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*** 675 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20:51:35.92 pfahviGf0
「・・・ちくしょう」
俺は街という街を彷徨いながら歩いていた。いろいろな声が聞こえてくるが俺はただ単に街を歩いていた。
歩き疲れた俺は途中あった公園のベンチに腰掛けた。
「・・ハァ、俺はどうすればいいんだ。このままやりきれない気持ちのまま
女として過ごさなきゃいけないのか。」
俺はベンチに腰掛けたまま公園の様子を見ていた。・・元気に遊ぶ子供、何の変哲もないカップル、
ただ散歩している老人・・何の変わりもなく日にちは過ぎていた。俺はポーッとしていると喉が渇いたので自販機に向けてベンチから立とうとすると
横から飲み物を差し出された。俺はそのまま受け取ると差し出したのは・・・中野であった。
「・・なんだよ。」
「たまたま、ここに着てみたらお前がいてな。それで・・」
俺は怒る気にもなれずにそのまま中野を無視してベンチへと腰掛けた。中野は横からいろいろなことを話しているが何も思い浮かばない俺は
そのままベンチに座りぱなしだった。
*** 677 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21:02:44.74 pfahviGf0
「・・こうしてお前と面と向かうのは初めてだったか。覚えてるか?
俺たちがであったときのことを・・」
「・・ああ。」
中学時代、各地の学校に乗り込んで喧嘩をして名の知られた俺はついに殺戮の天使である
こいつとやりあうことになった。仲間のいない俺は1人で対するこいつは数人の人数で
俺を迎え撃った。だが、俺はこいつの取巻きを返り討ちにしてこいつとタイマンでやりあった。
「フッ・・お前は俺に立ち向かっていたな。かなり体力は消耗してたのに・・」
「勢いって奴だ。あんときの俺は何も考えずにお前に向かっていった。」
互いに殴り殴りあって、両者互角のまま決着がつかず仕舞いであった。あれから何度もやりあう機会があったが
そのときも互角で決着はつかなかった。最後の喧嘩から決着がつかないまま俺たちは中学を卒業した。
「んで、俺は男のままに・・童貞のお前は女になったわけだ。」
「ならやれよ。お前だったら今の俺は簡単に倒せるだろう。」
俺は中野からもらった飲み物を飲みえ終えると缶を潰しながら中野に向かった。
「やってみろよ・・だけど俺だって簡単にやられないぞ!!」
*** 680 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21:16:52.52 pfahviGf0
俺は圧倒的な気迫のまま中野に詰め寄ったが・・中野はその体制を維持したまま
鼻で笑っていた。俺はますます中野の態度が気に食わなかった。
「お前、俺が女だからってなめてるだろ!!どうせお前は女相手にグーも出ない奴だったのか!!」
俺が挑発的な態度をとると中野は旧に俺の目の前に立ち上がった。
「な、なんだ・・」
俺は突然のことだったが構えながら中野の出方を伺った。
拳を出すのかあるいは蹴りなのか・・俺は注意深く中野の動作を伺うと急に中野は
手をだして来て俺の顔に・・デコピンした。余りにもの突然のことで俺は唖然としたが
すぐに怒りがこみ上げてきた。
*** 684 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21:19:36.07 pfahviGf0
「・・てめぇ」
「それがお前と俺の差だ。・・それに俺はもうお前との決着をつける気にもならんな。」
「だからそれが何だって・・・」
俺はますます怒りが込みあがって中野の顔面に向けてパンチ一発を放ったが、俺の拳はあっけなく
中野に抑えられた。俺の拳を押さえたまま中野は意外な行動をとった。
「こうなったらお前はどうする?」
「う、うわっ!!」
突然中野は俺の拳を押さえたまま俺に抱きついてきた。突然のことで俺の思考は回路を閉じた。
「や、やめ・・」
「こんな体制のまま・・お前はどうするんだ?」
正直言って俺は体に力が入らなかった。それどころか体が熱を帯びたように熱く・・火照っていた。
俺は火照った体のまま力が抜けた。
*** 688 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21:36:40.47 pfahviGf0
「・・・もう、好きにしろよ。」
俺はやむを得ず中野に抱きつかれたまま降伏宣言した。すると中野は微笑しながら俺を離した。
「フッ・・かわいいな。男の頃とは思えない対応だったぜ。」
「・・・」
余りにも突然のことだったので俺は怒る気にもなれずにしばらく呆然としていた。この体になって男に
抱きつけられたのは初めてだった。
「おい、大丈夫か?」
「ハッ・・お前なんで俺を離したんだ?好きにしてもいいと言った筈だぞ・・」
中野はやれやれといいながら俺を抱え始めた。再び俺の体は熱くなった。
「別にお前なんて興味はねぇよ。・・あれはただ、少しからかっただけだ。」
「・・そうか。」
なぜか俺の心は安心感で満たされていた。
*** 689 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21:38:13.93 pfahviGf0
「お前って女になってから軽いな。男のときはごつかったのにな」
「・・ば、バカヤロー」
このときの俺は男としての感情が出ずに別の感情を出していた。そして俺は中野に
抱えられたまま家へと送られた。
「ここだな・・お前はもう女なんだ。お前も少しは女を自覚しろ。このまま行くと女の限界を
最悪の形で目の当たりにするぞ。ほんじゃな。」
帰ろうとする中野を俺は引きとめた。
「・・おい」
「ん?」
「今日はその・・ありがとな」
「フッ・・無理すんなよ。」
俺は中野にお礼を言いながら自宅へと戻った。俺は脳裏から帰り際の中野の光景が
頭から離れなかった。あのときの中野は・・少し照れていた。
*** 10 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 20:26:04.48 yYLcBuaL0
あの日から翌日・・俺はあいつに対してもやもやした気持ちを抱えたまま学校へと
登校した。教室に着くとツンと何気ない日常を繰り広げていたが・・俺らの前にとある女性が現れた。
「あなたが相良さんね。」
「ああそうだけど・・」
突然俺らの前に現れた女性・・俺は過去の行動を振り返ってみたが男に手はかけたことは
ありまくりだが、女には全く手をかけていなかった。
・・というか女とはほとんど話していなかった。この女何のようなんだ・・
俺が疑問に思えてる中ツンが小声で俺に伝えてくれた。
(例の中野君ファンクラブのリーダー的存在の隣のクラスのクーさんよ。)
そういえばこないだあいつのファンクラブがあるって聞いたな・・
俺は妙に納得するとクーといった女が俺に激怒の視線を向けながら語りかけた。
「・・あなた、昨日中野君と一緒に帰ったらしいわね。いったいどういう関係?」
うげっ・・嫌な質問だな。例えるなら昼ドラに出てくる息子を溺愛する金持ちババァのようだぜ。
「ちょっと待ってくれ!!俺はあいつとは何も関係ない。・・ただ昔の知り合いだけだ。」
「・・ま、そういうことにしておくわ。ただし、今度あの人に近づいたらどうなるか知らないわよ・・」
そういってクーと呼ばれた女は教室から出て行った。
全く・・あいつのせいで俺もいろいろ厄介なことに巻き込まれそうだぜ・・
*** 12 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 20:36:38.57 yYLcBuaL0
「なんてことがあったんだよ・・」
「お前も女に狙われるのかwww」
「笑い事じゃねぇよ!!・・ただえさへ女に付きまとわれるのは勘弁してほしいのに。」
俺は笑い飛ばすドクオに拳を入れながら弁当を食べていた。すると横にいたツンが俺に心配そうな
眼差しで俺にこう言った。
「ま、女の子同士の揉め合いごとになったら私に相談してよ。女は男と違って陰湿だから・・」
「・・ああ、わかった。」
「それにしても相良は中野のことをどう思ってるんだお?」
この野郎ォ・・随分といっしょまえな事を聞くじゃないか。まぁ、内藤はそこが憎めないのだが・・
「・・まぁ、昔のことがまだチャラになってないからな。わからん。」
・・でも、確かにあいつに抱きつかれたときは条件反射とはいえ俺は力を出せなかった。
ああいう状況下になったとき俺はあいつのことを・・
「そういえばツン、今日のお弁当おいしいお。」
「そ、そうwww」
いくらダチとはいえ目の毒だこいつら・・
*** 18 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21:00:31.30 yYLcBuaL0
お昼が終わり授業中・・俺は珍しくまじめに授業を受けていた。まぁ、このままサボり続けると単位が
もらえないという理由もあるのだが・・あいつは隣の席で相変わらず完璧振りを発揮してやがる。どうやら女になると
頭脳はそのまま変わらんみたいだな。全く少しは分けてもらいたいねぇ・・
「・・お前授業の内容理解しているか?」
「な、なんだよ突然・・」
突然中野は俺のノートを取り上げて見始めた。
「お前バカだな。相変わらず喧嘩しか能がなかったのか・・」
「うるせぇな。・・お前とは違うんだよ。」
俺はふてくされると中野は再びやれやれといった表情で俺にとある条件を突きつけた。
「お前、成績良くないだろ。勉強教えてやるから明日俺と1日付き合え。」
「ハァー!!テメェ何言ってるんだよ!!!!」
俺は思わず席に立ち上がりあいつを睨んでいた。しばらくして先生に注意され俺は席に座ると再び小声で
あいつと話し始めた。
*** 19 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21:01:14.10 yYLcBuaL0
「いきなり何言ってるんだよ。」
「お前成績良くないだろ。俺が全教科勉強教えてやるから明日は俺と付き合え。」
いきなり「はいそうですか?」と言わず納得などもちろんできなかった。並みの女なら納得したと思うが俺は全然しない。
むしろ お 断 り だ。密室空間で中野と2人きりなんて絶対嫌だね!!
「そうか・・ならお前はこのまま留年して俺の後輩となるのか。」
「う゛・・」
成績のとこを言われると俺はたじろくしかなかった。何せ俺の成績はほとんど
情熱のバラで黒など体育しかなかった。親からも口をすっぱく成績のことを言われているので
正直何とかしたかったのだが・・俺自身など今日など全く興味がなく、宿題など小学校3年生の
時点から全くやっていなかった。
*** 20 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21:02:49.21 yYLcBuaL0
「安心しろ、お前の成績を上げてやる。・・嫌な話じゃないだろ?」
「・・お前が得をすることばっかじゃないか?」
よく考えてみればこいつが得をしそうなことはたくさんあって俺が得をすることなど
全くなく逆に損が多い結果だ。いくらこいつとはいえ女と密室空間で2人きりでいたら
さぞうれしかろう。逆に俺はこいつと話すことですらままならないからな・・
しかしこいつはそんな俺の予想を覆すような言葉を吐いた。
「昨日言っただろ、お前には興味はないって・・それよりもお前には損はないだろ?
成績アップはいい話だと思うんだがな・・」
この野郎・・人の弱みに付け込みやがって。
結局俺は留年と過去のうやむやを天秤にかけることができずに現実を選んだ。
「・・わかったよ。ただし、俺に手を出そうとしたら即刻殺すからな!!」
結局俺はトホホな選択を選んでしまった。
*** 49 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 22:38:31.21 yYLcBuaL0
「はぁ・・明日どうなるのかね。考えるだけでもおぞましいぜ。」
学校が終わり、自宅に舞い戻った俺はそのまま明日のことで頭が一杯になった。
おそらくあいつただ1人で向かってくると予想される。そうなればあいつと2人きり・・
文字どうりデートとなる。俺はそれを考えると気持ち悪くなった。しかし、約束は約束なので
むざむざ破ることはできなかった。
「はぁ・・こうなったらわざと遅刻するのもありかな。」
俺は明日が雨になることを祈りつつあやふやな考えのまま夜を過ごしていった・・
「・・なんでこういう日に限って天気は晴れでこんな時間に起きてしまうんだよ。。」
結局俺はわざと遅刻しようにも待ち合わせの時間ばっちりに起きてしまい、天気は雨と逆で快晴だった。
俺は結局軽く支度をするとそのまま外へと出向いた。なぜかいつもより体が軽くなっているのはなんでだろう?
それに・・いつもより楽しい感じがしていた。
*** 53 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 22:48:59.99 yYLcBuaL0
「えっと・・ここら辺だよな。」
俺は指定された場所に着てみると早速、男に絡まれた。
「やぁ・・1人かい?ぼくと一緒に・・グヘッ!!」
「悪いな、今の俺は少々気が立ってるんだ。」
俺は言葉よりも先に手が出てしまった。男はあっけなく俺の拳を顔面にモロ喰らい
自慢の顔が台無しだった。
しかし、背後から男の仲間と思える人物4~5人出てきた。
「お嬢ちゃん、暴力はいかんぜwww」
「よくみたら結構上玉じゃないかwwww」
男たちがにたらしい目つきで俺を凝視すると俺は目を瞑り一呼吸おいてから男たちと面と向かった。
「おい!てめぇら!!今日の俺は機嫌がすこぶる悪ィんだ!!・・怪我したくなかったらとっと帰りな。」
「こいつ女だからって調子に乗りやがって・・ちょっと痛い目見ないとわからんらしいな。
ちょっとやっちゃおうぜwwww」
そういうと男たちは俺に向かっていった。ま、こいつらでストレス発散するかな♪
*** 57 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23:06:55.28 yYLcBuaL0
「オラオラ!!俺を袋にするんじゃなかったんか!!」
俺は我をも忘れて男達をボコボコにした。はっきりいてこいつらは見かけが押しで
喧嘩の経験が0であった。俺はボコボコにした後、最初に言った奴の胸倉をつかんだ。
「おい、今後俺に近づかないほうがいいぜ。」
「グググ・・後ろを見るんだな。」
そういわれた瞬間、背後から気配を感じた。俺は瞬時にかわして男の懐に思いっきりパンチを浴びせた。
俺はよくみてみるとあの男たちの一味であった。どうやらまだ足りなかったらしい。
「こんな子供だましの手この俺に通用するか!!」
俺は再び男に殴りかかろうとすると殴ろうとすると誰かに腕を止められた。俺は腕を止めた人物を見てみると
待っているはずのあいつだった。
「おい、やめとけ。」
「てめぇな、邪魔すんな!!」
「・・もういいだろう。行くぞ。」
俺はなぜか逆らうこともできずに男を放すとあいつと一緒にその場から立ち去った。
*** 59 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23:15:29.58 yYLcBuaL0
「なんでわかったんだよ。」
「あれだけ騒ぎを起こすと誰でもわかるだろ。」
俺は公園を歩きながら先ほどの光景を話していた。・・それにしてもこいつ1日付き合えって
どこに行くつもりだ?
「お前どこ行くんだよ?・・決めてあるのか?」
「・・決めてない。」
「ハァ? ふ ざ け る な ! ! ! ! ・・来て損した俺は帰る。」
俺は帰ろうとするとあいつは珍しく俺を引きとめた。
「バーカ、嘘に決まってるだろ。ちゃんと決めてあるよ。」
そういってあいつはポケットからチケットをヒラヒラと俺に見せ付けた。どうも映画のチケットらしい。
ご丁寧に2枚も揃えてある。
「ほら、行くぞ。おもしろい映画だぞ。」
そういって俺はいつものペースを出せずに僅かながらにもあいつに主導権を握られていた。
*** 62 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23:32:02.32 yYLcBuaL0
“あ、あん・・だめぇ・・”
ここは映画館だ、うんそれはわかる。ただ、問題は映画の内容だ!!あの野郎、映画とはいっても
18禁の映画館へと連れて行きやがった!!それに観客も少なく大半は男だ。女は俺だけでしかもかなり浮いていた。
あいつは俺の隣で涼しい顔をしながら映画を見ていた。
「・・おい、これは俺に対する嫌味か?それともあてつけか!!!」
「何言ってる?お前男なんだろ?だったら・・」
俺は有無も言わずに映画館から立ち去った。・・あの野郎絶対許さん!!家庭教師で家に来たら
真っ先に毒を盛ってやる!!これならまだツンたちと遊びに行ったほうがよかったぜ。
俺は映画館から出るとあいつも追いかけてきた。
「おい、待てよ!!・・もう少しでいいところだったのに。」
「お前な、女相手にいっつもそういうところ行っているのか?」
「いいや、お前が初めてだ。ま、はっきり言うとこういったデートは初めてだ。」
・・少し意外だった。中身はともかく外見だったらモテそうなこいつがこういった
デートを経験してないなんて意外だった。でも、初めてだといってもこういった
映画を選ぶなんてまずありあえない。そんな俺の考えをお構いなしにこいつは自分の
過去の恋愛経験を話し始めた。
*** 64 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23:34:17.98 yYLcBuaL0
「ま、SEXなんてしたけど・・全然だったな。」
「・・それで、次はどこに行く?」
俺はさっさとこのデートを終わらすために次の場所を選んだ。
「ま、近くの喫茶店で時間を潰すか。とっておきがあるし・・」
「そのとっておきも、あんなチンケなもんなんだろ?次あんなところ行ったら帰るぞ。」
「さぁな。でも、取って置きだとは言っておくぜ。」
俺は心の中でため息をつきつつもこいつの言うとっておきが
なぜか楽しみになった。
・・不思議だ、それにこいつといると・・楽しい?
いや、違うな。・・なんだろう?
*** 66 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23:41:41.49 yYLcBuaL0
「おお、あのカップル・・似合ってるぜ。」
「本当だ・・」
さっきから喫茶店でいるたんびにこういったことを言われる。・・そういや公園で一緒に歩いていたときにも
振り返られたな。・・全く、俺はこいつと付き合ってないぞ!!
「何さっきから膨れっ面なんだ?」
「るせぇな!!・・それよりも行く場所は決まったのか!?」
俺はアイスコーヒーを飲み干すと次の行き場所を聞いてみた。
「ああ、基本の遊園地なんてどうだ?ここの近くにあるだろう?行ってみないか?」
「遊園地か・・悪くないな。今度はまともだろうな?」
どこぞやの映画みたいに不良がたくさんいるぼろっちぃ遊園地なんて行きたくないぞ・・
俺は不安を抱えたままこいつの言う遊園地へと行くことにした。
*** 69 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 00:01:28.04 HBbMtwbN0
「今度はまともだな・・」
「だろ?」
今度は結構設備も整っており人がたくさんいた遊園地であった。俺たちはチケットを買って
入場すると数々のアトラクションを見回していた。
「さて、どれから乗るかな・・」
アトラクション乗る気満々の俺に対して意外にもあいつはアトラクションへと
自ら進もうとはしなかった。
「お前・・せっかく来たのに乗らないのか?」
「あ、ああ・・俺は疲れたからな。」
この好機襲来のチャンスを俺が見逃すはずなかった。今までの恨みを晴らすときが来たぜwww
「なぁ、勝負しねぇか?どちらかがくたばるまでアトラクションに乗り続けるんだ。
まさか、巷で恐れられている殺戮の天使様であるお前がアトラクションが怖いって
言うんじゃないだろうな?」
「え、ああ・・」
やった、決まったぜ!こいつは絶対絶叫ものには弱い。しかも男は勝負事には
絶対退けないはずだ。俺は今までの恨みを畳み込むかのようにあいつに詰めよった。
*** 70 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 00:02:36.15 HBbMtwbN0
「さぁ、どうする?・・俺は別にいいんだぜ。」
「チッ、ならやってやろうじゃん。ただし、俺が勝ったら過去のいさこざ抜きで正式に
俺の彼女になってもらおうか!!!」
な、何だと!!ま、まぁいい。子供の頃から絶叫には慣れ親しんだ俺だ。
女の体になっても多分大丈夫だろう・・試しはないが・・
「あ、ああ、いいぜ!!俺が勝ったらこれからある家庭教師を免除させてもらおう!!」
こうして互いに意地と根性をかけた絶叫耐久勝負が始まった。・・たかが勝負になんでこんな方向に
転んでしまったんだよ。絶対負けん!!死んでもあいつの彼女になるものかよ!!
死んでも負けんぞ俺は!!!!!
*** 219 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 14:54:46.77 HBbMtwbN0
勝負は単純、ここの遊園地が誇る絶叫マッスィーンの数々をどれだけ耐えれるか・・
で、俺がまけたらあいつの彼女となり、あいつが負けたらこの次にある家庭教師をパァにできる。
「よし、行くぞ!!絶対負けんからな!!」
「こっちだって行くぜ!!」
俺たちはたがい睨み合いながら最初の絶叫マシーンへと乗り込んだ。・・この勝負もらったな。
順番待ちも何のそので俺たちはジェットコースタへと乗り込んだ。
「ヘッ・・後悔すんなよ。」
「お前も女だからっていい気になるな・・」
かくしてそれぞれの想いと執念と根性が入り混じったジェットコースターは発進した。
・・気のせいか周りのお客の視線を感じるのは気のせいだろうか?
*** 221 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15:09:14.60 HBbMtwbN0
最初の絶叫マシーンに乗り込んで数分後、あれから3機乗った俺たちは、まだまだくたばっては
いなかった。
「おい・・疲れたならそろそろ降参したほうが身のためだぜ。」
「まだたかが3機だろ。・・お前こそそろそろ降伏したらどうだ?」
さすがにまだ3機では堪えてないか・・涼しい顔をしてやがるぜ。なら、ドンとこいだ!!
俺もまだ余裕だし・・それに絶対こいつには何が何でも負けたくなかった。
「たかが3機だろ。まだこの遊園地にはたくさんの絶叫マシンがあるんだ。
お前も涼しい顔はできないぜ。」
「お前こそ、その余裕・・へし折られるぜ。」
このときは互いにくたばる気配もなく何が何でも来いという感じだった。
*** 222 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15:11:31.03 HBbMtwbN0
「お、おい、見ろよ。あのカップルもう7機も絶叫マシンを乗り回してるぜ。」
「ああ・・でも、近寄れない雰囲気を醸し出しているな・・なんでだ?」
あれから俺たちは様々な絶叫マシンの乗り込んだがあいつのほうはというと微妙に顔色を変えた程度で
涼しい顔つきだった。一方の俺は女になった影響か徐々に疲れが見え始めていた。そして互いに
7機目を乗り終えた頃はさすがのあいつも汗だくだくであった。
「お、おい・・も、もう降参したほうがいいぜ。」
「な、何いてるんだ。ま、まだ最後のが残ってるだろ。あれで決着をつけようぜ。
それにてめぇこそさっさと負けて俺の彼女になったらどうだ?」
「ハッ、何言ってるんだよ。・・まだ根性では負けてないぜ。」
互いの限界が見え始めている中、俺たちはついに決着となるこの遊園地で目玉の
絶叫マッスィーンに乗り込むことにした。
互いの意地と根性と執念を賭けあったバトルもこれで終局を迎えていた。
*** 226 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15:35:27.87 HBbMtwbN0
「さぁさぁ、今日はよく当アトラクションににお越しくださいました。当名物クォリティコースターの説明を
させてもらいます。まずは普通に発進した後、あの長さ300メートルの部分をゆっくりと登っていって頂上に着いたら
一気に時速120キロのスピードで通過いたします!!そしてその勢いであの3人にも続くループを一気に突き抜け地下へと到達いたします。
そして安心してはいけません。地下でも様々なアトラクションがご用意させていただきます。それから・・」
俺は説明を聞いているとこの遊園地の名物でもあるクォリティコースターに目がいった。ものすごい高さの部分を一気に急降下しながら
数々のループを潜り抜け、そして地下へ到達・・その地下でも様々な絶叫部分が用意されていると
まぁ、絶叫好きにはたまらんだろうが、ちょっときついな。
大人数の中、通路を進んでいくと途中退席の通路が目に付いた。
「お、おい・・今ならまだ途中でやめれるぞ。」
「そ、それはてめぇだろ。・・大人しくこのまま負けて俺の彼女になれば見逃してやってもいいぜ。」
限界が見え始めてるというのに減らず口はいまだ健在のようだ。そして俺たちは通路を進み最後の途中退席の通路を
通り抜けるとついにクォリティコースターの座席へとたどり着いた。
「こ、後悔すんなよ・・」
「お、お前こそな・・」
互いの意地と根性と執念を乗せたクオリティコースターは俺たちに絶叫を約束しながら
終焉へと突き進んで行った。
*** 228 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15:49:28.32 HBbMtwbN0
クォリティコースターは普通のスピードに走っていったところ途中のろのろと
減速し始めた。そしてゆっくりと地上300メートル地点を登っていった。
(早速これかよ・・)
そして地上300メートルに到達した時点で観客の絶叫とともに猛スピードで降下し始めた。
俺は隣にいるあいつを見ている様子もなく、絶叫の渦へと巻き込まれた。そしてそのスピードのまま
3連にも続くループを進んだ後、コースターは地下へと到達した。
(う・・すげぇな・・)
正直言って地下はものすごく絶叫であった。むしろ地下だからこそものすごい怖かった。
地下でも多少は減速しているもののそのスピードはすごくいり混じっているコースを
駆け抜けていた・・
*** 229 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15:51:06.20 HBbMtwbN0
コースターを乗り終えるとあいつは膝を着き愕然としながらこう言った。
“クソッ・・もう、ギブだ・・てめぇの勝ちだ。”
“よっしゃぁ!!!これで俺の勝ちだな!!うっしゃ!これで家庭教師はチャラだぜ!!・・”
「・・ですか。・・丈夫ですか・・」
「ハッ・・ここは?」
目が覚めると俺はあの地下の光景ではなくとある一室へと寝かされていた。朦朧とする意識の中、辺りを見回していると
あいつも眠っていた。
「コースターが到着した瞬間、あなたたちが気絶しておりまして・・」
ってことは・・あれは夢かよ!!俺が途方のない虚しさを感じているとあいつも目を覚まし始めた。
*** 230 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 16:02:47.91 HBbMtwbN0
「うううッ・・ここは・・」
「あ、係員の一室です。あなた方はコースターが終わった後気絶していたので・・」
どうやら俺と同じくあいつも気絶したようだな。そして俺たちは並ばされ係員から定番の説教させられた。
「いいですか。当アトラクションはお客様の安全を第一と考えております。ですからそのような体調でアトラクションに
乗られてはお客様の体に悪影響が及ぼされます。ですから・・」
係員は俺たちに今までのアトラクション勝負写真を突きつけながら怒っていた。俺はムカついたのだが怒る気力すら出ずに
そのまま係員室から解放された。俺はあいつのおごりのコーラを飲みながら勝負の結果を集計してみた。
・・そういえばあいつは俺よりも後に目を覚ましたんだよな。
*** 231 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 16:03:52.73 HBbMtwbN0
「結局・・勝負はドローだな。」
「ハァ、俺が先に目を覚ましたんだから俺の勝ちだろ!!」
「バカかお前、絶叫マシーンが終わったときには気絶してたんだから結果はドローだ!!
第一てめぇが言ったんだろ!“どちらかがくたばるまでアトラクションに乗り続けるんだ”って言ったの
だから結果はドローだ。」
チッ・・気絶してたくせにこんな細かいことまで覚えてたなんて。
「・・わかったよ。」
「さて、大部時間もつぶれたしとっておきの場所へと行きますか?
ここからだとまぁまぁ近いぜ。」
そういやこいつ・・とっておきの場所があるっていってたな。
「ま、行こうぜ。お前の言うとっておきの場所に・・」
そういって俺らは体力を回復しながらあいつの言うとっておきの場所へと向かうことにした。
*** 301 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21:14:13.16 HBbMtwbN0
俺たちは遊園地で十分に体力を回復した後、あいつの言うとっておきの場所へと行くことにしたのだが、
先ほどの場所から結構歩いた。俺は本当にこいつを信用していいのか、わからなくなった。
「おい、結構歩くな。まさか裏通りで俺を襲うんじゃないだろうな・・」
「お前、想像力は達者だな。んなわけねぇよ。」
俺たちは歩いていると目の前に武装したDQNの集団だと思われるものがちらほらと出てきた。
しかもご丁寧に背後まで固めてやがる・・
「イヤッホー!!中野ちゃん。それに女になった相良もいるなwww
2人そろってデートかい?ならぼくたちも混ぜてよ。」
俺はため息をつきながらどうやってこいつらをやり過ごすか考えていた。俺はこんな奴らに
負ける気などしないが、いかせん数が多かった。
「はぁ・・お前はいろんな奴にモテてるんだな。で、どうする?」
「お前もだろ・・逃げるか?」
「そうするしかないようだな。」
俺らは互いに合図を決め・・DQN集団の隙を見つけると走り出した。
*** 303 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21:26:21.32 HBbMtwbN0
流石に人間、逃げたものは追いかけるという習性を持つ。俺は街の道を縫うようにして
逃げ込んだ。女になってから某ラグビー漫画のようにえらい脚力に自信が持てるようになった。
俺は可能な限り逃げまくった。
「待てやー!!!」
「てめぇらなんかに捕まえられるかよ!!」
俺は道という道を走りまくった。あの時遊園地で体力を十分に回復してよかったと思う俺であった。
しばらくしてDQNたちの声が聞こえなくなるのを確認すると俺は休み場所を探した。
「・・どうやら声が聞こえないのとなると撒いたみたいだな。いや~満足満ぞ・・」
「見つけたぜ中野・・ウゲッ!!」
「悪ぃ・・やっぱ俺らはこっちのほうが性にあってるわ。」
俺が満足した傍ら・・中野はご丁寧に追っ手を倒していきながらこちらへと向かってきた。そして中野に合わせるかのように
DQNたちがこちらへと向かってきた。人数は中野が追っ手を撃退したので半数まで減っていたが未だに武装しているものが
多かった。
「ヘッヘへ・・もう、逃がしゃしねぇぞ!!」
「だそうだ・・久々にやるか?」
「俺を誰だと思ってるんだ?あの相良だぜ・・てめぇこそやられるなよ?」
俺は構えるとDQN集団に殴りかかった。
*** 308 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21:36:30.30 HBbMtwbN0
「うぉりゃ!!」
俺は片っ端からDQN軍団に殴りかかった。流石に中野が半分片付けたおかげで
ずいぶんとスムーズに行った。当然、武装によるダメージは皆無だった。
「おいおい、武装して女に勝てんようじゃ終わっとるぞ。」
「「「なめんな!!」」」
相手を挑発させて冷静な動きを奪う・・これ兵法の基本なり。違ったかな?まぁ、どうでもいいか。
俺はこうやりながらDQN集団を片付けていった。数分もすれば瞬く間に屍の山が築かれていた。
「まさか・・こいつら敵対してたはずじゃ・・」
「残念だったな。たまにはこういうこともあるんだよ。んじゃ、寝とけ。」
そういいながら中野は最後の1人を気絶させた。中野はこちらに振り向くと声をかけてきた。
「どうだ?やられていないか?」
「全く、お前と2人きりになると身が持たん。」
「ハハハ、そりゃそうだ。んじゃ行くぞ、ここだとかなり近いもうすぐだ。」
あいつは笑いながらとっておきの場所へと連れていった。
*** 318 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21:59:38.55 HBbMtwbN0
あいつは俺を連れて行き、しばらく歩いているととあるビルへとたどり着いた。
ビルには人がいなく俗にいう廃ビルという奴だった。空を見てみると時刻はもうすでに
7時を回っていた。
「おい、こんな廃ビルに連れてきてどうするんだ?」
「外見てみろよ・・」
そういってあいつは外を指差すとそこには万遍のない芸術的な光が輝いていた。都会の景色を融合しながら
光はいっそう輝きを増していた。あちらこちらにいろいろな人が見れた。
「・・綺麗だ。いろいろな人が歩いている。」
「よく、大都会の景色というが、そんなんじゃただ綺麗だけだ。こういった身近なものがどんな大都会よりも
一層綺麗に感じるときもある。ここはそういう場所だ。」
あいつの言ったとおりただの景色だと綺麗なだけだが、品がなかった。だけどここはいろいろな光の中にさまざまな人が
歩いたり、止まったりと生命の光が見えた。大都会の屋上にあるビルとかよりも一層の“深み”があった。
人はその深みを演出しているようだった。
*** 319 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22:00:30.23 HBbMtwbN0
「ここにいるとな、縛っていたものが一気に開放された感じがするんだ。どんな想いもどんな主張もいらない。
・・ただ人間が“生きている”ことを感じさせてくれる場所なんだ。」
そういってあいつはこの景色を見ながら俺に言ってくれた。確かにここの風景を見ると今までの重いが消し飛んで生きている
想いがひしひしと伝わってくる。男や女も関係ない
・・ただ生きていると。そう感じさせてくれた
「ちょっと変なこといってしまったな。まぁ、そんなこと・・うおッ!!」
なぜか俺は中野に抱きついた・・あの時抱きつかれたのとは逆だ。今度は俺から無理矢理、中野を抱きつかせてやった。
案の定、中野はあのときの俺と同じで戸惑っている表情を見せ付けた。
*** 320 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22:02:57.93 HBbMtwbN0
「お前・・あの時俺に“こうなったらお前はどうする?”って言ってたよな?
・・お前だったらどうするんだ?」
俺はさらに顔を近づけながらさらに思いっきり抱きつけた。よし、これであのときの屈辱が返せる!!っと思ってた
俺なのだが、あいつは微笑しながら俺を見つめ返した。
「・・お前バカだな。俺は別になんとも思ってない。」
そういってあいつは俺は離した。・・なんともいえない感情になった俺はすぐに先ほどのの行動を起こした
自分に後悔してしまった。
(なんであんなことしちまったんだ!!!俺は!!!・・しかもあろうことか相手は
昔から因縁深いあいつだ!!!なんで俺は・・)
・・なんでこんなことをしたんだろう、自分でもよくわからなかった。
ただ、わかってるのは俺の中にある感情がそうさせたことぐらいしかわからなかった。
*** 322 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22:16:11.61 HBbMtwbN0
帰り際・・俺はあのときの行動を考えすぎていてしゃべる事すらままならなかった。
(どうして・・あいつに抱きついたりしたんだ?あの時抱きつかれたときの復讐・・確かにそれもあったが俺は
そんなに率先したりはしない。確かにあの時は不意を突かれてやられてしまったが・・)
「お前・・さっきから何ブツブツ言ってるんだ?」
「あ、ああ・・なんでもない。」
そして俺はさらにうやむやな感情を抱えたまま自分の自宅へとたどり着いた。
「んじゃな。今日のお前は一段とかわいかったよ・・」
「な、何言ってるんだ!!!・・て、テメェのほうこそせいぜい夜道に気をつけるんだな。」
「はいはい・・んじゃあな。」
そういってあいつは後ろに手を振りながら夜道に消えていった。
・・なぜか俺は虚しさが感じられた。
*** 323 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22:17:37.16 HBbMtwbN0
「なんか、しんみりするぜ・・」
俺はしんみりした気持ちを抱えたまま自宅へと入っていった。帰ったら帰ったらで母親がうるさいの何の
ここしばらく女になって遅く帰ってきたら真っ先に起こるようになった。なんでだ?・・男のときは全然違うな。
・・胡散臭い説教から解放された俺は風呂から上がりいつものように部屋で髪を梳いてベットに潜り込んだのだが
・・なぜか寝付けなかった。あの行動のせいではない。あいつと別れた後は寝付けなかった。
久々に出会ったときから・・ずっと
(なんであの野郎と行動しただけでこんなに寝付けないんだ!!真っ先に忘れない面なのに・・)
俺はわけのわからない気持ちを抱きながら無理矢理就寝に着いた。
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