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*** 494 名前:478 投稿日:2006/09/21(木) 03:28:46.50 svMSt/deO 余りに眠いから途中過ぎだけど投下 16の夏休みが終わった。今年もなんら去年と変わらない夏休みだった。 「ねぇ聞いてる?」 「……あー…悪い。リョースケ君の事だっけ」 「も~~~!彼方(カナタ)ってあたしの話全然聞いてない。リョースケとは別れたって」 膨れっ面で紅(コウ)は睨んでくる。 ごめんと謝ると、いつもこうなんだからと言いながら彼氏の話を始め、付き合いが 一ヶ月位になる頃には惚気話は全て愚痴に代わり、気付くと彼氏の名前が変わる。 紅はいつもこの調子だ。よくまぁころころと代える相手がいる事に感心する。 *** 496 名前:478 投稿日:2006/09/21(木) 03:51:56.63 svMSt/deO もう紅とは5年以上の付き合いだ。きっかけは忘れたが腐れ縁の友達を、別々の 学校に行くようになった今も続けている。 五年の間にお転婆だった少女は人が振り返る位にはかわいくなり、やる気のない ガキだった俺はそのまま体だけデカくなった。 大きくブランコを揺らしながら眩しそうに紅は目を細めていた。少しだけ染めた 髪が残照の中キラキラと泳いでいる。柵に腰掛けて見ていたら紅の笑顔が視界に 入って来た。 「彼方も彼女作ろうよ」 「なんで?」 ブランコを飛び降りた紅が勢い余って腕の中に飛び込んでくる。 *** 498 名前:478 投稿日:2006/09/21(木) 04:08:50.15 svMSt/deO 「…ってーな」 胸骨に頭突きサクレツ。雰囲気もへったくれもあったもんじゃない。 「ごっめーん」 悪びれたそぶりもみせずに舌をちろっと出して紅はそのまま抱き着いてくる。 「そーいうことはかれしにしろって…」 「いいじゃん。今更よ今更」 見上げる笑顔に溜息が出たけど紅はお構い無しだ。 手を繋いだり、腕を組んだり、抱き着いたり。それは二人には至極当然のような もので。 もうずっと変わらない、この関係。初めて会った頃から。 変わったのは紅と俺の視線の高さ。それだけ。 *** 499 名前:478 投稿日:2006/09/21(木) 04:21:13.01 svMSt/deO ここ一~二ヶ月TVを賑わしているある噂。 思春期が終わる位までに性交渉の無い男子はかなりの確率で女性化する、というもの。 皆が皆気にしているわけでもないだろうが、ここ最近必死に見える奴が増えた。 馬鹿らしい。だいたい思春期なんて大ざっぱな括り、中途半端もいいところだ。 「こわくねーの?」 なんて聞かれても 「お前が女になったら考える」 としか言いようが無い。 なのに。 紅に呼び出されて言われたのだ。 「本当だったらどうするの?」 泣き出しそうな顔で、いつもの惚気も愚痴も無く、震えた声で。 答えられなかった。 *** 793 名前:478 投稿日:2006/09/22(金) 00:55:49.15 FvWZb2gmO TVで騒いでいても、釣られて浮足立っているように見える周囲も、実際にそうなった人間を見たことが無い。根も葉も無い都市伝説みたいなもの。 なのになんでこいつはこんなにも真剣なのか。根拠もないのに。 「なんで何も言わないの…?そうなってもいいの?」 「いやよくはないけど」 少し肌寒い風に弄ばれた髪が紅の表情を隠していた。 靴が砂利を噛む音。人の乗っていないブランコがキィと音をたてる。 俯いたまま俺の腕を掴んで、紅は叫んだ。 「あたしは絶対いやっ!」 なにがなんだかもわからないまま、紅の後ろ姿を呆然と見ていた。 *** 795 名前:478 投稿日:2006/09/22(金) 00:58:56.23 FvWZb2gmO 女子高ってなんでこんなにうるさいのか。やっぱり来るべきじゃなかった。 6時間目をサボったから、明日は担任の説教に反省文600字コースだ。面倒臭いからサボりはしない主義なのに。 それもこれも紅のせいだ。 あれから一週間いつものように公園で待っていても来なかった。電話をしようにも今まで要らなかったから紅の携帯を知らなかったりする。 たぶんあの時あいつは泣いていた。 必死になっていた。 あんな紅を見たのも初めてなら、一週間会わないのも初めてだ。 もやもやしたものだけが時間とともに膨らんでいった。 *** 799 名前:478 投稿日:2006/09/22(金) 01:01:41.54 FvWZb2gmO おかげで授業内容は頭に入って来ないし、クラスメートからも「最近更にやる気が無いな」と言われた。 日がな一日ボーっと外を見ているから、確かにそう思われるのも仕方が無い。 そういう風に思われているならそれでもいいかと思えて来るのは、やっぱりやる気が無い人間だからだろうか。 なのにサボってまで紅の学校に来てしまった。しかも運良く(?)ちょうど授業が終わった頃だったらしい。しばらく待っていると帰宅する生徒が校門を通って行った。 そして現在。 遠巻きに立ち止まる生徒の群れ。ひそひそと話す声に釣られてどんどん増えていく。 *** 804 名前:478 投稿日:2006/09/22(金) 01:07:23.85 FvWZb2gmO 面倒だから見つからないように影にいたのだが意味がなかったらしい。 これじゃ紅を見つけられないかもしれない。 病気の可能性だって皆無とは言えないから、空振りになる事だって──。 「彼方……?」 人垣の中に目を丸くして紅が立っていた。 立ち止まる他の生徒の間を縫って紅が小走りに寄ってくる。 そういえばきっちりネクタイをした制服姿は入学前に見た以来だ。 「よぉ」 「なんでここに…」 なんでと言われても困る。困っているのは紅も同じだろうが。 ざわついていた周囲が小さくなる。俺達の会話を拾おうとしているかのように。 *** 807 名前:478 投稿日:2006/09/22(金) 01:12:19.01 FvWZb2gmO 居心地が悪くてたまらない。 「とりあえず行くぞ、ほら」 いつものように鞄を持とうと手を出すと、紅は少し周りを気にしたように肩を竦めて肩にかけた鞄を差し出して来た。 「今度はその人?」 紅の手から鞄が落ちる。掴みかけていた俺の指からするりと抜けていく。危うく道路に落ちるところを膝で止めた。 「なにやって…」 言いかけて、紅の様子に気付いた。 唇を噛んでどこかを見ている。その視線の先に立つ優等生然とした生徒。 良く言えば理性的な、だけど柔らかさは無い冷えた目。 *** 808 名前:478 投稿日:2006/09/22(金) 01:16:00.53 FvWZb2gmO 「かわいいっていいね。優しくしてもらえるし。乗り換えもすぐだし」 静まり返る校門前。これで教師が出て来たらコメディーになるが、現実はそこまで笑えない。 いつの間にか俺のシャツを紅が掴んでいた。 女のやっかみは恐ろしい。 「行くぞ」 俺に出来るのはこの場から紅を逃がすこと。 シャツを握り締めたまま固まった紅の手を取って引きずるように歩き出すと、再びざわめき始めた中からあの優等生の声がした。 「あんたのせいでリョースケ君いなくなっちゃったのに!!」 *** 79 名前:前の478 ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 21:43:34.98 FvWZb2gmO ブランコは紅で柵は俺。五年間変わらない定位置は、俺達二人の関係をよく現していると思う。 手を繋ぐのも、腕を組むのも、抱き着くのも俺からはしない。今日みたいな場合は手を取ったりするけれど、紅のようにただじゃれついてというのはない。 ブランコと柵の間にある空間と同じだ。柵は動かず、ブランコは動いて柵に近づいて来るけど、すぐに離れていく。 動くのは紅。俺はただそれを見ているだけ。 「電話があったの」 足元の砂を靴で弄りながら、紅はぽつぽつと語り出した。 「リョースケの携帯から、知らない女の人の声で」 *** 83 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 21:47:38.34 FvWZb2gmO 「リョースケだって言うの。あたしのせいで女になったって。何の悪戯かと思った」 そこで言葉を切って、淋しそうな笑顔を紅は浮かべた。 「今日学校で会った…ほらあの子」 「頭の良さそうな?」 「うん……電話があった日に学校で幼馴染みが女になっちゃったって言ってて、気になったから詳しく聞いたら──」 少しずつ陰りを増していく公園。それ以上の速さで色を失っていく紅の表情。 淡い笑顔は引き攣ったように張り付いている。 「リョースケの事だった」 予想はしていたが、俺は息を飲んだ。 *** 84 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 21:50:31.70 FvWZb2gmO 「電話かけてみても通じなくて、恐くなって夜中に家に行ったら……周りに車がいっぱい停まってて…警察かなにかの人が家族連れを乗せていくところだった……」 心臓がやけに大きく感じる。体全体が脈打っているような感覚。 「家族連れの中に同い年くらいの女の子と目が合った。そしたらあたしに向かって来て───お前のせいだ、お前のせいで俺はモルモットだ、実験動物だ」 息が苦しくなる。 「お前がやらせてくれなかったせいだって」 ──思春期が終わる頃までに性交渉の無い男子は女体化する。 *** 86 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 21:53:55.39 FvWZb2gmO あまりに突飛な話しがリアリティを帯びて俺に降ってくる。 紅が悪いんじゃないと言いたかった。 だけどそれ以上に俺は恐怖で動けなかった。 男であることにこだわるとか、男でありたいとかじゃなく、男であることが当然で、男でなくなるなんて考えたことも無い。 「あたしの学校でも…連絡付かなくなった子いて…」 そういえば最近転校する奴が多い気がする。男子校だから当然だ、女が来れるわけも無い。 違う、そうじゃない。 だから噂以上にならなかったのだ。照拠が出ないのも、証人がでないのも当然だ。 *** 87 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 21:57:21.18 FvWZb2gmO そいつらは皆連れていかれたんだ。 「火の無いところに煙は立たぬか」 呆然と呟いた俺の言葉は紅に聞こえたのかわからない。長い沈黙は嘘にしたい現実を認めろと言っているかのようだ。 「女になっちゃだめだよ」 こんなことを言われるのは今までのツケだろうか。何事も面倒臭いからと適当にやってきて、適当過ぎるが故に彼女が出来たとしてもすぐに別れて終わる。 セックスなんて勿論したことも無いし、キスすら無い。 紅からの呼び出しを優先して喧嘩して怠くなって別れたこともあった。 *** 89 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/22(金) 22:05:16.88 FvWZb2gmO 「置いてかないで」 ぽろぽろと涙をこぼした紅との間にあるほんの少しの距離は、たかだか一歩か二歩なのにたったそれだけが苦しいくらいに遠い。 見つめてくる目はあんまりにも真っ直ぐ過ぎて逸らすことも出来ない。 「嫌なら無理強いなんてしないから。だから選んで、彼方」 ハッピーエンドにすべきか悩む。 *** 213 名前:続き ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 04:07:56.53 GaFf8qDZO とても単純な選択だ。 やるか、やらないか。 「なぁ紅、相手がいねーよ」 今までに付き合った女たちにやらせてくれは無いだろうし、いかんせん男子校に通っている。ナンパという手もあるがそれだけのためにと言うのは──。 「あたしじゃだめなの?」 「な──?」 考えないようにしていた事をいとも簡単に紅は口にした。 俺にとっての紅は好きとか嫌いとか、愛とか恋とかでなく。ただ危なっかしくて、目が離せない。 出会った頃と同じ淋しがり屋の小さな女の子。 そばにいたのはその子がとても楽しそうに笑うからで。 「やっぱイヤだよね」 *** 214 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 04:11:25.95 GaFf8qDZO この関係を気に入ってるんだ。 お前をそういう目で見たくないんだ。 変わってほしくないんだ。 言い訳にもならないだろうが、でもそれくらい大事なんだ。 「嫌なんじゃない。……でも」 とうに日は落ちて、照明のないこの公園は真っ暗だった。 「今日は帰ろう。送っていく」 「……嫌じゃないならここまで来て」 そこは不可侵の領域で、変わらない俺達の象徴。 「そりゃそっか。愚痴ばっかりの我が儘娘なんか嫌なのも当然か」 動かない俺を見透かして、わかっていて紅は言っている。だから踏み出せたのだと思う。 「彼方の馬鹿ぁっ!」 *** 215 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 04:13:47.78 GaFf8qDZO ブランコの鎖を握り締めて白くなった手に触れると、声を上げて紅は泣き出した。 今日明日と俺以外に誰もいないうちに連れて来たのは、別に紅に何かをしようとしたのではない。 ただ泣いた後の顔のまま帰りたくないと紅が言ったのと、悲しいかな空腹のためだ。 ぐちゃぐちゃになっていた顔を洗った紅は、少し腫れた目を気にしながら、よく笑った。それがとても悲しく見えた。 食事も紅が作ってくれた。 料理ができるとは知らなかったというような事を言うと、女の子だもんとまた笑った。 ──口数は少なかった。 *** 216 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 04:16:30.37 GaFf8qDZO 気が付けば二人して寝てしまっていた。目が覚めたのは鳩時計が十二時を鳴らしたからだ。 食事の後下らないTVを見ながら、時折下らない話をして、確かそうしているうちに寝てしまったはずだ。 煙草がほしかった。 紅に止めてくれと言われて止めたけど、こんな無茶苦茶な日に位吸ったって許してくれるだろう。 ソファーの上で寝息を立てる紅を起こさないようにしながら、つけっぱなしだったTVと電気を消して、ベランダに出た。 約二ヵ月振りのマイセンに噎せたけど、それくらいが今はよかった。 「俺だって男でいてーよ……」 ***218 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 04:19:49.85 GaFf8qDZO 男である自分が当然であるように、紅がいる日常も当然なのだ。 きっと頼めば紅は言葉通り俺を男にしてくれる。だけどあんまりにも情けなさ過ぎるし、今のような関係は続けていけないだろう。 ──それは嫌だ。 「どーすりゃいいんだよ」 空を仰ぐと星も無く、月だけが辛うじて見えた。 こんな事なら面倒臭がらずにちゃんと付き合えばよかったのだろうか。 それにしたって彼女を作れと言うくせに、出来たと報告すると紅は機嫌が悪くなる。 夜中に呼び出しも多くなるし無茶な事を要求したりする。 あれはもしかして、自惚れてもいいのなら嫉妬? *** 219 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 04:23:41.90 GaFf8qDZO 闇に向かって煙を吐き出し、煙草を消した。そろそろ中に入ろうと立ち上がると窓が勢い良く開く。 「いなくなったかと……」 サッシに手をかけたまま紅は力無く座り込んだ。 こんな紅を見たいわけじゃ無い。 中身の無い今日みたいな笑顔じゃなくて、なんだっていいから夏の太陽みたいに明るく笑う紅を見ていたかった。 誰よりも優先して来たのは失いたくなかったからだ。 そうやっていつも逃げていた。 触れなければ失う事は無いと。 「ごめんな」 立たせた紅の体を、初めて抱きしめた。 *** 312 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 18:13:38.19 GaFf8qDZO ゴッドな孔明氏の後に流れを読まずに投下 キスをしたのはどちらかなんて覚えてはいない。 制服越しに感じた体は男ではなくて、やっぱり紅は女だったんだと阿呆みたいな事を考えると同時に、こんな体になるのかと思って唐突に恐くなった。 知らず紅の体に回した腕に力を込めて、怖ず怖ずと触れ合うだけだった舌を強引に絡めた。 苦しげに眉をひそめたのにも関わらず、紅はそれに応えてくれた。 大丈夫だよと、優しく微笑む。 窓にもたれて座った俺の膝の上で、紅はぎこちない手つきでシャツの釦を外して、はだけたシャツから女の紅が見えた。 *** 319 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 18:37:13.71 GaFf8qDZO >>316 グリーンダヨー 青いチェックのブラに包まれた白い胸に吸い込まれるよう口づけると、紅の体が固くなる。 「ちょっと…待って…」 「無理」 脱がす手間すらも惜しくて、ずらしたブラとの合間に見えた淡く色づく先端にしゃぶりつく。 「ぁ──んっ」 硬くなっていく乳首を転がすたびに紅の体は熱くなっていく。 掌に少し余るくらいの弾力のある乳房は柔らかくて、このままずっと揉んでいたくなる。 背を、首を、腹を、足を触れるか触れないかほどの曖昧さで撫でると跳ねるように反応する紅。 何度も待ってと口にされるけど、止められない。 *** 325 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 18:56:47.49 GaFf8qDZO 別に今まで我慢して来たわけじゃない。女になるなんて事態が迫らなければ永遠に気付かなかったかもしれない。 甘く悶える姿は扇情的だ。こんな体になるのかなんて怯えた事が吹っ飛ぶくらいに興奮する。 本当はもうはちきれそうで、時折服越しに触れる紅の体だけで暴発しそうになる。 「……彼方が…あたしに発情とかっ…んっっ」 茶化すように開いた口を塞いで舌を絡めると背筋に何かが走った。 痛いほどに苦しくて締め付けられる。仕掛けたのはこっちなのに乱される。 悔しくて下着に包まれた形のよい尻に手を延ばした。「ぅんんっ……!」 *** 331 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 19:25:57.14 GaFf8qDZO そして布越しにわかる位濡れている、男には無い場所。 指を熱く潤んだ中に滑り込ませていく。 指先を動かすと紅の体は弾かれたようになる。ぬるりとした液体を指に取り、前後に動かせば更に溢れ出てくる。 肩にしがみついてビクビク震える紅の体。 苦しそうに眉を寄せながらも頬を上気させ、気持ち良さそうな紅にまた馬鹿な考えが頭を過ぎる。 「ここ?」 「やぁ……」 ぐちゅぐちゅと卑猥な水音をわざとたてながらクリトリスらしきものを弾く。 「どこがイイか言って。俺初めてだし」 「ぁ……やぁああんっ」 *** 352 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 20:58:03.11 GaFf8qDZO ヨッパに絡まれて怠くなって帰宅した('A`) 軽くイってしまったようだ。はぁはぁと肩で息をしている。 「初めてなのはあたしもなんだからっ!……手加減してよ……」 睨まれてもかわいいとしか思えない。 「初めてでこうなるんだ」 ふやけそうな指を見せ付けるようにかざすと、紅は予想外の行動に出た。 「ちょおまっ」 「んぐっ…んっ」 強引にズボンとトランクスをずりさげて、ピクついているナニをくわえたのだ。 気持ちいいより先に硬直した。だけど竿を伝う舌が柔らかくて、たまにあたる歯も気にならない。 「彼方らって…んふぅっ」 *** 356 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 21:13:52.29 GaFf8qDZO 「あたしだけはやだ……んっぢゅぅ」 たぶん上手いわけじゃ無い。初めてだからわからないけど。 でも口一杯に頬張って、一生懸命で、幸せになる。 足の上に跨がった紅のひんやりした乳房が、頭を振る度に大腿を撫でる。 知ってか知らずか裏筋をかすめる舌のくれる快感がはっきり伝わってくる。目眩みたいな何かがわきあがる。 それが悔しくて、もうぐちょぐちょになっている割れ目をそっとなぞる。 「ひぁっ……!」 頭を離さないように堪えてはいるから、逃げられないようだ。 ショーツを脱がせ、指を沈める。熱くて柔らかで、不思議な感触。 *** 361 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 21:30:39.43 GaFf8qDZO 「紅、俺もう限界」 早く入れたい。ほんのちょっと指を入れただけの入口がこんな感覚ならば、その奥を知りたい。 「い、痛くしないでね…?」 腰を抱き寄せ溶けたかのようにぬかるむ箇所に肉棒を押し当て、不安げな顔にキスをした。 「痛くないように、紅がやってみて」 このまま無茶苦茶に突き上げたい気持ちをちぎれかけた理性で抑えこんだ。 「わ……かった」 恐々と顔を歪めながら沈んでいく紅の体。それとともに、感じたことのない圧迫感が締め付けてくる。 「はぁ……入っ…た?」 まだほんの数センチだけだというのに苦しげだ。 *** 371 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 21:55:02.32 GaFf8qDZO 「まだ全然」 「ん……っ。もう……彼方やってよぉ」 「わかった──くぅっ」 大きく突き上げると、何かを破ったような気がした。 それがいわゆる処女膜だったのかなんてわからない。 全体を柔らかく締め付け絡み付く襞に飲み込まれて、結局夢中になって腰を突き上げていた。 貧るように計3回やった後、眠りについた俺を朝起こしたのは不機嫌な紅だった。 「体痛い…これで女になったら許さないんだから…」 そんな事を言っていた。 ──思春期が終わる頃までに性交渉経験の無い男子は女体化する。 である以上ならないのだけど。 *** 376 名前: ◆CrZFiJnWzo 本日のレス 投稿日:2006/09/23(土) 22:07:57.16 GaFf8qDZO この時期に男であるか女になるかを選ばせる変な病気はイニシエーションのようで、果たしてこれがこの先も続いて行くかは不明だ。 ただ俺に関していえば、いい契機になった。 紅も彼氏と別れ、今までの延長線上のような関係で付き合うようになった。 たぶんまだ世の中で女体化とかいう混乱は続くだろうけど、俺達は平和に今日も公園でまどろんでいる。 End 挿入直前に研究所の人間が踏み込んでくるとか考えたけど、やめましたw 次は全寮制で女体化を考えていたりしたりして

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