2.強制評価減に関する法令等の規定
(1)
企業会計原則
企業会計原則は、第三「貸借対照表原則」五A(たな卸資産の評価)のただし書きにおいて、「(たな卸資産については、)時価が取得原価より著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額としなければならない。」と規定している。販売用不動産等は、営業循環過程で販売又は開発して販売する資産であるため、たな卸資産に該当し、前述のただし書きの規定が適用される。
なお、財務諸表等規則第15条では流動資産に属する資産の範囲を規定しており、同条第1項第5号「商品(販売の目的をもって所有する土地、建物その他の不動産を含む。以下同じ。)」及び同項第9号「仕掛品及び半成工事」の規定により、販売用不動産等は流動資産に含まれることとなる。
(2)
商法
商法第34条(財産評価の原則)の規定を受け、商法施行規則第28条第1項において、「流動資産については、その取得価額又は製作価額を付さなければならない。ただし、時価が取得価額又は製作価額より著しく低いときは、その価格が取得価額又は製作価額まで回復すると認められる場合を除き、時価を付さなければならない。」と規定している。販売用不動産等は、企業会計原則と同様に、商法上もたな卸資産として扱われ流動資産に計上されるため、この規定が適用される。
 
 
2.販売用不動産等の評価に関する基本的考え方
(1)
棚卸資産の評価に関する会計基準
企業会計基準第9号では、通常の販売目的で保有する棚卸資産について、取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、収益性が低下しているとみて、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額とするとともに、取得原価と当該正味売却価額との差額は当期の費用として処理することとされている。この場合の正味売却価額は、売価(売却市場の時価)から見積追加製造原価及び見積販売直接経費を控除したものをいう。そして、売却市場において市場価格が観察できないときは、合理的に算定された価額を売価とするとして、期末前後での販売実績に基づく価額を用いる場合や、契約により取り決められた一定の売価を用いる場合を含むとしている。
また、正味売却価額が再調達原価(購買市場の時価に、付随する費用を加算したもの。)に歩調を合わせて動くと想定される場合には、継続して適用することを条件として、再調達原価によることができるとしている。
 
(2)
販売用不動産等の正味売却価額
販売用不動産等についても企業会計基準第9号が適用されるが、販売用不動産等は通常の営業循環過程において販売することを目的としている資産であることから、正味売却価額により評価することが適当と考えられる。この場合の販売用不動産等の正味売却価額を算定するための算式を掲げると次のとおりとなる。
 
販売用不動産の正味売却価額

販売見込額-販売経費等見込額
開発事業等支出金の正味売却価額

完成後販売見込額-(造成・建築工事原価今後発生見込額+販売経費等見込額)
 
 (3) 正味売却価額の客観性
販売用不動産等の正味売却価額が適切に算定されているか否かの判断に当たっては、当該不動産等の販売見込額や造成・建築工事原価今後発生見込額等が適切に見積もられていることを検討する必要がある。特に、土地は、その自然的、人為的特性のために適正価格を形成する市場がなく、また地域性という特性により、他の一般の資産と異なる価格特性が生じていることに留意する必要がある。このように、販売用不動産等の正味売却価額の算定においては、見積りや主観的な判断に依拠する場合が多いことから、販売用不動産等の正味売却価額の合理性の判断に当たっては、監査基準委員会報告書第13号「会計上の見積りの監査」に記述されている手続に従う必要がある。特に、開発計画及び販売計画において採用した仮定の適切性、その実現可能性並びに開発主体及び販売主体の実績などについて慎重に検討する必要がある。
なお、販売見込額の基礎となる土地の評価額としては、例えば、次のようなものが考えられる。
  • 不動産鑑定士による鑑定評価額
  • 公示価格
  • 都道府県基準地価格
  • 路線価による相続税評価額
  • 固定資産税評価額を基にした倍率方式による相続税評価額
  • 近隣の取引事例から比準した価格
  • 収益還元価額
 
(4)
専門家の業務の利用
販売見込額の基礎となる不動産の評価額が不動産鑑定士による鑑定評価によって求められている場合には、監査基準委員会報告書第14号「専門家の業務の利用」に記述されている手続に従って、不動産鑑定士の採用した方法、仮定及びそれらの適用の適切性・合理性を理解し、その業務の結果が監査証拠として十分かつ適切であるか否かを検討する必要がある。
3.販売用不動産等の時価に関する基本的考え方
(1)
時価の一般的な概念
時価の一般的な概念について、企業会計原則及び商法とも明確には規定していないが、「企業会計原則と関係諸法令との調整に関する連続意見書」第四の記載及び法人税法の規定によれば、時価には、正味実現可能価額(売価からアフターコストを差し引いた価額)と、再調達原価(当該資産の再取得のために通常要する価額)の二つが考えられる。すなわち、正味実現可能価額は、当該資産の売却を前提とした売却時価が資産の評価額の基礎となるのに対して、再調達原価は、当該資産の購入予想額が資産の評価額の基礎となる。
 
 
 
 
 
 
(2)
販売用不動産等に適用する時価
前述のように、時価には正味実現可能価額と再調達原価が考えられるが、販売用不動産等に強制評価減を適用する場合の時価としては、販売用不動産等は通常の営業循環過程において販売することを目的としている資産であるため、売却時価を資産の評価額の基礎とする正味実現可能価額の方が妥当と考えられる。この考え方に基づいて、販売用不動産等の正味実現可能価額、すなわち、時価を算定するための算式を掲げると次のとおりとなる。
販売用不動産の時価

販売見込額-販売経費等見込額
開発事業等支出金の時価

完成後販売見込額-(造成・建築工事原価今後発生見込額+販売経費等見込額)
 
 (3) 販売見込額の客観性
販売用不動産等の時価が適切に算定されているか否かの判断に当たっては、当該不動産等の販売見込額や造成・建築工事原価今後発生見込額等が適切に見積もられていることを検討する必要がある。特に、土地は、その自然的、人為的特性のために適正価格を形成する市場がなく、また地域性という特性により、他の一般の資産と異なる価格特性が生じていることに留意する必要がある。このように、販売用不動産等の時価の算定においては、見積りや主観的な判断に依拠する場合が多い。したがって、販売用不動産等の時価の算定に当たっては、その客観性及び合理性、開発計画の実現可能性並びに開発主体の実績などを慎重に考慮する必要がある。
 
 
なお、販売見込額の基礎となる土地の時価としては、例えば、次のようなものが考えられる。
  • 不動産鑑定士による鑑定評価額
  • 公示価格
  • 都道府県基準地価格
  • 路線価による相続税評価額
  • 固定資産税評価額を基にした倍率方式による相続税評価額
  • 近隣の取引事例から比準した価格
  • 収益還元価額
 
(4)
専門家の業務の利用
不動産価格が鑑定評価によって求められている場合には、監査基準委員会報告書第14号「専門家の業務の利用」に記述されている手続に従って、不動産鑑定士の採用した方法、仮定及びそれらの適用の適切性・合理性を理解し、その業務の結果が監査証拠として十分かつ適切であるか否かを検討する必要がある。
 
 
(削 除)
4.時価の著しい下落の判断基準
販売用不動産等に対して強制評価減を適用する場合、時価が著しく下落したか否かの判断基準が重要となるが、時価の著しい下落の定義については、企業会計原則及び商法とも明確に規定していない。時価が著しく下落しているか否かの判断基準は、必ずしも数値化できるものではないが、本報告では、個々の販売用不動産等の時価が、取得価額に比べて、おおむね50%以上下落している場合には、販売用不動産等の時価が著しく下落しているものとして取り扱うこととする。
この場合には、監査人は、会社が強制評価減の検討対象としていることを確かめる必要がある。
なお、時価が取得価額より著しく下落したか否かの判断は、通常は、前述の下落率を基準として個々の販売用不動産等について行うことになるが、個々の販売用不動産等の時価がおおむね50%以上下落していない場合であっても、全体の含み損の金額に重要性があり、会社の財政状態及び経営成績についての判断を誤らせるような事態を招くと認められる場合には、前述した判断基準以外の他の適切な基準を検討する必要がある。
 
 
(削 除)
5.時価の回復可能性に関する判断指針
企業会計原則及び商法の規定ともに、たな卸資産の評価に当たり原価法を採用している場合には、時価が取得価額より著しく下落したときには、回復する見込みがあると認められる場合を除き、時価をもって評価しなければならないとしているため、販売用不動産等の強制評価減の要否の判断に当たっては、時価の回復可能性の判断が重要となる。
この回復可能性の具体的判断に当たっては、日本経済や地域経済の状況、地価の動向等のマクロな要因だけでなく、対象となっている販売用不動産等の具体的個別的な回復可能性の検討が必要である。例えば、当該不動産に関する土地利用規制の解除、開発計画の認可、計画道路や鉄道等の具体的計画が確認できるため、相当の期間内に時価がおおむね取得価額以上となる見込みがあることが必要である。
また、このほか、開発計画の実現可能性(後述7.参照)及び近隣の開発環境、不動産を取り巻く状況の変化(例えば、震災や風水害、環境汚染等)等の要因も考慮する必要がある。
なお、監査人は、会社が実施した回復可能性の具体的判断や前年度における判断の妥当性について、慎重に検討する必要がある。
 
3.販売用不動産等の評価の妥当性に関する判断指針
監査人は、会社が実施した販売用不動産等の評価の妥当性について検討することとなるが、会社が、次に示した方法によって正味売却価額を算定しており、監査人がその算定方法の合理性を認めた場合には、その評価額は監査上妥当なものとして取り扱うこととする。ただし、販売用不動産等の状況によっては、ここに示した方法によって評価することが必ずしも合理的でない場合があるため、その場合には、会社が実施した評価が、当該販売用不動産等の実態に応じて合理的であるか否かを検討する必要がある。特に、当該販売用不動産等を早期に処分することを計画している場合には、その評価について留意する必要がある。なお、会社にとって重要な販売用不動産等の評価については、その監査に当たり、不動産鑑定士等の専門家の意見を求めることが適切と考えられる。
(1)
開発を行わない不動産又は開発が完了した不動産の評価
①  対象となる不動産
  • 山林・田畑・雑種地等
  • 宅地(更地及びその利用又は売却に際して除去する必要のある建物等が存在する土地を含む。)
  • 新築住宅、新築ビルディング
  • 中古住宅、中古ビルディング
(注)
当初より販売を目的として取得した販売用不動産であるが、一時的に賃貸を行っているものを含む。
② 正味売却価額の算定方法
販売用不動産の正味売却価額=販売見込額-販売経費等見込額
③ 販売見込額
(ア) 販売公表価格又は販売予定価格がある場合
当該販売公表価格又は販売予定価格を販売見込額とする。ただし、販売公表価格又は販売予定価格で販売する見込みが乏しい物件については、販売可能見込額による。
(イ) 販売公表価格及び販売予定価格がない場合(適切でない場合を含む。)
次の評価額を基礎にして販売可能見込額を見積もる。
a.鑑定評価額
  • 不動産鑑定士による鑑定評価額
  • 「不動産鑑定評価基準」に基づいて算定した価額
b.一般に公表されている地価又は取引事例価格
  • 公示価格、都道府県基準地価格から比準した価格
  • 路線価による相続税評価額
  • 固定資産税評価額を基にした倍率方式による相続税評価額
  • 近隣の取引事例から比準した価格
(注)いずれの場合も、時点修正、規模、地形、道路付等の要素を比較考慮する必要がある。
c.収益還元価額
④ 販売経費等見込額
必要とされる販売手数料、広告宣伝費及び土壌汚染対策費等を見積もる。
 
(2)
開発後販売する不動産の評価
① 対象となる不動産
  • 造成計画のある未造成土地(造成中の土地を含む。)
  • 住宅、ビルディング等の建築計画のある土地(建築中の建物を含む。)
(注)いずれの場合も、計画が実現可能な物件に限る。
② 正味売却価額の算定方法
開発事業等支出金の正味売却価額=完成後販売見込額-(造成・建築工事原価今後発生見込額+販売経費等見込額)
③ 完成後販売見込額
(1)③の開発を行わない不動産又は開発が完了した不動産の評価における販売見込額の見積方法に準ずる。
④ 造成・建築工事原価今後発生見込額
過去の実績、工事の難易度、工法等を斟酌して、造成工事、建築工事原価の金額を見積もる。
⑤ 販売経費等見込額
必要とされる販売手数料、広告宣伝費及び土壌汚染対策費等を見積もる。
⑥ 開発計画の実現可能性について
開発計画の実現可能性が認められない販売用不動産等については、開発利益を見込めないため、原則として、(1)の開発を行わない不動産として評価する。
なお、本報告の【付録1】に、販売用不動産等の評価額の例示、及び【付録2】に、一般に公表されている地価の概要を要約したので、実務上の参考とされたい。
 
6.販売用不動産等の評価の妥当性に関する判断指針
監査人は、会社が実施した販売用不動産等の評価及びそれに基づく強制評価減の要否の妥当性について検討することとなるが、会社が、次に示した方法によって時価を算定しており、監査人がその算定方法の合理性を認めた場合には、その評価額は監査上妥当なものとして取り扱うこととする。ただし、販売用不動産等の状況によっては、ここに示した方法によって評価することが必ずしも合理的でない場合があるため、その場合には、会社が実施した評価が、当該販売用不動産等の実態に応じて合理的であるか否かを検討する必要がある。なお、会社にとって重要な販売用不動産等の評価については、その監査に当たり、不動産鑑定士等の専門家の意見を求めることが適切と考えられる。
 
(1)
開発を行わない不動産又は開発が完了した不動産の評価
①  対象となる不動産
  • 山林・田畑・雑種地等
  • 宅地(更地及びその利用又は売却に際して除去する必要のある建物等が存在する土地を含む。)
  • 新築住宅、新築ビルディング
  • 中古住宅、中古ビルディング
(注)
当初より販売を目的として取得した販売用不動産であるが、一時的に賃貸を行っているものを含む。
② 時価の算定方法
販売用不動産の時価=販売見込額-販売経費等見込額
③ 販売見込額
(ア) 販売公表価格又は販売予定価格がある場合
当該販売公表価格又は販売予定価格を販売見込額とする。ただし、販売公表価格又は販売予定価格で販売する見込みが乏しい物件については、販売可能見込額による。
(イ) 販売公表価格及び販売予定価格がない場合(適切でない場合を含む。)
次の評価額を基準にして販売可能見込額を見積もる。
a.鑑定評価額
 
 
b.一般に公表されている地価又は取引事例価格
  • 公示価格、都道府県基準地価格から比準した価格
  • 路線価による相続税評価額
  • 固定資産税評価額を基にした倍率方式による相続税評価額
  • 近隣の取引事例から比準した価格
(注)いずれの場合も、時点修正、規模、地形、道路付等の要素を比較考慮する必要がある。
c.収益還元価額
④ 販売経費等見込額
必要とされる販売手数料、広告宣伝費及び土壌汚染対策費等を見積もる。
 
(2)
開発後販売する不動産の評価
① 対象となる不動産
  • 造成計画のある未造成土地(造成中の土地を含む。)
  • 住宅、ビルディング等の建築計画のある土地(建築中の建物を含む。)
(注)いずれの場合も、計画が実現可能な物件に限る。
② 時価の算定方法
開発事業等支出金の時価=完成後販売見込額-(造成・建築工事原価今後発生見込額+販売経費等見込額)
③ 完成後販売見込額
(1)③の開発を行わない不動産又は開発が完了した不動産の評価における販売見込額の見積方法に準ずる。
④ 造成・建築工事原価今後発生見込額
過去の実績、工事の難易度、工法等を斟酌して、造成工事、建築工事原価の金額を見積もる。
⑤ 販売経費等見込額
必要とされる販売手数料、広告宣伝費及び土壌汚染対策費等を見積もる。
⑥ 開発計画の実現可能性について
開発計画の実現可能性が認められない販売用不動産等については、開発利益を見込めないため、原則として、(1)の開発を行わない不動産として評価する。
なお、本報告の【付録1】に、販売用不動産等の評価額の例示、及び【付録2】に、一般に公表されている地価の概要を要約したので、実務上の参考とされたい。
 
4.不動産開発計画の実現可能性に関する判断指針
(1)
開発計画の合理性の検討
不動産開発事業は、土地等をそのまま販売するのではなく、宅地の造成分譲、マンションの分譲、地域の再開発、ゴルフ場の造成等のような開発行為を実施することにより、付加価値を高めて投下資金を回収し、開発利益を得る事業である。これらの開発計画は、その着工から開発工事等の完了までに長期間を要し、また土地等の取得、造成、建築等に多額の資金を必要とする場合が多い。
したがって、この開発計画の合理性を判断するためには、その客観性、具体性及び採算性について検討する必要がある。また、開発計画は、開発期間中にその開発目的を変更する場合があるが、その場合にも、変更後の開発計画の合理性を検討する必要がある。
 
(2)
開発計画の実現可能性の検討
開発計画の実現可能性の検討に当たっては、開発許可の取得可能性並びに用地の買収計画、造成建築計画、販売計画及び資金計画等の客観性や具体性を検討する必要がある。
また、不動産開発事業は、その開発に長期間を要することから、当初予想し得なかった種々の原因により、開発計画の延期又は中断が生じる場合があるが、この場合には、例えば、次の延期又は中断に至る原因に留意して、その実現可能性の検討を行う必要がある。
(ア) 開発事業を取り巻く経済環境の変化により、開発利益が見込めないこと
(イ) 官公庁による転用許可、開発許可等が得られないこと
(ウ) 買収及び造成・建築等の開発資金が不足すること
(エ) 開発予定地域の重要な地区に地主の反対があること
(オ) 埋蔵文化財の発見による調査が必要となったこと
(カ) 開発工事に伴う近隣対策が必要となったこと
これらの原因のうち、通常(ア)から(エ)は、開発事業を継続する上で重要な障害要因となり、短期間でこれらの原因が解決することにより、買収の完了、開発工事の着工等が行われることは困難な場合が多い。また、(オ)及び(カ)は、開発工事の延期又は中断の一時的な原因となり、調査の完了や近隣の同意が得られれば、開発工事に着工したり工事を再開することができる場合が多い。
したがって、監査人は、開発計画の延期又は中断の原因を検討し、その原因が開発計画の実現のために重要な障害となるものか又は一時的なものかを確かめる必要がある。
また、長期間にわたり延期又は中断している開発計画は、一般的には、重要な障害要因によるものと判断されるため、その実現可能性については、慎重に検討する必要がある。
 
(3)
開発計画の実現可能性についての具体的指針
開発計画が、その立案時及びその後の状況の変化により、明らかに合理性がないと認められる場合は、その時点で開発計画の実現可能性はないものと判断する。
また、開発工事が一定期間延期又は中断され、次の状況にある場合には、通常、今後短期間にそれらの原因が解決し、買収の完了や開発工事の着工等が行えるとは見込めないことから、原則として、開発計画の実現可能性はないものと判断する。
① 開発用の土地等の買収が完了しないため、開発工事の着工予定時からおおむね5年を経過している開発計画
② 開発用の土地等は買収済みであるが、買収後おおむね5年を経過しても開発工事に着工していない開発計画
③ 開発工事に着工したが、途中で工事を中断し、その後おおむね2年を経過している開発計画
 
(4)
開発事業の規模への配慮
不動産開発事業は、通常、大規模な開発計画になればなるほど、その計画の完了までに相当の長期間を要し、その間、種々の原因で延期又は中断が生じる場合が多い。このため、監査人は延期又は中断している開発計画の実現可能性を検討する場合には、開発計画の規模についても留意する必要がある。
 
7.不動産開発計画の実現可能性に関する判断指針
 
(同 左)
 
5.販売用不動産等の正味売却価額の算定方法の選択と継続性
(1)
正味売却価額の算定方法の選択
販売用不動産等の正味売却価額の算定方法は一つではなく、特に、土地については、その価格形成の特殊性を考慮すれば、複数の算定方法の中から特定の一つの方法を選択することとなり、画一的にすべての土地に対して同一の算定方法を適用することには限界がある。
したがって、販売用不動産等の正味売却価額は個別物件ごとに算定することが適当であり、監査人は、評価時点における販売用不動産等を取り巻く諸条件の下で、本報告の3.に示した算定方法の中から、会社が最も適切と判断する方法を選択し正味売却価額を合理的に算定していると認めた場合には、妥当な算定方法と認めるものとする。
 
 
 (2) 正味売却価額の算定方法の継続性
特定の販売用不動産等に対する正味売却価額の算定方法は、毎期継続して適用し、評価のための前提条件に変更がない限り前年度と同一の算定方法を用いる必要がある。
 
なお、販売用不動産等の評価に影響を与えるような事象又は状況の変化に起因して正味売却価額の算定方法を変更したり、又は、状況が変化していなくても、より正確な正味売却価額の算定を意図して不動産鑑定評価を実施するなど、正味売却価額の算定方法を変更することに合理的な理由があると認められる場合には、当該変更は監査上妥当なものとして取り扱うことができるものとする。
一方、販売用不動産等を取り巻く事象又は状況に変化がないにもかかわらず、実質的に、正味売却価額への簿価切下げを回避することを意図して、あるいは過去に計上した簿価切下額の戻入れを意図して(洗替え法の場合)、他の正味売却価額の算定方法に変更したと認められる場合には、その変更は合理的な理由による変更とは認められない。
 
(3)
販売用不動産等の評価時点
販売用不動産等についても、他の通常の販売目的で保有する棚卸資産と同様に、原則として期末(四半期会計期間末を含む。)における正味売却価額を算定する必要があると考えられる。しかしながら、正味売却価額の算定の基礎として一般に公表されている地価を使用している場合においては、当該地価の公表が年間1回であることに鑑み、当該地価の公表時に正味売却価額を算定し、それ以降期末までに、当該地価に重要な変動を及ぼす要因が認められないときは、公表時の地価を使用して期末における正味売却価額を算定していたとしても、監査上妥当なものとして取扱うことができるものとする。
なお、四半期における取扱いに関しては、企業会計基準適用指針第14号「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」において、棚卸資産の簿価切下げに当たっての簡便的な会計処理が認められており、収益性が低下していることが明らかな棚卸資産についてのみ正味売却価額を見積もり、簿価切下げを行うことができるとされているが、販売用不動産等についての取扱いも同様と考えられる。会社がこのような簡便法を採用している場合には、監査人は、収益性の低下に関する判断基準について、会社の方針の妥当性及びその継続性について留意する必要がある。
 
8.販売用不動産等の強制評価減に適用する時価評価の方法の選択と継続性
(1)
時価評価の方法の選択
販売用不動産等の時価評価の方法は一つではなく、特に、土地については、その価格形成の特殊性を考慮すれば、複数の時価評価の方法の中から特定の一つの方法を選択することとなり、画一的にすべての土地に対して同一の時価評価の方法を適用することには限界がある。
したがって、本報告においては、販売用不動産等の時価評価は個別物件ごとに実施することとし、適用する時価は、評価時点における販売用不動産等を取り巻く諸条件の下で、販売公表価格、鑑定評価額、公示価格、路線価による相続税評価額等の時価の中から、会社が最も適切と判断する時価を選択できるものとする。監査人は、当該時価が合理的に算定されていると認めた場合には、妥当な時価評価の方法と認めるものとする。
 
 (2) 時価評価の方法の継続性
特定の販売用不動産等に対する時価評価の方法は、毎期継続して適用し、評価のための前提条件に変更がない限り前年度と同一の方法により評価を行い、その評価額に基づき強制評価減の要否を判断する必要がある。
なお、販売用不動産等の評価に影響を与えるような事象又は状況の変化に起因して時価評価の方法を変更したり、また、状況が変化していなくても、より正確な時価の算定を意図して不動産鑑定評価を実施するなど、時価評価の方法を変更することに合理的な理由があると認められる場合には、当該変更は監査上妥当なものとして取り扱うことができるものとする。
一方、販売用不動産等を取り巻く事象又は状況に変化がないにもかかわらず、実質的に、強制評価減の適用を回避することを意図して、他の時価評価の方法に変更したと認められる場合には、その変更は合理的な理由による変更とは認められないものと判断する。
 
 
(3)
時価評価の実施の頻度
販売用不動産等の評価は、財務情報の適切な開示の必要性に鑑み、1事業年度に最低一回は実施する必要がある。また、中間会計期間においても、地価の変動率を考慮した簡便的な方法等によって再評価を実施する必要がある。なお、中間会計期間においても、販売用不動産等の評価額に著しい影響を与える要因(例えば、開発計画の実現可能性に対して重大な障害となる原因の発生等)が生じた場合には、適切な方法によって適時に再評価を実施する必要がある。
6.簿価切下額の戻入れ処理について
企業会計基準第9号においては、前期に計上した簿価切下額の戻入れに関して、当期に戻入れを行う方法(洗替え法)と行わない方法(切放し法)の選択適用が認められている。
洗替え法を適用した場合、販売用不動産等の建物については通常、収益性低下の要因は物理的な劣化・経済的な劣化に求められ、かつ、いずれも経年による劣化が見込まれることから、正味売却価額が回復することはまれであり、簿価切下額の戻入れが生じることは想定されないが、土地については、本報告2.(3)に記載のとおり、収益性低下はその他の要因に求められることが多いため、長期に保有する場合には、簿価切下げ後に正味売却価額が回復して簿価切下額の戻入れが生じることも想定される。
簿価切下額の戻入れが生じる場合には販売用不動産等の正味売却価額の算定において見積りや主観的な判断に依拠する場合が多いことから、戻入れ益計上の金額及び時期について、監査上、慎重に判断することが必要である。
 
 
 
(新 設)
 
(削 除)
9.強制評価減を実施しなかった販売用不動産等の開示
商法施行規則第61条第1項において、「重要な流動資産につきその時価が取得価額又は製作価額より著しく低い場合において、取得価額又は製作価額を付したときは、その旨を注記しなければならない。」と規定している。販売用不動産等で、その時価が取得価額より著しく下落しているが、その時価が回復すると見込まれるため、強制評価減を実施せず取得価額を付したときは、その旨を注記する必要がある。この注記に当たっては、強制評価減を実施せず取得価額で評価している販売用不動産等の金額も記載することが望ましい。
なお、証券取引法に基づく財務諸表(中間及び連結を含む。)においても、同様の注記を行うことが望ましい。
 
7.販売用不動産等及び固定資産の保有目的変更への対応
従来、販売目的で保有していた不動産を、賃貸事業目的あるいは自社使用の不動産とする場合には、保有目的の変更に該当するため、当該不動産の簿価切下げ後の帳簿価額を流動資産としての販売用不動産等から固定資産としての投資不動産あるいは有形固定資産に振り替えることとなる。
また、これとは逆に、賃貸事業目的あるいは自社使用のために保有している不動産を、合理的な理由に基づき販売目的で保有することに変更する場合は、保有目的の変更自体が当該固定資産の減損の兆候に該当する可能性があるので、固定資産の減損に係る会計基準に従い、減損の認識及び測定の手続を実施した後の帳簿価額により、固定資産から流動資産に振り替えることになる。また、流動資産としての販売用不動産等に振替後は、当然に企業会計基準第9号が適用されることに留意する。
監査人は、販売用不動産等及び固定資産の保有目的の変更に際しては、変更時点において取締役会等によって承認された具体的かつ確実な事業計画が存在していることを確かめるとともに、その変更理由に経済的合理性があるか否かを検討する必要がある。
 
 
 
 
 
 
なお、販売用不動産等及び固定資産の保有目的の変更が、会社の財務諸表に重要な影響を与える場合は、追加情報として、その旨及びその金額を貸借対照表に注記することが必要である。
 
10.販売用不動産等及び固定資産の保有目的変更への対応
従来、販売目的で保有していた不動産を、賃貸事業目的あるいは自社使用の不動産とする場合には、保有目的の変更に該当するため、当該不動産の帳簿価額を流動資産としての販売用不動産等から固定資産としての投資不動産あるいは有形固定資産に振り替えることとなる。
また、これとは逆に、賃貸事業目的又は自社使用のために保有している固定資産を、合理的な理由に基づき販売目的で保有することに変更する場合は、保有目的の変更自体が当該固定資産の減損の兆候に該当する可能性があるので、固定資産の減損に係る会計基準に従い、減損の認識及び測定の手続を実施した後の帳簿価額により、固定資産から流動資産に振り替えることになる。また、販売用不動産等に振替後は、当然に販売用不動産等としての強制評価減が適用されることに留意する。
監査人は、販売用不動産等及び固定資産の保有目的の変更に際しては、変更時点において取締役会等によって承認された具体的かつ確実な事業計画が存在していることを確かめるとともに、その変更理由に経済的合理性があるか否かを検討する必要がある。
したがって、例えば、別荘やゴルフ場等の開発計画の実現可能性がなくなった山林等を、実質的には利用が見込まれない会社の保養施設用地としたり、都心の商業地域にある土地を、賃料水準から判断して経済的に引き合わないにもかかわらず、賃貸用の駐車場用地とすることによって固定資産等に振り替える場合には、仮に取締役会等によって承認された具体的かつ確実な事業計画が存在していたとしても、経済的合理性がないと判断されるため、時価まで評価減を実施している場合を除き、保有目的変更の会計処理は認められないものとする。
なお、販売用不動産等及び固定資産の保有目的の変更が、会社の財務諸表に重要な影響を与える場合は、追加情報として、その旨及びその金額を貸借対照表に注記することが必要である。
 
8.経営者への確認
販売用不動産等の評価の検討においては、会社が行った見積りや主観的な判断に依拠する場合が多い。したがって、販売用不動産等の評価が財務諸表に重要な影響を及ぼすと認められ、監査人が必要と認めた場合には、当該開発計画の実現可能性や開発計画及び販売計画において採用した仮定が会社の現況に照らして適切である旨、経営者確認書に記載を求めることとする。
 
11.経営者への確認
販売用不動産等の強制評価減の要否の検討においては、会社が行った見積りや主観的な判断に依拠する場合が多い。したがって、販売用不動産等の評価が財務諸表に重要な影響を及ぼすと認められ、監査人が必要と認めた場合には、開発計画の実現可能性や時価の回復可能性及び変更した目的により資産を利用する旨などについて、経営者確認書に記載を求めることとする。
適 用
9.(省 略)
 
適 用
12.(省 略)
以  上 
以  上
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【付録1】販売用不動産等の評価額の例示
 
1.開発を行わない不動産又は開発が完了した不動産
 
不動産の種類
評価額(販売見込額)
備  考
(1) 山林・田畑・雑種地等
① 販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 林地価格(都道府県基準地価格又は公示価格)から比準した価格
④ 固定資産税評価額を基にした倍率方式による相続税評価額
⑤ 近隣の取引事例から比準した価格
販売用不動産の正味売却価額
=販売見込額-販売経費等見込額
(2) 宅  地
(更地及びその利用又は売却に際して除去する必要のある建物等が存在する土地を含む。)
① 販売公表価格、販売予定価格、販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 公示価格から比準した価格
④ 都道府県基準地価格から比準した価格
⑤ 路線価による相続税評価額
⑥ 固定資産税評価額を基にした倍率方式による相続税評価額
⑦ 近隣の取引事例から比準した価格
⑧ 収益還元価額
販売公表価格
a.マンションや住宅地等のパンフレット価格
b.不動産仲介業者の査定価格
c.ちらし広告価格(店頭表示価格)
 
販売予定価格
a.売出予定物件の販売予定価格
b.具体的な引合価格
(3) 新築住宅
① 販売公表価格、販売予定価格、販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 土地及び建物の評価額
土地 前述(2)②から⑦による評価額
建物 再調達価×(1-減価率)
*
独自に算出(取得価額×建設工事費デフレーター又は建築費指数)
④ 近隣の取引事例から比準した価格
⑤ 収益還元価額
収益還元価額
不動産鑑定評価基準に基づく直接還元法(一期間の純収益を還元利回りによって還元する方法)又はDCF法(連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格(注)を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計する方法)により収益還元価額を算定する(不動産鑑定評価基準 第7章 第1節 Ⅳ
収益還元法参照)。
(注)保有期間の満了時点における対象不動産の価格(使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フロー)
(4) 中古住宅
(当初より販売を目的として取得した販売用不動産であるが、一時的に賃貸を行っているものを含む。)
① 販売予定価格、販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 土地及び建物の評価額
土地 前述(2)②から⑦による評価額
建物 再調達価×(1-減価率)
*
独自に算出(取得価額×建設工事費デフレーター又は建築費指数)
④ 近隣の取引事例から比準した価格
⑤ 収益還元価額
(5) 新築ビルディング
① 販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 土地及び建物の評価額
土地 前述(2)②から⑦による評価額
建物 再調達価×(1-減価率)
*
独自に算出(取得価額×建設工事費デフレーター又は建築費指数)
④ 近隣の取引事例から比準した価格
⑤ 収益還元価額
 
(6) 中古ビルディング
(当初より販売を目的として取得した販売用不動産であるが、一時的に賃貸を行っているものを含む。)
① 販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 土地及び建物の評価額
土地 前述(2)②から⑦による評価額
a.建物 再調達価×(1-減価率)

独自に再見積りにより算出

*
独自に算出(取得価額×建設工事費デフレーター又は建築費指数)
b.建物 固定資産税評価額
 
 
c.建物 建物時価=(再調達価格(注)

 
×0.9× 法定耐用年数-経過年数
法定耐用年数
+(再調達価格×0.1)
④ 近隣の取引事例から比準した価格
⑤ 収益還元価額
(注)再調達価格は国土交通省総合政策局情報管理部情報安全・調査課建設統計室による「建築統計年報」に基づき作成する簡易早見表を使用する。
 
 
【付録1】販売用不動産等の評価額の例示
 
1.開発を行わない不動産又は開発が完了した不動産
 
不動産の種類
評価額(販売見込額)
備  考
(1) 山林・田畑・雑種地等
① 販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 林地価格(都道府県基準地価格又は公示価格)から比準した価格
④ 固定資産税評価額を基にした倍率方式による相続税評価額
⑤ 近隣の取引事例から比準した価格
販売用不動産の時価
=販売見込額-販売経費等見込額
(2) 宅  地
(更地及びその利用又は売却に際して除去する必要のある建物等が存在する土地を含む。)
① 販売公表価格、販売予定価格、販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 公示価格から比準した価格
④ 都道府県基準地価格から比準した価格
⑤ 路線価による相続税評価額
⑥ 固定資産税評価額を基にした倍率方式による相続税評価額
⑦ 近隣の取引事例から比準した価格
⑧ 収益還元価額
販売公表価格
a.マンションや住宅地等のパンフレット価格
b.不動産仲介業者の査定価格
c.ちらし広告価格(店頭表示価格)
 
販売予定価格
a.売出予定物件の販売予定価格
b.具体的な引合価格
(3) 新築住宅
① 販売公表価格、販売予定価格、販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 土地及び建物の評価額
土地 前述(2)②から⑦による評価額
建物 再調達価×(1-減価率)
*
独自に算出(取得価額×建設工事費デフレーター又は建築費指数)
④ 近隣の取引事例から比準した価格
⑤ 収益還元価額
収益還元価額
不動産鑑定評価基準に基づく直接還元法(一期間の純収益を還元利回りによって還元する方法)又はDCF法(連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格(注)を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計する方法)により収益還元価額を算定する(不動産鑑定評価基準 第7章 第1節 Ⅳ
収益還元法参照)。
(注)保有期間の満了時点における対象不動産の価格(使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フロー)
(4) 中古住宅
(当初より販売を目的として取得した販売用不動産であるが、一時的に賃貸を行っているものを含む。)
① 販売予定価格、販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 土地及び建物の評価額
土地 前述(2)②から⑦による評価額
建物 再調達価×(1-減価率)
*
独自に算出(取得価額×建設工事費デフレーター又は建築費指数)
④ 近隣の取引事例から比準した価格
⑤ 収益還元価額
(5) 新築ビルディング
① 販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 土地及び建物の評価額
土地 前述(2)②から⑦による評価額
建物 再調達価×(1-減価率)
*
独自に算出(取得価額×建設工事費デフレーター又は建築費指数)
④ 近隣の取引事例から比準した価格
⑤ 収益還元価額
 
(6) 中古ビルディング
(当初より販売を目的として取得した販売用不動産であるが、一時的に賃貸を行っているものを含む。)
① 販売可能見込額
② 鑑定評価額
③ 土地及び建物の評価額
土地 前述(2)②から⑦による評価額
a.建物 再調達価×(1-減価率)

独自に再見積りにより算出

*
独自に算出(取得価額×建設工事費デフレーター又は建築費指数)
b.建物 固定資産税評価額
 
 

 
 
 
 
以  上 
以  上 
適 用
「監査委員会報告第69号「販売用不動産等の強制評価減の要否の判断に関する監査上の取扱い」の改正について」(平成 年 月 日)は、企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」第20項に基づき当該会計基準を適用する連結会計年度及び事業年度に係る監査から適用する。
以  上

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最終更新:2009年01月21日 12:42