだ。 *** 115 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 00:16:35.39 y+y8K4M90 こんな日の学校は早く感じてしまうのだろうか、気が付いたら既に学校は終わっていた。 大急ぎで施設の前まで来たものの、やはり建物の前でウロウロばかりして中には入れない。 知らない人が見ても、自分が童貞で誕生日が近いってことがわかるんじゃないか? 「このドアを開けるだけでいいってのに、何故こんなことも出来ねえんだ・・・・・・。」 俺はそう呟いた。だが、そんなことを呟いたからってどうなるものでもない。 結局、最後の日にも中に入ることが出来ず、家に帰ってしまった。 「結局、出来なかったな・・・・・・。」 正直、ここまで切羽詰っても行動できなかった自分が情けない。 「俺、女になっちまうのか。そんなの認めたくねえ。」 何もしなかった自分が悪いのだが、自分が女になることはどうしても認められなかった。 自分は男でいたい。しかしもう手遅れ。どうしようもない。 明日の朝には間違いなく女になっている。でも男である自分を捨てることなど出来ない。 俺は決意した。女になっても、男として生きてやる と・・・・・・。 *** 138 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 00:58:18.74 y+y8K4M90 朝、当然の様に俺は女になっていた。 が、俺はそんなのを認めていない。 いつものように体を起こし、いつものように顔を洗い、いつものように着替えた。 顔を洗う時、意識して自分の顔を見なかった。女になった自分なんざ見てられないってことだ。 用意を済ませ、朝飯を食べに一階へ行った。 父は既に仕事へ行き、いるのは母だけだった。 「あ、亮、結局女の子になったのね。」 「・・・・・・。そんなのは認めてない。」 「はい?どういうこと?」 「だから女になったのを認めてないってこと。だからこれからも前と同じ様に生活するから。」 「それは構わないけど、そうなっちゃったからには、今から色々行かなきゃならないのよ。」 「そんなのは知らない。俺は認めてない。だから今から普通に学校に行く。」 「そう・・・・・・。まあ、申請は義務じゃないわけだし。好きにしていいわ」 「そんなにあっさり認めて平気なの?色々問題があったりしないのか?」 「我が家は基本放任主義よ。好きなことをしてていいけど、その責任は自分で負うの。だから、亮がこれからも男として生きようが勝手」 母のあっさりした答えには少々びっくりしたが、そういうことで俺は学校へ向かった。 とはいえ、やはり不安があるのか、いつもより足取りが重い様だった。そのためいつもより10分程遅れて教室へ入った。 *** 140 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 00:59:19.58 y+y8K4M90 ガラガラ・・・。俺は扉を開けた。 その瞬間、元々騒がしかった教室がさらに騒がしくなった。 "これがあの佐々木かよ"とか"可愛くなったなー"とかそんなことばかり言われた。 何故俺が佐々木だと判ったのか。俺が明日誕生日で童貞だなんて親友の岩田と池田にしか話してないはずだ。 手近な奴に尋ねてみると、 「あー、池田の奴が『佐々木は今日誕生日で昨日の時点では童貞だったぜ。もし見慣れない女子が男子の制服で入ってくれば佐々木の可能性大だ。』なんて言ってたんでな。」 あのバカ、何でそんな余計なことを言いやがるんだ・・・・・・。 *** 341 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 22:13:26.63 RfCvBjDA0 じゃあ俺も投下 俺は急いで池田の所へ向かった。 「おい池田、お前何余計なこと言ってんだ。」 「いや、まさか本当になってるとは思ってなくてな、昨日ああ言っておいたから意地でも施設へ行くと思ってたし。」 「だとしてもそんな冗談はやめてくれ、迷惑だ。」 「…そうだな、迷惑掛けたのなら謝る、スマン。」 「え?あ、ああ、わかったならいい。」 何かおかしい、いつもの池田なら何を言っても謝る様なことは無いはずだ。 「そんなことよりお前、新しい自分をどう思ってる?かなりいいと思うぜ。」 そう訊いてきたのは岩田だ。 「悪いが俺はまだ自分の顔を見ていない。自分が女になっただなんて認めたくないからな。」 「マジかよ。いいから見てこい。いくら認めたくないからって事実なんだから仕方ないだろ。」 「わかったよ。行ってくる。」 男として生きると決めても、実際女になってしまったのだから、幾らかは甘んじる必要があるのは確かだ。 全てを認めないのであれば、今の自分を全て否定してしまうことになる。 男として生きる、ということは、女になってしまった自分を認めなければならない。 そう自分に言い聞かせ、階段の踊り場にある鏡の前に立った。 *** 342 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 22:14:10.92 RfCvBjDA0 「え?これが俺?」 思わず言ってしまった。無理も無い。 鏡に映っている人物に今までの自分の面影は殆ど無かった。寧ろ別人といった感じだ。 ナルシストではないが、確かに結構いい。 上手く表現することもできないが、敢えて言えば、 これが自分でなければ惚れていた といったところだ。 こう見てしまうと、他にも自分の新しい体が気になってくる。 VIPだか何処かに、朝起きると胸に違和感があると書いてあったのを思い出した。 自分にそんな違和感は……無かった。何となく悔しく思えてくる。 そして男と女の最大の違いとも言えるアレだが、ここでは考えないことにしておく。 「俺…なんだよな。」 誰に確認するわけでもないのに言ってしまう。今まで認めようとしなかったのもあって、実感は皆無に等しいからだ。 俺は、複雑な気分で教室へ戻った。 *** 345 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 22:14:47.51 RfCvBjDA0 教室に戻ると、すぐに鐘が鳴った。 HRが始まってすぐ、教師は俺を呼んだ。 「佐々木はいるか?」 「ここにいます。」 「HRが終わったら職員室に来い。話がある。」 「わかりました。」 今後のことについての相談だと思う。 俺が女体化した話は瞬く間に学校中に広まった様で、教師はさほど驚いている様には見えなかった。 下手に驚かれるよりもこちらの方が良いので別に気にならなかった。 と、ここまで、残りは12時頃かもしれないし、投下しないかもしれぬ *** 427 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/27(水) 00:45:22.80 nMW1MFHv0 >>345の続き P90氏の直後だと投下し辛いよ。 職員室 「来たか佐々木、まあ何の話かは言うまでも無いと思うが……。」 「今後の学校生活についてですね。」 「その通りだ。早速だが、ここの校則では女体化生徒は女子生徒として扱うことになっているが、それでいいのか?」 「そう決められているのなら仕方ないと思いますが。」 「そうか、それならそれでいい。ちょっと違う話になるが、戸籍の変更とかはしなくていいのか?」 「今のところ、現状を認めることはできそうにないので変更するつもりはありません。」 「変更するのは義務じゃないから強制できないが、この状態だと変更した方が後のためにいいと思うぞ。」 「・・・・・・。それについては親と相談して決めます。」 「そうか、わかった。それと今日は早退しろ。戸籍の変更は義務じゃないが、女体化した際に必要な手続きは色々あるんだ。」 「わかりました。」 早退せずに学校に残りたかったが、学校に残ったところで授業を受けさせてもらえるわけでは無かったので言われた通り学校を早退した *** 430 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/27(水) 00:46:17.25 nMW1MFHv0 家に帰ると、大学の関係で一人暮らしをしているはずの姉がいた。 「おかえり~、本当に女の子になったんだね。」 「認めたくないけどな、で、何でここにいるのさ。」 「今日と明日は大学休みだし、亮が女の子になったって聞いたから来てみたの。そっちこそ早退してきたの?」 「そうだよ。色々手続きがあるからとっとと帰れだとさ。」 「そうそう、お母さんが呼んでたよ。」 「わかった。」 リビングに入り母さんのところへ行く。 「何の用?」 「朝はああ言ったけど、戸籍の変更以外は義務だからついてきて欲しいのよ。」 「学校でもそう言われたし、仕方ないからついていくよ。」 「それに、新しい制服のサイズも測定しなくちゃいけないしね。」 これくらいのことは仕方ないので別にいいだろう。 そうして俺は母さんについていった。 *** 431 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/27(水) 00:47:13.78 nMW1MFHv0 役所でのよくわからない手続きも終わり、体のサイズ測定も終わり、帰り道を歩いていた 正直測定の時は物凄く恥ずかしかった。もう思い出したくも無い。 そういえばあの時母さんが姉さんに電話していたみたいだが何を話していたのだろうか。気になるけど放っておこう。 「ただいま。」 「おかえり。」 「疲れたから昼寝してくる。」 「あ、そう。わかった。(ニヤニヤ)」 なんなんだその不気味な笑いは。一体何を企んでやがる。 やべぇ、眠い。あの不気味な笑いが気になるがそれ以上に眠い。 ベッドに乗った俺は一分もしないうちに眠ってしまった。 *** 432 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/27(水) 00:48:27.44 nMW1MFHv0 一体どの程度眠っていたのだろうか、寝汗が酷い。 仕方ないので着替えることにする。 ベッドの横に置いてあるタンスの引き出しを開いて・・・・・・!? その下の引き出しを開いて・・・・・・!!?? その下の・・・・・・??? 「どういうことだよこれ。」 引き出しの中に入っていたのは下着を含めほぼ全て女物の服、男物は、ジーパン一着と、制服しか入っていなかった。 「あ、起きた?」 姉の声だ。 「姉さん?これどういうことだ?」 「ああそれ?私のお古だけどどうかした?」 「どうもこうもあるかよ。何でそんなのが俺の引き出しに入ってるんだ。」 「何でって、アンタもう女の子でしょ。だから私のをあげただけよ。サイズは電話で聞いてるしね」 「前に入ってた服は?」 「アレはもう古着屋に売っちゃったよ。もういらないでしょ。」 やられた。完全にやられた。姉がついてこない時点で気付くべきだたった。 俺はもう何も言えなかった。 *** 673 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/28(木) 00:23:10.50 vpDCzAXz0 投下が無いっぽいので投下 仕方なく、一着だけ残っていたジーパンと、女物の中でも比較的男っぽいシャツを選んで着た。 下着は・・・・・・考えたくも無い。着け方がわからないからといって姉さんに訊いたのは間違いだった。 今は7時、昼食は軽く済ませ、その後歩き回っていたためか、結構腹が空いていた。 夕食が気になるので下へ降りていった。 母さんに今日の夕食が何か尋ねる。 「今日の夕食何?」 「余ってるご飯で炒飯作るつもりだけど。」 炒飯かよ。しかも余りかよ。 「今から作るから、風呂でも入ってくれば?」 「そうするよ。」 そう言った瞬間、寒気を感じた。 恐る恐る寒気を感じた方向、自分の後方を見ると、姉さんがさも嬉しそうな顔をしてこちらを見ていた。 厄日だ・・・。今日は厄日なんだ。 俺は心の底からそう思った。 *** 24 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 00:40:48.49 mLUzwmvR0 翌日の朝 目が覚める。今は一体何時だろう。目覚まし時計を見る。5時40分か。 昨日はいつもより早く寝たためか、少々早いが眠くは無い。 家族は、皆まだ寝ている。 (これは神様がくれたチャンスかもしれない。) 俺はそう思った。 昨日あれだけハイテンションだった姉さんが今日もそのままだとしたら、俺の部屋に乱入してくるのは目に見えている。 そして考えたくも無い様なことをされるのだ。 「今のうちにとっとと着替えるとしますか。」 急いで着替える。女子の制服は届くまで一週間程度かかるので当分は男子の制服のままでいい。 下着も昨日あれだけの事をされれば着け方くらい覚えていられる。 着替えを終えれば今日の授業の用意であるが、これは昨日のうちに終わらせてある。 「さて、あとはバレないようにリビングに行きますか。」 俺の部屋と姉さんの部屋は隣同士である。 下手に物音を立てると見つかってしまうかもしれない。 俺はゆっくりと摺り足の要領で廊下を渡った。 最大の難所である階段も何とか抜け、俺はリビングに入る。 「勝った。」 小さくガッツポーズを取り、俺は呟く。 思わず不気味に笑ってしまう。 *** 25 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 00:41:23.88 mLUzwmvR0 「ふぅん。誰に勝ったって?」 突如耳に入ってくる声。悪魔の声と言ってもいいかもしれない。 「6時になったら色々してやろうとリビングで用意してたんだけど、まさかそっちからノコノコやってくるとはね。」 俺は後悔した、が、あのまま部屋で待っていたとしても結果は同じだったわけだ。 俺に逃げ道など最初から存在していなかったのだ。 頭をフル回転させてこの場から抜け出す術を考える。 一つだけ浮かんだ。 「あっ、今日朝練あったんだ。今すぐ行かねえと。」 そう言って急いで玄関へ行って靴を履き、ダッシュで家を飛び出した。 「朝練って、アンタ部活入ってないでしょぉぉぉ!!!」 家に姉さんの声が響き渡った。 ***298 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/03(火) 00:49:54.48 rfPIx9Xx0 何とか書けた。 急いで家から出てきてしまったが、行くアテなどあるはずがない。 校舎が開くのは7時、それまで時間を何所で潰すか。 コンビニは近所に無いから却下、他の店はまだ開いていない。 友人の家に行くにもこんな早くじゃ迷惑だろう。 ・・・そうだ、岩田だ。あいつの両親はいつも朝五時には出掛けている。 しかもあいつの家にはゲームが沢山あるじゃないか。十分時間が潰せるはずだ。 *** 299 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/03(火) 00:50:27.18 rfPIx9Xx0 岩田の家のチャイムを押す。いくら親友でもこれくらいの礼儀は必要だと思う。 ちなみに何度も押す行為は言語道断である。 「はーい、ちょっと待ってくださいね。」 家の中から聞こえたのは女性の声。 あいつ姉や妹なんていたか?一人っ子だったと思うのだが。 ドアが開く、中から出てきたのは岩田の母親だった。 「え、ええと、どちら様でしょうか?」 かなり動揺している様子だ。無理も無い。彼女いない暦=年齢の奴の家に突然見知らぬ女子が訪ねてきたのだ。 「慎一郎の親友の佐々木です。つい最近誕生日だったので。」 「ああ、佐々木君。女体化したってことは慎から聞いてたけど、変わったわねぇ。」 「そうですか。それで、慎一郎はいますか?」 「今寝てるのよ。ちょっと待ってて、起こしてくるから。」 変わった、そう言われてもあまり嬉しくは感じない。 今までの自分、つまり男としての自分が消えてしまう様な気がするからだ。 「コラァ!バカ息子ォォ!いつまで寝てるんだ!いい加減に起きろォォォォォ!!!」 まるでギャグ漫画の様な起こし方に、今のシリアスな気分は完全に消え失せた。 *** 325 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/03(火) 02:10:11.24 rfPIx9Xx0 「何だお前、まだ男子の制服か、野暮ってえな。」 「昨日頼んだんだぞ。届くわけがねえよ。」 とりあえずここは岩田の部屋である。 「なんで今日おばさんがいるんだ?」 「単に休みというだけだ。」 実に単純かつ明快な答えだった。 *** 328 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/03(火) 02:12:11.08 rfPIx9Xx0 「時に佐々木よ。」 「何だ岩田。」 「俺って地味だよな。」 何だいきなり。こいつはそんなことを気にしていたのか。 「悪いが確かに地味だ。」 「だろう。というワケで俺はイメチェンすることにした。」 アホかこいつは。地味だから岩田であって地味じゃなきゃ岩田じゃないんだ。 とはいえ興味あるな。こいつがどんなのに憧れているのか分かる気がする。 「そうだな、まずツンデレあたりはどうだ?」 「ぶっ!」 盛大に噴いてしまった。もうこいつアホ確定。 それは女の子がやるからいいわけで、男、しかもイケメンでもショタっぽくも無い奴がやっても気味が悪い。 「ちょっと古いか?」 そういう問題じゃねえ。何も分かってねえよ。 「ツンデレってそもそも女の性格の一種じゃないのか?」 「いや、男のツンデレってあると思うぞ。ほら、アニメとかマンガで命の恩人を助けて『借りを返しただけだ。』ってやつ。あれって恩人に対して素直になれないだけだろ?」 アホだけど結構面白い事言うな。付き合ってやるか。 「いやそれがツンだとしてもデレが無いだろデレが。」 「そんなもんだろ。デレが無くてもツンデレが通る時代だと俺は思っているし。」 「違うだろ、普通に。」 やべえ、こいつマジ面白えよ。 「ならば素直ヒートあたりはどうだ?どぉなんだぁぁぁぁぁぁぁ!?」 「女なら素直ヒートで通るかもしれんが、お前がやるとただの馬鹿だ。なんでそんな性格ばかり選ぶんだお前は。」 「え?ちょっとVIPを参考にしてな。」 よりによってVIPかよ。他の板にしろよ。 「じゃあ他には・・・・・・」 「却下却下、全て却下、何言っても却下」 VIPを参考にしてる時点で真面目なものは無いだろう。 面白いのは腐るほどありそうなんだけどな。 *** 329 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/03(火) 02:13:45.52 rfPIx9Xx0 さて時間は・・・6時35分か、もういいだろう。 「じゃあ俺もう行くわ。」 「そうか、じゃあまた学校でな。」 階段を降り、玄関に向かう。 「お邪魔しました。」 「え?もう出るの?朝御飯食べてないでしょ?作ったから食べていきなよ。」 「いいですよ別に。」 岩田家を出る時俺の空腹感は無くなっていた。 *** 580 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU [] 投稿日:2006/10/04(水) 00:38:06.44 ID:R4BIXL760 乙マシンガン! おやすみ。 さて俺も投下しますか。 学校に着いてもまだ校舎は開いていない。 まだ6時55分なのだから当然だ。 運動場やテニスコートの方からは掛け声が聞こえる。 ボーっとしていると五分程度はすぐに過ぎてしまう。気が付いたら校舎は開いていた。 教室に着いても誰も居るはずがない。となると、やる事は一つだ。 俺は机に突っ伏して寝る事にした。 *** 581 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU [] 投稿日:2006/10/04(水) 00:39:06.25 ID:R4BIXL760 実はこれだけなんだぜ。 何だか周りが騒がしい。何かあったのだろうか。 たまに携帯のカメラのシャッター音も聞こえてくる。 ん…?待てよ?シャッター音…?寝ている奴の横でシャッター音とくれば答えは一つしかない。 俺は寝顔を撮られている。撮ってる奴らの携帯を引っ手繰ってやりたい。 が、何故か体が動かない。意識ははっきりしているのに動かない。 「これ他の奴らにも送ろうぜ。欲しい奴いる?」 この声は勝又か。今すぐ殴りかかってやりたい。 しかし、写真を欲しがる奴の声の約半数が女子なのはどういう事だ。 …、体が動く。俺は飛び起きて奴の携帯を奪った。 「お前起きてたのか?」 「起きてた。正確には金縛りにかかってたんだけどな。」 「でも残念だねぇ。もう手遅れだよ。」 どうやら俺の写真は既にほぼクラス中に渡っているらしい。学校中に渡るのも時間の問題か。 学校中に俺の寝顔が流れていると考えると死にたくなった。 *** 504 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:2006/10/06(金) 01:44:12.27 6+RqNlf80 「よう佐々木。」 「池田か、よう」 「何かお前の寝顔がメールで送られてきたのだが、これは何だ?」 案の定こいつの所にも届いていたようだ。 「見ての通り、寝てたら勝手に撮られた。」 「そりゃお気の毒に(保存した。)で、入り口の人だかりは何なんだ?」 昨日は早退したのであまり噂が流れていなかったが、今日は寝顔写真が学校中にばら撒かれたのだ。 変わった俺の姿を見に来る輩が沢山居て当然だ。 「さあな。」 俺は適当にとぼけておいた。 *** 506 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:2006/10/06(金) 01:45:07.75 6+RqNlf80 最初は騒がれたけど以外とクラスの奴らの反応が薄い。 他のクラスから見に来る奴も二時限目の休み時間をピークに消えていった。 まあ下手に騒がれたりされても困るからそのほうが都合がいい。 「佐々木、一緒に昼食おうぜ。」 「OK、今日は岩田の席で食おうか。」 弁当を食べる時、俺、岩田、池田の三人はいつも一緒だ。 「あ、俺弁当持ってない。」 朝、姉さんから逃げるように家から出てきてしまったため、弁当を持ってきていなかった。 ちなみにこの高校に学食、購買は無い。地元のパン屋が持ってきてくれるパンの販売とすぐ近所の駄菓子屋のみである。 パンは数が少ないため、かなり早めに行かないと人気の無いパンまで売り切れてしまう。 仕方なく、俺は駄菓子屋からブタメンを二つ程買ってきて食うことになった。 *** 400 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 01:07:15.78 VCSO2JUn0 正直だんだんクオリティが下がってる気がするんだぜ? 六時限目 「……眠い。」 たまらなく眠い。ブタメン二個では流石に栄養が足りない。 その上、この現社担当山本先生の声は眠くなることで有名なのだ。 「zzz……」 何処からか鼾が聞こえてくる。それ以外にも何人か寝ているのがわかる。 眠ってはいけない、そう自分に言い聞かせるが、眠気は勢いを緩めることなく俺を襲う。 寝たら負けだ、誰が相手だか知らないがとにかく負けだ。寝てはいけn……。 チャイムの音で目が覚める。 結局眠ってしまったらしい。 明らかに寝起きの顔をしている俺を見て岩田と池田の二人が寄ってくる。 「やっぱ現社の授業は眠くなるよな。」 「内容だけでも眠くなるってのにあの声だもんな。眠くならない方が変だ。なぁ佐々木?」 どうやらこいつら二人も眠っていたらしい。 「ああ、そうだな。」 そう言うと、帰りのHRが始まる合図であるチャイムが鳴った。 *** 404 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 01:09:29.43 VCSO2JUn0 帰り道、いつもと同じ様に他愛も無い話をながらいつもの二人と帰っている。 丁度ゲームの話が終わった時、池田が言った。 「佐々木、お前その顔でその話し方は違和感があるな。」 「おお、俺もそう思う。」 岩田も頷いた様に言う。 「うるせえ、その事は言うな。」 「でもなぁ、実際違和感が…。」 「言うなって言ってるだろ。」 池田の言葉を遮って俺が言う。二人は俺に気圧されたのか、何も言わない。 「わ、悪かった。もうそのことは言わない。」 やっと口を開いた池田が言う。 三人の間に気まずい雰囲気が流れる。もう誰も何も言わない。 「あ、俺ここまでだわ。じゃあな。」 池田が別れる。 「俺もここまでだ。また明日な。」 岩田とも別れる。 岩田と別れたらもう自分の家も近い。 数分もしないうちに俺の家に着く。 *** 406 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/09(月) 01:10:44.47 VCSO2JUn0 家に着いても玄関を空けるのを少しためらってしまう。 原因は姉さんだ。朝逃げてきてしまったので、帰ったらどんなことをされるのか考えたくも無い。 とはいえ家に入らないわけにもいかないので、玄関を空けて中に入る。 「ただいま。」 「おかえり。」 返事は母さんだ。姉さんはどうしたのだろう。 「姉さんはどうしたの?」 「成美ならもう帰ったけど。明日は大学があるからって。」 そういえば昨日と今日が休みだって言っていたな。それならもういなくて当然か。 俺はほっとして肩の力を抜く。 「あ、そうそう。今日は父さんが帰ってくるわよ。」 父さんは単身赴任というわけでは無いが、仕事が常に忙しく、帰ってこない日が多い。 「それ本当?やべぇ、この姿見て何て言うか。」 「大丈夫でしょ。もう電話で伝えてあるし。」 心配なのは驚くかとかそんなのではなく、こんな体になった俺にどう接するかだ。 *** 264 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 00:31:41.06 QsXtaDcx0 父さんが帰って来るのは7時頃らしい。 今4時なのであと三時間か。 それまで特にすることが無いので、昨日の事について母さんを問いただすか。 「母さん。うちは放任主義だって言ってたよね?」 「そうだけど。」 「じゃあ何故俺の服を勝手に捨てたのさ。俺の好きなようにさせるんじゃないの?」 「何があっても自分で責任を取るなら好きなようにすればいいじゃない。男物の服でも買ってくれば?」 「そうじゃなくて、何で俺の男物の服を捨てたのかって訊いてるんだけど。」 「亮が何しても勝手なように、私が何をしても勝手でしょ。何かあったら私が責任取るから。」 何と言うか、放任主義を逆手に取ってるみたいだけど、それは屁理屈じゃないか? 反論したいけど、今の母さんには何を言っても無駄だ。何も言わないでおこう。 父の性格が浮かばないのでそのうち書く予定だった部分を書いた。 正直一レス分だけなのに投下って言い辛いよね。 *** 15 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:2006/10/15(日) 23:33:44.74 KNf/rDK60 「ただいま。」 父さんが帰ってきた。7時だって言ってたけど早いな。 「亮ー、亮いるか?」 「ああ、ここにいるよ。」 父さんは帰ってくるなり俺を呼んでいる。まぁ仕方ないか。 「ふうむ、やっぱり女体化って可愛くなるんだな。」 「久しぶりに会っていきなりそれですか、大体『やっぱり』って何がやっぱりなのさ。」 「いや、俺が高1の時もそうなった奴がいて、そいつかなりの不細工だったんだけど、いきなり凄い美人になったもんで。他にも女体化したやつは例外無く可愛くなってたしな。」 「へぇ。」 「まぁ、女になってもお前はお前だ。好きに生きればいい。」 父さんの反応には安心した。突然態度が変わったりされたらとか思っていたけどそれは杞憂で終わって良かった。 *** 17 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:2006/10/15(日) 23:34:28.20 KNf/rDK60 「ふう。やっぱ風呂はいいよな~。」 今俺は風呂に入っている。 この二日間は色々あって疲れた。その上昨日の風呂は姉さんが一緒だったからゆっくり休めたものじゃなかった。 「自分の体とはいえやっぱ見辛いな。」 色々ありすぎたため長く感じているが、実際はまだ二日目なのだ。俺はこの体に慣れていない。 それに一応、俺はこの事実を認めていない。 「さあて、頭を洗いますか。」 女体化すると髪が異様に伸びる事例もあるそうだが、俺の場合はそうでもない。 確かに伸びはしたが、感覚が変わるほど伸びてはいない。 シャンプーを手に取り、男の時と同じ感覚で思いっきり洗う。 昨日姉さんに女の子の洗い方とやらを教えてもらったが、そんなことはしない。 頭を洗い終えた俺は、そのあともう少し湯船に浸かったあと風呂を出る。 時間にして役10分。男の頃からそうだがカラスの行水だ。 「ちょっと亮?アンタ風呂短すぎよ。」 母さん?何をいきなり。今までそんなこと言わなかったじゃないか。 「はいはいやり直しやり直し、もう一度入ってきな。」 俺は納得がいかないまま風呂場へ突き飛ばされた。 *** 18 名前:鳩 ◆kLJfcedqlU 投稿日:2006/10/15(日) 23:35:03.52 KNf/rDK60 「痛て、何だよもう。」 突き飛ばされた後俺は盛大に風呂場でズッコケた。 それはもう漫画の如く。浴槽に頭をぶつけた際に足でシャンプーや石鹸その他を思いっきり蹴飛ばし、その足を水道に直撃させたのだ。当然蹴飛ばしたシャンプーや石(ryは俺の頭に落ちてくるわけで。 ドンガラガッシャァァァンっていうベタな表現、あれが一番ピタリとくる感じだ。 兎に角このまま普通に洗って出ても結果は同じだろうから、無駄と言えるまで時間をかけてゆっくりと洗い、風呂から出た。

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