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判決を伝える報道



松本零士さん敗訴、“盗用発言”で槇原敬之さんの名誉棄損
2008年12月26日 読売新聞

 歌手の槇原敬之さん(39)が作詞した歌詞が、漫画家の松本零士さん(70)に盗用だと決めつけられたとして、槇原さんが松本さんを相手取り、著作権を侵害していないことの確認と損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。

 清水節裁判長は 「2人の表現が酷似しているとは言えない」と認定 したうえで、松本さんのテレビ番組での発言について名誉棄損を認め、220万円の支払いを命じた。

 問題となったのは、槇原さんが人気デュオ・CHEMISTRYに提供した楽曲「約束の場所」の「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という一節。松本さんは自作「銀河鉄道999」の「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」というセリフの盗用だと主張し、テレビ番組で、槇原さんも盗用を認めているかのような発言をしていた。

 判決は、松本さんの発言について「事実ではない」と認定。 著作権侵害の有無は、訴訟で松本さんが損害賠償請求権を放棄したため、明確には判断しなかった。



槇原敬之へ松本零士から賠償金220万円の判決下る
2008年12月26日 スポーツ報知

 シンガー・ソングライターの槇原敬之(39)が漫画家・松本零士(70)から「銀河鉄道999」のセリフを歌詞に無断使用したと非難され、名誉を傷つけられたとして、2200万円の賠償などを求めた訴訟の判決公判が26日、東京地裁であり、清水節裁判長は松本に賠償金220万円の支払いを求める判決を下した。同時に求めた 「著作権侵害ではないことの確認」については棄却された。

 ひげをたくわえた槇原はグレーのスーツ姿で出廷した。穏やかな顔で判決を聞き入ると、すぐに代理人に詳細を確認した。報道陣の問い掛けには無言だったが、代理人は「基本的には勝ったと思っている。判決文を見て判断したい」と語った。

 争いの原因は、槇原が作詞作曲した「約束の場所」の「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という歌詞と、松本が書いた「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」というセリフ。人気デュオ「CHEMISTRY」が歌い、テレビCMでも放送された曲に対し、松本がテレビなどで歌詞が盗作であるかのような印象を与える発言をしたとして、槇原が昨年2月、賠償と著作権侵害でないことの確認を求めて提訴していた。



名誉棄損:槙原敬之さんの訴え認め松本零士さんに賠償命令
2008年12月26日 毎日新聞

 作詞した歌詞が漫画「銀河鉄道999」からの無断使用だと決めつけられ、名誉を傷付けられたとして、歌手の槙原敬之さん(39)が漫画家の松本零士さん(70)に2200万円の賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は26日、220万円の支払いを命じた。清水節裁判長は、 「松本さんの表現に頼って歌詞を作成したとは認められない」 と述べた。

 問題となったのは、槙原さんが人気デュオCHEMISTRY(ケミストリー)に提供した「約束の場所」の一節。「夢は時間を裏切らない、時間も夢を決して裏切らない」との歌詞について、松本さんはテレビ番組で「漫画の『時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない』というセリフの無断使用だ」などと非難。「槙原さんが『どこかで見聞きし、記憶に残っていたのかもしれない』と電話で謝罪した」と発言していた。

 判決は、 槙原さんの電話について「漫画の表現を知らなかったことを謝罪したもので、依拠を認める発言ではなかった」と判断 し、松本さんの発言は名誉棄損に当たると結論づけた。

 槙原さんは自身の公式ホームページに「勝訴判決だと考えています。松本さんの作品を盗んで歌詞を制作していないことを認めていただき、うれしく思います」とのコメントを出した。【銭場裕司】



槇原さんの歌詞、「盗作でない」=松本零士さんに賠償命令・東京地裁
2008年12月26日 時事通信

 歌手槇原敬之さんの書いた歌詞が、漫画家松本零士さんの漫画のせりふからの盗用かどうかが争われた訴訟の判決で、東京地裁は26日、 盗用ではない とした上で、「槇原さんが盗用を認めた」などと事実に反する発言で名誉を傷つけたとして、松本さんに220万円の支払いを命じた。
 問題となったのは、槇原さんが作詞した歌の一節で「夢は時間を裏切らない、時間も夢を決して裏切らない」という部分。松本さんは漫画「銀河鉄道999」に出ているせりふ「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはいけない」からの盗作だと主張していた。
 清水節裁判長は、2人の表現について 「印象や意味合いは異なり、酷似しているとは言えない」 とした上で、松本さんのせりふを知らなくても歌詞を思い付くのは可能だと述べた。
 その上で、 松本さんがテレビ番組で「槇原さんが電話で盗作を認めて謝罪した」などと話した内容は真実ではない として、名誉棄損の成立を認めた。 




判決の要点


  • 松本の「槇原さんが『どこかで見聞きし、記憶に残っていたのかもしれない』と電話で謝罪した」というテレビ番組等での発言に関して、「槇原の電話での発言は、漫画の表現を知らなかったことを謝罪したもので、依拠を認める発言ではなかった」と判断、松本がテレビ番組で「槇原さんが電話で盗作を認めて謝罪した」などと話した内容は真実ではないとして、名誉棄損の成立を認めた。
  • 賠償金220万円は、請求額2200万円の1/10。
  • 2人の表現の類似性に関しては「印象や意味合いは異なり、酷似しているとは言えない」と否定した上で、松本さんのせりふを知らなくても歌詞を思い付くのは可能であり、「松本の表現に頼って歌詞を作成したとは認められない」と依拠性も否定する判断。依拠性と類似性という著作権侵害の成立要件たる「著作物の利用」の構成要素をいずれも否定した。
  • ただし、「著作権侵害ではないことの確認」については、松本が損害賠償請求権を放棄したため棄却されており、この判決をもって著作権侵害が無かったことが確認されたと言えるわけではない模様。
  • つまり、槇原が松本フレーズをベースに創作をしたと考えうる証拠は無く (依拠性の否定)、両者の表現は意味合いの異なる似て非なる別物 (類似性の否定) と言える。よって盗作ではない可能性は充分に考えられる。そして、槇原が盗作を認めて謝罪したという事実は無い。よって松本が、槇原がさも盗作を認めて謝罪したかのように発言したことは名誉毀損、という判断。

(※以上は各社による報道から読み取れた断片的な情報に基づくものであり、判決文全文を読んだ上でのものではないので注意されたい)

疑問点


  • 「松本が、槇原がさも盗作を認めて謝罪したかのように発言したこと」は名誉毀損であるとはっきり書いてあるが、「松本が盗作を指摘した」ことが名誉毀損として判断されたかどうかは報道内容からでは不明瞭。
  • 仮に松本が、槇原との電話で槇原が語った内容に関しては言及を避け、単に盗作の可能性を指摘した (法的見解の表明) だけだった場合は、名誉毀損が成立しなかった可能性が残る? つまり、類似性は否定されたものの、類似性の存在を疑う意見を表明したことが名誉毀損に該当し得ない正当な行為だったと言える程度には似ていた、という判断なのかどうか? もっと平たく言うと、盗作だとは認められないけど、盗作だと疑われても仕方が無かった、という判断なのかどうか?
  • また仮に、たとえ槇原が松本フレーズをベースに創作したこと (依拠性) が証明されたとしても、表現としては別物である (類似性の否定) という判断から、著作権侵害には該当しないという判断になった可能性がある?

【参考】弁護士山口貴士大いに語る (2007年3月23日、判決が出る前の記事)
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2007/03/vs_b5a0.html
  • 仮に、槇原が松本フレーズをベースに創作したこと (依拠性) が証明されたとしても、表現としては別物になっている (類似性なし) から著作権侵害無し、という判断が下される可能性が理論的にはあり得る

判決文


銀河鉄道999盗作騒動についてコメントしている弁護士ブログ まとめ


駒沢公園行政書士事務所日記で判決文の総合的なまとめが読める。



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