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* ビオチン
(ビタミンB群に属するビタミンの一種)
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**ビオチンが欠乏すると新陳代謝障害、抑うつ状態が発生しやすくなる。
ビオチンが欠乏すると、これに由来する体の中でブドー糖、脂肪酸(脂肪の主成分)、アミノ酸などの代謝が障害されています。
-ブドー糖はコラーゲン作りの成分として皮膚や骨作りに役立っていますので、この代謝が障害されますと、皮膚や骨に異常がおこるようになります。
-脂肪酸は皮膚の細胞の主要な成分であり、リンパ球の抗体作りを正常に保つ働きをもっていますので、脂肪酸の代謝が障害されますと、皮膚の構造や機能に異常がおこるだけでなく、リンパ球の抗体作りにブレーキがきかなくなってしまい、抗体が過剰に作られてアトピー性皮膚炎がおこるようになります。
-アミノ酸の代謝障害は皮膚や骨作り、あるいは免疫機能に悪影響を与えて病状を悪化させてしまいます。
実験的にラットやイヌなどの動物をビオチン欠乏状態にしますと、同じような代謝障害と免疫異常がおこってアトピー性皮膚炎が発生しますが、ビオチンを投与しますと、これらの障害や異常がすみやかに改善されて、病気は治ります。
また、ビオチン欠乏状態の動物では、抑うつ的になったり、情動不穏な状態になったりしますが、ビオチンを与えますと、これらの症状はすみやかに改善されます。ビオチンには脳神経の機能を正常に保つ作用もあるからです。
よくアトピー性皮膚炎の患者さんで「ひきこもり」や「社会不適応」など種々の心身障害が問題視されています。なかにはこれらがアトピー性皮膚炎を発生する一因ととらえている人もいます。しかし、患者さんがビオチン治療で心身ともにすっかり改善することは長期にわたるビオチン欠乏状態が解消するとともに、これまで適切な治療方法がなかったための精神的身体的ストレスから開放されるからではないでしょうか。
**ビオチン摂取すると
患者さんにビオチンを投与しますと、体の中でおこっていた代謝障害や免疫異常が改善しまして、皮膚も正常になり、病気が治ります。
◇ビオチンの利点◇
-ビオチンには副作用がありません。(現在わかっている限り)
-ビオチンは値段が廉い。
欧米の国々では、乳幼児の皮膚病の発生を防ぐために、粉ミルクにビオチンを加えています。しかし、わが国では許可されていません。このことが乳幼児に皮膚炎が多い理由の一つと考えられています。
ビオチンは食物中に多く含まれているので、特別にとる必要はないという人がいます。しかし食品中のビオチンは殆んど食品中の蛋白質と結合した結合型ビオチンであって、腸から吸収されません。わたし達の腸は遊離型ビオチンしか吸収しません。遊離型ビオチンは腸の中にすんでいる細菌(腸内細菌)によって作られており、これが腸から吸収され、利用されています。
健康な人では、通常、ビオチン欠乏はおこりませんが、アトピー性皮膚炎の患者さんでは、作られたビオチンを壊してしまったり、食べてしまったりする悪玉菌が腸内にはびこっているために欠乏状態になっています。発病前、患者さんではしばしば頑固な便秘や激しい下痢が続いたり、乳幼児の場合に母緑色の悪臭を伴った下痢状の便を排泄していますが、このことは患者さんの腸内に悪玉菌がはびこっていることを示しています。事実、患者さんの大便から健康な人には存在しない超悪玉菌が検出されています。
**ビオチン摂取時の注意点
そこで、患者さんの治療のためにビオチンを投与する場合、腸内の悪玉菌によって壊されたり、食べられてしまったりしないように、活性酪酸菌生剤(整腸剤の一種)を一緒に投与することも重要な治療法の一つになります。ほかの整腸剤に含まれている菌はかえってビオチンを食べてしまいますので、投与しますとビオチンの治療効果を妨害してしまいます。また、悪玉菌は抗生物質に耐性ができやすく、抗生物質の投与で一時的に悪玉菌の勢力を押さえ込んだとしても、すぐに勢力を盛り返してしまいますので、ビオチン治療には併用しないでください。
◇ビオチン摂取時の注意点◇
-水溶性
-排泄されやすい
⇒飲み忘れをしますと、血液中のビオチン濃度が低下してしまい、治療効果が得られなくなりますので注意してください。
-卵白中に含まれているアビジンという蛋白質と結合して、腸から吸収されなくなります
⇒生たまごを食べないでください。加熱すれば問題ありません。ケーキを食べられるときクリームに注意してください。
引用元
http://www3.ocn.ne.jp/~hpps/book/comment04.html
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ビタミンH(ビオチン)
|働き| 筋肉痛を和らげる|
||皮膚炎の予防因子|
||糖質の代謝を助ける|
||(カルボキシラーゼ、トランスカルボキシラーゼ、デカルボキシラーゼの補酵素として炭酸の代謝に関与)|
||脂肪酸(マロニルCoA)の合成に必要|
||抗ヒスタミン作用 |
||欠乏症 ※ヒトでは起こりにくい|
||ラットの皮膚炎 |
||過剰症 ※ヒトでは起こりにくい|
||高血圧の人は一時的に血圧が上がることがある |
|摂取基準|成人:30μg |
|含有食品 |レバー(豚肉)|
||イワシ|
||卵|
||カリフラワー|
||マッシュルーム|
||玉ネギ |