*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart16
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1風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:29:30 ID:hyJLDPoq0
☆★☆★☆ 初 め て の人は まず 熟 読 してね ☆★☆★☆

*9が萌えてほしい内容を指定し、*0が萌える思いを書き綴るスレッドです。
*0はSS、萌え語りなど、どんな内容でも構わないので萌える思いを語ってください。
 まとめサイト http://910moe.web.fc2.com/
 まとめwiki http://www19.atwiki.jp/910moe/
※ 絡み・談義・テンプレ審議などは絡みスレかまとめサイトへ。

ルール
■*9から24時間経過でお流れです。
■*0を踏んだ人物が*9より12時間無反応の場合は権利消滅となります。*0以外の萌えたい人どうぞ。
■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。
■同一人物による投下以外の連続書き込みは禁止です。

注意事項
■*9リクはわかりやすいもの推奨。無機物、非生物不問。
■*9*0とも、あからさまに二次創作とわかるような固有名詞は避けましょう。
■テンプレ違反の*9はお流れです。
■テンプレ違反の投下はまとめwikiに収録されません。
■*0以外の萌えた方、*9より24時間経過後に萌えた方、投下者による続編は
 まとめサイトの「0さん以外の人が萌えを投下するスレ」に投下して下さい。
■投下者本人以外が続編を書くことは原則禁止です。

・投下、リクの前にはリロードしましょう。
・感想を書き込みたい人のために、*0投下直後の「まわし」は御遠慮下さい。
・979でリク終了、980の萌え以降フリーです。次スレは宣言してから建てて下さい。

前スレ *9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart15
     http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1232894273/

>>2 もよく読んで下さいね。
2風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:29:59 ID:hyJLDPoq0
■こういう場合はどうするの?

Q1 リロミス・誤爆で*0をとりました。
A1 *9より12時間以内に*9のリクで投下して下さい。踏み逃げ禁止。

Q2 荒らしらしき人が*0をとりました。
A2 *9より12時間経過以降に*0以外の人の投下の可能性があります。
  それまで書き込みはせずに投下を待ちましょう。
  *1以降に書き込みがあっても書き込みはしないで下さい。
  *9より24時間経過後にまわしてください。

Q3 まとめサイトに投下された作品にGJしたい。
A3 まとめサイトのグッジョブスレにお願いします。
  本スレへのグッジョブとあわせて行う場合は、本スレへの投下OKです。

Q4 続編書きたいです。二次創作してもいいですか?
A4 本人による続編投下は、まとめサイトの*0以外の人が投下するスレへ。
  本人以外の続編・二次創作は原則禁止です。

Q5 判断の難しい投下や書き込みがありましたが、どうしたらよいですか?
A5 数字板の絡みスレや、まとめサイトBBSのチラシの裏もしくはテンプレ審議委員会で
  他の人の意見を聞いてみましょう。
  チラシの裏 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1169373142/
  テンプレ審議委員会 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1125066492/
3風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:44:28 ID:uT2YRlpa0
大麻智
4風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:48:45 ID:gcqWqLXF0
>>1乙!!
5風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 19:11:41 ID:hDAaXWNGO
>>1、乙!
新しいテンプレ美しいな
6風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 20:26:23 ID:mU1jCqOE0
1乙です!無事に建ってよかった!
すみませんでした。
7風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 20:31:01 ID:iLkMfRul0
1乙です!
8風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 20:37:47 ID:t4HRf1u8O
ふみなはれ
9風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 20:38:28 ID:CgiMFA740
お花見
10風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 22:03:43 ID:CYvuS8M50
「私が死んだら、この桜の木の下に埋めて下さいませんか」
ひとけのない真夜中の一本桜を見上げていると素直に本心が口をついて出た。
「執事に頼んでおこうか。そのときは私もお前と一緒にいくから」
「お戯れを。貴方は本家の当主となられる御身ではありませんか」
彼は私をきつく抱きしめた。
「放してっ。誰かに見られます」
「お前は誤解をしている。今までお前が負担に思わぬよう黙っていたが」
「何ですか、とにかく手を放して下さい」
「こんな辺鄙な場所での夜桜見物になど誰が訪れようか。顔を見られると私も恥ずかしいのだ。
このままで聞いておくれ」
「…」
「私はお前を無理やり花嫁に迎えたが、その時点で、本家に関する一切の権利を義弟に譲り渡してきた」
「…!」
私は息をのんだ。なんということを!
「金も仕事も地位も、一から築き上げていくことに何の問題があるのだ」
「でも、そんな…そんな…ご両親様がお赦しになられるはずがございません」
「両親は既に納得している。花見に誘ったときお前が言ったとおり真夜中にこんな場所まで来たのは、
お前が心配していた人に見られることを気遣ってではないのだ。」
「では…なぜ」
彼は私の前で膝をついた。
「なにをなさるのですか。お立ち下さい」
私が彼の正面に倒れこむようにしゃがみ込むのと同時に、彼は私の左手をとり大事そうにみつめながら
静かに告げた。
「この指輪を。私だけのお前に」
そのとき、桜の花のように頬が染まった彼を初めて見た。
11風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 22:04:21 ID:LOJn1REJ0
ブ〜ラブ〜ラ〜
12風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 23:42:40 ID:gcqWqLXF0
>>10
ロマンチックな花見GJ。
13風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 23:45:44 ID:x3MJErHc0
桜っていう花自体萌えアイテムだよね GJ
14風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 01:17:36 ID:vZv1DKJ10
初萌えGJ〜
>>13ちょw名言w
15風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 05:00:21 ID:rNf2stA00
しかしこれ、男女物としても読めてしまうな
16風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 08:11:51 ID:PG4UTDcU0
>>15
自分は「BLだな〜」と思ったw
花嫁はもう王道ジャンルになった気がする。初萌えGJ
17風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 16:31:13 ID:XQbI6dFnO
一人称私+敬語萌えるよGJ!

よくあるジャンルでも、
まだまだ男嫁は好き嫌いが分かれるってことなのかね
18風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 16:36:43 ID:LFXrMHVFO
花を踏んで同じく惜しむ少年の春

さあ惜しみなく踏んで!
19風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 16:38:36 ID:/uK0uBRA0
邪馬台国
201/3:2009/04/08(水) 19:04:10 ID:1VTZRahc0
最後の記憶は、睡魔に襲われて歴史の教科書の上に突っ伏したところだ。
顔を上げたら黒板が見えるはずだった。なのに、今俺の目の前には威圧感を放つ大きな木造りのやぐら。
周りを見回しても、他に大きな建物はなく――それどころか、近代的な建築物は一つもなかった
。遠くに霞がかった山が見える。校庭ぐらいの広さを、柵でぐるりと囲っていて、地面に直接建てられた小さな小屋。
すごく既視感。そう、これは。
最後に見た教科書の弥生時代、環濠集落遺跡によく似ていた。
感慨深く辺りを見回していると、駆けてくる足音とともに、聞き取れない言葉の叫びが耳をつんざいた。
「%#$*θ!」
うん、文字にあらわすとしたら、こんな感じだ。
暢気なことを考えていたら、現れた男にいきなり矛を向けられた。
男は髪を二つに耳の横に…八の字に結って、質素な布を腰で留め、顔や腕に複雑な入墨を施していた。
俺はなぜか、矛を向けられて絶体絶命なのに、不思議と怖くなかった。
「*εб&%$!?」
男は矛をそらさずまくしたて、俺が何も答えられないのを見ると矛を振り上げ
――ああ、刺される。何か、俺はここを襲いに来たんじゃないって、アピールしないと。
「ヒミコ!」
とっさに口をついて出たのは、古の邪馬台国の女王の名だった。
「#Ω*…ヒ、ミコ…?」
間一髪、男は矛を止め、その名前をなぜ知っている、という混乱の面持ちで俺を睨んだ。
そして少しためらい、考えるような素振りを見せた後、俺を後ろ手に掴むと、小さな竪穴住居に追い立てた。

俺に矛を向けた男の他に、何人かの男たちがあれから続々やってきて、俺を囲んだ。
「*εб、χ*+、*$#…」
捕まってから何時間こうしているだろう。男たちが何を言っているかは分からない。
俺を殺す算段をたてているかもしれない。不安が入道雲のようにどんどん大きくなって、
俺はそっと学ランのボタンを握り締めた。
212/3:2009/04/08(水) 19:07:19 ID:1VTZRahc0
「……ξЩ%?」
最初に出会って俺に矛を向けてきた男がおもむろに話しかけてきた。
彼の目は周りを囲むように緑の入墨が施されて、手の甲にも同じような模様がある。
彼は同じことを尋ねた。多分、声の穏やかさからそう悪いことを言われているのではなかろうと思い、小さくうなずいた。
すると彼は俺を立たせ、仲間たちに一声掛けると、俺の腕を引いて屋外へ連れ出した。
「*δ$#、*#」
呟いて、俺の肩に手を乗せる。その手は大きくて、温かく、力強かった。
彼は俺を、慰めようとしているのかもしれない。鼻の奥がつんと痛んで、目の前が涙で曇った。
不安で押しつぶされそうな俺を気遣ってくれたこの男を、俺は初めからなんだか憎めなかった。
「…ホシ」
すっかり群青色に染まった空を指して、彼が言った。俺にも分かる言葉だった。
宵の明星が、現代よりもずっと暗い空にきらりと輝いていた。
「そうだな。ホシ、だな」
俺たちはそのとき初めて、同じものを見て心を通い合わせた。

捕まって数日。このまま、帰れないかもしれない。
でも俺って、さしずめ渡来人ってところか。機織や稲作を持ち込んだ――。俺はこの時代に何をもたらせるんだろう。
「бид」
彼が土の器を差し出した。飲め、と仕草で訴える。
ここの食べ物の中で、酒らしい飲み物だけは旨い。どろりとした濁り酒が、頭の芯をぼんやりさせる。
「俺さ、もう戻れないのかな」
彼には、俺の言うことなど分からない。
「君は最初から、俺に優しかったよな。不安な俺を元気付けようとしてくれたり。
いろんなもの一緒に見て、名前教えてくれた」
彼は何日か一緒にいる間に、笑顔を見せてくれるようにもなっていた。
今も少し微笑んで、俺を見つめている。
「д%&*」
「うん、わからないけどありがとうな」
俺はなんだか嬉しくなって、学ランのボタンを一つ、無理やり引きちぎった。
彼の手のひらに、それを握らせる。
「金色で、綺麗だろ?それ、あげるよ」
彼はボタンをつまんですかしたり振ってみたり、ひとしきりいじった後、大事そうに紐を通し、首に掛けた。
223/3:2009/04/08(水) 19:09:14 ID:1VTZRahc0
「…Ψ*%」
多分、ありがとうの言葉。やさしい表情でそれはわかった。
ああ、なんだか気分が落ち着いたら眠くなってきた。安心したせいかな。
酒のせいかもしれない。まぶたが重い。
「あ、そういえば俺、君の名前聞いてなかった。ずっと一緒にいたのにな」
分からない。彼は首を振る。もどかしい、どう伝えたら良いんだろう。
ぼんやりした頭を振り振り、考えをひねり出す。
「…俺の名前、クニヤっていうんだ。君は?」
俺の名前、で自身を指差して。君は?と彼を指す。
彼も合点がいったらしく、入墨の顔をくしゃっとゆがめ、こう言った。
「ヤマト」
いい名前だな。……俺、眠くなったわ。また明日も早いんだろ、もう寝るよ――。
「クニヤ、」
溶けるように眠りに落ちて、最後に鼓膜を震わせたのは、彼がやさしく、たどたどしく俺の名前を呼んだ声だった。

跳ね起きると、俺は高校の教室にいて机に座り、何の変哲もない授業を受けているところだった。
瞬きを繰り返し頭を振っても、目の前には黒板、見慣れた日本史の教師。
「えー、邪馬台国の位置については諸説ありますがー…」
授業は邪馬台国の件に差し掛かっていた。
俺が、ついさっきまで過ごしていた世界が、教科書の中にある。
「邪馬台国をヤマトコクと読む説もあります。新井白石の記した…」
そうか。
あの場所は、俺とヤマトが同じ星を眺めたクニの名は――。
思い出して、学ランの襟元に手をやる。第一ボタンは、確かになくなっていた。
その事実だけが、あの時間は夢じゃないと、俺にささやき続けている。
23風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 19:34:06 ID:3w6vghz90
その後遺跡か古墳からボタンが発掘されるところまで妄想した!
GJ!
24風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 20:03:06 ID:yxVbFy17O
萌えた…!
でも切ない(´・ω・`)
GJ
25風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 22:13:06 ID:vZv1DKJ10
おおー雰囲気あるー
盛り上がってきたねGJ!
26風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 23:35:01 ID:Tf4tq6gD0
おーう直球ど真ん中大作グッジョブです。
異世界?もの大好きだー
27風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 23:45:43 ID:dkOgtJVGO
引き込まれる文章だ……!
GJ!
28風と木の名無しさん:2009/04/08(水) 23:59:37 ID:f+lBEfKbO
お次の萌えは?
29風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 00:06:12 ID:AwM1k745O
たとえ傷付けるためだったとしても構わない
30風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 10:35:13 ID:3oEm/cYY0
たとえ傷付けるためだったとしても構わない
311/2:2009/04/09(木) 17:56:21 ID:db4sJAaQ0
姉にとっては真実の恋だったのだろう。
だから、義兄を捨てて男と逃げた。

「……僕はいい笑いものだよ、結婚してまだ1年だというのに」
義兄は唇をゆがめた。怒りなのか、笑いなのか。伏せられた表情は読みにくい。
「父も母も、姉は死んだと思おうと。義兄さんにはできる限りのことを」
「金なんか要らないんだ、ただ……僕は本当に好きだった、彼女を」
「姉は……馬鹿です。僕も、許せない」
父も母も憔悴しきっていて、代わりに弟である僕が義兄と姉の家に来た。
何もかもまだ新しい新居には、片付けるほどの物もない。
姉は、大切な物をすべて持って行ってしまったらしい。
行方はわからず、ただ、署名済みの離婚届が郵送されてきた。
姉は幸せなのだろう。昔からやりたいことは思ったとおりやってのける人だった。
そんな姉を羨ましいと思っていた。
僕にはできない生き方だった。
322/2:2009/04/09(木) 17:58:15 ID:db4sJAaQ0
「姉は馬鹿です。義兄さんみたいないい人を……僕にはわからない」
「言わないでくれ。余計みじめだ」
「僕が……姉の妹だったら良かったのに。弟じゃなく。
 そしたら、こんな時義兄さんにもっと優しくできましたよね?」
「馬鹿な。お姉さんの代わりになるとでも? ハッ、ますます笑いものだ」
「誰にもわからなければいいじゃないですか」
──僕は何を言おうとしているのだ。
自分でもよくわからず、ただ頭の後ろがジンと熱く痺れだす。
これ以上は駄目だ。急に、義兄と姉の結婚式が思い出された。
白いウェディングドレスの姉。隣に立つ義兄。
……あの時、僕は、何を思って二人を見ていた?
「そうだな……君が妹さんなら、ここで慰めてもらうこともできたかもな」
似合わない下卑た笑みを浮かべ、偽悪的に呟く義兄に、あの日の幸せな輝きはかけらもない。
「いいですよ、妹じゃなくても。僕は……実は、慣れてるんです」
僕が浮かべた微笑みはどんなだっただろう?
「前から義兄さんには興味があったと言ったら?」
願わくば震えないでほしい、僕の声。
驚いたような義兄の表情が、何故か悲しげだった。
「姉が姉なら、と言うべきだな、この場合。……いいね、慰めてもらおうかな」
きっと、義兄は僕を傷つけることしか考えていない。
いや、僕ですらなく、僕を傷つけることで姉を傷つける、ただそれだけを。
義兄の手が、僕の髪をつかむ。
それでいい。僕は目を閉じた。
33風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 18:12:16 ID:UXKL1Y6kO
幸薄げな二人に萌えた、GJ!

新ルール適応でいいんだよね?
34風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 18:13:18 ID:xHhEEU7x0
切な〜〜〜〜い!禿切ない!
凄く良かった!GJGJGJGJ!
35◇Jyj5OiZTN.:2009/04/09(木) 19:11:33 ID:sLUhSnN9O
てす
36風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 20:13:02 ID:uX2ZPL2U0
新ルール適用初GJ
待ち時間が短くなって良かったね
37風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 20:31:37 ID:p6WzImHXO
GJ!
二人とも救われないんだけど切なくて萌えたー!
38風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 20:36:28 ID:wxXqfaqEO
さあこい!
39風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 20:40:10 ID:sWhs6tIn0
優しいふり
40風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 22:27:21 ID:kpNYnxP60
優しいふり
41風と木の名無しさん:2009/04/09(木) 22:50:10 ID:JyPLozQ30
不二子ちゃん、またですか
421/2:2009/04/10(金) 09:03:49 ID:UfrRilHu0
古今東西相手を油断をさせる方法というのは数多くあるものだが、その中でも
強い効果を発揮するやり方の一つに「親切である振りをする」というのがある。

それもただ相手に優しくするだけでは効果は薄い。まずは相手の窮状に現れ、
解決あるいは解決の手助けをして相手に己を印象付ける。この際金品等の要求は
せず、あくまでも『善意による行動』と思わせるのが重要だ。

そして、その後も押し付けになり過ぎないようにアフターケアを行い相手との
距離を縮め、個人的に親しくなり、警戒心を取ってしまえばこっちのもの。
煮るなり焼くなりお好きにどうぞというやつだ。

さて、何故私が急に講釈ぶった話を始めたかといえば理由は簡単。私が今現在この
「優しいふりで相手を油断させる」作戦の真っ只中だからである。
そう、これはあくまで振りである。嘘なのだ。憎きこの男を内側から責め落とし
破滅させてやるために私はこのような…
432/2:2009/04/10(金) 09:04:45 ID:UfrRilHu0
「レギー腹減ったー飯ーメーシー」
「あああ五月蝿いぞ貴様は!人が考え事をしているのが見えんのか!」
「だって腹減ったんだよー何か食えるもん無いのかー?」
「ああもうしょうがない、今用意してやるから少しは大人しくしてそこで待ってろ!」
「おー流石レギ、俺の相棒」
「誰が相棒だ!」

誇り高き私がこのような阿呆で間抜けで大食いででも剣だけは強い馬鹿者と行動を
共にしている理由はただ一つ。
私、つまり魔王が率いる魔王軍を打ち倒そうとするこの勇者を倒す為なのだ!
だから私は断じてこの男の為に飯を作ったり掃除したり買い物したり地図を描いたり
口論したり仲直りしたり旅して馬鹿話して笑ったりするのを楽しんでいるわけではない!
ないったらない!

「じゃあ俺の恋人」

違うったら!
44風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 09:55:01 ID:3rbFzIqB0
切ない系が来るのかと思っていたら、明るい話でGJw
45風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 12:57:35 ID:oJBJXDRRO
魔王様絶対楽しんでるwwかわいいな
勇者もツボでした!GJです!!
46風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 15:48:37 ID:5mM+7MAZ0
魔王かわええwwGJ!!
47風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 17:58:41 ID:emSjyVe3O
かわええwこの二人の続きが読みたくなったよーGJでした!
48風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 18:40:04 ID:sRgESx/oO
魔王かわいいよ魔王
49風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 18:41:00 ID:HTvaBeqV0
夜桜
50風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 22:09:06 ID:SXKJsCta0
こんなにも月の明るい晩に、一人だけで呑むなんて、なんとも味気ないじゃないか。
だから安酒片手に、こうやってふらりと出てきたってわけさ。
行き先?そうだなぁ、花見でもしに行こうか。風流だろう?
しかし今日の月は本当に明るいな、
街灯なんて野暮なものは要らないくらいだ。
こんな足元の悪い石段だって、昼と変わらない調子で登れる。
気味の悪いほど静かだなぁ。
そりゃそうだ、この先には墓場しかないからな。
けど、月夜の花見を邪魔する野暮ったい人間も現れやしないから、いいだろう?
そら、登りきったぞ。
ああ、見事なもんだなぁ。
こんなさびしい墓場の真ん中に、あんなに古びて大きな桜が咲いてる。
ちょうど具合よく満開だ。全く、素晴らしい晩に出てきたもんだ。
こんな見事な桜、死人だけが楽しむにはもったいない。
生きてるうちにこの景色を見られるなんて、まったく俺は幸せ者だ。
それとも、おまえが俺に見せてくれたのか?
こいつ見せようと、お前が俺を呼んだのか?
風もないのに揺れる桜の枝の下、
花びらの散りかかる墓の下に埋まってるお前が。
51風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 22:18:24 ID:6otPgj170
うおおお、美しいGJ!
切なくて少し怖い状況なのに暖かくて好きだ
52風と木の名無しさん:2009/04/10(金) 23:09:50 ID:IncBanBl0
夜桜ってなんかそんな感じあるよな。
美しくて怖いみたいな。GJ
53風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 01:36:06 ID:s0DAvw2X0
まだまだ桜の季節にこれはGJ!
54風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 01:58:21 ID:JP127LcG0
きれいだ。GJ!
55風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 02:08:16 ID:NuzNB0gO0
さばさばした口調と裏腹な切なさがいいな。
私的に、良い具合に枯れたおじいちゃんだと禿萌える。GJ!
56風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 08:49:26 ID:kbeGB6vT0
墓場の桜で一人酒をしているおっさんに
このような萌えが潜んでいようとは!
GJ!

まとめもGJ!
夜桜には酒と萌えが似合うな。
57風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 10:23:18 ID:nZ3HjwurO
これは!
切なくて綺麗だ、GJGJ!
58風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 10:32:09 ID:Rlur5Zsj0
桜がきれいだったので踏んで下さい
59風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 10:35:35 ID:sy4aCDstO
高気圧×低気圧
60風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 12:44:04 ID:SK92yMBt0
低気圧×高気圧
61風と木の名無しさん:2009/04/11(土) 17:21:13 ID:dHCOSjrD0
高気圧ガール
62風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 00:48:49 ID:9WkOtxq20
昼食時、今日もまた今井君がひやむぎ定食を半分以上残して、
無言で空になった俺の皿と自分の皿を交換してくる。さりげなく。
俺も、もう特に何も言うこともなく、当然のように、残りの0.5人前をたいらげる。
前に今井君が、俺にだけ聞こえるか聞こえないかの一人言みたいに、言った。
すごいね、吸い込まれるみたいだね。なんで、そんな食えんの。
え、なんでって、まぁ…全然いけますよ。

「吸い込まれるみたいだ」って言葉にやけに、ヒヤリとした。
そんな気持ちで今井君の横顔を見ている自分に、
気付いたばかりの時だったから。
63風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 13:12:27 ID:87BnOBkp0
残念、お流れか
あとからでも萌えがあればまとめの*0以外へお願いします
64風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 13:46:34 ID:ZCza6O3hO
いや、お流れではないと思う、多分
>>62はお題に沿って投下したんだよね?
もし*9まで埋まったら絡みスレかまとめのチラ裏にその旨書いて貰えると助かります
65風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 14:41:10 ID:dqABhS9T0
空気は気圧の低い方に流れてくから高気圧→低気圧だと
勝手に脳内補完しちゃったけど違ったのか?
そんで吸い込まれちゃうんだろ?エロ脳すぎか?
66風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 14:51:50 ID:/66juQh+0
一応お題に沿ってなくもない・・・と思うけど
抽象的すぎると思った
67風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 15:09:11 ID:274qAsE60
>>65
いや、たぶんそういうことなんだと思う。エロ脳ではない。
でも、自分は気圧の知識がなかったもんだから、
65でやっと理解した。ありがとう。
68風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 15:24:16 ID:+e+2UxYh0
>>65 なるほどthx
すごくいい雰囲気だ、GJ!
69風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 15:24:33 ID:4dFqL9ehO
自分も気圧の知識がなかったw
でも文章とかの雰囲気は好き!
お次どうぞ
70風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 16:04:20 ID:274qAsE60
「ここ違ってる」
「あ……すみません」
「いい加減、気圧の知識ぐらい頭に入れとけよ」
「すみません……」
 俺はお天気お兄さんになりたくてテレビ局に入った訳じゃないんで
という言葉は飲み込んだ。
 お天気お姉さんが急性盲腸炎の為、ピンチヒッターで出た俺は、
しどろもどろの放送が受けて、そのままレギュラーになってしまった。
 未だにわからないことだらけだけれど、こうなった以上は、
俺はテレビ局一のお天気お兄さんになってやると決めた。
 視聴者の皆さん、頑張ります。待ってて下さい。
「文章の流れの雰囲気は悪くないと思うけどな。主婦受けすると思うぜ」
 リップサービスだとわかっていても悪い気はしない。
「次いっていい?」
「どうぞ」
「今日、これから空いてたら飯行かない?」
「打ち合わせですか? よろしくお願いします」
「……」
「どうかしましたか?」
「いや。やっぱりお前もう少し教育しないとだめだなと思って。危なすぎ」
「そうかもしれませんけど…頑張りますから」
「襲われた時の対処法も勉強しといた方がいいぜ」
「気圧にですか?」
「……気圧ならいいんだけどな」
「台風レポートのことですか?」
「……まあ、ある意味台風かもな……」
「頑張りますんで!」
「まあ、頑張ってくれ」
71風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 16:08:25 ID:ZCza6O3hO
すげぇ萌えたww
処理の仕方もうまいし激しくGJ!
72風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 16:39:00 ID:4dFqL9ehO
すごい萌える!GJです!
お天気お兄さんの天然ぷりがかわいいw
自分*9を取ってしまった者ですが、リロミス失礼しました
>>70さん本当にありがとうございます!
まとめの方もGJです!
73風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 16:40:39 ID:dPabLqQZ0
これは流すしかないかなと思ってたけど、お天気お兄さんGJ!
個人的にお相手は40代くらいのおじさん×20代とかだと萌える
74風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 16:50:09 ID:ziMPUfi9O
スポンサーやら局のお偉方やらからあの手この手で守ろうと頑張るけど
狙われてても気付いてないお兄さんに先輩が苛立って思わず押し倒す
まで受信した
いくら払えば続きが見られますか! GJGJ!!
75風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 17:21:59 ID:AQq4IJO20
早いし巧いぜGJ!
まとめの人もGJ
76風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 18:45:27 ID:vovFxRLE0
イイヨイイヨー!
お題に絡む度に笑いながら萌えた!
77風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 19:34:32 ID:76wVekVDO
これはうまい
天然萌え!GJ!
78風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 19:39:48 ID:ZCza6O3hO
一思いにやってくれ
79風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 19:43:06 ID:nN3FClHM0
探偵
80風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 20:23:13 ID:+e+2UxYh0
「おまえだったのか」
「もう解っているんだろう」
「なぜだ、なぜ。俺の知る君はそんなんじゃないだろう」
「これが俺だよ、お前が知らなかっただけさ。俺はずっとあの人を愛していた。
あの人は、妻を娶っても、子供が産まれても、俺を捨ててはくれなかった。だからやったんだ。
あの人はもう俺だけのものさ、あの女にも、子供にすら渡しやしない」
くっ、と笑いを噛み殺した彼は、俺が知る彼ではなかった。
「お前がいたからさ」
目が、昏く光った気がした。
「お前なら、暴くと思った。知っていたか、俺はお前を愛した時もあったんだ」
ああ知っていたさ、逃げたのは俺だ、ずっと見ないふりをして遠ざけた。
あんな心地良い関係を崩せるはずがなかった、君への愛情は君が望むものではなかった、
だから、君が俺の相棒を降りるといった時も止めなかった。
あの頃何も言わなかった君は今、こんな風に報いるのか。報いて、堕ちていくのか。
俺が君の心を蝕んだのか、赤く染まったベッドの上の物言わぬ男が、彼を追い詰めたのか。
この、じりじりと身を焼いていく嫉妬はどこへ向けられたものなのか。
犯人を捉えた途端に、迷宮への扉は開かれた。
81風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 22:55:00 ID:GxRsQ5Ii0
胸がきりきりするような切な萌えをぶち壊してすまないが、
「おまえだったのか」の時点で神々の遊びがでてきてしまった私を許してくれ…
82風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 23:30:09 ID:RuelrVPP0
なんかよく分からない
83風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 23:44:34 ID:xT1Me8OaO
被害者(犯人と恋人)←犯人(警官)←警官(元犯人の相棒)
で、ヤンデレ犯人の愛ゆえの殺人に警官が嫉妬っていうので解釈した
切なくって萌えた。ヤンデレ好きの自分には堪らんGJ!!!
84風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 23:47:25 ID:76wVekVDO
自分はこの話好きだ
歪んだ愛情いいよ、GJ!
85風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 23:48:50 ID:ZCza6O3hO
>>80
ひょっとしてこれの楽しみ方って、逆から読んでいったら
色々明らかになっていって最後に神々の遊びネタだったことがわかるっていう
一見不可解な文章の謎を読み手に解いてもらう、読み手こそが探偵ということ?
逆から読んでいったら見事にあのネタが成立しててびっくりした
86風と木の名無しさん:2009/04/12(日) 23:52:42 ID:AQq4IJO20
>>85
その発想はなかったわ
もしそうだとしたらめちゃくちゃ凄いねGJ
87風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 00:00:27 ID:9WkOtxq20
か、かっこいい…めちゃめちゃ好み!GJです!
犯人のヤンデレっぷり、探偵の歪んだ嫉妬とか、いちいち萌えすぎ。
88風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 00:15:58 ID:FnuRkxrcO
さあどうぞ
89風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 00:18:14 ID:WIYqz+H2O
愛馬
90風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 01:17:33 ID:tq+klvRF0
相葉
91sage:2009/04/13(月) 12:25:54 ID:Ik1SiiTR0
「――様の、馬だけが戻られました」
その報に、心の臓を鷲掴まれた気分だった。
精鋭を率いての重要な任務で、彼は敢えて危険な役目を買ってでた。
「馬の鞍にこれが」
破られた布片に、敵の罠にかかったこと、これからの戦局に必要な情報などが簡潔に書かれている。
荒く、震えた字だが、確かに彼のものだった。
「……、」
最後には、私あての一文があった。
吐き気がする。こんなに簡単に失ってしまうのか。
「これ、どうどう」
厩番が彼の愛馬を落ち着かせようと必死になっている。
「どうやら、戦場に戻りたいようで…主人の事をまこと思うているのでしょう」
私は、厩番から馬の手綱を預かりその鼻筋を撫でる。
「行ってはならぬ」
決して行ってはならぬのだ、何度も、何度も繰り返した。
92風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 12:59:10 ID:s6njzyI00
最後にはきっと「決して私を助けには来ないように」と書かれていたのか。
自分も行きたい気持ちをぐっとこらえての「行ってはならぬ」に萌える。
GJ!
93風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 13:22:03 ID:GSpsaS8+O
最後の一文の内容が明かされていないから、片思いだったのか両思いだったのかも
わからなくて、より想像が掻き立てられるね…シンプルなのに深くて凄い。
「行ってはならぬ」は馬と自分と、相手にも向けて言った言葉なのかも。
どうにか無事でいてくれたら…とか、思っちゃうよー。GJでした!
94風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 14:11:58 ID:/z+3sJV30
自分的には
>吐き気がする。こんなに簡単に失ってしまうのか。
にしびれました。GJ!
95風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 16:08:19 ID:F2WwiSKX0
お題から馬乗りSM調教しか浮かばなかった自分を殴ってやりたい
禿しく妄想を掻き立てられました。GJGJ!
96風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 20:41:48 ID:LXjWTi3Q0
愛馬の擬人化とか、飼い主×愛馬ラブラブとかしか思い浮かばなかった自分が恥ずかしい!!!!
たった1レスでこの切ない萌え…貴方が神か!GJGJGJ!
97風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 20:58:15 ID:9XWoxW6MO
素晴らしい…情景やドラマがありありと思い浮かぶよ
神投下乙でした
98風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 22:01:04 ID:43Vd9G9w0
踏んでくんちぇー
99風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 22:02:01 ID:8yk328D20
お屋敷のお坊ちゃま×下町のガキ大将
100風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 22:02:04 ID:934iXtF90
永遠に手を繋いで
101100 1/2:2009/04/14(火) 01:24:40 ID:M+X2soVe0
 俺は暴君だった。弱い奴はいけすかなかった。
 腕力で強い奴が一番この世でえらいと思っていた。

 転校生は俺よりも背が低く、色白で、ひょろりとやっと立っているように見えた。
 そいつは町外れのお屋敷のお坊ちゃんで、父ちゃんが世話になっているから、
くれぐれも失礼のないようにと母ちゃんから言われていた。

 俺は貧乏だったから、いつも破れた着物を着て、泥だらけの下駄を履いていた。
 そいつの皺のない洋服や、光沢のある靴がたまらなく気に入らなかった。
 奴を落とし穴にはめたり、相撲と称して投飛ばしたり、持ち物を盗んだ。
 奴は何も言わずに、落とし穴から這い出て、自分で怪我の手当てをし、先生には忘れましたと言っていた。
 とても強い奴だった。

 たまらなく自分がつまらない人間に思えて、俺は彼に謝った。
 彼は驚いていたが、「無視されるよりよっぽど良かったよ」と笑って言った。

 彼が愛人の息子だと知ったのは、それからしばらくしてだった。
 田舎だったからそんな噂はあっという間に町中に広まって、彼はどこに行ってもひどい目にあった。
俺なんかよりも、皆残酷だった。
 俺は彼と一緒に行動し、彼と一緒にひどい目にあった。その分少しは彼が楽になるといいと思った。

 夏になっても彼は長袖を着るようになった。
 理由を聞いても言わなかったが、袖から痣や火傷が見えた。
 誰にやられたのか聞いても、彼は何も答えなかった。
102100 2/2:2009/04/14(火) 01:25:52 ID:M+X2soVe0
 だんだんと俺は成長がとまり、彼の方が体格がよくなっていった。
 誰も彼を暴力で押さえつけられる人間はいないと思うのに、彼の痣や傷は消えなかった。
やっているのは家族だとやっと教えてくれたのは、ずいぶんたってからだった。
「無視されるよりずっといい」
 そう思って、ずっと耐えてきたらしい。

「どうしてお前は逆らわないんだよ。俺はくやしい。くやしいぞ」
 そう言ってボロボロと涙をこぼすと、彼はそれを手ですくい、俺に言う。
「君がいるから、耐えれてる。とても感謝してる」

 どうしても、俺は彼を守りたかった。今の俺の力ではどうにもならないものたちから。

 今、俺たちの手には小さな荷物と小額の金と列車の切符がある。
 彼は最後まで断った。俺に迷惑をかけるわけにいかないと。
 でも俺は暴君で、お前がついて来なかったら死んでやると脅してついてこさせた。

 神様、今まで悪いことばかりしてきて、こんな時ばかりお願いするのはずるいけれど。
 壊した社は直しました。盗んだ賽銭も倍にして返してます。小便を樹にかけたのは時効にして下さい。
 すべて改心しますから、どうかこいつが幸せになっていけますように。
103風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 01:42:43 ID:yLTcUIf6O
>>102
GJ!!
彼の強さと“俺”の強さがあればどこへでもいけそうだなw
104風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 08:06:44 ID:e6LfEY0HO
GJです!
最後の文章の雰囲気がすごく好きだ
幸せになってほしい!
105風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 08:32:37 ID:H/CXahCR0
こいつ「と」じゃないところになんだかすごく萌えた
GJです
106風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 15:28:17 ID:0DG8QesnO
ツボにハマって萌え過ぎて泣きそうだ
二人で幸せになればいいよ
超GJ
107風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 18:29:00 ID:pVA/y0xf0
お題見た限りではまったく萌えなかったのに
>>102,103でとてつもなく萌えた
すばらしい、GJ
108風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 18:37:37 ID:noBMjlpj0
お次は?
109風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 18:40:36 ID:AV/pB27f0
秘密を告白したあとで
110風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 20:45:19 ID:vwXixXQ70
お慕いしていました。
貴方が戦火の中の村から俺を拾って下さった時から。
「おまえはもう私の子なのだから、下を向く必要などないのだ」と微笑んで下さった時から。


拾われてすぐに教え込まれた学問も剣術も、学ぶ喜びが無かったわけではありません。
ですが、貴方の喜ぶ顔を見たくて、大きな手で頭を撫でてほしくて、
私のことを誇らしげに語る貴方の姿を見たくて努力していたことを、貴方は知っていたでしょうか。

下賤の子だという侮蔑と嘲笑、暴力には、絶望を感じたことはありませんでした。
貴方がいたから。貴方さえそばにいて下されば、他のことなどどうでも良かったのです。
私のすべては貴方のためにありました。


あの日、国の領土を広げるため決断した結婚に、貴方は苦渋の色を浮かべました。
「おまえには愛する人と一緒になって欲しい」と静かに私の目を見つめました。
それは愛する妻を早くに亡くした後、後妻を迎えることをしなかった貴方の慈愛に他なりませんでした。
私は貴方のお役に立ちたい、とただそればかりを繰り返しました。

そんな私に貴方は「たとえ愛する人を亡くしても、愛した記憶は残る。
それは人を豊かにしてくれるのだよ」と、私がこれまでに目にしたことの無い微笑みを浮かべました。
喜ぶべきその瞬間、私の奥底で渦巻いたのはどす黒い炎と絶望でした。
「誰かを愛しなさい」という貴方の言葉が、ひどく遠くに聞こえました。
私はその時初めて、貴方に抱き続けてきた感情の正体を知ったのでした。


お慕いしていました。どうしようもなく焦がれていました。
――愛していました。

青年は真新しい王の墓に跪き、名の刻印をそっと撫でた。
秘密を告白したあとで、父上、としか呼ぶことを許されなかったその名をそっと、震える唇に刻んだ。
111風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 20:47:33 ID:YQ2mxyFD0
切ないね、切ないね。GJ!
112風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 20:56:14 ID:hyiFc1QYO
こういうプラトニック好きだ!GJGJ!
113風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 21:05:03 ID:81EgYClh0
秘密を告白したあとで、の後が上手い!
素晴らしい包丁さばき!
114風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 21:22:38 ID:XiRidXHd0
これは切ない。素敵です!
115風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 22:04:31 ID:iMLecgHk0
雰囲気あるねーGJです!
116風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 23:00:41 ID:5ph2wD7X0
相手がいなくなって初めて許される告白って切なすぎる…。
涙出そうになった。GJ!!
117風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 23:12:28 ID:pVA/y0xf0
やべえ、目によだれがたまって仕方がない・・・
118風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 23:22:17 ID:v+dTT0H/O
どーぞ!
119風と木の名無しさん:2009/04/14(火) 23:23:59 ID:igCVjTrS0
愛してはいけない人
1201/2:2009/04/15(水) 00:07:48 ID:S6Kp/NMHO
「ご結婚、決まったそうですね。おめでとうございます」
仕事終わりの合図であるコーヒーに砂糖を2杯溶かし、社長室のシンプルな椅子に座るまだ年若い幼馴染に差し出す。
「それ、本気で言ってるのか」
いつもより低い声がかすかに震えているのが分かる。
「ええ、秘書として社長の幸せを喜ばしく思っていますよ」
「そうじゃない!」
縋るような目で見上げられる。
若くして父親の会社を継ぎ、毎日それなりの人数を動かしている男のものとは到底思えない情けない表情。
「好きだって、言っただろう」
「何のことです?」
「俺がずっと、学生の頃からお前が好きだと言ったとき、お前も俺が好きだと言ったはずだ」
「はい、言いましたね」
じゃあなんで、というような表情で僕を見上げる。なんて情けない。
そうか、僕の前では貴方の弱い部分も全部見せてください、なんてくだらない台詞を吐いたのも僕だっけ。
なぜだろう、笑いが込み上げてくる。
「そんな事、本気で信じていたんですか?」
「……え?」
「僕は仕事を失って途方に暮れているところを幼馴染である貴方に拾ってもらいました。貴方に逆らえるはずないでしょう」
彼の動きと表情が停止した。
頭の良い人だ。すぐに言葉の意味を理解してしまったのだろう。
「だって、ずっと一緒にいようって、結婚はできなくてもずっと一緒にいようって……」
まったく、この人は人間の頂点に立つにはとても純粋すぎる。
「正直、迷惑だったんです。僕が本気で男性を好きになるはずないでしょう」
自分がどれだけ冷たい目をしているのか容易に想像がつく。
彼は動きを止めたまま、光を失った目で宙を見ていた。
1212/2:2009/04/15(水) 00:09:14 ID:S6Kp/NMHO
コンコン、と軽いノックの音が重苦しい空気を遮った。
僕は突然の来客の正体を確認し、部屋へと通す。
彼女は僕に丁寧に挨拶すると、そのやわらかい笑顔を彼に向けた。
「偶然近くを通ったので、貴裕さんも食事を一緒にと思って」
僕が視線で促すと彼は自嘲気味に笑って彼女の誘いを受ける。
本当に似合いの二人だ、と僕は思った。
彼女は申し分のない素敵な女性だ。また結婚することにより仕事も安定するだろう。
これで彼の幸せは保証される。そう彼の父に言われた。
「馬鹿だよな、本気で思ってた。お前に愛されてるだなんて」
去り際の彼の自嘲を含む、
「ごめんな、気づかなくて」
でもいつも通りの困ったような優しい笑顔は見えなかったことにした。
「今までありがとうな」
彼は、僕なんかが愛してはいけない人だったから。
122風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 00:23:10 ID:WX7V39O20
切ない系多いね
連発だと飽きる
123風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 00:33:24 ID:XzgzGGBE0
>>122
*0はSS、萌え語りなど、どんな内容でも構わないので萌える思いを語ってください。

だから、切ない系のお題が続いたとも言える。

120は王道だったね。GJでした。
124風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 01:47:57 ID:oeWVfsLy0
切ない系が好きな者としては嬉しいな
GJです!
最近早い人多いね、すごい
125風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 06:58:09 ID:OIRG8Ced0
辛い萌えもまたよし。GJ!
126風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 08:35:16 ID:BuwYhUBU0
その後の切ない展開も想像できる。GJ!

>>122
萌えるものが見つからなければ自家発電が基本w
是非切なくない「愛してはいけない人」をまとめに投下してください。
127風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 22:23:37 ID:wZ/aUrQW0
最近の流れは早いね
128風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 22:29:31 ID:9IyhWqTgO
さぁどうぞ
129風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 22:34:00 ID:XzgzGGBE0
ギャルソン
130風と木の名無しさん:2009/04/15(水) 23:28:20 ID:rmOGnbZ+0
橋本あおい「ビストロRYUへようこそ」
短編集のうち2編が同じイタリアンレストランを舞台にしてます。
1話目がギャルソン×ギャルソンで2話目がオーナー×シェフ。
絵が丁寧できれいな作家なのでビジュアル的にはいいと思います。
ただ料理はあまりでてきませんでした。絵柄の割にエロが濃いのでご注意を。
131風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 20:52:23 ID:0umsOH5d0
ギャリソン時田
132風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 22:08:32 ID:/5k0muEI0
・・・流れたと思っていいのか・・・?
133風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 22:13:19 ID:D9sQc1CI0
>>132
まだ20分ほど気が早いw
134風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 22:37:46 ID:wqzF8SDJ0
お流れー
駄目だー書けなかった……松本幸四郎大好きだったのに……
135風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 22:44:20 ID:7jFlpjB4O
ではまわしますね
136風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 22:44:27 ID:v8TM259N0
もしかして0さんソムリエスレと間違ったのかな?
まわし
137風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 22:50:47 ID:oodiYVkh0
まわすよまわし
138風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 22:51:26 ID:q+XySDEZ0
ご希望は?
139風と木の名無しさん:2009/04/16(木) 22:51:50 ID:d4CWSrZC0
>>136
つ まとめBBSのチラシの裏
ソムリエスレのコピペ
140風と木の名無しさん:2009/04/17(金) 00:01:21 ID:1vYWE1tm0
赤いきつねと緑のたぬきで801
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1239799517/
1411/2:2009/04/17(金) 02:37:30 ID:5hNaL/NL0
「おいポン」
「何?」
「これ、見てみろ」
コンに差し出されたチラシには、デジタルカメラ5万円という広告がでかでかと載っていた。
「買うの?」
首を傾げて、僕はチラシからコンへ目を移した。
「バカ、裏を見ろ」
そう言ってチラシを僕に押し付ける。言われた通りに裏を見ると、そこには小さなゴシック体で
『カップ麺・ソムリエコンテスト 4月25日開催…優勝賞品:ペア・ハワイ旅行』とだけ、書かれていた。
多分、どこかのウェブページからそこだけコピペして印刷したみたいだ。
チラシを使ってまでしてわざわざ印刷するなんて、なんてまわりくどいんだろう。メモすればいいのに。
きっとどうしてもプリンタを使いたかったんだろうな。そういえば最近嬉しそうにパソコン買ったって言ってたし。
「これが、どうかした?」
聞くと、コンは胸を大きく反らせて言い放った。
「参加する!」
1422/2:2009/04/17(金) 02:38:00 ID:5hNaL/NL0
「誰が?」
答えを予想したうえで、僕はあえて聞く。
「決まってる。お前が、だろ」
僕の鼻をトントンと人差し指で叩き、嬉しそうにコンは笑った。
はぁ、やっぱりね。
「お前、すげえグルメだろ。俺はな、お前の舌なら優勝も狙えると確信している」
うんうんとうなずきながら、コンはまるでもう優勝したみたいな勢いで僕にまくしたてた。
「ふーん…」
正直乗り気じゃない僕は、優勝賞品・ハワイ旅行っていうところに目を走らせた。
「優勝してどうするつもり?」
「そりゃ旅行に行くだろ」
「ペアは?」
「決まってる」
困らせてやるつもりで言ったのに、コンは、お前とだろ、と恥ずかしげもなく言った。
こういうところ、本当に憎たらしいと思う。
盛大な溜息をついて、僕が承諾すると、きっとコンは何の気無しに僕に抱きついてくるんだろうな。
僕はまた溜息をついて、コンの期待に満ちたにやけ顔をうらめしげに見返した。
コン、僕の気持ち、知ってる?
143風と木の名無しさん:2009/04/17(金) 07:48:59 ID:GWeLUJq70
>>141-142
残念だけど*9に萌えるスレだから*0に萌えてもスレちがいになっちゃうよ
(スレタイと>>1->>2参照)

一応>>139のお題で10:51〜22:51までが投下タイムのはず
無駄レスごめん。*0以外の神を待ちます
144風と木の名無しさん:2009/04/17(金) 09:42:22 ID:5hNaL/NL0
141-2の者です。
12時間ルールに気がつかず、うっかり投下してしまい申し訳ありません。
もっと注意深くルール見るべきでした。秩序を乱してしまってすみません…><
1451/2:2009/04/17(金) 12:28:31 ID:1SRdiA1b0
マンション一階の郵便受けを覗いたら見慣れたDMに混ざってチラシが入っていた。
近所のスーパーの安売りチラシ。
黄色いざらざらする紙は片面刷りで、裏には鉛筆で文字が書かれている。
【ゆーきくんがだいすきです。
 おおきくなったらおれのおよめさんになってください。】
俺の名前はユウキだけれど平仮名の手紙を貰う覚えはない。
差出人の名を探したけれど、どこにも書かれてはいなかった。
「ゆーきくん、か……」
まだ俺が高校生だったとき、俺の名を優しく呼んでくれた人がいた。
近所に住んでいた松本さんを俺は愛していた。
松本さんは奥さんを早くに亡くされて、まだ二つの息子さん、あきらくんと二人暮らしだった。
その時の俺はとにかく夢中で松本さん以外は何も目に入らなかった。
だから近所や親が俺と松本さんの仲を疑ってるのに気づけなかった。
更にそれに気づいた松本さんが引っ越しの準備をしているのも、何も。
突然空き家になった家を見て俺は泣くことも出来ずに呆然となった。
庭に置き捨てられた特売チラシの裏には「愛してる」が薄い文字で書かれていた。
そこまで思い出して、俺は勢いよく郵便受けの戸を閉めた。
「これ、貰っちゃおうかなぁ」
マンションの掲示板で落とし物として貼るのは嫌だし、返す先も分からない。
やもめは辛いよ、と笑っていつも激安のチラシとにらめっこしてた松本さん。
昔、ソムリエになりたかったと遠い目をして聞かせてくれたこともあった。
そして俺は昨年、松本さんの影を追うようにしてソムリエの資格をとった。
「あー、にいちゃん、なんでそれ持ってるんだよ!」
子供独特の舌っ足らずな声に振り返ると小学生らしき男の子が立っていた。
彼と同じ目線までしゃがみ、黄色い紙を見せる。
「これ、君の?」
問いかけるとおう!と男の子は元気よく返事した。
「俺のポストに入ってたよ」
ざらざらの紙を手渡す。
「おれ、入れるとこ間違えたのかも。ごめんなさい」
素直に謝った男の子に手を振って構わないと返事をする。
「おれさ、ぜったいゆーきとけっこんするんだ!」
1462/2:2009/04/17(金) 12:29:02 ID:1SRdiA1b0
嬉しそうな表情に胸が苦しくなって俺は曖昧に笑んだ。
「そっか、幸せになれよ」
頭を撫でてやると男の子は大きく自信たっぷりと言うように頷いた。
「にーちゃん、いい人だな」
思い出に引き摺られて感傷的になっている俺はそう?とだけ返す。
「うん、とーちゃんは男同士は結婚できないから無駄って言うんだぜー」
そのとおりだよ、と俺は心の中で叫んだ。
そのとおりだよ、君のお父さんはとっても正しい。
「君がゆーきくんを大好きなら問題無いよ」
大事なのは紙の誓約よりも気持ちの誓約なんだよ。
郵便受けに泣きそうな俺が映ってて、俺は無理矢理に笑った。
その時、ガラス扉が左右に開き、マンションの住人を迎え入れた。
「とーさん!」
男の子が弾かれたようにスーツ姿の男性に抱きついた。
足下の黒い革靴から俺はゆっくりと視線を上に向ける。
「ただいま、あきら。誰かと遊んでたのかい?」
あきら、と発音した口元から目が離せない。
「おにーちゃんがね、ゆーきとけっこんできるって言ってくれたー」
嬉しそうに、男の子は男性に話し続ける。
「おれがゆーきを好きなら、大丈夫なんだって!」
空気が冷たくて、呼吸の方法が分からなくなった。
男性の視線がこちらを向く。
「ゆうき……くん、ゆうきくんだろう?」
声も瞳も、夢の中でしか会えないものだと思っていたのに。
「松本、さん」
言う言葉もするべき動作も見つからなくて俺はただ立っているだけだった。
「なに?おにーちゃんととーさん、おともだち?」
「うーん、おともだちとはちょっと違うかな」
松本さんは困ったように笑う。
それから俺の目を見て、言った。
「この人はね、お父さんのゆーきくんだよ」
黄色いざらざらのチラシが、俺の心の中で舞い上がった。
147風と木の名無しさん:2009/04/17(金) 12:32:46 ID:qzKn3OlOO
うわあああすげぇ萌えた!
GJGJ!
148風と木の名無しさん:2009/04/17(金) 12:53:27 ID:sPBZviw2O
料理の仕方うますぎ!GJ!
次どうぞー。
149風と木の名無しさん:2009/04/17(金) 13:10:03 ID:SBBx7DlxO
誇り
150風と木の名無しさん:2009/04/17(金) 15:01:36 ID:Mri7dFAB0
「何をする!」
荒っぽくベッドに突き飛ばされ、僕は怒鳴った。
「何をするって、あなたを抱くんですよ、鳳家のおぼっちゃま」
ネクタイを緩めながら、奴は言った。
「さっき、食べるためなら何でもすると言ったでしょう?約束は守っていただかなくては
困ります」
抱く?男の僕を男の奴が?
混乱する僕に構わず、奴は僕の上に覆いかぶさろうとした。
四つんばいになって慌てて逃れようとする僕を、奴は体を使って背中から押し潰すように
押さえつけた。
ベッドカバーと僕の体の間に押し込むように手を入れて、さっき着たばかりの風呂上りに
用意されていた新しいスラックスのベルトを外しにかかる。
「やめろ!やめろよ!!」
「大丈夫、痛くはしませんよ」
「やめろっつってんだろ!東山!!」
かつての学友であり、元・父の秘書、そして、父の死後に会社を乗っ取り、僕を無一文で
路頭に彷徨わせた張本人の名を、僕は呼んだ。
「まだ、立場がわかってないようだな?」
耳元で、奴は口調を変えて囁いた。
「お前は俺に買われた身なんだぞ? 快適な温度の部屋と、快適な湯温の風呂、新しい
上等な服、最上級の食事と交換に、お前は俺に生殺与奪の権利を売り渡したんだろうが」
「確かに、何でもすると言ったけど....」
段ボールの上に座っても染み渡るコンクリートの冷たさ、一週間着続けの服、ホームレス
と一緒に並んで得た炊き出しの食事、それらから逃れられるのなら、何だってできると思
ったけれど。
「僕にだってプライドがあるんだ!こんなこと我慢できない!」
「プライド?」
くくっと、奴は喉の奥で笑った。ゾッとするような響きだった。
僕のしていたベルトを抜き取ると奴は、僕の両腕を後ろにねじ上げベルトで縛り上げた。
僕の自由を奪うと、奴は体を離した。立場の差を僕に見せ付けるために、わざと立ち上
がり、僕を見下ろして言った。
151150続き:2009/04/17(金) 15:02:18 ID:Mri7dFAB0
プライドにはな、「自尊心」と「矜持」があるんだよ。
違いがわかるか?
自尊心には根拠は要らないんだ。甘やかされて育った坊ちゃんが、自分にはそれだけの
価値があると勝手に思いこんで持つことができるもの、それが自尊心。
矜持ってのはな、それを持つのに根拠が必要なんだよ。自分が過去にどれだけの努力
をしてきたか、どれだけのことを果たしてきたか、その積み重ねによって培われた自信と
いう根拠が。
お前のプライドはどうだ?お前は何をしてきた?
ただ、親の庇護の元ぬくぬくと暮してきただけじゃないか。学生の本分である学業もろく
にせず、スポーツに励むわけでもなく、ただ、偉そうに親の金をばら撒いて生きてきただ
けじゃないか。俺が、大学時代、何回お前のレポートを書かされたか覚えているか?31
回だよ。挙句、卒論まで書かせてくれたな。
お前は何も成してこなかった。何の努力もしてこなかった。
そんなお前の傲慢な自尊心を、お前を買った俺が何故配慮してやらなきゃいけないんだ?


酷薄な笑みを浮かべ、奴は近づいてきた。
スラックスと下着を一気に引き下ろし、背中にのしかかり、僕の耳元に囁いた。

「そんなプライド、ずたずたに引き裂いてやるよ、おぼっちゃま」
152風と木の名無しさん:2009/04/17(金) 15:24:22 ID:hrNrtTpu0
BLだ〜w
刺激的GJ
153風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 02:01:49 ID:89+4FyuI0
愛がない系キタ!大好き!攻め怖ええええ!GJ!
154風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 02:05:29 ID:34dnqzbj0
155風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 12:33:23 ID:t68np8EJ0
鬼畜!鬼畜だ!
GJでした!!
156風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 12:46:05 ID:1w12pXgm0
まともにも2つ来てたー
それぞれに違う作風で面白いGJ!
157風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 14:27:44 ID:VMouGlQE0
王道だ!?そこが良い!
158風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 14:47:53 ID:RAexpN9/0
次はどんなので?
159風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 14:50:53 ID:AZfhdZmp0
女顔がコンプレックスな攻め
1601/2:2009/04/18(土) 19:58:06 ID:YaHtKwRJ0
一年前、職場に新人が入ってきた。
大学出たてほやほや。俺の初めての後輩だ。
「──今はまだ未熟ですが、早く成長して有能な社員と呼ばれるように頑張ります!」
意欲的な、でも緊張で少々たどたどしい、誠実で初々しい挨拶に
好感を持たなかった奴はいなかったと思う。
教育係は別のベテランがついたが、俺もできるだけこの後輩、矢野に目をかけた。
簡単な書類の書き方でも教えれば、クリクリお目々を輝かせて
「ありがとうございます、石田さん!」
なんてニッコリ微笑む。
壁に当たったのか何やら真剣に考え込む姿には、アドバイスの一つも与えずにはいられない。
ああそうか。ある日急に思い当たった。
こいつ、顔が可愛いのだ。
間近に見ればヒゲもある、骨格のやや尖る、粗い肌を持つ成人男性であることに
間違いないのだが、遠目で見ると一瞬女の子に見える……気のせいじゃない。
まつげビシバシ。大きな目。ツヤツヤ桜色の唇。
なんじゃこりゃあ。うつむく横顔はまるで乙女の風情だ。
何で今まで気づかなかったんだろう。こいつ可愛い。
気づいてからは、うっかり今まで以上に可愛がってしまった。
だって、普通に後輩としても十分可愛い奴なのだ。
先輩をたてる事を知ってるし、教わり上手のおごられ上手、甘え上手だがけじめはあるし。
「石田さん、さすがですね!」
なんて言われると、おだてられてるのかと思いつつその気になる。
そんなわけで、ついつい目をかけた。可愛がって育てた。
仕事のノウハウも、美味い飯屋も秘蔵の合コン先も、みんな教えた。
そうして一年。立派に育ったと思う。もはや奴も新人ではなく、一人の若手だ。
1612/2:2009/04/18(土) 20:02:59 ID:YaHtKwRJ0
なのに今年の歓迎会。
新たな新人を迎えた席で、幹事である矢野にうるさく世話を焼いてしまった。
「石田さん、ありがとうございました、ですが」
内輪の人間で流れた3次会を2人で帰っていると、初めて聞いたかもしれない堅い声。
「ビールの本数、乾杯の人選も二次会のセッティングも、大丈夫でした。
 だから次回はそっと見ていていただけませんか。僕も成長したと自分では思うんです。
 ……それとも、僕はやっぱり頼りないですか?」
「いや、いやいや、そんなことはないんだけど。お前はよくやってると思うんだけど」
汗が出た。
「その、なんだか、気になっちゃったんだ」
「石田さん、僕に『もうお前は新人じゃないぞ!自信もってドーンといけ!』って
 言ってくれましたよね?」
「そうなんだが……何でかな」
「……僕、こんな顔してるから」
強かった口調が急にトーンダウンした。
「よく言われるんです。頼りなさそうに見えるって。
 昔、女の子にも、あなたみたいな顔の人とは付き合えないって言われたことがあります」
それは、ひょっとするとヘタな女の子より可愛いからなのでは?
「正直コンプレックスですよ、顔のことは。本当は、可愛がられるより可愛がりたい方です。
 僕より可愛い人を抱きしめて、優しくしたい。可愛がりたい」
それは……そうだろうな。でもお前より可愛い女なんて、高望みじゃないか?
しかし、そんな理由で彼女のなり手がいないとは。
「……意外と可愛いのも楽じゃないんだな……」
「……石田さん、体育会系なのにちょっと天然入ってるお茶目な石田さん。
 僕には、石田さんのほうが僕よりずっと可愛い人に思える。
 僕が……石田さんを……可愛がるってのは……駄目でしょうか?」
言われている意味がわからない。わからないまま抱きしめられた。
こいつ、案外と鍛えてやがる。女の子みたいなのは顔だけだったらしい。
「石田さん……可愛いです」
ささやかれて、真っ赤になった俺の方が女の子みたいだ。
162風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 21:41:49 ID:2mBQRStY0
にやけるー!脳が溶けるほどにやけるー!にやけるー!
お互いに可愛い可愛いと思ってる二人がかわいいかわいいかわ(ry
163風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 21:56:36 ID:Uijp1jK40
その後の石田さんの葛藤を呼んでみたいw
GJ!
164風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 00:18:02 ID:A1ebIS7l0
いやー萌えたー今月で一番萌えたw
165風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 00:58:43 ID:hM4qaiGrO
かわいい二人ともかわいい!
GJGJ!
166風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 02:15:07 ID:EzjAUAGA0
なんという怒涛の萌えラッシュw
>>145の松本さんが>>134のせいで松本幸四郎で再生された
萌え(*´Д`)
167風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 02:18:38 ID:LcKd7nU/0
思わずにやにやしたwGJ!
どつちも可愛いなぁw
168風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 02:22:40 ID:voZMA3Uj0
夜更かしはだめですよ
169風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 02:27:39 ID:VoVYLsNe0
サボテン
170風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 02:27:43 ID:tWQDbNP90
あなたは僕達の物なんです
1711/2:2009/04/19(日) 04:38:43 ID:tWQDbNP90
春の暖かい日差しがいっぱいの、俺が住むボロアパートのベランダ。
ここのアパートのベランダは隣二部屋ずつで繋がっていて、
俺の部屋は、今年から一緒に上京した幼馴染の蒼の部屋の隣だった。
蒼くん、一緒の大学に行くのならお隣に住んでくれないかしら、ってうちの親が蒼を説得したのだ。
なんでかわかんないけど。
そんな共用のベランダに、あるものを置こうとしていた俺の背中に、鋭い声が突き刺さった。
「おいてめえ、共用のベランダに何置いてんだ」
蒼の声はいつもトゲトゲしている。俺と話すときは特に。いつもバカって言うし。
あーあしかもこの声は怒ってるな。
「え、えっとね、サボテンだよ〜ジャーン!」
蒼の方を振り返りながら変なポーズでサボテンを掲げる。あ、さらに怒った。
「誰が育てんだよ」
「俺ががんばる」
「無理だろーが!いつも放り出してあとは俺がやってやってんだろ!」
「こ、今回は大丈夫だもん!トゲトゲかわいいし、水やらなくてもいいって聞いたし、簡単だもん!」
蒼がでっかいため息をついて俺をにらみつけた。
「バカ、水はやんなきゃなんねーよ。季節ごとにやる量とか注意して、やんなくてもいい時があるってだけだ」
「そう、なんだ……」
「あと花もなかなか咲かねーし、つまんねーぞ、トゲトゲしてるだけで」
「花、咲かないんだ」
「咲くけど、環境が悪かったり十分に育ってなきゃいけなかったり……何十年もかかったりすることもあるらしいし」
1722/2:2009/04/19(日) 04:39:25 ID:tWQDbNP90
「それって、サボテンの花はまぼろしってこと!?俺絶対咲かせる!」
「いや別にまぼろしじゃねーし」
「すごいことだよこれ、咲かせたら願い叶っちゃうって!流れ星見るよりすごいよ!」
サボテンの花にそんな辛い過去があったとは……!
つまり花が咲くのは、蒼が俺に笑ってくれるぐらいすごいってことだよね?
俺の勢いに負けたのか、蒼が諦めた顔で言う。
「……絶対、投げ出さないで育てられんのか?」
「やります!」
「じゃあ俺は絶対何もしないからな、責任持って育てろよ」
そう言うと踵を返して部屋へ戻る……途中で、振り返った。
「あ、あとお前、部屋で奇声上げて笑うのやめろ。ここ壁薄いからうるせぇんだよ」
「わかった、了解です」
びしっと敬礼して言うと、蒼はよしと頷いて、今度こそ部屋に戻っていった。
俺もそれを見送って部屋に戻る。やったあああこれでサボテン育てられる!蒼大好き!
「よーしサボテンに花が咲いたら蒼に好きって言うぞー!」
「さっき壁薄いって言っただろーが!聞こえてんだよバカ!」
真っ赤になって俺の部屋に駆け込んできた蒼もかわいいな。
花が咲く前に願いが叶っちゃいそうです。サボテンさんありがとう!
173風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 05:49:15 ID:1W5TEqdo0
おおおおおおGJ!ほのぼのいいよほのぼの
どっちもかわいいなぁ
174風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 08:07:57 ID:sfivbaJq0
天然ボケ俺萌えw
GJ!
175風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 08:47:34 ID:jDj+Mu2U0
財津和夫キター!と思って歌詞ググったら、あっちはバッドエンドなのね
この2人は間違いなくハッピーエンドだろw GJでした!
176風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 23:00:31 ID:voZMA3Uj0
かぶりで夜中に考えて投下したのを思うと泣ける…
GJ
177風と木の名無しさん:2009/04/19(日) 23:41:03 ID:8p6u/CdA0
可愛いーv GJ!
ばかな子に萌えたーv

>>170、4秒差かー、惜しい!
そのお題も萌えるので、いつか*9ゲトできることを祈るよ
178風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 00:02:05 ID:KFHQTWI6O
なんだろう、愛しすぎるよ…思わず顔が笑ってしまったw
GJ!
179風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 00:05:35 ID:k1HBQKa00
昨日
180風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 00:47:17 ID:jQgXGL8fO
昨日はたった一度きり
そしてそれは取り返しがつかない1日だったり
何もなかったように忘れさられる1日だったり
昨日が終われば今日になり
今日は明日には昨日になる
もう戻れない、もう戻らない昨日

けれど忘れてはいけない
昨日があるから今があり
そしてそれは未来へと続いて行く
それは、
ささやかな光
ささやかな幸福
ささやかな記憶
ささやかな痛み

そんな昨日を、僕は愛する
181風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 01:34:55 ID:2mQB8rYk0
ポエム…?
182風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 02:32:24 ID:HhRWB4BPO
シチュの指定じゃなく誤爆っぽいカキコなのに凄いな
183風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 05:50:11 ID:R47okn6+O

新しい感じがするな。

184風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 07:43:15 ID:Jk0wGr240
確かに昨日というお題ではあるのだけれど、
801板なのでちょっと違うかなと思う。
ソムリエスレのコピペがはられたこともあるので、判断がつきにくい。
出来れば、まとめBBSチラシの裏で解説欲しい。
185風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 18:37:25 ID:jQgXGL8fO
どうぞお回し下さい
186風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 18:52:40 ID:Y9yfQa5S0
おつかれまわし
187風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 19:13:43 ID:P1oTmfCz0
昨日と今日
みたいなお題なら萌えやすかったかな…まわっしw
188風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 19:26:23 ID:j9hypd5O0
一夜明けてようやく理解した。
僕×昨日だったのか!!
189風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 19:37:48 ID:60LS9m89O
丁寧語天然ぼけ優等生×幼なじみで口の悪い不良だけど常識人
1901/2:2009/04/20(月) 21:24:17 ID:jt0kCBM80
ゴトン。ザクッ。何の音だ!
すっげー不安。見ててはらはらする。
「おい、なんだその包丁の握り方は」
とうとう我慢できなくなって、まな板に向かう背中に声を掛けた。え?とピンクのエプロンをつけた健也が振り向いて、
包丁の切っ先がひゅっと目の前をかすめる。危なえな!
「そんな持ち方で大根切れんのかお前はよ」
「嫌だなあ、剛くんは黙って待っててくださいよ。今日は僕が家事全部するって約束じゃないですか」
さわやかな笑み。俺は昔から――幼稚園の砂場にいたときからルームシェアを始めた今までずっと、
この笑顔には勝てない。
「さっき洗濯もしましたよ。それから今お風呂にお湯ためてます。ご飯食べたら、入ってくださいね」
「お、おう」
はっきり言おう。健也には生活能力が極端に不足している。いわゆる天然ちゃんだ。
小学校の思い出――給食のお代わりというのは、先生が配ってくれるのを待つものだという、
俺からしたらありえないボケ。自分からプリンを奪う戦いに挑めよ!
中学の思い出――試験は、回答し終えて時間が余っても、ペンを動かし続けなければならないという、
俺には縁遠いボケ。俺はどうせ、時間なんか余りまくりだったさ!答案はほぼ真っ白だったからな。
とにかく、オムツはいてたころから、眼鏡でチビで守ってやらなきゃならない子分だったころ
――そして、俺の身長を抜いて眼鏡も外し垢抜けた今まで、俺は健也の天然っぷりに振り回されてきた。

「剛くん、お風呂見てきてもらえますか」
ザシュッ、と料理らしからぬ音に後ろ髪を引かれながら、風呂場をのぞく。
すると、信じがたい光景が目の前に広がっていた。
「健也お前、なにやらかしたんだ!」
洗濯機は蟹のごとく泡を吹いて震え、浴槽からはお湯が溢れ出てユニットバスの狭い浴室は水浸しになっていた。
目の前が暗くなりそうになるのを必死でこらえ、とりあえず蛇口を閉める。
ばたばたと駆けてきて健也は顔を真っ青にする。
1912/2:2009/04/20(月) 21:28:13 ID:jt0kCBM80
「わあっ、ごめんなさい!うっかりしてました、お湯が溜まるのにどれくらいかかるか分からなくて・・・」
「15分もありゃ溜まるだろうが!それに洗濯機!お前洗剤どんだけ入れたんだよ!!」
「ええ…汚れがひどかったから、山盛り一杯いれました」
「馬鹿!俺はいつも水少なめで洗ってるんだからそれじゃ多すぎんだよ!」
水浸しの床、どうすんだこれ、と大げさにため息をつくと健也はおずおずと口を開いた。
「いつも剛くんにはお世話になってるから、今日くらいは僕が全部お世話してあげようと思ったんですけど」
失敗してしまいました、と、しょんぼり肩を落とすから、俺はなんだか申し訳なく思ってつい、こう答えた。
「馬鹿野郎。お前の面倒は、俺が見てやるっつーの。今まで、ずっとそうだったじゃねーか」
お前の好きなひじきの煮物だっていつでも作ってやるよ。安いスーパー巡るのだってお前のためなら苦じゃねえし。
シャツも、パリパリにアイロンかけてやる。ゴミの分別も俺は超詳しいぜ。
だから、そんな悲しい顔するなよ。
「その代わり、一つ条件がある」
ぴっと人差し指を突きつけて、俺は胸を張る。
「お前はこれからずっと俺のそばにいて、笑顔でいろよ。んで、
その無駄に良い脳みそ使って良い会社入ってバンバン昇進して、俺を幸せにしろよな!」
今は見上げる形になってしまった健也の顔を、両手で挟んでぐっと引き寄せる。
真剣な目に射抜かれて、俺の体が不思議な喜びに震えるのが分かった。
「剛くん…じゃあ、僕のために、毎日おみそ汁を作ってくれますか?」
お決まりのせりふの後、俺たちは軽く誓いのキスをした。

「今日は僕の作ったおみそ汁ですけど、剛くんの口に合うかどうか…」
怪音を発しながら作っていたものの正体はコレだったのか。湯気を立て、一見おいしそうなそれを一口すする。
「げっ、これ何だよ、味がねえ!お前、これ味噌溶いただけだろ!」
「えっ、みそ汁ってそうやってつくるんじゃないんですか?」
「馬鹿野郎!だしを入れろ!」
こいつが家事をやりたいと言い出す限り、逆亭主関白(逆でもないか?)は続きそうである。
192風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 21:39:11 ID:wzWWySwv0
0点
193風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 21:46:23 ID:yL6IzTx1O
天然ぼけと言うよりは物知らずてか生活能力の著しい欠如と言うか
そして受けは攻めに養ってもらう気満々 女みたい
194風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 22:16:55 ID:Jk0wGr240
??
可愛いお話だと思ったけど?お題にもあってるし。BLの新婚物みたいなのは好みでしょ。
本スレはGJしたい人がいるかもしれない訳だから、絡みたければ絡みでお願いしたいです。
195風と木の名無しさん:2009/04/20(月) 22:53:11 ID:mWIfrDc+0
甘いな〜ww新婚ものて表現に納得したw
受が口が少し悪いだけの少年みたいだから
もっと不良ぽかったら更に萌え
196風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 00:04:39 ID:10dyKABQO
萌えたよー!>>190GJです!
自分には書けないお題だと思ったからどう来るのか楽しみだったよー!
197風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 00:20:10 ID:W6pznE1X0
可愛いな〜良かったよ。GJ
198風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 00:52:15 ID:xp0eKcGx0
踏まれよう
199風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 00:53:18 ID:ymWUaAMTO
純情
2001/2:2009/04/21(火) 06:56:01 ID:6072nuRY0
「…ふざけんなよお前!」
「ビックリした!ちょ、どうしたんスか先輩、急に」
「どうしたじゃねぇ!何?彼女できたからだぁ?!」
「そうなんスよ、実に7ヶ月ぶりの女なんスよぉこれがw」
「そんなこと聞いてねぇよ!てか彼女と遊んでたから練習無断欠席だと!?しかも1週間も!?そんなバカみたいな嘘で許されると思ってんのか?!」
「ちょっと落ち着いてくださいよ!それに嘘じゃないっスよ!…ほら、これ、彼女の写メです。なかなかっしょ?」
「…っ、どうでもいいそんなの!お前な!お前の勝手で部員全員に迷惑掛けたってこと自覚してんのか?!それなりの覚悟はあるんだろうな!?」
「…」
「なにニヤニヤしてんだ気持ち悪ぃな!黙ってないで何とか言えよ!」
「…じゃあ、先輩」
「なんだよ」
「今の先輩ってさぁ…『部の先輩』として『後輩が不甲斐ない』から怒ってるんじゃなくて実は『想い人』として『裏切られた嫉妬』的なことから怒ってるんじゃないスか?w」
「え…はぁ?!…な、に言ってんだお前…」
「だってそーでしょ?俺が彼女できたっつってから急にキレるんスもん。分かりやすいったらもーw」
「だからニヤニヤすんなっつってんだろ!」
「さらに言っちゃうと、あの時に告ったときから先輩、若干俺への態度違ってきましたもんねー?あ、意識しちゃいました?w」
「…おい」
「先輩も俺のこと、ホントは好きなんですよねぇ?」
「…お前、いい加減に」
「好きなんですよねぇ?!」
「…っ」
「ハハ、なーんちゃtt」

「っ…そーだよっ!嫌だから怒ったんだよ!だって好きになったんだもん俺、お前のこと!悪いかよ!?」
「…え?」
「だってお前言ってくれたじゃん、『先輩のことマジ好きだ』って!『マジ付き合って』って!お前は、冗談だったかも、だけど…俺…俺は初めてだったんだぞ!?そーゆーこと本気で言ってくれた人!お前が!」
「え、マジで?あの、これ嘘って」
「そら確かにお前には叱って、ばっかで、くっつくなとか、離れろ、とか、言ったけど、恥ずかしくて、それでも俺、お前の、為、思っ…グスッ、嫌い…違うのに…ぅぅ…」
「えぇ!ちょと、泣くとかマジでちょっと・・・」
「…でも、もう…グス…だから…俺…うぅ」
「だから、あのっ!先輩!?」
「…?」
2012/2:2009/04/21(火) 06:57:54 ID:6072nuRY0
「俺、彼女なんていないんですってば!」
「…は?」
「あれ実は講義が一緒の娘で…」
「…は、あ?」
「いや…ちょっとからかってやろうと思って…その、冗談のつもりで」
「……はぁ、あぁ?」
「そしたら先輩一人でなんか色々と…ハハ」
「…あぁ、あぁあ?!」
「ちょ、あれ?先輩、目がなんか怖――」



「ホントもう、マジすまいせんっした」
「…いいよ、もう…気持ち良い1発入ったし…」
(…しっかり3、4発殴ってたっての;)
「…でも」
「はい?」
「だとしたら…彼女ができたのが理由じゃなかったんなら、本当の無断欠席の理由は?」
「あ…それは…ぇーと;」
「…。」
「…すいません、ちゃんと別れてきますから!」
「…やっぱりな」
「いや、あの、正確に言えば恋人未満的なアレで…」
「もういいってば。…お陰さまでなんか吹っ切れたし。…俺も全部忘れるからお前も忘れてくれ…」
「…いや、俺、やっぱ先輩のがいいっス。」
「無理しなくていいから。俺だって気マズくなっt」
「ほら!メール、今、送りましたから!ね?」
「……ホント、馬鹿だ、お前は。」
「いやぁきっと向こうだって俺のことなんて本気に…って、もー!すぐ泣かないでくださいよぉ」
「…っ黙れ」
202風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 08:38:35 ID:CQ167j8aO
わぁぁあぁあぁGJ!早朝にGJ!
萌えすぎて涙ぐんだw
純情な先輩たまらん…!
203風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 16:40:02 ID:cgKXFkDgO
なんというGJ
204風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 19:04:09 ID:0ohkKrea0
なんというGJ
205風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 19:07:01 ID:nOM/VYfz0
相手の女の子が実は本気で…な感じに進んだら萌える
女が入る三角関係萌えとしては妄想させられました
206風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 19:16:21 ID:5P+b+XvK0
浮気な後輩に振り回されてもんもんとした毎日を送るようになるか
べったべたに甘やかされていちゃいちゃ強制されてぎゃんぎゃんわめき倒す日々を送るか・・・
続きが気になるがしかしここで終わってほしいとも思う、見事なGJだ
207風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 21:26:39 ID:R5oxMjXt0
ヤリ捨て?女の子かわいそ
ダシにして先輩に「俺のこと好きでしょw」
「ちゃんと別れますからーw」なんて
最低のチャラ男だな
こんな奴に惚れる先輩も見る目ねえ
208風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 21:39:53 ID:c0cohiOt0
なにはともあれ踏んでいってくれ
209風と木の名無しさん:2009/04/21(火) 21:42:53 ID:gX06Mwx20
「死ぬ気でがんばります!」
2101/2:2009/04/22(水) 00:34:04 ID:zLCAgM7G0
「えーと、ローションと、ワセリンと……ああ、先輩。スタミナドリンクなんてどうですか?」
「スタミナドリンクは要らない」
コン、コン、コン、と卓の上に置かれた物を見て、思わず俺は脱力してしまった。
「そうですか?わかりました!」

色気のかけらもない夜だ。
まあ、こいつにも俺にもそんなものを求めるのは酷だ。

「聞いていますか?先輩」
「ああ、聞いている」
「僕、今夜のためにいろいろ勉強して来たんです。本とか、ビデオとか」
「そうか」
「それもこれも、今日の初体験を成功させるためです!」
目を輝かせ、こぶしを握りつつ奴は宣言した。
2112/2:2009/04/22(水) 00:35:13 ID:zLCAgM7G0
「今まで散々でした……特にファーストキス」
「ああ」
確かに。歯もぶつかったわ、舌は噛むわで大変だった。
俺の人生の中では最悪の部類に入るキスだった。


「だから、今日は」


「先輩が忘れられないような、すばらしい初体験になるように死ぬ気でがんばります!」
にかっ、と奴は心底うれしそうに笑った。
こいつの見ていると、自分もまんざらではない気分でいることに気がついた。
俺はこいつの笑顔は好きだ。
空回りしがちな愛情も嫌じゃない。
俺はこいつが好きだ。

俺は奴の頭を撫でて、そっと耳打ちした。
「じゃあ、お互いに頑張るとするか」
「は、はいっ!」
奴は顔を真っ赤にしながら笑った。


「ええっと、僕が先輩のズボンを脱がすべきですか?それとも上から脱がせたほうがいいでしょうか?」
「いちいち俺に聞くな。好きにしろ、好きに」
「わかりました!」

おそまつさまでした。
212風と木の名無しさん:2009/04/22(水) 09:33:59 ID:K8w5EPNN0
0点
213風と木の名無しさん:2009/04/22(水) 12:55:17 ID:Nq3cqXpM0
読みやすくてかわいい。GJ
214風と木の名無しさん:2009/04/22(水) 15:09:18 ID:7inTT0pFO
まさかの先輩受けにうっかり萌えたw
GJでした!
215風と木の名無しさん:2009/04/22(水) 17:56:19 ID:0Bu/gjmvO
規制中だけど禿萌えたんで頑張ってGJしにきたよ!
大好きだ、こういう色気のない初体験モノ。
お互い照れたり真剣さがズレてたりかわいーよ!
216風と木の名無しさん:2009/04/23(木) 00:47:44 ID:xuYM8XTfO
まとめともどもGJ!
217風と木の名無しさん:2009/04/23(木) 09:06:35 ID:efyEEM8B0
草なぎメンバー
稲垣メンバー
218風と木の名無しさん:2009/04/23(木) 09:15:08 ID:ggFamsaKO
あなたの踏み台になりましょう
219風と木の名無しさん:2009/04/23(木) 09:17:14 ID:BS+2v+nK0
手を差し伸べる君
220風と木の名無しさん:2009/04/23(木) 09:34:05 ID:efyEEM8B0
草なぎメンバー
稲垣メンバー
221風と木の名無しさん:2009/04/24(金) 01:54:27 ID:VhAN/JnBO
「先輩」
「………ん」
「先輩」
「…うん」
「先輩」
「……」
「先輩」
「さっきからうっさいなお前!! いいからほっとけよ!一人にさせろ!」
「いやです」
「……なんでだよ」
「だって、俺が居なかったら先輩一人で泣くじゃないですか」
「…一人で泣きたいんだけど」
「ダメです」
「なんでだよ…」
「先輩いじめて泣かしていいのは俺だけだからです」
「ドSめが」
「Sでいいから、ほら」
「…なんだその両腕は」
「俺の胸で泣いてみませんか?」
「…」
「一人で泣くと余計しんどいですよ? 心配なんです、先輩が」
「あーもう! 制服鼻水でべたべたにしてやるからな」
「クリーニング代は後で請求しますよ」
「………」
「………」
「……ありがとうな…」
「どういたしましてー」
222風と木の名無しさん:2009/04/24(金) 20:55:06 ID:o5wVmgpn0
スタンダードな感じでよかったです。
似たような設定が続いたので損だったね。
223風と木の名無しさん:2009/04/24(金) 21:07:38 ID:SHxSQ2H/0
>>200の後輩×先輩(というか後輩君)が最悪だったから余計にね
224風と木の名無しさん:2009/04/24(金) 22:09:34 ID:JNpVQ5mwO
みんな違ってみんな良い
まとめもGJ!
225風と木の名無しさん:2009/04/24(金) 22:29:14 ID:MKBikLZAO
こういうのって実際にありそうでない会話だよな
GJ!
226風と木の名無しさん:2009/04/24(金) 23:31:27 ID:ySZQa7mi0
なごんだ…ほのぼのかわいいなぁ
GJ!
227風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 13:18:08 ID:9bxexUx9O
まわします
228風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 13:20:08 ID:4zk0l8Kp0
踏んでくれええええええ
229風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 13:26:32 ID:revpnQg7O
最後の手紙
230風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 16:14:20 ID:e5lKW0eC0
御国のためとは思へども、明日のことを考へると手の震へがとまらない。
字が乱れてしまふのを許して欲しい。

先刻は本当にすまない事をした。
好いてゐる、などと突然言はれても、君は困るばかりだつたらう。
本当は君に告げるつもりはなかつた。早まつた出撃のため、気が動転してゐた。
君に告げた事はどうか忘れて欲しい。
君の記憶の中には、一人の戦友としての自分がゐて欲しいと願ふ。
勝手な事ばかりを言つてすまない。

君と話したい事はまだ沢山あつた。君と行きたい場所も沢山あつた。
君を僕の故郷へ呼び、共に酒を飲み交はしたかつた。
こんなことばかり考へる僕を、君は笑つてくれ。
そして、僕が笑つて征けるやう、どうか祈つてゐて欲しい。
僕も、君の為に祈る。

死して靖国でまた、会はう。
231風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 18:23:22 ID:xBJUXBrW0
うおおぉぉおGJ!この時代の事ってなかなかネタにしづらいけど
この時代の遺書ってガチで涙無しでは見られない・・・
2人とも軍人なんだよね?切な悲恋泣けるよGJGJ
232風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 19:01:29 ID:MZxSHP2H0
はげ萌えた!
GJすぐる!!!
233風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 19:20:20 ID:i8zxVJMU0
・゜・(つД`)・゜・
萌え泣いた。GJ
234風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 19:40:01 ID:tku2yzbU0
ピャー
235風と木の名無しさん:2009/04/25(土) 22:11:55 ID:nIpx122/0
萌えよりも純粋にGJ!
236風と木の名無しさん:2009/04/26(日) 10:31:21 ID:pJ51m9aB0
切ないなあ…GJ!
この手紙が想い人に届く頃には…萌え泣ける話をありがとう!
237風と木の名無しさん:2009/04/26(日) 11:20:10 ID:d3zEqjMu0
休日なので慎重に踏み台の下敷きになります
238風と木の名無しさん:2009/04/26(日) 11:30:57 ID:3fpCNIAyO
優しく踏んでいってね
239風と木の名無しさん:2009/04/26(日) 11:36:09 ID:l3qCcWnG0
「そろそろ本気だしていいですか?」
240風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 12:02:36 ID:yFOJbivzO
お流れか残念
241風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 12:21:00 ID:l1NykYCPO
個人的に楽しみなお題だったんだけど残念まわし
242風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 12:28:41 ID:waBddMCN0
素敵なお題だったけどまわし
243風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 13:11:34 ID:5t/1MhyuO
次の萌えに期待まわし
244風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 13:17:20 ID:Kkm39hZW0
まわします!
245風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 14:15:52 ID:cDWXaO5u0
サクサク
246風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 15:04:10 ID:b8EDansJ0
ぐるんぐるん
247風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 15:30:27 ID:k7sOI/O60
もりもり
248風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 15:31:05 ID:ESy5QCvx0
ふ、踏んでください!
249名無し募集中。。。:2009/04/27(月) 15:35:52 ID:waBddMCN0
雪の子
250風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 17:50:43 ID:HmwZrzFGO
俺の初恋の女の子は、同じ幼稚園のゆきちゃん。
まわりの子供より体が弱く、ちっちゃくて色白で、雪んこと苛められてたのを助けてやったのが最初だった気がする。
おっきな目が可愛くて、いつもいつも俺の後ろをついてきて。
その子の、妖精みたいなふわふわの髪を撫でてやるのが好きだった。

「ゆき、おおきくなったらアキちゃんとけっこんする」
そう言って笑ってくれたのに、ゆきちゃんは小学校にあがる時、病気の療養の為に田舎へと引っ越してしまった。

あれから9年。
「アキちゃん。迎えに来たよ」
高校生になったゆきちゃんは、陽に焼けた笑顔でにっこりと笑って抱きついてきた。

「え、ゆきちゃん?…あれ?」
「約束どおり、結婚しようね」
俺の初恋の雪んこは、太陽の似合う男の子になっていた。
251風と木の名無しさん:2009/04/27(月) 19:18:04 ID:gwON06c/0
俺の初恋の女の子は、同じ幼稚園のゆきちゃん。
まわりの子供より体が弱く、ちっちゃくて色白で、雪んこと苛められてたのを助けてやったのが最初だった気がする。
おっきな目が可愛くて、いつもいつも俺の後ろをついてきて。
その子の、妖精みたいなふわふわの髪を撫でてやるのが好きだった。

「ゆき、おおきくなったらアキちゃんとけっこんする」
そう言って笑ってくれたのに、ゆきちゃんは小学校にあがる時、病気の療養の為に田舎へと引っ越してしまった。

あれから9年。
「アキちゃん。迎えに来たよ」
高校生になったゆきちゃんは、陽に焼けた笑顔でにっこりと笑って抱きついてきた。

「え、ゆきちゃん?…あれ?」
「約束どおり、結婚しようね」
俺の初恋の雪んこは、太陽の似合う女の子になっていた。
252風と木の名無しさん:2009/04/28(火) 08:55:57 ID:xydqg8cfO
ゆきちゃんビフォアアフター超GJ
彼のために頑張ってお日様の子になったんだね!
253風と木の名無しさん:2009/04/28(火) 10:01:26 ID:WdfawtA80
可愛いね!GJ!

252でわかった自分って…
女の子が男の子になっててびっくりっていう主人公視点しか
見てなかった自分乙…
254風と木の名無しさん:2009/04/28(火) 11:17:49 ID:Ce9wWgmlO
幼なじみが変わって帰ってくる系が好きだ。GJ!
個人的にゆきちゃんとアキちゃんが再開して、なんやかんやあって結局ラブラブお付き合い。までの続きも見てみたい
255風と木の名無しさん:2009/04/28(火) 12:06:10 ID:j4X/sDRGO
そういう事か!
男らしくなった幼なじみにドキドキするなんてなんという萌えシチュ!GJ!
256風と木の名無しさん:2009/04/28(火) 12:23:17 ID:HxrXNrD7O
褒め子頑張り中
257風と木の名無しさん:2009/04/28(火) 20:56:50 ID:DCM963/j0
ゆきちゃんが攻なんですよね?もちろん。
GJ!
258風と木の名無しさん:2009/04/28(火) 21:04:12 ID:63TaIhAg0
それではどうぞ
259風と木の名無しさん:2009/04/28(火) 21:06:55 ID:tdM55qMm0
漢を目指す受とそれを必死で止める攻
260風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 14:08:56 ID:r2p3++Dj0
「俺さあ、岩城さんのところに弟子入りしようかなあと思って」
「なんで? 今さら大工目指してどーすんの?」
「大工じゃなくてさ、漢になりたいんだよね、俺」
「なんだそりゃ」
「俺、女みたいなんだもん」
「女相手にこんな事しないぞ。俺は生粋のゲイだ」
「知ってるけど」
「じゃあ別にいいじゃん」
「いっつも俺の方が組み敷かれてるしさ」
「上になりたきゃいつでもどうぞ。大歓迎」
「上になったって、いっつもお前にされるがままじゃんか。意味ない」
「俺に入れたいってこと?」
「やめろよ、想像しちゃっただろ!」
「どーしたいのよ、それじゃ」
「岩城さんみたいに筋肉つけて、日焼けして、性格もさっぱりして、決断力つけて、人に頼られて」
「弟子入りしたって意味ないと思うけど」
「なんで」
「岩城さん、あのガタイだけど、家に帰れば乙女だもん」
「乙女?」
「彼氏と、フリル一杯の姫系の部屋に住んでんの」
「うっそお」
「岩城さんの携帯見たことないんだろ。デッコデコだぞ」
「彼氏の趣味じゃ?」
「自分でやったって自慢してたよ。あんなチマチマしたものも得意なんだな」
「信じない!」
「信じないならそれでもいいけど。もういい加減こっちに集中しようぜ」
「また話題はぐらかしてー」
「はぐらかしてんのはそっちでしょ……いじめなの?コレ」
「なんだよ」
「いえ、なんでもありません」
261風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 14:56:31 ID:9s96iWcK0
可愛い会話ではあるが、むしろ乙メン岩城さんに興味が出た。
262風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 17:59:56 ID:vfEg1evO0
岩城さんの真実が気になる
ていうか集中してあげて受けw
263風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 18:40:59 ID:xq3j6IqeO
岩城さん可愛いよ岩城さん。
264風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 20:14:42 ID:tkVCwhEOO
岩城さんは受けなのか攻めなのか
それが問題だ
265風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 21:10:25 ID:dHmsJ1h6O
最中だったのかよw
サイドストーリーとして岩城さんとその彼氏の話が読みたい
GJでした!
266風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 21:26:47 ID:qvkghGO+O
岩城さん人気すぎww
GJです!
267風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 22:27:10 ID:mjaZaNOBO
乙男な岩城さんが素敵すぎる。
彼氏は優男な男前がいいな。
ギャップ萌え!
268風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 22:28:59 ID:7IyPjEEG0
あなたに踏まれたい
269風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 22:30:43 ID:6UOTabmf0
花嫁の父
270風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 23:54:05 ID:QScmeXtI0
今日、娘が嫁いだ。
妻を早くに亡くし、親子二人だけで過してきた家はとうとう私だけの家となってしまった。

小学校の時は真っ暗な家にいたくないと泣きながら会社に来た。
中学校になると部活があると言いながらも、私より早く帰って出迎えてくれた。
高校に入ったときは夕食の支度までして私の帰りを待っていてくれた。
大学は家から通える場所、と主張し、いつまでここにいる気だと笑いながら話した。

長いようで、あっという間だった。
白いドレスを見に纏った娘は美しく、妻の若い頃を彷彿させた。
目を瞑れば幸せになるから、と笑いながら泣いた娘の姿が浮かんでくる。

夫となる男はきっと娘を支えてくれる。
私はここで彼女たちの家庭を見守るだけだ。
もうするべきことはない。
正直、全力疾走でここまで来たことがたたってか、疲れがどっと来た。

このまま、妻の所に行くのも悪くはない。
ソファーに崩れ、意識を深いところまで落とそうとした。

「忠義さん?」

誰もいないこの家の中。私以外の声がした。
目を開けると、そこには見覚えのある青年が立っていた。

「君は……」
271風と木の名無しさん:2009/04/29(水) 23:56:07 ID:QScmeXtI0
娘の夫の弟。確か大学生だと言っていた気がする。
一応、私の義理の息子ということになるだろうか。
何故彼がこんな所にいるのかわからず、不躾ながらジッと見ていた。

「呼び鈴を押しても反応がなかったので。勝手に入ってすいません」
「いや、大丈夫だよ。けど、どうしたんだい?」

彼との面識は数えるほどしかない。娘に何かを頼まれて来たのだとしたら、早く帰してやらないと可哀想だ。
が、彼の言葉は予想を反していた。

「忠義さんに会いに来たんです」

私に?

「兄さんと義姉さんが結婚するまで待ってました。初めて会ったときから、ずっと。
忠義さんが一人になるのを怖がっていたのがわかったから」

妻が先立ってから、私は一人を恐れた。
娘がいなくなったら。考えるだけで目の前が真っ暗になった。
今、その状況がまさに起こっている。

「だから来たんです。忠義さんのそばにいなきゃって。俺がいなきゃ駄目なんだ」
「どうして、君が……」
「同じ、だからかな」

『同じ』
彼もまた、誰かが離れ、自分一人取り残されたのだろう。それがなんなのか。聞かなくてもわかる。

「俺たちは同じなんです。だから、一緒にいましょう」

私は肯定も否定もせず、ただ彼を見つめていた。
272風と木の名無しさん:2009/04/30(木) 02:38:05 ID:Qf4zEbHk0
うわあああああああああ!!!!!!!!!!
GJすぐる、GJすぐるよおおお!!!
ここ最近読んだ文章の中でいちばん好きだ!
ほんわかしてるのだいすきだ!
273風と木の名無しさん:2009/04/30(木) 07:04:42 ID:R6fWzkky0
お題の「花嫁の父」にどういう立場の人間を組み合わせたら良いか
自分には思い浮かばなかった。
なるほど、取り残される者同士かっ!
上手い処理&ナイス歳の差萌えGJ!
274風と木の名無しさん:2009/04/30(木) 23:11:17 ID:D3HgCWwa0
難しいお題だったよねえ。GJ
275風と木の名無しさん:2009/04/30(木) 23:51:21 ID:0GGHUBw/0
いいよねぇ花嫁の父
中年+寂しげのコンビネーションが織り成す魅惑の響き
276風と木の名無しさん:2009/04/30(木) 23:56:30 ID:oy2ABqfB0
前半に萌えたというかうわーっときた
これ801萌えじゃないかもしれないけど
いい娘さんだったんだなぁ…
家族を大事にしてるのいいな、父親にしろ娘にしろ
277風と木の名無しさん:2009/05/01(金) 01:05:31 ID:Iv36kCHw0
最後の台詞に無性に切なくなった・・・・
これから大変な二人なんだろうけど幸せになってほしいな。GJ
278風と木の名無しさん:2009/05/01(金) 01:07:55 ID:lS+CslBP0
さあ!
279風と木の名無しさん:2009/05/01(金) 01:10:00 ID:gVgp+VB2O
末っ子の先輩×長男の後輩
280風と木の名無しさん:2009/05/01(金) 22:14:21 ID:6ydZU3Sc0
「昭島!見つけたぞ!」

部室である地学講義室の戸を開けるなり、何かを振り回して突入してきた先輩。
また何か変なものでも持ってきたのかと密かにため息を吐く。

「今度はなんすか。グレープフルーツ味のヨーグルトシェイクは微妙でしたよ」
「アホか。そんなくだらないジュースのためにこんなに走ってくると思うか?」

でも前回、大発見だ!!とか言って、地学部員全員分買い占めてましたよね。
不味くて処分に苦労しました。

「これ!イチ兄ぃが持ってきた」

―ああ、ブラコンで有名な先輩のお兄さんその1か。

先輩のお兄さんは三人。皆さん弟が可愛くて仕方がないらしく、甘やかしまくって育てたらしい。
その結果がこれだけど。
先輩を見ているとまるで自分の弟、妹といるような気分になる。
大きな声で騒がれても、イタズラされても、止めましょーね、と言って流してしまう。完全に弟たちと同じ扱いだ。
そんな先輩の手元にあるのは

「あれ、これって雑誌に載ってた……」

以前、俺が欲しいと思って眺めていたシルバーリング。数量限定で東京だけでの販売と知って、田舎住まいの高校生は早々に諦めた。
けれどもそれが今目の前にある。
281風と木の名無しさん:2009/05/01(金) 22:14:59 ID:6ydZU3Sc0
「昭島が欲しがってたから何が何でも買ってきて、って兄貴たちに頼んだら、イチ兄ぃが見つけてきた。
やるよ」

サラッと我侭っ子ぶりを発揮して、サラッと手放すんですか、アンタは。これ、ヤフオクで定価の三倍の値付いてるのに。
いくら弟が可愛いからって、そこまで甘やかさないぞ、俺は。

「先輩、これは先輩のお兄さんが先輩のために買ってきてくれたものでしょ?
そんなものを簡単に人にあげたら駄目ですよ。大切にしてください」
「俺に説教する気か。昭島のクセに生意気だ」
「生意気でも良いです。人に貰ったものは大切にしましょうって習ったでしょ」

なんで先輩相手に説教なんかしてんだろ、俺。しかもこの内容、この前妹に話したのとまるっきり同じだぞ。
けど先輩は俺の話なんぞ聞いてるわけもなく、

「大切なものを大切な人に渡すのって、大切にしてるのと同じだろ?」

またもやサラッと変な言葉とリングを俺に寄越した。

「それ、絶対に左手の薬指にしろよ」

先輩のお兄さんたちへ。
弟のしつけの仕方、教えます。今すぐマイペースな性格を矯正してください。
282風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 06:26:20 ID:5xr8WA68O
なんだこれ萌えすぎてどうしよう
お兄ちゃんな年下好きだーGJ!
283風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 09:00:18 ID:+L3wamTZ0
0点
284風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 09:08:04 ID:n/l2pOIlO
可愛い!gj
285風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 09:09:22 ID:Sp6LHZ+O0
2830点とは!粋なことしやがる
286風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 11:11:36 ID:PMI/To010
285も粋なことしやがるw
287風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 13:07:05 ID:OVEiAEGEO
GJです!
お兄ちゃん属性な年下がツボすぐる
末っ子でわがままな年上かわいいです
288風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 13:09:25 ID:+GReySDJ0
お望みは?
289風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 13:15:15 ID:2MMgbYXJO
1cm
290風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 13:22:42 ID:TPJLob160
「…惜しいなあ」
「何が?」
「あと1cmなのに」
「だから何が?」
「…身長。あと1cmで、僕は君と並べるんだ」
「そんな1cmなんて気にしなくても」
「君が気にしなくても僕は気にするんだ!」
「ぁ…すまん」
「ずっと身長が低かった僕が、やっと、やっと君に追いつけそうなんだ。」
「…」
「身長が君と同じ、173cm」
291風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 13:29:12 ID:TPJLob160
すいません途中で送信しちゃったorz

「身長が君と同じ、173cmになったら、僕は君に伝えたいことがあるんだ」
「伝えたいこと?」
「うん。だから、もうちょっとだけ待っててね。すぐに、すぐに君に追いつくから」
「…わかった、待ってる」
「うん」

あと1cm伸びたら、僕は君に最高の告白を送ろうとおもう。
だから、あと少し。あと少しだけ、伸びないで待っていてください。
292風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 15:26:19 ID:qgWWaTQu0
100点満点中2点
293風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 17:59:32 ID:PMI/To010
早いね。短いやつだから、途中送信しちゃったのは残念。
294風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 19:27:36 ID:wvVs+3xZ0
「これだから早萌えは・・・」と言われるクオリティ
295風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 19:39:10 ID:mcvWAmvy0
1cm差って微妙なところがいいよね。

>>294
別に早萌えだからどうとかってこともないでしょう。
何度も出てるけど、自分に合わない萌えだったら、自家発電。
*0以外に投下しましょう。
296風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 22:09:30 ID:KYZH3AxYO
成長期の青い感じが良いなぁ。GJ
297風と木の名無しさん:2009/05/03(日) 08:55:34 ID:VpkMNL3V0
踏み台の踏み台
298風と木の名無しさん:2009/05/03(日) 09:17:33 ID:k8qtIPaTO
踏まれても良いよ
299風と木の名無しさん:2009/05/03(日) 09:19:33 ID:lDZuolg40
攻め×攻め
300風と木の名無しさん:2009/05/03(日) 10:33:31 ID:a58V0Toq0
所さんのまもるもせめるも
301風と木の名無しさん:2009/05/03(日) 21:24:00 ID:Q1FVt5b40
「振られた」

―またか。
思ったけれど、口にはしない。目の前にそっとコーヒーを置く。
こいつは振られるたびにここに来て、重苦しい空気をまとったまま居座る。
いっそ愚痴れば気が済むだろうに、こいつが相手を悪く言う姿を見たことがない。
だから俺から聞いていく。

「今回の相手は中学時代の後輩か」
「ああ」
「やたらと面食いだったし、お前と付き合うなんて珍しいと思ったんだ」
「優しいから、あいつは」

優しいというか、ただの気まぐれだろ。あれは。
小柄でアイドル系の容姿。少しきつめな印象を与えるが、お兄さんたちには人気があった。
それが先輩だからというだけで、こいつと付き合うとは思えない。
ガタイだけは良くて顔は平均値。そこらの大学生と変わらないキャンパスライフを送る普通の男だ。
良くも悪くも、あの華やかな奴には釣り合わない。

「どっかに俺のことを好きになってくれる可愛い子はいないのか」
302風と木の名無しさん:2009/05/03(日) 21:24:42 ID:Q1FVt5b40
テーブルに突っ伏して嘆く姿を見ると、いつもの思いがこみ上げる。
そして、口走る。

「目の前にいるだろ」
「……抱いてやろうか?」
「断る」

俺たちは相性が良い。お互いに好みのタイプでもある。
俺はこいつの性格に惹かれるものを感じるし、こいつが好きそうなアイドルのような容姿もしている。残念ながら、背丈はほぼ同率だが。
大学からの付き合いとは言え、友人としての関係もかなり友好に築き上げている。
だからこそ、俺はこいつとそれ以上の関係になりたいというのに。

「お前がネコなら本気で付き合うのに」
「俺も。そっくりそのまま言葉を返す」

どっちも引けない攻防戦。
でも、こいつがコーヒーを口にした時点で俺の一歩リードかな。

「じゃあさ、勝負しようぜ」

先に抱いた者勝ちという単純な勝負を。
303風と木の名無しさん:2009/05/03(日) 22:01:20 ID:UsnR1IWlO
リバでもなんでもいいからつきあっちゃえばいいのに!
攻め×攻めってのもいいなぁ…GJです!
304風と木の名無しさん:2009/05/03(日) 22:13:25 ID:L4y1Ck1t0
リバ萌えの自分が萌え転がりながらGJGJGJ!
先に抱いた者勝ち萌える!
攻め同士のクールな会話GJでした!
305風と木の名無しさん:2009/05/04(月) 01:16:57 ID:gJEnCtT90
「抱いてやろうか?」に、禿げ萌えた……!!
スゲーイイよ〜〜GJだよ〜〜!!
306風と木の名無しさん:2009/05/04(月) 12:46:39 ID:FYGkBP3nO
これは新しい……!
男前いいよ萌えたよGJGJ!
307風と木の名無しさん:2009/05/04(月) 13:50:12 ID:SMKpJ39G0
も、もしかして、コーヒーに何か入ってるのか?
とどきどきしながらGJ!
308風と木の名無しさん:2009/05/04(月) 16:00:29 ID:4uePZ5azO
お好みは?
309風と木の名無しさん:2009/05/04(月) 16:02:37 ID:Zrxr+b3+0
ダンサー×演出家
310風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 18:15:42 ID:XPm3DRml0
 
311風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 18:45:59 ID:6NIAgt9xO
残念まわし
312風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 19:48:49 ID:9e1nBiC00
まわしまわし
この題材自分には想像できなかったからどうなるか楽しみだったので
お流れで残念だー
313風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 20:28:01 ID:sXAJPNhNO
お流れかぁ。残念。
次は素敵な萌えがあるといいな。まわし。
314風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 20:45:38 ID:NE1bqtSK0
MA☆WA☆SHI
315風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 20:47:57 ID:DEWYT/6G0
自分ひとりの力じゃ回せないんだ!
316風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 21:06:51 ID:kMV/Qrjk0
まわれま〜われ〜ラリー・モーガン
317風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 22:09:06 ID:0u4eBx6q0
もっとまわれ
318風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 22:35:28 ID:uio9arYXO
踏んで下さいまし
319風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 22:36:16 ID:Wmn3UGPCO
モラリスト不良×ドM優等生
320風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 22:36:27 ID:9e1nBiC00
鏡越しに目が合う
321風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 23:18:29 ID:9e1nBiC00
「嗚呼、またこんなところにいたんですね」
また来た。俺が隠れてタバコを吸ったり、授業をさぼっていると、どこで嗅ぎ付けるのかいつもこいつがやってくる。
そして、いつも決まったことを言うのだ。
今回のように俺が体育館裏でタバコを吸っているとだ……。
「あ、タバコ……貴方のタバコ……羨ましい、実に羨ましいですよ、このタバコ!
貴方の口内に咥えられ、ジリジリとその身を焦がし、貴方の一部となっていく!
なんて素晴らしいのでしょう……貸しなさい!」
こいつはものすごい変態だった。しかも俺にだけ。
無理やり俺が銜えていたタバコを奪い取ると、何故かこいつはフィルターではなく、煙の昇っている灰の部分を自分の口に銜えようとしている。
本当にこいつはバカだ。
放っておくと実際に火がついていようが構わず銜えてしまいかねないので、俺としては止めるしかない。
高校生でタバコを吸っちゃう不良の俺だけど、目の前で自傷行為をしようとする奴がいたら、止めるだろ普通。
「頼むからやめてくれ。俺が悪かったから」
「だって、羨ましいじゃないですかこのタバコ!貴方に吸われてたんですよ!?」
「ならフィルターの方を吸えばいいじゃないか……なんでわざわざ火ついてる方吸おうとすんだよ……アホか」
心底呆れた目線を送るが、この委員長は意にも介さない。むしろ俺が直視したことで、さっきより顔を赤く染めた気がする。
面倒な男だ……。
「だって……間接キスなんて、は、恥ずかしいじゃないですか!きゃー!」
322風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 23:18:50 ID:9e1nBiC00
……今の台詞が、純情乙女が恥らいながら伏目がちに言ったものだったら良かったのに。
中肉中背の健全な高校生男子に言われても、ぜんぜん嬉しくない。
盗られたまんまだったタバコを奪い返して、携帯灰皿に押し込める。ポイ捨ては良くないからな。携帯灰皿は喫煙者のマナーだ。
「あ……」
しかし何故そこで残念そうな顔をするのだ、全く。
「おい」
「は、は!」
口が開いたところで人差し指を突っ込んだ。一気に第二間接くらいまで入ったか?
びっくりしたように目を見張った奴だったが、俺が指を口内で動かし始めたらうっとりした目に変わった。変態。
「タバコはあぶねぇからこっちで我慢しとけ」
嬉しそうにコクコクと首を振っては、舌をぬるりと俺の指に絡ませてきやがった。
そして俺の指を奥まで飲み込む。爪先に咽喉ちんこがあたる。
えずいて苦しいと思うんだが……全くこいつのやることはいつも理解ができない。
323風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 23:27:40 ID:uvOBlJ9q0
速いなー、エロいし
11秒差お疲れ様でした!萌えるお題だったので、次とれるといいね
324風と木の名無しさん:2009/05/05(火) 23:47:09 ID:1AEXBD5ZO
変態受け…いい…!
GJです
325風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 00:11:49 ID:RKV+9s6NO
100回熟読した
攻めかっこいい…
受けかわええw
326風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 00:13:20 ID:dJTjUejw0
変態受けはいいものだGJ!
苦労性の攻めも萌えるー
327風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 00:18:34 ID:vJRlIGzH0
えろい・はやい・うまい!GJ!
328風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 00:22:58 ID:fREIwV4eO
お…お願いします踏み台にして踏み潰してやってください!
329風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 00:23:44 ID:ueC4YmeI0
いい夢見ろよ
3301:2009/05/06(水) 09:37:24 ID:GvHmmcYV0
何かが布団の中に滑り込んできた気配に目が覚める。
玲人だ。
「どうした?」
尋ねる俺の体を、小さい手でぎゅっと抱きしめた。

両親が死んでずっと親代わりだった兄貴が、嫁さんと一緒に事故で死んで半年。
遺された小学3年生の玲人は他に引き取る人もなく、俺が面倒見ることになった。

幸い、賢明な兄貴達は合わせて6千万の生命保険をかけていたし、ローンを組んで
立てたばかりの家も団体信用生命保険のおかげで玲人に残された。
家もあれば当面の生活費養育費もあるので、金銭的には問題は無い。俺の職場に
通いやすい場所だったのも良かった。
兄貴が「この家はお前の実家でもあるんだ。ここがお前の部屋だからな。いつでも
帰ってきて良いんだぞ」と用意してくれていた部屋に少ない荷物を運び込み、玲人の
学校や俺の仕事を変えることなく、俺達は同居生活を始めることができた。

義姉さんの教育のたまものか、玲人はとても良い子だった。
出したおもちゃは片付けるし、家での仕事だったらしい風呂掃除もきちんとする。
一緒に買い物に行っても「あれ買って、これ買って」なんていうわがままも言わないし、
電子レンジでする簡単な料理のレパートリーのいくつかも持っていたりする。
おかげで俺は、ずいぶん楽に子供の保護者をさせてもらっているのだが。
3312:2009/05/06(水) 09:39:02 ID:GvHmmcYV0
枕元の読書灯を手探りで点ける。無段階調節のつまみで、まぶしくない程度の明かりを
確保し、俺は玲人に話し掛けた。
「怖い夢、見たのか?」
俺の言葉に、玲人は俺を抱きしめる手にぎゅっと力を入れて首を振った。
子供の高い体温が密着した小さな体から伝わってくる。
玲人がこんな子供っぽいことをするのは、俺がこの家に引っ越して来てから初めてだ。
あれ?と俺は思った。
子供っぽいって、こいつはまだ子供で当然じゃないか。
俺は玲人を抱き寄せて言ってやった。
「今日は一緒に寝るか」
玲人は顔を伏せたまま頷いた。

玲人の肩を抱き、昔兄貴がぐずる俺にしてくれたようにぽんぽんと同じリズムで優しく
体を叩いてやっていると、やがて玲人が口を開いた。
「おじちゃん」
「ん?」
「僕、良い子だよね?」
ははん。
俺はぴんときて言ってやった。
「ああ、良い子だ。玲人は良い子だよ」
俺が両親を失ったのは俺が小4の時で、俺は「良い子にしていれば神様が両親を生き
返らせてくれるかもしれない」と良い子になろうと努力した。結局、その努力は宿題忘れ
という失敗をきっかけにわずか1ヶ月で無駄になったが、授業の始まりに宿題を忘れた
ことに気づいて当たり構わず大泣きしてしまったくらい、俺は真剣だったのだ。
きっと玲人もそんなことを考えて、がんばって「良い子」をやっているのだろう。
玲人は俺の言葉に、顔を上げ、ほっとしたように笑った。
「おじちゃんは、死なないからね。大丈夫だからね」
はいいい??
3323 end:2009/05/06(水) 09:40:10 ID:GvHmmcYV0
「僕、神様にお願いしたんだ。わがまま言いません、お手伝いもします、良い子にします、
だから、おじちゃんは連れて行かないでくださいって。僕、良い子だよね?悪いことしてない
よね?だから、おじちゃんは大丈夫だからね」
ああ、何て子供だよ。俺とは大違いじゃないか。
兄貴と義姉さんの死を不可逆なものとしてきちんと受け止める強さと、俺を守りたいという
優しさ、それを実行し通す意思を持っている。
「そうか、なら大丈夫だな。ありがとうな」
俺が言うと、玲人は安心したように笑い、俺を抱きしめていた手をやっと離した。
「さ、明日も学校だぞ。寝るぞ寝るぞ」
「うん」
読書灯の灯りを消し、玲人の体に布団を掛けなおしてやる。
「おやすみ。いい夢見ろよ」
「おやすみなさい」
やがて、小さな寝息が聞こえてきた。
その寝息を聞きながら、俺は絶対に玲人を守ってやるのだ、兄貴と義姉さんの代わりに
こいつを一人前の男に育ててやるのだと、もう一度心に誓った。
333風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 10:09:05 ID:Qdbwg8dCO
すごくいい話だとは思うのだが、801なのか…?
334風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 11:48:39 ID:qjtqWvdB0
今までも結構801的にはグレーなやつがあったので、
これもそんな感じのかなと思ってた。
335風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 12:17:51 ID:YhNSWufL0
この手のネタはいい話だけど、801萌えするのが不謹慎かなと思ってしまう。
それでも萌えて良いのなら、成長後の甥×叔父を私は推す。
一人前の男に育った甥に襲われちゃえ。
336風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 13:17:20 ID:cgusm+LDO
恋愛関係じゃない男性同士の関係に萌える人だっているのだから
それはそれで*9に萌えたってことなんだよGJ
337風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 21:08:12 ID:cL8TfzlLO
誰かの踏み台になるよ
338風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 21:11:30 ID:qjtqWvdB0
じゃあ、自分も
339風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 21:12:58 ID:oDN1cipC0
アスリートでライバル同士
340風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 21:13:20 ID:cgusm+LDO
もったいないからあげない
341風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 21:13:22 ID:UEXQmYzpO
明治の書生
342風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 00:05:18 ID:EIt5Yi6+0
ウホウホアーアー
343風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 21:31:25 ID:yjDk3zIg0
残念お流れ。いいお題だったのにね。*0以外にくるといいね。
344風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 22:46:40 ID:BdX/LZBtO
まわしますね
345風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 23:03:15 ID:541iFHJI0
ケータイの踏み逃げ率は高いな。仕方ないか

>>340
仮に*9踏んだのが自分で、リロミス*0になって
踏み逃げされたときの気持ちを想像してみればいいのに
346風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 23:09:13 ID:zTlMF9OGO
>>345
携帯から言ってもなんの説得力も無くて申し訳ないが
頑張って考えたけど思い付かなかったのかもしれないよ
その後も*0以外が投下できる時間はあったわけだし
気をつけようってことでいいんじゃないかな
347風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 23:27:37 ID:fNqI2xYl0
>Q1 リロミス・誤爆で*0をとりました。
>A1 *9より12時間以内に*9のリクで投下して下さい。踏み逃げ禁止。

なんのためのルールか

まわそう
348風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 23:33:40 ID:L77EqPmb0
別にSSじゃなくてもいいんだよね。
萌え語りでもいいんだよね。
お題が自分の萌えツボにかすったら気負わず書き込んで欲しいな。

さあ踏んでくれ。
349風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 23:36:35 ID:yjDk3zIg0
もう許してください
350風と木の名無しさん:2009/05/08(金) 19:56:47 ID:cH10wNh/0
もう許してください。

やっぱり、これを言うのは最中の受だと思う。
自分が男に攻められて快感を感じてしまうことを受け入れられない受が、
じっくりねっとり攻められて、感じまくり、いかされまくり、挙句言葉責めを
されて、顔を背け、涙を流しながら、消え入りそうな声で言うのが良い。
それを「嫌だね」と一蹴し、さらに攻め続ける鬼畜攻と組み合わされると
さらに良し。
351風と木の名無しさん:2009/05/08(金) 21:06:07 ID:YZLw/Ofw0
陵辱とか監禁とセットだと尚いいですよね
352風と木の名無しさん:2009/05/08(金) 21:43:37 ID:fcIaTOpS0
801的に好きな台詞の一つだ
耐えて堪えた果てにぽつりと洩らした一言がそれだとより萌える
353風と木の名無しさん:2009/05/08(金) 22:20:30 ID:TDmv63iSO
個人的にはヘタレ攻の言う「もう許してください」もアリだなー

受の機嫌をそこねて数週間お預けくらってるとか、
ベッドで主導権握るS受に我慢を強いられるM攻とか、
耐えられなくなって謝るヘタレな攻というのも好きだ

勿論350の萌え語りもおいしくいただきました!
354風と木の名無しさん:2009/05/08(金) 23:44:52 ID:yiw4D7940
こういう語りもイイね〜。何か新鮮だww SSに拘らなくてもヨサゲ。
355風と木の名無しさん:2009/05/09(土) 01:16:25 ID:NTDg7bC/0
許してという懇願は、言う方の精神が折れたというか、
相手を精神的に支配できたみたいなかんじがして凄くエロいよね。
356風と木の名無しさん:2009/05/09(土) 08:23:56 ID:BD0ubnftO
精神的に折れちゃった"いい人"が鬼畜になるフラグ
357風と木の名無しさん:2009/05/09(土) 10:59:03 ID:fGtTwAyK0
ねちねちねちねちと年少時のいたずらをからかわれ
笑われて、こらえきれずに漏らすのもいい
付き合いの長い幼馴染や、年齢差のあるカポーでいける
358風と木の名無しさん:2009/05/09(土) 11:16:38 ID:HLJnZYG20
待ってたんですか?
359風と木の名無しさん:2009/05/09(土) 11:20:21 ID:fGtTwAyK0
いたずら
360風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 02:13:01 ID:7zlxuAqS0
眠りこける友人の、耳の後ろに花を挿す。

机に伏せる見慣れた横顔、薄く落ちる睫の影、
日に当たる黒髪に鮮やかに映えるくれないの色。

いたずらをされたのはどちらだろうか、と思いつつ、
友人と思えなくなったそいつを起こす為に手を伸ばした。
361風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 07:41:36 ID:LwKiAmBc0
耽美だなあ
GJ
362風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 09:45:36 ID:oaIT+ESV0
まとめにも来てたよ
眠っている時にするいたずらってシチュは萌える
シンプルでいい、GJ
363風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 10:54:50 ID:sr2Jg8oD0
>>360
GJ!何の花かな〜と妄想。
白い小さめの花とか可愛いな。あまり派手な花じゃなくて…
可憐で、でも凛とした感じのさ。
364風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 11:46:17 ID:+n6FcMv7O
…くれないなんだからアマリリスとかじゃないの?

あ!ちがう!カーネーションだよ絶対!
365風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 12:47:39 ID:N1MUQ0dj0
なるほどオカンのような存在なんですね
366風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 13:29:38 ID:v4GNOdLq0
なんとタイムリーなw
不精な友人に世話やく存在か…いいな
367風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 17:50:29 ID:rtPyUUJ5O
短くて綺麗な萌えだ
GJ!
368風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 18:10:34 ID:w6kdTKleO
はいよー
369風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 18:15:08 ID:lIxmfPN50
盲目の正義
370風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 20:37:49 ID:mI2S+6E0O
「私の弟はねぇ。私が稼いでやらないとねぇ。おまんまも食えずに死んでしまうんだよ」
痩けた頬に色素の抜けきった髪の毛、焦点が合わない真っ黒な瞳、はめ込まれた偽物の歯…屍と称して何ら間違いのない顔は、それでもひとつ言葉を語る度柔らかく歪められた。
その身は綺麗に清められ、香が焚かれ、成長の止まった不均衡な躯体のまま美しく飾りたてられている。
「弟はねぇ、とても賢くて、それはそれは可愛らしいんだよ」
「私しか、私の手しか、この世に生きる手段がないのだよ、だから」
「私は守らなくてはいけないし、稼がなければいけないし、そのためにはこうして旦那様に愛されなくちゃいけないよ」
「私が守らなくては弟は生きていくことができないのだよ」
「チビで歯の欠けた、可愛い弟、今もお腹を空かせて泣いているよ」
「泣いているのだよ、可愛い弟を、泣かせてはいけないよ、地獄のような世間から守らなくてはいけないよ」
「守らなくてはいけないよ守らなくてはいけないよ私が守らなくてはいけないよ守らなくてはいけないよ守らなくてはいけないよ守らなくてはいけないよ守らなくてはいけないよ守らなくてはいけないよ私が」
人形のように繰り返すその身体を、私は耐えきれず抱きしめた。
呪文のような台詞は喉を締め付けることなくピタリと止み、小さな体が呆然と私の抱擁を受け止めている。
「あなたの弟は、もう泣いてはいません。あなたが守らなくても、ちゃんと生きていくことができるようになりました」
「私です、あなたの弟す、兄さん。僕の兄さん。あなたを迎えにきたんです」
皿のように見開かれた空洞が数秒私の姿を捕らえた後、わずかに細められる。
三日月の口元も不格好につり上げられ、私が望んだものとは余りにもかけ離れた、醜く優しい笑顔が向けられた。
「ああ、旦那様は、とてもとてもお優しい嘘をつく人だねぇ」





先ほど聞かされた看守の言葉が私の胸中をこだまする。
『あの骸は“弟”への正義だけで動いてんだ、あんた、それを奪ったら、あいつの魂まで抜いちまうんじゃないのかい』
ぽとりと落ちた一粒の滴は、灰色の寝台に一瞬染みを作って消えていった。
371風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 20:51:40 ID:ffmpY2pI0
372風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 21:04:27 ID:LwKiAmBc0
>>371
そこからのコピペなのかと思ったじゃないか
まぎらわしいな

>>370
ちょっと設定がわかりにくかったけど、独特で良かったよ
373風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 21:13:18 ID:eHGGtrJNO
確かに電波っぽいが、伝えたい雰囲気はわかる
374風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 21:18:15 ID:3wqBAg+B0
なんかどきどきした…新しい扉が開いちゃったよ!どうしてくれる!GJ
375風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 21:45:52 ID:hzdX6r/mO
病んでんのいいねいいね。
独特な雰囲気作りGJ
376風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 22:22:08 ID:bo9SUsjV0
ちょい昔のダークめな耽美テイストを感じた

貫いてくれGJ
377風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 22:29:19 ID:N8nyR51Z0
踏み台でいいとも
378風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 22:32:18 ID:v4GNOdLq0
踏み台になるとも
379風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 22:36:33 ID:G6iizdTEO
自己犠牲
380風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 22:37:01 ID:fwQZquYPO
ロンドン橋落ちた
381風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 01:38:55 ID:RxOT6ZAPO
−−よだかの星は燃えつづけました。いつまでもいつまでも燃えつづけました。
今でもまだ燃えています−−

「鷹雄、お前家出ろよ」
広い背中に痛々しく残っている痣に軟膏を塗ってやりながら
決まり文句を投げかけると、鷹雄は目尻を僅かに下げるようにして笑った。
「まだ高校通わせてもらってる身だからなぁ」
この返事も幾度も聞いた。何年も前から繰り返している問答なのだ。
住むとこがなければ俺の家に来ればいい、うちの母ちゃんは鷹雄がお気に入りだし、
働くか大学進むまでの間だったらなんてことないだろ。
必死に理論武装しても、鷹雄の一言で俺は黙ることになる。
「母さんが驚くし、隼人が心配だからさ」
母親と幼い弟の幸福を守るためなら、彼は平気で自分の体を投げ出すのだ。
二人を守ってやるためだとしても、お前がこんなに
傷だらけにならなきゃいけない道理なんてあるか。
俺はこんな時、ある童話を思い出して唇を噛む。

主人公であるよだかは、鷹に追われ、森で生きることをあきらめる。
そして兄弟に別れを告げて昇天し、星になったという。
俺は昔、その結末が許せずにひどく泣いた。
なんで鷹はいじわるをするの、なんで誰もよだかを助けてあげないの。
なんでよだかは兄弟を置いて死んじゃうの、
なんで死んじゃうのに、自分の光で森を照らせることを喜ぶの。
そんな怒りと哀しみ、そして何より美しい魂への畏敬を、
俺は鷹雄の背中から感じるのだった。
382風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 01:41:26 ID:RxOT6ZAPO
治療とも呼べないような簡単な処置を終えて、俺は鷹雄の後ろからその肩に額を乗せた。
ツンとしたメンソールの香りが鼻をさす。
「なんで我慢すんの、こんなの変じゃん。お前もう体でかいし、
やろうと思えばあんなおっさんぶっ飛ばせるんじゃねーの」
「殴られんのは嫌なんだけど、殴るのも気が向かないんだよ」
こんな境遇でも平和論者でいられるなんて、
よっぽどの馬鹿かよっぽどの人格者かのどちらかだ。
鷹雄にはどちらの要素もあるな、とちらりと思う。
「じゃあずっとこうやってくつもりかよ」
「はは、それもしんどいな。やっぱ卒業したら東京でも行くかぁ」
あぁ、メンソールが目に染みる。
眼球の奥が熱くて仕方ない。
「思ってもないこと言うな……」
「出来たら楽しいだろうな。お前と一緒に住んで、交代で飯作ったりして」
宥めるように髪の毛を掻き回されて、鼻水が出た。
鷹雄のシャツで拭えば、ひでぇなと言って彼がまた目尻を下げて笑う。

「鷹雄、卒業したらでいいから家出ろよ。
俺料理も掃除もできねぇし、代わりにやってくれよ」
「おい、どこの坊ちゃんのつもりだ」
「隼人は引きとって、おばさんも呼び寄せればいいし」
無理なことはわかりきってるが、そんな幸せな未来が訪れてほしかった。
「不思議な4人暮らしになるな」
鷹雄はまた目尻を垂らして柔らかく微笑む。
「俺隼人と仲良いし、3人兄弟も楽しそうだろ」
「こんな泣き虫な弟が二人もいたら大変だ」
俺にはどうしたら鷹雄を救えるのかはわからない。
けれども薬を塗ってやることはできるし、子守にも付き合ってやれる。
彼が彼のやり方で家族を守るのならば、俺は俺のやり方で鷹雄を守ればいい。
そう思うのだ。

よだかの星は空の上で凛々と輝き、今日も俺達を見守っている。
383風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 02:28:33 ID:2mEm2RZoO
リロミスでもクオリティ高いなここの姐さん方は…!
みんなまとめて幸せになってくれ!GJ!
384風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 08:01:47 ID:e6C7yoE+0
よだかの星との絡め方が上手い。さらに萌える。
GJ!
385風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 19:40:45 ID:xfm2M2To0
お題の処理うまいなーGJ!
携帯から乙でした
386風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 22:37:44 ID:hb2XXG770
え?本当だ!携帯からこの長文?!
うわー、お疲れ様でした!
387風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 23:18:15 ID:2FjVKM0L0
雰囲気いいーGJ!
388風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 23:18:19 ID:Q/botD6iO
なんか情景が伝わってきそうだGJ!
389風と木の名無しさん:2009/05/11(月) 23:20:02 ID:XDakX79S0
酌み交わす
3901/2:2009/05/12(火) 20:48:22 ID:k85tqVYu0
「久しぶり」
とうとう来たか。できれば最後までお前とは話したくなかったよ。
内心の思いを隠して「よー」と応える。
部活の同窓会で、仲良かったメンツが14人も揃っている中なんだから、何食わぬ顔でスルーもできただろうに。
高校卒業以来6年ぶりに見る中谷は、仕事で鍛えた男の顔になっていた。
……いやいや、単に老けただけだろう。こいつもおっさんになったもんだ、と思い直す。
「ビール?」
「いや、こっち」
あまり減ってない目の前の徳利を指し示すと、
「元気だった?」
慣れた仕草で熱燗をつがれる。
「まあね」
俺も、社会人の義務として、酌を返す。
嫌々なのを気取られないように、黙って酒をなめる。
まったく、こいつに酌をする日が来るなんて。
健全な卓球部員だった俺達は、飲酒とは無縁の真っ当な高校生だったから。
何より、もう二度と口をきくことはないと思っていたから。
本当は、顔も見たくない。中谷が来ると知っていれば、俺は来ないつもりだった。
幹事に聞いたら、急に予定を変更して来られる事になったと言う。
まさか、俺が来ると知ってのことじゃないだろうな?
なのに。
3912/2:2009/05/12(火) 20:51:42 ID:k85tqVYu0
なのに、
「嬉しいよ、こうして加藤と飲めるなんてさ」
などと、どの口が言うのだ。
あまり強くないからセーブしてたのに、返答できないから猪口の酒は減っていく。
「一時は……お互い気まずかったけど……」
と、さすがの中谷も言いにくそうで、奴もピッチが速い。
その、盃に伏せられた目がちらり、と俺を見て、もう大丈夫だよな?と、訴える。
俺は、返事する代わりに新たにグラスを持ってきて、奴に持たせてなみなみと注いだ。
もちろんビールではなく日本酒だ。
──殴る代わりに潰してやる。
こいつは、卒業式目前に告白した俺に言ったんだ。
『それは、気の迷いだ、そうだろ?
 ……大学に行ってさ……大人になれば、また友達になれると思う』
絶対に忘れない。……忘れられるはずもない。
『卒業したらさ、一緒に飲もうぜ、友達だから……だから』
奴も覚えていて、今日、来たのか。飲めば友達だとでも思っているのか。単細胞が。
6年間の苦悩の日々、それでも俺は中谷を忘れられなかった。
そう言ってやったら、あいつはまた俺を残酷にふるのだろう。
俺の猪口に酒が注がれた。
「飲めよ、加藤。久しぶりなんだから……飲もうぜ」
狡くて愛しい奴の笑顔に、飲まずに返せる笑顔を俺は持たない。
392風と木の名無しさん:2009/05/12(火) 21:08:17 ID:LFz+Xtir0
雰囲気ある文章がいいね。
12年後の同窓会も、おんなじことかんがえてるといい。
GJ!
393風と木の名無しさん:2009/05/13(水) 00:29:02 ID:yWueeQbM0
酔って、いや、酔っ払ったふりでもいいから持ち帰られてーーーー
久しぶりになんか始まりそうだ

GJ!
394風と木の名無しさん:2009/05/13(水) 12:14:03 ID:nWiGBKpXO
綺麗な文章だ
このまま同窓会のたびに同じ葛藤を繰り返すでも酔った勢いで何かあるでも萌える!GJ!
395風と木の名無しさん:2009/05/13(水) 20:44:41 ID:j5Z0xye+O
中谷なりの葛藤も妄想すると禿萌えたよ。
よい萌えをありがとう、GJ!
396風と木の名無しさん:2009/05/13(水) 21:17:40 ID:j2b/XuEZ0
中谷といえば中込に携帯電話を投げられたよね
397風と木の名無しさん:2009/05/13(水) 21:56:16 ID:jKGMHr9gO
加藤の不貞腐れてる感じがかわいいwGJ
398風と木の名無しさん:2009/05/13(水) 22:19:34 ID:ihCI2mYE0
踏まれよう
399風と木の名無しさん:2009/05/13(水) 22:22:51 ID:nYWeoSyb0
初めての逆転
400風と木の名無しさん:2009/05/14(木) 00:42:46 ID:iQbygd+Y0
「そろそろ俺が上に乗ってもいいと思う」

俺の体に跨ってパジャマのボタンをちぎりそうな勢いの奴が提案してきた。
そろそろってなんだ。そろそろって。

「俺もね、ずっと我慢してたんだ。体が小さいってだけで組み敷かれて」

組み敷くなんて人聞きの悪い。あれは立派な合意があっての行為だろ。
お前だって納得して、女役になってたわけだし。
第一、俺がお前に襲われるなんて喜劇以外の何者でもない。

「理解はしたが、納得はしてない。俺だって男だし、ムラムラしたらつっこみたい」

ツッコミは俺で、ボケはお前な気がする。…はい、すいません。冗談です。ごめんなさい。
とりあえず、話し合いがしたいので降りてもらえませんか?

「寝込み襲わないとヤれないから嫌だ」

やめて、襲わないで。そんな物騒なこと考えないで。
あのさ、まず言いたいことがあるんだ。だからズボン下ろさないで。パンツまで一緒に下ろさないで。

「大丈夫。俺はお前より巧い」

失礼なことを言う奴だ。俺は今まで何人もの奴らを啼かせてきた男だぞ。
あっ、誤解だ。やめろ、咥えるな。ケツの穴をいじるな。変なもの持ち出すな。冷たい。勘弁。
お前もベルトを緩めない。話を聞け。あのな、話せば長くなるんだ。だから一度手を止めて聞け。
五分だけでも良い。いや、三分、一分でも良い。
401風と木の名無しさん:2009/05/14(木) 00:45:14 ID:iQbygd+Y0

「俺は亮介であって洋介ではない」

今日だけ部屋を変えてくれという双子の兄からの申し出を受けただけだ。

固まった。でも寸前でよかった。
夜なんだからあんまり足音を立てるな。親父とお袋は下で寝てるんだから。
なんで、ってそんなの知らないって。きっと兄貴は気づいてたんでしょ。この計画。

いきなりそんな真っ赤になられても、困るのこっちだから。
俺、被害者だよ?

あ、兄貴を襲いたければ襲えば良いけど、シーツ類の洗濯は宜しく。俺のだから。
ってかそんな力強くドアを閉めたら壊れるって。
あっちのドア、壊さないでよ。

……

さあ、風呂に行って全てを忘れよう。体の熱は気のせいだ。
402風と木の名無しさん:2009/05/14(木) 01:09:44 ID:XauGIqCd0
なるほど!そう来ましたか!
二重の意味での逆転とはうまい!GJ!
403風と木の名無しさん:2009/05/14(木) 01:57:15 ID:eKOw0+KpO
その発想はなかったw
3人ともかわいすぎて誰に萌えていいかわからなくなったよ
GJ!
404風と木の名無しさん:2009/05/15(金) 17:11:53 ID:6kPJlk0aO
兄は弟が掘られても良かったのか、受けには掘れないと判断したのか…
受け×弟で兄×受けな展開が見たい!
405風と木の名無しさん:2009/05/15(金) 23:50:33 ID:lh0/0EybO
過疎っちゃや!
406風と木の名無しさん:2009/05/15(金) 23:55:47 ID:OpMo0ed10
ksk
407風と木の名無しさん:2009/05/15(金) 23:57:00 ID:aqIehfST0
支援
408風と木の名無しさん:2009/05/16(土) 00:03:37 ID:cuNg5Pby0
どうぞ!
409風と木の名無しさん:2009/05/16(土) 00:10:35 ID:nadcNdr90
上司と部下
410風と木の名無しさん:2009/05/16(土) 19:29:02 ID:1AbVpbbj0
「つまりあなたの上司が僕の恋人で、僕の部下があなたの恋人だったというわけですね」
「…待ってややこしい、つまりどういうこと?」
「…だから、あなたと毎晩あんなことやこんなことをやってる榊さんは僕の下で働いていて、
僕が毎晩ベッドの上でいじめてる結城くんはあんたの上司の結城部長だったってことです」
「えー、あー、…えー?本当ですか?マジ?マジもん?榊さんの上司があなた。
それで結城部長は毎晩あなたとちちくりあってると、そういうこと?」
「はい」
「まいったなあ、じゃあ色々とやばくないっすか、これ」
「…まずいかもしれませんね、というか、まずいと思うなら……やめ……っ」
「それはやめられませんよ。だってあんたの体、良すぎ」
「……僕はタチなんですけどね…」
「それがまた不思議で、僕もネコなんですけどねえ」
「…ああ、僕は明日榊くんとどんな顔で仕事すればいいんでしょう…」
411風と木の名無しさん:2009/05/16(土) 22:58:57 ID:MU+Fr8ja0
むはっ!そうきたか!しかもタチネコ逆転!!うわ〜イイよイイよ〜vv
GJデス!結城部長が受けってコトは…年上受け(下克上?)ってコトか!?
…うわーますます、イイよイイよ〜www
412風と木の名無しさん:2009/05/17(日) 10:53:06 ID:/eKREZdeO
個人的にNTRは苦手なんだが、文章好きだ。そして攻め受け逆転は禿げる。
このカプなら連結できんじゃね?とwktkしながらGJを送る。
413風と木の名無しさん:2009/05/17(日) 12:08:01 ID:lVPBNEVpO
榊さんと結城部長が同じような事態になってれば連ケツ確定なんですね!
414風と木の名無しさん:2009/05/17(日) 13:43:11 ID:AUXSM2DD0
えらいただれた職場だなw
415風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 00:13:42 ID:mAgLevgV0
逆転(?)モノ続いたなw
前に暗い切ない系が続いたときといい、やっぱ、前の*0で萌えた名残が
あるとかそういう現象なんだろうかw
416風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 00:19:08 ID:u6vVZtXb0
自分もそう思っていた…不思議だよなあ。
いや、*9に萌えた結果なので、流れは別にいいんだけど。
エロかったです、GJ
417風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 11:55:13 ID:BcyHJTQkO
それもこのスレのおもしろい所でもあるかもね
GJでした!
418風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 11:58:30 ID:jUx6mUE/0
どうぞ
419風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 12:01:26 ID:mAgLevgV0
わんこ攻めとへたれ受け
420風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 15:43:48 ID:ZYtxyAGX0
後輩の園田はわかりやすい奴だ。
いつも好奇心に瞳を煌めかせ、楽しいこと嬉しいことを見つけるとぱっと顔が輝く。
理不尽なことを見れば真剣に怒る。
他人が困っていれば共ににおろおろし、人の悲しみに一緒になって涙を流す。
何かに落ち込むことがあればショボンと項垂れるが、
前向き思考で立ち直りが早く、すぐにまたにこにこと顔を輝かせる。
俺に何故か懐いていて、先輩先輩とまるで子犬がじゃれつくように俺にまとわりつく。
そんな園田を俺は煩いと思うよりむしろ可愛く感じていた。
楽しげに笑うその姿が傍にいないとなんとなく寂しく感じるようになっていた。
だから、
「萩野先輩、俺、先輩のことが好きなんです!俺の恋人になってください!」
真っ赤な顔で真剣にこちらを見つめる園田に、
「お、おう」
つい、肯いてしまったのだ。
もちろんその言葉に嘘はなかった。
一緒にいて楽しい。
くるくると変わるその表情が微笑ましい。
笑顔が愛おしい。
思い出せば口許が緩む。
俺も、園田に恋をしている。
それは確かだ。
だが―――。
421風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 15:44:26 ID:ZYtxyAGX0
「先輩、こうして先輩の部屋に泊まれるなんて、俺、すっごく嬉しいです!」
「お、おう」
にこにこと笑顔全開の園田に俺は曖昧な笑みを返した。
心の準備がまだできていなかったのだ。
――俺に、男が抱けるだろうか…。
確かに園田は可愛い。可愛い、が――。
「先輩…」
気がつくと園田の顔が目の前にあった。
寄せられる顔に自然と瞼が落ち、唇が重なった。
互いの背に手を回して抱き締め合い、やがてその手が違いの身体をまさぐりだす。
肌や筋肉を指で辿り、服を脱ぎ、脱がせながら、互いの呼気が熱く混じる。
上気した肌が触れ合い互いの体温が伝わる。
身体の中心に熱が灯る。
――これならなんとかいけそうだ。
そう思った瞬間――、
「ひゃっっ」
園田の指がとんでもないところに触れてきて、思わず変な声が出た。
「そ、園田?」
「大丈夫です、先輩。俺、しっかりやり方調べてきましたから」
「…って、お前…つか、ちょっと待て!」
「先輩、好きです」
見開いた瞳に映ったのは、園田の笑顔。
大好きです、とでかでかと顔に書いてあるような笑顔。
そして、いつもより、熱を帯びた強い眼差し。
雄の瞳。
――こいつって、こんな男っぽい顔してたっけ?
そんなことを思いながら、俺は押し倒されていった。
422風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 17:53:19 ID:g2BrC0Cn0
きゃーー!!違う覚悟が必要だったのね!!!ww
GJ!ガッツリ萌えました〜vv わんこ園田カワイイよ〜vv
423風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 17:59:15 ID:/mPvjv6I0
これはいいわんこ攻めとへたれ受け!!!!!!!!!!!!
へたれが頑張って攻めになり、へたれ卒業しようと思ってた矢先なのに…
しかしへたれだから軽く押し倒されるところがまた良い!!!
424風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 18:03:21 ID:BcyHJTQkO
自分の中でへたれ受けという新しい扉が開いた
GJでした!
425風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 20:44:52 ID:r7wh91hc0
あれ?お題ではへたれは受けじゃ…
と思ってたらまさかの展開!
萌えた!GJ!
426風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 21:15:38 ID:oh4XoyE90
これはやばいものすごく萌えた
園田も先輩も可愛すぎる
427風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 22:49:43 ID:F51DkXBdO
へたれ受けって今までピンとこなかったけどこれは好きだ
良い萌えをいただきました!GJ!
428風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 23:02:09 ID:zFGtfWQv0
お次は
429風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 23:10:10 ID:yY/Esv+g0
いつも貧乏くじを引く人
430風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 23:48:27 ID:gMoyESlY0
いつも欲しいものは手に入らない。

サンタクロースに1000ピースのジグソーパズルを頼んだときは当時の最新ゲーム機が送られてきた。
小学校の時に好きだった大人しめの女の子に告白しようとしたら、その前にクラスで一番人気の女の子に告白された。
商店街の福引で3等のカップめん3ダースを狙ったときは特賞のハワイ旅行が当たった。
就職活動で第一志望の中小企業からお祈りメールを貰い、記念で受けた誰もが知ってる大企業から内定を貰った。

人からは贅沢だとか勝ち組だと言われるが、本当に欲しいものが手に入らなければ意味がない。
どんなに周りが羨んでも、自分にとってはただの貧乏くじ。
楽しくないゲームよりも、好きでもない女の子よりも、行きもしない旅行よりも、興味のない職よりも、自分が望むことが欲しいのに。

いつからか、何も欲しがらなくなった。
欲しいと思えば絶対に手に入らない。はるか遠くに行ってしまう。
手元に残るのは何の役にも立たないものばかり。
例え他人には価値のある宝石に見えても、自分にとってはただの石ころに過ぎない。

自分の宝に手を伸ばしてはいけない。

これが俺のルール。
431風と木の名無しさん:2009/05/18(月) 23:50:10 ID:gMoyESlY0
それなのに、今の俺の宝には手がある。
今までの宝は逃げていくための足しか持っていなかったのに、今回はとても厄介だ。

気まぐれにこちらに手を伸ばしては、俺に手を出させようとする。
きっと俺が手を伸ばしたら笑いながら走っていくんだ。
俺が価値を見出せないものを代わりに置いて。

自分の目隠しをし、耳栓をし、手足を縛る。宝の存在に気づかないように。

「ねえ、こっち見ろよ」
「気づいてるんでしょ?」
「俺はこんなにもお前が好きなのに」
「なんでお前は逃げるの?」
「一緒にいたいんだ、お前と」

ほら、宝が話しかけてくる。返事をしたらおしまい。
俺の手からするりと抜けて、他に行く。
俺には何も見えない、何も聞こえない、何も触れられない。

貧乏くじを引かないただ一つの方法は、何も手にしないこと。
432風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 01:50:56 ID:QFG6ZwQhO
こんな風に色々諦めてる主人公好きだ!
幸せになるまでの過程が萌え
受けでも攻めでもおいしいです
433風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 02:31:50 ID:unopynPa0
良いなぁ
前後の話とか攻め受けの関係だとか妄想してしまう
434風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 06:27:25 ID:BNU8KrhX0
萌えた!!
こういうの大好きだ GJ!
435風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 07:31:50 ID:3/jBnD+kO
GJ!
これはいい前振り。こっからくっついて信じられるようになるまでが見たいです。
大好きだー
436風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 08:18:08 ID:tKnwgoFK0
なんかファウストっぽくてよいな
危うい駆け引き、好きだ
437風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 12:38:52 ID:J1NIiJqK0
40分クオリティって感じがするかも でも乙
まわし
438風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 12:44:27 ID:uzUfui8C0
マワシ
439風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 12:57:03 ID:IAQFMIDwO
性別受けっぽい×鬼畜攻めっぽい
440風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 12:57:29 ID:7pR4y0dZO
初恋×フェミニスト
441風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 13:15:15 ID:7pR4y0dZO
「なあ、昨日来た転校生、超可愛くね?」
「見た見た!2組の奴だろ?ありゃすぐに食われるな」

男子校の会話として正しいかはさておき、授業中であることを思い出させる。

「渡辺と佐々木、前に来てこの問題を解け」

見せしめを作れば他の生徒はうつむくだけ。私と目が合わないように、と。
不愉快だ。
チャイムと共に安堵の表情を見せる生徒たちに明日までの課題を告げ、退室した。
廊下には2組の生徒がたむろしている。

「秋山、次の授業の資料を取りに来い」
「氷月先生」
「すぐにだ」

他からの非難の声など聞こえない。クラスメイトに手を振る秋山を連れ、数学準備室に入る。

「先生ってばヤキモチ?」
「違う。これを運べ」
「わかりました。また放課後来るね」

言葉と共に口づけを一つ落とされる。
睨むとごめんね、と首を傾げながら謝ってきた。

この愛らしさに負け、いつもこいつのしたい様にさせてしまう。
自分の弱さに呆れながらも、あの言葉が聞きたくて。

「氷月、愛してるよ」

きっと今夜も抱かれてしまう。
442風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 13:21:25 ID:JuP+jFyF0
携帯からかぶりお疲れ様でした〜
秋山くんが可愛かったので好みでした
早いしGJ
443風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 15:52:36 ID:/4qoGlraO
なんだこのやり場のない萌えは!
受けっぽい年下攻めいいなー!リロミスなのに乙でした!
444風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 17:35:37 ID:FZvKhitu0
うおーGJ!
抱かれるのかよ!と突っ込むオチだがそこがいいw
短くまとまってるし、とにかくニマニマしてしまうな!GJでした!
445風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 19:32:47 ID:Q5+ZthUz0
先生受けGJ!
446風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 20:32:44 ID:unopynPa0
先生が泣かされるところをみてみたいw
447風と木の名無しさん:2009/05/20(水) 07:02:53 ID:yTjvoJNH0
先生カワイイじゃないか!GJ!
448風と木の名無しさん:2009/05/20(水) 07:18:44 ID:hEWuD948O
踏まれましょう
449風と木の名無しさん:2009/05/20(水) 07:24:04 ID:QNvGXyzHO
我は海の子
450風と木の名無しさん:2009/05/20(水) 23:11:32 ID:CrFIYmGmO
何も考えずただひたすらに車を走らせる。
もうすぐ日付が変わるというのにやけに明るい東京の街に嫌気がさす。
時々自分は何をやっているのだろう、と疑問に思うときがある。
若い頃の漠然としたでっかい夢とやらのために東京の大学に進学した。
気付けば無難な会社に就職し、無難に毎日を送っている。
目標もない。守るものもない。
そんな自分がたまらなくいやになっては、車に乗り込みなにかを探すかのように深夜の東京を走る。

二時間ほど走っただろうか。
うるさい程に明るく賑わっていた辺りは真っ暗になり、目の前には夜の海が広がっていた。
波の音。潮の香り。
ふるさとの小さな家を思い出す。
田舎では遊ぶ場所がなかったのと家が海に近かったせいで、毎日のように海で遊んでいた。
楽しかったことも、悲しかったことも、
子供時代を思い返すといつもそこには海がある。
冷たい夜の潮風が僅かのあいだ時間を戻す。
東京に来る前日の夜も俺は海に居たんだ。
幼稚園から高校までずっと一緒だった奴と。
あの海で一緒に遊び、一緒に怒られ、
一緒にあの海に育てられた奴と。
中学生のときに見つけた、海が一番綺麗に見える大きな岩に二人座って、
別れを惜しむ素振りなんてまったく見せず夢を語り合った。
この町が好きだから職人になってこの町の伝統とか良いところを広めたいんだ、という奴の立派な夢とは対照的に
東京行ってビッグになって、大金持ちになるからな、なんて曖昧で馬鹿げた夢を語った俺に
もしほんとに金持ちになったら俺が嫁に行ってやるよ、と笑った奴の顔が頭に浮かんだ瞬間
頬をつたう自分の涙に気付いた。
451風と木の名無しさん:2009/05/21(木) 07:59:49 ID:KmzCoDpuO
なるほど。なるほど。
ストレートな解釈で好感が持てます。

東京から二時間ってどこでしょうね。大洗?犬吠埼?
夜の海に近付けるんだからやっぱ浜かな?
452風と木の名無しさん:2009/05/21(木) 23:52:57 ID:fxQHQpf10
昔を思い出すって切ないよねまわし
453風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 00:20:42 ID:Wv9eepdc0
今からでも金持ちになるんだ!頑張れ!
454風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 01:30:24 ID:IiZ67hEnO
功なり名遂げて晴海で待ってれば
大漁旗掲げた嫁が自分の船で迎えに来てくれるよ!

あれ?漁船がつけるのって築地だっけ?
455風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 14:28:39 ID:yzsywtA40
つまり「やっぱり俺が嫁になるよ!」
456風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 15:52:47 ID:3zRP1JhG0
ごめんなさい。
相手の人は漁に行って死んでしまったんだ、
だから涙してるんだと思ってた自分乙。
457風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 19:02:34 ID:ZGxuu6KNO
好きなように解釈したらいいじゃないか
それはそうと、そろそろ踏み台の季節ですね
458風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 19:03:27 ID:3hNoJa+dO
踏み台入り用ですか?
459風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 19:06:53 ID:xzJ8Nj+a0
携帯が水浸し!
4601:2009/05/22(金) 21:17:18 ID:F8ami5ab0
公園の大きな噴水の縁で、俺はかがみこんだまま凍りついた。
胸ポケットから滑り落ちた携帯が、浅い水盤の底で揺らめいている。
袖が濡れるのも構わず、慌てて水の中に手を突っ込んで助け上げた携帯は、
完全にお亡くなりになっていた。

あいつと喧嘩をして、携帯だけを引っ掴んで飛び出した。一刻も早くあいつ
から離れたくて、上着も鞄も置いて、靴のかかとを踏んだまま走った。
むかついて、悲しくなって、あいつとよく昼休みを一緒に過ごした公園に
電車に乗って来て、噴水の縁石に座った。そこまでは良かったんだ。
何の気なしに水面を覗き込んだのが間違いで、いつもは着ているジャケットの
中で大人しくしている携帯は、初めて入れられた胸ポケットからぽちゃんと
水中にダイブしやがった。

踏んだり蹴ったりだ。
俺はため息をついた。
頭も冷えたし帰るかとピッピと携帯の水を切りながら立ち上がった俺は、
そこで初めて事の重大さに気づいた。
4611:2009/05/22(金) 21:17:43 ID:F8ami5ab0
「あ!モバイルSuica!Edy...WAON...あああああ!!!」
現金とカード類の入っている財布は鞄の中だ。
交通系カード機能とありとあらゆる電子マネーアプリを突っ込んだ俺の
携帯はむしろメイン財布とも呼ぶべきもので、関東近郊では店さえ選べ
ば不自由なく過ごせる。
だからこそ携帯だけを持ってこんなところまで来れたわけだが....
慌ててポケットを探る。ハンカチ以外入っていない。
わずかな期待をもって周囲に目をやると、噴水の中にコインが数枚。
ここはトレビの泉じゃねえぞと思いつつも、非常事態なのですみませんと
片手を立てて誰かに言い訳して電車賃には足りない数枚のそれを拾った。
これで誰かに電話して、金を貸してもらって...って、その誰かの携帯番号
は携帯のアドレス帳の中じゃねえか!
実家の電話番号は...って実家遠すぎるし!自分の携帯番号は覚えてるけど
意味ないし!
後は....

「くっぱにごー、おーいいな」
「なんだそりゃ?」
「オレの携帯番号。こういう風に自分の携帯番号を書類に書くこと多い
から、語呂合わせで覚えてんだ」

レンタルビデオの入会書類を書きながら、自慢げにそう言ったアイツの
能天気な顔を思い出す。

ああ、しょうがない。
しょうがないよな、アイツの電話番号しか思い出せないんだから。

俺は公衆電話を探すために歩き始めた。
462風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 21:43:49 ID:YQqcDJUMO
携帯水没からここまで萌えが生み出せるとは…!
見え隠れするツンデレ要素に萌えに萌えた!GJ!
463風と木の名無しさん:2009/05/22(金) 22:51:22 ID:bmvGMT8vO
上手い!今だからこそ書けるって感じだ。gj
464風と木の名無しさん:2009/05/23(土) 00:29:14 ID:SVT6TB/k0
くっぱに…カワイイ!! しかし、すごいゴロだなww
465風と木の名無しさん:2009/05/23(土) 18:24:51 ID:f6kp5rodO
うまい!すごい!萌える!
その後のやりとりを想像してなお萌える!GJGJ!
466風と木の名無しさん:2009/05/24(日) 09:44:53 ID:GaThh4mkO
上手く処理してるから気付かなかったけど難しいお題だったな
乙でした!
467風と木の名無しさん:2009/05/24(日) 13:08:20 ID:JcVO/W9n0
そろそろまわすぜ!
468風と木の名無しさん:2009/05/24(日) 13:50:32 ID:/wSGwtaW0
踏み台になろう!!
469風と木の名無しさん:2009/05/24(日) 13:52:56 ID:kHtynU4qO
文房具
470風と木の名無しさん:2009/05/24(日) 13:53:01 ID:t+02HQEY0
青白きインテリ×がさつなエロ親父
471風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 00:35:11 ID:28sWsjZN0
「ねぇ、緑鉛筆さん。緑鉛筆さんは時々不安になったりしませんか?
 僕たち鉛筆はいったいいつまで皆さんに使っていただけるんでしょうか、って」
「あ?何くだらねー心配してんだよ、えび茶鉛筆。
 んなもん決まってんじゃねーか。人が物を書き続ける限り、ずっと、永遠に、だよ」
「そう思いますか?でも、今はほとんどの方がパソコンをお使いになるし、
 手書きの場合だってシャープペンさんやボールペンさんの人気が高いですし」
「ったく、エリートさんてのはなんでこうつまらないことでくよくよ悩むかねぇ。
 あのな、お前さん、お前さん一本がいくらするか知ってるか、なぁ?
 100円玉一個じゃ足んねーんだぜ?タイ焼き一匹より高価なの。わかるか?
 そんだけの値段払ってまでお前のこと使いたいって人達がいるってことなんだぜ?」
「そう、ですよね。僕にそれだけの価値を見出してくれてる方々がいらっしゃるってことですよね」
「俺だってな、そりゃあ、値段はお前の半分以下だけどよ、
 こんな俺でも”鉛筆といえばやっぱり緑のアレ”なんていってくれる人達もけっこういるしな。
 まあ、確かにシャープペンは便利だし人気も高いよ。
 でも、鉛筆が一番書きやすいとか、マークシートには鉛筆が最適とか、自分で削るのが楽しいとか、
 俺達を気に入ってくれてる人達もまだまだ沢山いるんだよな。だからさ、俺達も弱気になんねーで、
 やっぱり鉛筆が好きって声に応えられるよう、頑張っていこうぜ?」
472風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 00:35:43 ID:28sWsjZN0
「そうですね。はい、頑張ります。
 …あの、いつも励ましてくださってありがとうございます」
「おう、人を元気づけるのは得意だからな。だてに長生きはしてねーぜ」
「ねぇ、緑鉛筆さん」
「ん、なんだ?」
「あのね、僕…これからも、ずっと…貴方と一緒にいたいです」
「……んなこと真顔でいうなって」
「……すみません」
「いや、別に怒ったわけじゃねーから。……俺もだよ。俺も、お前とずっと一緒にいたい」
「本当ですか?」
「ああ。ちびて使えなくなるまで、ずっと一緒にいれるといいな」
「はい」
「んな嬉しそうな顔されるとこっちが照れる。……もう寝ようぜ?ほら、もう少しこっち寄れよ」
「はい。…おやすみなさい」
「ああ、おやすみ…」
473風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 00:40:13 ID:sTm7dYhS0
いいね、二本の口調に萌えた!GJ!
474風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 00:56:47 ID:elTRkHigO
ほろりと来ました。そうだよね、一緒がいいよね。

いつも買ってるけど
自分用に海老茶さん(婚約指輪してる)、
家族に緑さんで離ればなれ。

今度からみーんな一緒にしたげよと思います。
こんないい子たち二度と粗末にできません。

おやすみなさい。
475風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 04:38:03 ID:JJT3v8lsO
日付変わってるから仕方ないけど本当に>>470さんなんだよね?
ちゃんと名前とか本文に「ID変わってるけど470です」ってわかるようにして
476風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 07:29:47 ID:0g9nakOs0
鉛筆はいいよー
資格試験とかのときは鉛筆持ってくな
天神様で貰ったやつ
477風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 10:45:08 ID:555BERWvO
踏み逃げになっちゃうかなと思ってたので、かわいいのが来て満足。GJ
478風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 10:54:25 ID:svaZiAptO
ではあなたに譲りましょう
479風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 11:16:47 ID:8ha583BbO
ジャージ貸して
480風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 12:10:57 ID:Rhl28c8NO
「なあ貸してったらかーしーてー」
背中の一部を掴みぐいぐい引っ張られる。やめろ、伸びる伸びる。と言いたいがももう伸びてしまっているから諦めて、自分を抱きしめるように腕を回した。今日こそは死守する。絶対に。
「やだ寒い」
「お前デカいんだから我慢しろよ」
なんつー理由だ。オレが身長だけ無駄にあるひょろひょろの痩せっぽっちで「まじでもやしだな」なんて言ってガラスのハートを傷つけたのはお前なのに。こういう時だけデカいからなんて。

「デカいけど…デカけりゃ丈夫ってわけじゃないし」
「いーから!風邪引く!」
あーもう。なんで怒られてんのオレ。このジャージオレのですよね?
仕方なくオレは言われるままにジャージを脱いで差し出した。にんまり笑って羽織ると一番上までジッパーを引き上げた。あったけーとしあわせそうな顔で笑う。

「サンキュー」
「なんか奢れよ」
「チロルでいい?」
「…」
「うそうそ、帰りファミレス行こうぜ」
オレに寄りかかってケラケラ笑う。コイツ、オレをいじめるのが相当たのしいらしい。

「ったく…武田にでも借りればいいのに」
そもそも、隣のクラスから借りればオレもこいつも幸せに体育に望めるはずなのだ。つーか、自分のを持ってこい。毎回毎回忘れやがって。サイズだってブカブカだしオレからぶんどるのが楽しいだけだろう。

「バカだなーお前のがいいんだよ」
ケラケラ笑ったまま、とんでもないことを言うからオレは固まってしまった。
「一回着てるからあったけーし、なんかいい匂いすんの」
洗剤かな?と言いながら首のところに顔をうずめクンクン鼻を鳴らした。
え?な、何言ってんだこいつ。何かわからないけどすげー恥ずかしいんですけど。

「あーっ!?やっべ、ビブス忘れてた!」
先いってて!と言い残すと、走って教室へ戻ってしまった。残されたオレは、うーんと唸る。そして考えた。

これから梅雨がやってくる。これは、もう一着買うべきなのか。
481風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 22:21:05 ID:elTRkHigO
学ジャーって洗う?
びちょびちょだろうがカビが生えようが着倒すのが男子高生の心意気だぜ!
あ、もしかして貸すため?臭いからって他のヤツに行かれたら悲しいもんね。
まさかの百合とか。
482風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 22:38:16 ID:e+XeOxGlO
洗わないとかなり匂わないか?

男子中高生らしいやりとりに和み萌えた!
体育以外でも文房具とかいちいち借りに行ってたら可愛いw
青春いいよGJ!
483風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 00:07:28 ID:pHe3HD4s0
ひょろい彼の困惑顔が目に見えるよう。
可愛かったです。GJ!
484風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 01:35:52 ID:Rw39rITE0
うわあああかわいい!!!
ちょっと天然入った「オレ」も無邪気な「お前」も二人ともかわいいよGJでした!
485風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 19:29:11 ID:gLnTILZM0
ビブスってなに?
486風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 19:39:53 ID:2YrXtgep0
ゼッケン
487風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 20:18:10 ID:/Xr5Gie90
爽やかで可愛らしい2人だーー!!!GJ!!
488風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 21:06:17 ID:42lmUFMTO
お次は?!
489風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 21:09:41 ID:RUTZNmQ60
それは僕のペンだよ!
490風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 22:27:40 ID:YQyUMMAk0
「ペンは剣よりも強しってね」
 もう何百回聞いたか知れない。
 やっとさっき原稿が上がったといって、三か月連絡一本よこさなかったことを悪びれた様子もなく、恋人は夜中ウイスキーを片手に家にやってきた。
 こっちの都合はおかまいなし。
 とにもかくにも平日の夜中だ。明日仕事だからといって聞くわけもなく、一人で酒を飲みだした恋人は早々に出来上がっているようだった。
「ああ、福沢諭吉だろ」
「なんだ、知ってるのか」
 知ってるもなにも、酔うと毎回言ってるだろ。

 文筆家としては確かにちょっと名は知られているかもしれないが、恋人にするにはプライドが高くワガママで疲れる男だ。
 奥にある可愛げに気づかなければ、ただの嫌なやつで終わってしまうタイプだ。
 眠い目をこすっていると、「ちゃんと話を聞け」と怒られた。
「はいはい、聞いてる聞いてる」
「聞いてない! 大体君は恋人がこんな遅くに会いにきているっていうのに、愛が足りないんじゃないか」
 愛。愛ねえ。
 とりあえず恋人を引き寄せて、耳に唇を寄せてみる。
「これで満足?」
「そういうことじゃない!」
 これだから君には知性が足りないだの文学がどうだのとわめく恋人を抱きしめると、シャンプーの匂いがした。
「俺に会うのに風呂入ってきたの?」
「ち、ちが…っ」
「違わないでしょ。……ベッドに行こう」
「僕は話をっ! しにきた…んだ…っ」
 髪に唇をはわせると肌がやわらかくなっていくのがわかる。
 それでも精一杯抵抗しようとする恋人を組み敷くと、泣きそうな顔で恋人は「話を聞いてくれ」と訴えた。
「なに」
「……君は僕のペンだ」
 それを言いたくて、たまらなくなって来たんだ。
 夜中に悪かった、と恋人は腕の中でうつむいた。
491風と木の名無しさん:2009/05/26(火) 22:34:58 ID:4/fTd5VO0
色っぽいなあ。同じようなお題だったので、どうなるかと思っていたのに予想外。
GJ
492風と木の名無しさん:2009/05/27(水) 00:54:27 ID:dTZ5TEnc0
可愛らしい文筆家だなぁ。GJ!
493風と木の名無しさん:2009/05/27(水) 12:30:58 ID:VCetZhBbO
文章に色気があるな
こういう関係好きだ、GJ!
494風と木の名無しさん:2009/05/27(水) 19:04:03 ID:ATCiSTYw0
はわわわ…ドキドキしたよ…!vv
思わず下ネタに走ってしまいそうな自分を自重…
(ex.俺のペンで愛してあげようか…)
495風と木の名無しさん:2009/05/28(木) 16:59:05 ID:SoyH2ApLO
じんわりエロいいなー!
GJ!
496風と木の名無しさん:2009/05/29(金) 00:45:55 ID:7qpAQAdg0
文筆家が可愛いなあ
偉そうな振る舞いでもこういう感じの受けはいいね
497風と木の名無しさん:2009/05/29(金) 00:57:21 ID:MrUf76f10
いやなやつなのにかわいい!ふしぎ!
落ち着いてて大人のやおいな印象だ、GJ!
498風と木の名無しさん:2009/05/29(金) 00:59:26 ID:zD8IhLLs0
攻め=ペンで反撃スレが思い浮かんだ自分自重orz
GJですた
499風と木の名無しさん:2009/05/29(金) 01:00:51 ID:tJ4GMUKYO
次男
500風と木の名無しさん:2009/05/30(土) 00:33:24 ID:B6TJgy70O
あいつは本当に気に食わない奴だ。
媚び上手甘え上手で先輩たちに可愛がられいつもおいしい所ばっかり持っていきやがる。
今年この陸上部に入部した一年生はあいつと俺の二人だけ。
俺は夏の新人戦に向けてがむしゃらに努力を重ねてきた。
それとは対照的にあいつは努力のかけらも見せずに要領良く生きている。
あいつと倉庫の掃除をしているときに、可愛がられる奴はいいよな、などと皮肉を言ったこともあった。
「俺、次男だから。兄ちゃんいるから甘えたりすんの得意なんだ」
そう言ってへらへらと笑ったあいつが可愛がられる理由がなんとなく分かった気がして、俺にはそれがとても悔しかった。
それでも努力を重ねれば、こいつより、誰よりも頑張れば、誰かが俺を認めてくれる気がした。
だからこの新人戦で一回でも勝って、今までの努力を証明する。
そう思っていた。
遠くに誰かの勝利を祝う歓声を聞きながら、じんわりと視界が滲むのを感じる。
「顔、洗いに行ってきます」
それだけ震える声で伝え、ふらふらと水道に向かう。
悔しい。悔しい。悔しい。
あんなに努力したのに。誰にも負けないくらい頑張ったのに。
努力して、勝って、俺も認めてもらいたかったのに。

「さっきのお前の対戦相手、中学の時県大会で優勝した奴だって」
聞き慣れた声がした。今一番会いたくない奴。
「ま、負けには変わりないけど」
本当に嫌な奴だ。自分より強い奴にばっかり媚びて、俺なんかには。
「お前、初心者から初めてまだ半年もたってないじゃん。
お前いつもすげー頑張ってるからさ、次の試合には絶対もっと強くなるよ」
意味が分からない。なんで俺は抱き締められているのか。
なんで頭を撫でられているのか。
「大丈夫。俺が保障するから。な?」
なんで俺はこんなに安心してしまうのか。
「俺、次男だから。弟いるから甘えられたりすんの得意なんだ」
へらへらと笑うあいつが憎たらしくて、あいつの白いシャツを涙と鼻水でぐちゃぐちゃにしてやった。
501風と木の名無しさん:2009/05/30(土) 12:10:10 ID:BYDLsTUmO
>>500
GJ!!!!こういう関係好きだ
502風と木の名無しさん:2009/05/30(土) 14:42:13 ID:P7zSHfCN0
GJGJ!ちゃっかりと包容力を持ち合わせた次男素敵すぎです!
503風と木の名無しさん:2009/05/30(土) 15:54:27 ID:M9Kga1zkO
兄弟の真ん中は攻め受け自在か!いいね!GJ!GJ!GJ!
504風と木の名無しさん:2009/05/30(土) 15:57:07 ID:fbN/1W4o0
GJ!!
しかしダソゴの兄弟を思い浮かべてしまったから反省してる
505風と木の名無しさん:2009/05/31(日) 15:14:35 ID:u2d/zYVGO
自分も真っ先に浮かんだのはダソゴブラザーズだったw
GJでした!
506風と木の名無しさん:2009/05/31(日) 17:33:16 ID:I0wOwhkL0
まとめにも来てた。いろいろアプローチがあって良いね。GJ
507風と木の名無しさん:2009/05/31(日) 20:43:32 ID:zq1405Ao0
まとめも両方萌えた!
次男かわいいよ次男
508風と木の名無しさん:2009/05/31(日) 21:06:59 ID:koE/3vc9O
一思いにどうぞ
509風と木の名無しさん:2009/05/31(日) 21:09:39 ID:pzpqeSnE0
頭のいいへたれ
510風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 17:39:44 ID:iXu9sx52P
テスト週間明け初の授業。
俺の手には返ってきた数学のテスト用紙が収まっていた。
(58点・・・まあまあか。)
黒板にでかでかと書き示されているクラス平均点は67点、学年平均点は60点。
特に悔しがるほどの点差でもないだろう、とテスト用紙を机の中へと押し込んだ。
見直しもする気になれず、ぼんやりと周りを見ていると赤点をネタにしている奴や人の点数を聞きまわる奴がいる中、
ある一人の人物に俺の目線はぴたりと留まった。

そいつは不機嫌そうに眉を顰め、口をへの字に結んでいた。目線の先にはテスト用紙。
せっかく俺好みな綺麗な顔してるのに勿体無い。
他の奴ならああ、点数が悪かったんだろう。ドンマイ。程度にしか思わなかっただろうがこいつの場合そうは思えない。
何故ならそいつは定期テストのたびに発表される成績上位者のトップに居座り続けていて、
ありがたくはないがクラス平均を上げる要因となっているやつだからだ。
そういった理由と俺の好みのせいで気にはなるが、そんな立ち入った事を尋ねるほどそいつと俺は交流を持っていない。
どうしようかと少し悩んだが、どうせ何もすることもない。
ついでに正直お近づきになりたいと思っていた俺はそいつのもとへ近寄っていった。

近づいてみると、いかにこいつが不機嫌かが空気を通じひしひしと感じられる。
少し引き返そうかという気にもなったが、ここまで来て声をかけないというのもあれだ。思い切って声をかけた。
「どうかしたのか。」
「・・・君か。」
不機嫌な雰囲気に妨げられて届かないかと不安だったが、どうやら俺の声はちゃんと届いたらしい。
テスト用紙から目線を上げ、眼鏡越しに合ったそいつの瞳からも不機嫌オーラが駄々漏れしている。
「大丈夫か?目、死んでんけど。」
「別に、大丈夫。」
いやいやいや、嘘つけよ。
その態度に多少行儀が悪いと思いながらも、そいつの手元のテスト用紙へと視線を滑らせた。
511風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 17:41:34 ID:iXu9sx52P
・・・心配して損した。用紙の右上、赤ペンで堂々と書かれた数字は98点。俺と40点も差がある。
「不躾だな。」
俺の視線に気づいたのか、独り言のように呟かれたそいつの言葉に俺は反撃のように言い返した。
「そんな不機嫌そうだからどんなひどい点数かと思ったら98点て・・・。頭いいやつの思考は理解できねえな。」
「・・・違う。」
「・・・別に『俺、頭良くないよ』的な謙遜とかいらないけど。」
「馬鹿か、そうじゃない。」
言いにくそうに俺から目線を外し、再びテスト用紙を見つめたそいつを俺は辛抱強く待つ。
ほんの少し、そいつが握ったせいでできた用紙の端の皺の12本目まで数えたとき、
「・・・違うんだ。」
「だから何が。」
「俺は本当は100点のはずなんだよ。」
俺は用紙に書かれた98点の字を見直し、そしてそいつの横顔を見た。
「・・・俺、98点でも立派だと思うぜ?」
512風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 17:42:41 ID:iXu9sx52P
「べ、別に負け惜しみとかじゃない!そんな目で見るな!」
傷つけないようにと心遣いあふれる俺の言葉に、そいつの頬がほんのり赤くなる。
「ここ!問い7の(1)の解法は先生の説明したやつだけじゃなくて俺の書いたやつでもあってるはずなんだ!」
指差された先、見ると見覚えのない公式が綺麗な字で書かれていた。
「先生の採点ミスだ。これも正解のはずだから本当なら俺は100点満点のはずなんだ。」
わかったか、というように今度は挑むような目で俺を見つめてくる。
その意気を先生に向けてこいよ、と思う反面、その目線に思わずぞくっとしてしまう。
いかん、クラスメイトに欲情してしまうとは。
邪念を振り払うように口を開いた。
「じゃあ、採点ミスだって申し出ればいいじゃないか。」
するとせっかく治まりかけていた頬のほてりが先程よりも増してぶり返したようで、
ついでに耳まで真っ赤にして「それは、」とそいつは言った。
「恥ずかしいし、かっこわるいじゃんか・・・。」
さきほどの態度とは打って変わってぼそりと一言。
俺の反応から逃げるように伏せられた顔と眼鏡のせいでそいつがどんな表情をしたかわからない。
(なんだ、その理由は!)
2点のためにあんなに悔しがっていたというのに、そんな馬鹿らしい理由で諦めるのか!
俺は自然に浮かんでくるニヤニヤ笑みを我慢する事が出来ず、思わず口元を手で覆う。
「このへタレが。」

これが俺の片思いの始まりだった。
それから俺の水面下の努力は続き、数ヵ月後無事結ばれる事となった。
そしてこいつのこのヘタレっぷりは学校生活のみでなく、ベッドの中で思う存分発揮される事となる。
513風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 19:36:02 ID:e4KO9tv0O
非常に好みのCPでした!
萌えをありがとう…GJです!
514風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 19:44:16 ID:tp3BNDVF0
意地っ張りなヘタレ大好物ですGJ!!!!!!
515風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 21:03:29 ID:fhYKfVQI0
ベッドの中で発揮されるヘタレっぷりをあれやこれやと妄想してしまいました。
GJ!
516風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 22:14:23 ID:ojScXMnhO
余計な言葉はいらないよね。良かったです!
517風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 23:13:46 ID:Ae0PXKDbO
最後の一行kwsk…!
できる子なのにひとつ欠けてるのは萌えるな、GJ!
518風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 23:18:41 ID:KBdOdPRVO
踏んでけや
519風と木の名無しさん:2009/06/01(月) 23:26:34 ID:AH68/b2l0
ポケットティッシュ
5201/2:2009/06/02(火) 08:15:34 ID:7Fj7AmoD0
「何、ポケットティッシュなんて買ってんだよ。駅前でいくらでも配ってる
じゃないか」
「駅前で配ってるのは質が悪いんだよ。保湿ティッシュじゃなきゃダメなんだよ」
「貯金したいって言ってたのユタカじゃん。協力してくれなきゃ、金なんか溜まんないぞ」
「それはそうだけど、生活必需品ってのはあるんだよ」
「生活必需品はティッシュであって、保湿ティッシュじゃない」
「お前、今、全国2000万人の花粉症患者を敵に回したぞ!自分が花粉症じゃないから
って、人を思いやる気持ちを忘れやがって!」
「大体、なんで急に貯金なんだよ」
「...そりゃ、誰にも頼れないゲイカップルの老後に必要なのは金だから...」
「へ?」
「何?お前、俺と老後を過ごすこと、考えてなかったの?」
「...考えてなかった...」
「......何だよ、真剣だったのは俺だけか?」
「違う!違うんだ....オレは、いつまでも今日と同じような明日が来るもんだと思ってて...
老後って、そんな遠いこと、考えたこともなかった」
「俺は、しわくちゃのじいちゃんになってもケイスケと一緒にいたい。だから、必要な努力は
しておきたいんだ」
「...しょうがないな。協力してやるよっ。だから、今後ポケットティッシュ購入禁止な。買うなら
ポケットマネーでどうぞ」
「だから、生活必需品は削れないんだよ!」
5212/2:2009/06/02(火) 08:18:45 ID:7Fj7AmoD0
翌年の春
「ケイスケ、これ何?」
「保湿ティッシュです」
「保湿ティッシュは贅沢品じゃなかったっけ?」
「生活必需品だと思います。オレが間違ってました。ごめんなさい」
「自分が花粉症になって、やっと俺の気持ちがわかったわけね」
「はい。すみません。ごめんなさい」
「わかればいいんだよ。病院行ったか?」
「うん。薬もらった。...なあ、ユタカ」
「ん?」
「しわくちゃのじいちゃんになっても、花粉症って治らないのかな?」
「治らないだろうな」
「一生分の保湿ティッシュ代も貯めなきゃな」
「ガンガン働いて貯めような」
「うん」
522風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 08:20:44 ID:t43tisA00
おおお……イイ、これはイイ!
がんばれ二人とも!
523風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 09:55:23 ID:zURcD/fk0
後日談がいい!GJ
524風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 12:06:59 ID:tMLSTDJtO
おーこれは微笑ましいw
よくあのお題からここまで話膨らませれるなー
すごい萌えたよー!
525風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 18:40:26 ID:q59OsdOY0
萌えつつワロタw 自分も花粉症だから身に染みます
526風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 20:19:18 ID:NSpNMRYS0
鼻の下がガビガビになったら、逆にやっすいトイレットペーパーも使えるんだぜ、吸水性が良くて。
共白髪目指すの可愛いな、GJ!
527風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 20:22:16 ID:4FFw6rzy0
同じく、萌えつつワロタw
528風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 21:04:08 ID:tdNfry+sO
今日も踏まれる作業に入ります
529風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 21:07:57 ID:t43tisA00
文系世話焼き×理系ひきこもり
530風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 21:08:25 ID:6/4bR4kD0
離れ離れだった兄弟
531風と木の名無しさん:2009/06/02(火) 21:08:35 ID:/TubZaMXO
女好き×女嫌い(あるいは女嫌い×女好き)
5321/2:2009/06/03(水) 21:03:07 ID:R2Ck+5kt0
カーテンを思い切りシャッと開ける。
「……まぶしい」
かすかな抗議の声が万年床の中から聞こえてくる。布団の中でまぶしいもんか。
「昼なんだよ、起きろ」
この春大学生になったばかりの聡文が引きこもりだしたのは、3週間前からだ。
小中高と、一学年違うだけでずっと後からついてきた聡文は、大学までも同じ所についてきて、
何故かゴールデンウィーク明けから講義に出て来なくなった。
1年先輩で学部も違う俺が、こうして毎日面倒を見ている。
と言っても、コンビニで適当な食べ物を買って食べさせるぐらいだが。
親元を離れるにあたって、幼なじみとして、奴のお母さんにくれぐれも頼まれているのだ。

「もう、来ないで」
聡文は布団から顔も出さない。
「お前ね、俺が来なかったら飢え死にするぞ」
「コンビニくらい自分で行く」
「だからって、1人で生きていけるわけもないだろう」
もぞ、と聡文は身を起こした。一週間ぶりに顔を見た。
「1人で生きていく、だから帰って」
「馬鹿なことを」
笑い飛ばそうとして、思いがけず強く否定された。
「裕紀にいちゃんにはわからない」
うつむいたまま、それでも引きこもってから初めて自分から話し出した聡文は、
布団に隠って暑かったせいか真っ赤だ
「──生物は。遺伝資源を残すだけの運び屋に過ぎない」
「へ?」
5332/2:2009/06/03(水) 21:04:58 ID:R2Ck+5kt0
「俺という存在は、体の細胞生かす仕組みってだけなんだ、
 生物は連続する化学反応の連続だよ、
 個々の細胞が生きて、組織になって器官を形成し、歩いたり食べたり考えたりしてるけど、
 感情は神経伝達物質の結果にすぎず、細胞の生命活動はただの膜反応だ、
 だから……俺が生きていくのに、裕紀にいちゃんは関係ない。
 俺は俺の化学反応を最低限維持するから、もう来ないで」
「ちょ、ちょっと、何言ってるの?」
高校の生物で聞いたような事を淡々と並べる聡文に、頭がついていかない。
「……はは、青春じゃん?生きるって何って話なんだ?」
努めて明るく返そうとしたら、まるで聡文をからかうような調子になった。
「笑うなよ!出てけよ!」
今度こそ聡文は叫んだ、もう堪えられないというように。
「……裕紀にいちゃんは、大学に入っていろんな女の子とつきあってて……
 俺は……もう一生誰も好きにならずに生きていくから……!」

はっと思い当たったのは、ゴールデンウィーク前に無理矢理付き合わせた合コン。
初めての合コンということで、初心さが受けて聡文はモテモテだった。
思い出す、涙目の聡文。助けを求めるように俺を見た……
「だから、帰ってよ……もう来るな!
 裕紀兄ちゃんはそうやって結婚でも何でもすればいい!」
聡文は再び布団に潜り込む。合コンの時と違って、俺を拒むように。
フ、フ、と笑い声が聞こえた。いつの間にか笑っている俺の声だった。
「……お前誰に向かって口聞いてるんだよ、お前が、1人で生きていける訳ないでしょ」
嘲笑?……違う、俺は頭に来たのだ。
「人間何のために生きてるかって言や……愛だよ、愛」
つまり聡文は理系なのだ。ならこっちには文系の理屈がある。
「歴史も文化も芸術も、人間が愛憎の力で作り出してきたものだ、それが、生きる理由だよ」
無理矢理布団に潜り込む。抗う腕と足を絡めて封じ込める。
耳に吹き込んでやった。
「お前、考えすぎなんだよ……人は、愛するだけで生きていける生き物だ」
少しだけ、責任重大だな、と思った。
534風と木の名無しさん:2009/06/03(水) 21:11:37 ID:I+NLCXZcO
文系も理系もかわいいなーGJ!
535風と木の名無しさん:2009/06/03(水) 21:54:24 ID:gnLTb5yJ0
GJろ言わざるを得ない!よく3つを綺麗にまとめた!
536風と木の名無しさん:2009/06/03(水) 22:00:42 ID:RleAMEUaO
可愛いー!こんな話が描きたくてコソーリ考えてたけど、自分では上手く書けなかった…orz
ここの姐さん達の発想力と文章力は素晴らしいです。
537風と木の名無しさん:2009/06/03(水) 22:25:02 ID:eXQiRfUF0
>>530>>531も入れたのか
優しいな
>>529が*9とった意味が薄れたが
538風と木の名無しさん:2009/06/03(水) 22:42:59 ID:AehpAQ7XO
優しい0さんだとリロミスも悪くないなあ
三色パンのようなお得感
539風と木の名無しさん:2009/06/03(水) 22:50:46 ID:wGVEADri0
三人組
540風と木の名無しさん:2009/06/04(木) 23:24:14 ID:cL6ULb+iO
残念まわし
541風と木の名無しさん:2009/06/04(木) 23:53:49 ID:/FsxIkgM0
最近過疎ってるな、平和で良いけどまわし
住人って何人くらいいるんだろうな
書く人は5,6人くらい?
542風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 00:26:20 ID:yWceHWf50
あまり「書く人」「読む人」わけたくないなあ
SS書きでないと*0書いちゃいけないわけじゃないし
543風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 00:40:31 ID:fKX6V9sm0
>>542
ごめんよ、分けたつもりはないんだけどね。ひょっとすると住人数(ROM)=書く人数なわけでしょ?
自分も含めて、最近なら5,6人かなー、って思っただけさ。
まわしついでの雑だから深い意味はない。
雑ついでに、ルールが定着したようで何よりだなぁ。
544風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 00:59:38 ID:CMcR6V1w0
滅多に回さないけど、書けるお題ないかなーとROMってる人間もいるでよー
と言いつつ久しぶりに回す
545風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 01:11:45 ID:ZLWxC9I50
このスレって結構波があるのかな?
萌えを求めてまわし
546風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 01:26:02 ID:v0XqfWE8O
まったりいこうまわし
547風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 01:34:30 ID:qrojcGx40
萌え語りでもOKなんだから気楽に参加して欲しいなと思うまわし
548風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 01:37:54 ID:u2GnScd80
さあおもいっきり踏んでくれ!
549風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 01:53:33 ID:q1Q8LGEx0
へたれ関西弁×クーデレ
5501/3:2009/06/05(金) 18:11:41 ID:Luho5rJ50
「神部さん、いてはります? 大家さんから伝言頼まれましてん。開けてー」
 隣の部屋の黒田が今日も私の部屋を訪ねてくる。
 毎回毎回、くだらない用事をよく見つけてくるものだと感心する。
 無視をしようと思ったが、一向にあきらめる様子がない上、
インターフォンではなく、ドアを叩き始めたので、仕方なくドアを開けた。
「……どうも」
「おるんやったら、さっさと出てくれまへん? 疲れますやん」
「用件は簡潔にお願いします、黒田さん」
「いややわー。いつも簡潔やないみたいな言い方」
 簡潔だったことがあるみたいな言い方じゃないか。
「連絡は書面でお願いしますって、何度も申し上げていますけど」
「隣の部屋におるのに、なんでわざわざ紙切れに書かなあきまへんの」
「もう2分たってますよ。用件は」
「2日後に、火災報知器の点検やて」
「そうですか」
「部屋におってくださいゆーことですよ?」
「ええ? 平日に?」
「ダメなら部屋に入らしてて」
 潔癖な気が多少ある私は、自分の知らない人間が部屋に入るというのは、正直抵抗があった。
「わかりました。私の部屋は点検なしでいいです」
「ええー? そら、あかんわ」
「そうですね。黒田さん経由でお願いすることじゃないですね。自分で言います」
「神部さんとこが火事になったら、うちも一蓮托生ですやん」
「私はたばこも吸いませんし、このマンションはIHクッキングヒーターですし、
火事なんか起きません」
「静電気や摩擦熱で火事になるかもしれませんやん」
 アホか。
5512/3:2009/06/05(金) 18:13:12 ID:Luho5rJ50
「ガス漏れがあるかもしれませんやん」
「……火災報知器とガス警報器は違いますよ」
「ガスが爆発したら、どう責任とってくれますの」
「……さあ、どうやってとりましょうかね……」
 頭が痛くなってきた。
「神部さんは、相変わらず無責任やね」
「相変わらずって何ですか」
「転勤の事、教えてくれへんかったし」
「君に教える必要ないから」
 半年前まで私は大阪にいた。不覚ではあるが、こいつと私は肉体関係があった。
 私は東京に帰る事が決まっていたので、後腐れない関係でいられる相手を選んだつもりだった。
後腐れないどころか、見た目と違って、なんでこんなにこいつは女々しいんだ。
 嫌な予感がしたから、何も言わずに引っ越してきたというのに、
どこから調べたんだか、隣に引っ越してくるというのは、やり過ぎだと思うんだが。
「つきおうてたと思てたん、俺だけやったんかと思て、泣きましてん」
「勝手に泣いてればいいでしょう。今はただのお隣さんなんですから、さっさと部屋に帰って下さい」
「つれないわー」
「じゃあ、おやすみなさい」
 私は半ば強引にドアを閉めた。腕時計をみる。なんでこれだけの事で15分もたっているのだろう。
 だが、1分もしないうちに、またインターフォンが鳴った。
5523/3:2009/06/05(金) 18:13:57 ID:Luho5rJ50
「神部さあーん」
「うるさいな!」
「部屋に入れなくなってもーてん」
「はあ?」
「鍵が開かない」
 このマンションには、キーレス錠がついている。鍵を持たずに生活出来るのが売りだ。
キーレス錠は自分で暗証番号を設定する。
「暗証番号忘れたんですか? 覚えやすいのにしておけばいいのに」
「ごめんなー。ド忘れしてもーて。で、いつやったっけ」
「はあ?」
「神部さんの誕生日」
「……」
 顔が赤くなるのが自分でもわかる。

 目の前の男のにやにや顔に、ああ、腹が立つ!!
553風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 18:58:41 ID:EfpNYlp1P
最後の関西弁の台詞萌え!GJ!
554風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 20:54:18 ID:TddeurAK0
二人とも可愛い可愛い…!
私もにやにや顔で読みました
激しく萌えました GJ!
555風と木の名無しさん:2009/06/05(金) 22:02:07 ID:v0XqfWE8O
これはいいクーデレ!
GJ!GJ!
556風と木の名無しさん:2009/06/06(土) 00:20:37 ID:IVkMemrH0
かわいい!2人ともかわいすぎる!
個人的にクー:デレの比率が好み過ぎる!
力の限りGJ!
557風と木の名無しさん:2009/06/06(土) 03:15:23 ID:XA+iUds4O
関西弁が変すぎる
558風と木の名無しさん:2009/06/06(土) 03:20:45 ID:wVC9esEmO
じゃあ是非完璧な関西弁に翻訳しなおしてくれ
559風と木の名無しさん:2009/06/06(土) 03:41:30 ID:/EVEiNOY0
堅物優等生×不真面目チャラ男
560風と木の名無しさん:2009/06/06(土) 21:07:33 ID:6SL8QxRLO
「斉藤君。こんなところにいたのか」
「げ……」
「げ、じゃない。また音楽の授業をサボっただろ」
「あー、ほら。午後って眠くなんじゃん」
「音楽と言えど大切な授業だ。ちゃんと受けないといけない」
「頭かったいなー。だいたい委員長には関係ないでしょ」
「毎回先生にプリントを持っていけと言われるのは僕だ。関係なくない」
「そんなのいちいち渡してくれなくていいよ。委員長も大変でしょ」
「ダメだ。プリントには大切な連絡が書いてある。ほら、次回は歌のテストだ」
「そんなのなおさら出ねーよ」
「……斉藤君。少し気付いたんだが」
「なにー?」
「基本的に君がサボる授業は音楽が中心だ」
「あー?だってめんどくせーじゃん」
「次回は歌のテストだと言ったらなおさら授業に出たくないと言った」
「……だから何だよ」
「君は歌が苦手なんじゃないか?」
「……!」
「やっぱりか。いくら音痴だからと言って音楽の授業をサボるのはよくない」
「う、うるせぇ!音痴って言うな!」
「歌のテストまであと一週間ある。今日の放課後から練習すればまだ間に合う」
「何をいきなり……」
「練習に付き合うと言っている。僕は小さい頃に声楽を習っていたし、それなりにはアドバイスできるはずだ」
「な、お前は俺みたいな奴が嫌いなんじやねーの?なんでそこまですんだよ」
「さっきうろたえた君を見て不本意にも可愛らしいと思ってしまってね」
「可愛……!」
「ほら、可愛い。じゃあ、放課後音楽室で待っているよ」
561風と木の名無しさん:2009/06/06(土) 22:25:42 ID:DCXp1DihO
>>560
一生懸命反論するのに主導権を握れない受けに萌え
今後の展開にwktkを隠せない…GJです!
562風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 01:18:14 ID:qG5uPUsd0
続きが楽しみですね!GJ
563風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 11:12:24 ID:SPh5jmfS0
スマートに攻めちゃう優等生萌え!!
音楽室行っちゃうんですよね??GJ!!
564風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 17:18:40 ID:cgayE+7aO
音痴なのばれるのが恥ずかしくてさぼってるとか可愛すぎです!
GJです
565風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 21:06:41 ID:SQJc6Wh5O
音痴って言うな!に萌え尽きたw
GJ!
566風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 21:58:24 ID:cB8EgYhy0
いいね
GJ
567風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 22:35:02 ID:snHBK6FYO
音痴を気にするチャラ男って可愛いなあw
568風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 22:40:35 ID:eyhzQ6va0
それでは、どうぞ!
569風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 22:59:45 ID:FuTL/hn0O
君が好きだ
570風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 23:00:00 ID:WmO8KoAWO
傘がない
571風と木の名無しさん:2009/06/08(月) 16:23:28 ID:pq12/m3BO
「卒業おめでとう」
「…あー、先生。…ありがとうございます。 」
「思い出すね。君とはじめて会ったのも、この桜の樹の下だった。」
「…そうっすね。」
「入学式に遅刻して、自分のクラスさえわからなくて、オロオロしていた。」
「…。」
「初々しくて、かわいらしい新入生だった。」
「…はぁ。」
「あれから君は、なぜか僕になついてしまって、何かにつけ職員室へ通って来ていたね。
 学年が上がって、君の背がずいぶん伸びてからもずっと。」
「…あの、先生。
 さっきから…何が言いたいんすか?」
「一年前。
 君がこの場所で告げてくれた気持ちに、ずっと答えられなくて、すまなかった。」
「!?」
「あの日から、君は僕の元に姿をみせなくなったね。
 他の先生方が、ずいぶん不思議がっていたよ。」
「…だって、…」
「大人というのは複雑で厄介なものなんだ。
 …しかし君はもう、僕の生徒じゃない。
 ようやく伝えることができる。

 君が好きだ。」
572風と木の名無しさん:2009/06/08(月) 18:35:37 ID:/+9tlFhgO
禿げました
573風と木の名無しさん:2009/06/08(月) 19:50:33 ID:SxL764oeO
>>570と同一人物?
574風と木の名無しさん:2009/06/08(月) 19:55:13 ID:kX8tD6eHO
十二時間以上たってるから別人でいいと思う。
本人だったら宣言ありそうだし。
まとめにも来ていたね。両方ともピュア系でグッジョブ
575風と木の名無しさん:2009/06/08(月) 20:03:08 ID:I/yhaSbBO
一年間の先生の心の葛藤を考えて禿しく萌えた!
GJ!GJ!
576風と木の名無しさん:2009/06/09(火) 23:03:36 ID:9Swq+MvX0
短いのにマジ萌えした
577風と木の名無しさん:2009/06/10(水) 09:00:55 ID:wHkGrDUjO
踏み台の踏み台に
578風と木の名無しさん:2009/06/10(水) 09:26:27 ID:4GnelqAIO
つ踏み台
579風と木の名無しさん:2009/06/10(水) 09:45:07 ID:uVwaXn3p0
その笑顔に心は千々に乱れる
580風と木の名無しさん:2009/06/11(木) 05:21:05 ID:RXsXv1JPO
「ん?」
 気まぐれに名前を呼んだら、振り向いたその顔はやっぱり笑顔だった。こいつは、いつもいつも笑顔だ。
 少しだけ嘘くさい。作ったようにも見える笑顔。

「どうした?」
 自分から呼んだ癖に、続く言葉が思い浮かばなくて黙り込む俺にそいつは少しだけ腰を屈めて、視線を合わせてくる。いつもは自分が見上げるだけの笑顔に、ドキリと心臓が跳ねたような気がする。
 言葉が喉の奥に引っ掛かったまま、出てこない。「なんでもない。呼んだだけ」と、笑って言えば良いだけなのに。
 言葉の代わりに、思わず手を延ばして、頬に触れていた。驚いたように微かに肩を竦めたそいつの髪がさらりと揺れる。
 シャンプーとワックスの混じり合った匂いは、女の子の甘いそれとは全然違う。分かっているのにくらくらして、気付いたらそいつを引き寄せて唇を合わせていた。

 一瞬だけ触れて、直ぐに離れるだけのキス。自分でも半ば無意識での行動に、取り繕う言葉は直ぐには思い浮かばない。
 気付けば、目の前に有ったいつも笑顔は消えて。少し赤い頬で口許を手で覆うそいつは、眉を下げ困ったような笑顔でこちらを見ていた。
 こんな時でも笑おうとするのか。そんな思いが脳裏を過ぎる。
 ただ、いつもの作りものとは違うその笑顔に心がざわざわと揺れた。
 抱きしめたい。けれど、冗談にしてしまいたい。
 その、困ったような笑顔さえ崩れたら友達にすら戻れないだろうから。
581風と木の名無しさん:2009/06/11(木) 07:21:07 ID:Jhdy8gT/O
禿げる禿げる
どうしよう
GJです
582風と木の名無しさん:2009/06/11(木) 07:55:08 ID:9Ev0HUvO0
ああああ萌える 萌えた 萌えでした
友達から恋人というのはいいよね ラスト2行が好きすぎる
583風と木の名無しさん:2009/06/11(木) 22:00:48 ID:N9t1+AQj0
萌えた!GJ!
乱れてる様子が素晴しく萌えます
584風と木の名無しさん:2009/06/12(金) 10:54:41 ID:sebvUniEO
GJ!
切ない萌えをありがとう!
585風と木の名無しさん:2009/06/12(金) 11:24:19 ID:NiLXKgJI0
ちょっと難しいお題だなーと思ってたのに
GJです
586風と木の名無しさん:2009/06/12(金) 18:28:08 ID:sCvGLsg40
自分も難しいと思ったー。
千々に乱れる状況が、自分の萌えシチュの中では思いつかなかったよ。
ラスト2行がいいってのに禿同。GJ!
587風と木の名無しさん:2009/06/12(金) 20:40:38 ID:BkyDfpB7O
心千々に乱しながらまわしちゃうぞ〜
588風と木の名無しさん:2009/06/12(金) 20:51:21 ID:sGe9TF2vO
さあ〜元気よく↓
589風と木の名無しさん:2009/06/12(金) 20:52:01 ID:ibdvGI3nO
君と会うのはいつも真夜中
590風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 05:34:54 ID:6LoH52mU0
「働いてくれ」
唐突にそういわれて、金髪の男は呷っていたビールの缶を取り落としそうになる。
いつものようにいとしい恋人より少し前に起きて、ビール片手に朝食と弁当を作っている最中の出来事だった。
「いつもそばにいてお前を愛してんのが俺の仕事だよマイハニー」
「冗談じゃない、真面目に聞け」
思いつめたような目をして、ハニーと呼ばれた眼鏡の青年は低い声を出した。
昨夜のとろけっぷりが嘘のようにハニーの顔に浮かぶのは怒りと哀しみと憤りだけで、愛しい唇からは最ついに終通牒が下された、
「働け、じゃないともう俺はお前と一緒にいられない」
まるで無職の夫と働く妻。いや変わりないか、共に暮らす働く男と無職の男、二人は恋人。
「オーケイわかったよ。働くよ、そうしたら今までどおりだ、別れるなんていわないでくれ」
金髪がそういうと、眼鏡は緊張の糸が切れたようにほろほろと泣き始めた。
全く別れ話を切り出したほうが泣くなんてどれだけ思いつめてたんだとあきれるばかりだった。
しかしのどを鳴らしてひくひくあえぐ様は非常にに愛らしく、金髪は朝食そっちのけで恋人を抱きしめた。

髪の毛を茶色に染め変えてそれっぽいスーツをきて求職に出れば、持ち前の対人スキルの高さも相まって金髪改め茶髪はあっというまに就職先を決めた。
まあ真っ当ではない企業だったが、もとより堅苦しいことは嫌いだったし、飛び込み営業だってこなせる自信のある男にとっては気になることではなかった。
なにより、恋人が非常に喜んでくれたのが嬉しかった。付け加えるなら、その後の仲直りの情事は最高だった。

しかし、新しい暮らしには大いなる破綻が潜んでいた。
すれ違いすれ違いで二人の時間が全くないのだ。
かたや空港づとめで早朝から夕方まで勤務し、夜は明日のために早めに就寝する男。
こちら半ブラック企業の下っ端営業で、連日残業接待で終電帰宅の男。
さらにサービス業ゆえ不定休な職場と一応土日休みの事務所勤務。

深い息をして眠る恋人の眼鏡のない眉間をつつくと、むーとかわいらしい声をあげた彼は鬱陶しげに恋人の手を払った。
眠るベッドは一つだからいつも夜は恋人の体温で温まったベッドにもぐりこんで、朝は恋人の寝ていたシーツの凹みを抱いて起きる事になる。
591風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 05:35:57 ID:6LoH52mU0
据え膳も良いところだ、だが、恋人はオーバーワーク気味なので、真夜中は運動の時間ではなく睡眠の時間に充てないといけない。
「これって、俺、働かないほうが良かったんじゃねー?」
ふと、そんな言葉が口をついて出る。だって、もう恋人の裸も、途切れる声も、うすぼんやりとしか思い出せない。
社会的には満たされた状態であるが、今のほうがレンアイ的にはよっぽど別れフラグじゃないか。
もっと話したり笑いあったり喧嘩したり抱き合ったりしたいよマイハニー。
そうささやいて、明日営業周りのをこなすため、茶髪は眠りについた。

「おかえり」
「…起きてたのか」
悶々としていたある日、23時過ぎに帰宅した茶髪は恋人の出迎えに思わず間抜けな一言を返してしまった。
「起きてるよ、だって俺明日休みだし」
鞄を受け取った眼鏡は、軽い足取りで奥に引っ込んだ。何か良いにおいがするので、夜食でも作っていてくれたのだろう。
起きて動いている恋人を見れただけで少し幸せになっている自分を不憫に思いつつ、茶髪は眼鏡の作った暖かな煮込みを口にした。
「おいしい?」
そういいながら、眼鏡はそっと恋人の隣に腰掛けた。
「お、おう」
滅多に自発的に接触してくることのない恋人の意外な行動にどぎまぎしつつ、男は箸を進める。
すり、と体を摺り寄せ甘えるように肩に頭を乗せて、眼鏡はくふくふと幸福そうに笑う。
その振動がくすぐったくて、愛おしくて、箸を放り出して男は恋人を膝に抱きかかえた。
「なんだ、妙に甘えるじゃねえか」
「幸せなんだ」
向かい合う姿勢で抱えられているから、そのまま眼鏡をはずして額をくっつけ、恋人におもいっきり甘える。
592風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 05:37:57 ID:6LoH52mU0

「まさかお前がこんなにまともに働いてくれるとは思わなくて。夢みたいだ」
「俺はやれば出来る男なのー」
「働けって言うのも俺のエゴじゃないかって、押し付けじゃないかってびくびくしてたのに」
「いや正直、俺も持たないかなーと思ったんだけどよ、働いて帰ってくるじゃん。
そしたら寝てるけど絶対お前がいるから、なんか良いなーと思って」

今までは、なんとなく同居している友達という感をぬぐえずにいたが、働き始めて愛しい人の待つ家に帰る喜びがわかったっつーか。
世の中の新婚の皆様、または結婚してよかったと思っている方々のキモチが理解できたというか。
そんな風に口ごもると、眼鏡はばか、と真っ赤になってぎゅっと抱きついてきた。
そしてそのまま恋人たちは情熱的な一夜を過ごしたのである。

君と会うのはいつも真夜中、そんな生活も悪くはないのかもしれない。

593風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 06:48:00 ID:iEjgVVRV0
めっちゃ好みの文体な上に激しく萌えた!
GJという言葉では足りないくらいGJです!
594風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 08:01:03 ID:Y5kvUgYTO
なんていうんだろう、こういう落ち着いた?一歩引いた?なのにちゃんと両思いな関係好きだ!
GJ!
595風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 13:46:44 ID:dQS1xd1OO
名前じゃなく茶髪と眼鏡ってのがイイ!
ほっこりさせてもらいました!GJ!!
596風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 20:32:09 ID:WeQyQ3Xo0
ひっそり眼鏡萌えの私が通りますよっと…健気な眼鏡ハァハァ
597風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 23:51:12 ID:Sc4D55mF0
エライ!エライよー!真っ当な大人の恋愛に萌ゆるよ!
地に足がついた感じが限りなくいい!GJGJ-!
598風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 23:53:10 ID:BBSpy5nJO
君のために
599風と木の名無しさん:2009/06/13(土) 23:54:40 ID:6LoH52mU0
ショタじじい
6001/2:2009/06/14(日) 22:35:32 ID:CPBrsmw1O
「ショタじじい」とはなんぞや。初めて目にする単語だ
ここは敢えてググらずに自前の妄想力だけで「ショタじじい」像を思い描いてみた

<これが「ショタじじい」だ!>
・山奥に住む剣術の達人で、気を操ることもできる。普段はまるで無害な好好爺
・ある日酔って“「気」によって肉体年齢を若返らせる”という厨二病的な奥義を披露したところ、
 やりすぎて若返りすぎた。じいちゃんウッカリ。住み込みの末弟子大慌て。
 「んん?お主、急に背が伸びたの。成長期か」
 「うわああああーお師匠が小さい子供になったあーーー!!!」

・結果、見た目は子供・中身はじじい!という某バーロー状態に。
 「どどどどうするんですか!そんなお姿になって!」
 「慌てるでない。元に戻る術なくして『奥義』とは言わんわい」
 「そっ…そうですよね!あーびっくりしたあ…」
 「…………」
 「? お師匠?」
 「はて、どうやって戻るのじゃったか……忘れてしもうた」
 「えええっ!?」
 「ふむ。折角じゃから、各地におる弟子どもにこの姿を見せびらかして廻るかの。そのうち思い出すじゃろ」
 「お師匠、楽しんでませんか……ああ、兄さんたちが見たら卒倒するかも」
6012/2:2009/06/14(日) 22:37:13 ID:CPBrsmw1O
・旅先もじじい口調のまま。「いきますぞぃ!」「ほっほっほ」「いただきますですじゃ」
・しかしたまに旅先の人々に対して少年のフリをする茶目っ気も
 「ほれ。あのご婦人に飴玉を頂いたぞ。ワシが可愛いからじゃな。どうじゃ、羨ましいかの?」
 「……良かったですね」

・身の丈に合わない太刀を振るう。技術は変わっていないらしいが、たまに太刀が引っかかる
 「ううむ…身が軽くなったのは良いが、一太刀も軽くなってしもうたか」
 「僕を打ちのめしておいて、そんなこと言わないで下さいよ…」

 「お主はまだまだ修行が足りんのじゃ。精進せい」

・悪党には容赦しない。いつもの好好爺モードは限定解除される
 「やれやれ。こんな者どもが世にのさばっているようでは、おちおち耄碌も出来んのう」
 「なんだあ?このガキ」
 「儂の半分も生きておらん小童どもに子供呼ばわりされる覚えはないわ」
602風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 07:33:37 ID:Hjpx6VsYO
ももも萌える……!!!
だれか漫画化を……!!!
しかし801要素が書ききれなかったのか足りないな。
お相手は苦労性の弟子になるんでしょうかこの場合。
603風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 09:07:52 ID:ZT/GrY+0O
一話につき必ずお色気シーンもあるんですね、わかります
盗賊に襲われた美姫の身代わりに女装したり、
一晩の宿を提供してくれた庄屋のエロじじいがお風呂を覗いたりアーレーを強要するんですね、わ(ry
604風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 09:11:40 ID:5884NMtgO
こんな漫画出たら買う
ショタ化ってエロいよね!GJ!GJ!
605風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 09:31:30 ID:4ZmmFs710
兄弟子たちが一切びびらずに、おっしょうさまをひざ抱っことかしてドン引きするといいよ!
あれだ、ちっさいおっしょうさまの格好はもちろんオーバー袖中華服(キョンシー系)で、ちたぱたするとばさばさだ。
大人に力と体重でごり押しされて売り飛ばされそうになって、ちゃんと助けに来る弟子にほっこりしてもいい。

と萌が止まりませんGJ!

606風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 10:11:47 ID:W6NukQr/O
www
笑った*0はいつぞやのパンツ選手権以来だw
苦労性の弟子に萌える!
607風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 10:17:09 ID:KloapEU70
萌えた!!!!!!
波紋法を駆使する奥義でも開発しよう
608風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 11:31:46 ID:dI/aOnsWO
ショタにハアハアしながら踏まれまっせ〜
609風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 11:37:04 ID:1vzDgY1O0
死ぬまで黙ってる
6101/2:2009/06/15(月) 12:53:54 ID:u+5m1hYeP
「俺、今度結婚するんだ!」

なんて残酷な宣言。
恥ずかしそうに、けれど嬉しそうに満面の笑みを浮かべ、
こいつは俺にそう告げた。

「どうした?俺に先を越されて悔しいのか?」

冗談じみた口調。
俺の肩を勢いよくたたく。
お願いだから触らないでくれ、頼むから今だけは。

「・・・おい、お前大丈夫か?」

黙りまくっている俺を流石に訝しがったのか、顔を覗き込んでくる。
やめてくれ、泣きそうだ。
目が合った。
俺を心配している目は、結婚報告のためあがったテンションのせいか潤んでいた。
そんな目で俺を見ないでくれ。

「悪い、俺なんかしたか?」

ああ、したとも。
お前は俺の恋を終わらせたんだ。失恋だ。

わかっていた、この恋が成就しないことくらい。
わかっていた。
いつかこんな日が来る事くらい。

わかってはいたが、受け入れられない。
6112/2:2009/06/15(月) 13:03:32 ID:u+5m1hYeP
一目惚れだったのに。
仕事をがんばっている姿、その裏に隠された弱さ。
酒に弱いのにいつも飲みすぎて潰れること。

すべてが俺を惹きつけてやまなかった。
俺が一番お前を好きだという自信さえあったというのに。

「いきなりだったもんな、悪い。」
「でもお前に一番に伝えたかったからさ。」

年甲斐もなくしょげる姿に、黒くゆがんだ欲望がわいてくる。
こいつを今連れ去ったらどうだろうか?
思いを伝えて、拒否する事は許さない。
思いのたけをこいつの心に、体に、刻み込んでやろう。

しかし、そんな幸せで非現実的な誘惑はすぐに打ち消される。
こいつを傷つける事なんて俺にはできない。
性別が一緒というだけで、
なんでこんなつらい思いをしなくてはならないのだろう。

「いや、少し驚いただけだ。」
「結婚おめでとう。」

作った笑顔と偽りの言葉の裏で、汚い思いを俺は封印した。
もう、誰にもこの思いは伝えない。死ぬまで黙っていよう。

ただ、そばにいることくらいは許してくれ。
612風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 14:02:56 ID:AYU/VoIu0
ひいいい萌えた!
最後の一行が何とも言えない切なさだ
GJでした!
613風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 17:13:56 ID:dI/aOnsWO
切ないの好きだから萌えるな〜
まとめの人もGJです
614風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 02:21:55 ID:W2paBYDbO
幼いショタっ子を一から丁寧にでもねちっこく調教する髭の伯父様
(年齢は受が十歳くらいで攻が五十以上)のカップリングに萌えます。
洋モノでも和モノでも良いので小説か漫画ないかな〜?
615風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 07:02:32 ID:5XJKA/Wa0
ここで聞かずにそういうスレで聞いた方が早いと思うよ
616風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 08:17:54 ID:qUV9L2+EO
絡みで感想があったり不思議な流れだ

まとめともどもGJ
617風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 11:35:02 ID:1AAqSdn1O
踏み台の下の滑り止めマットです
どうぞ敷いてやってください
618風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 11:50:32 ID:qfag7F0RO
では私めが踏み台になりまして…
619風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 11:52:56 ID:YpvcXb0cO
閉じこめる
620風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 19:29:43 ID:s7kA7t2c0
現実か、あるいは長い夢か、僕の妄想なのか。
僕はあの男に閉じ込められている。それもかなり長い間。
あの男は僕のことが好きなんだろうか。だから閉じ込めているんだろうか。
あの男のことを考える。不思議と憎しみはない。
それどころか、あれが時おり見せる笑顔を思い出すと、胸が温かくなる。
けれど同時に切なくなる。どうしてだろう。
ふいに呻き声がして、そっと後ろを振り返る。あの男が小さな檻の中で蹲っていた。
足首に鎖が巻きつけられて、動けない状態だった。
「おかしい、これじゃあまるで、お前が僕に閉じ込められているみたいじゃないか」
そう呟くと、男は僕の方を睨みつけて、ああまさしくその通りだよ、と唾を吐きかけた。
何はともあれ、僕はこの男に閉じ込められている。それもかなり長い間。
現実か、あるいは長い夢か、それとも。
621風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 23:45:38 ID:RTpfQos20
ああー、いいですねえ…
廃頽的な感じが好みです。GJ
622風と木の名無しさん:2009/06/16(火) 23:49:39 ID:bMxexNR/0
閉じこめられてるつもりで閉じこめてる病みっぷり(*´д`*)ハァハァ
GJです
623風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 01:30:19 ID:emS5+nhU0
こ、こういうのすごく好きだ…
萌えというか不思議な気持ちがわき上がった、GJです
624風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 09:28:50 ID:0dJXmaKqO
素晴らしいヤンデル。
グッジョブと言わせて貰います。
625風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 11:23:22 ID:ILhJsWgHO
ときめいたGJ
この後二人の関係がどうなるか妄想を掻き立てられたよ
626風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 11:42:29 ID:sC6WLO2lO
ここまで病んでるといっそすがすがしい!
GJ!いい病みっぷりでした。
627風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 16:02:08 ID:xUJrHmjfO
まとめにきてるのもヤンデレですね
ヤンデレ好きです
628風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 17:14:02 ID:wTAao2iZO
次の萌えは?
629風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 17:14:36 ID:elVErh1rO
Q.あなたの恋人のどこが好きか語ってください
630風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 20:43:57 ID:ttI6x5oTO
え? 恋人のどこが好きか、ですか……そうですね、えーっと、ちょ、ちょっと待ってください。
あれ? どこだろう。どこかあるはずだよなあ……うーん困った。思い付かない。
だいたい彼はとんでも無く自分勝手で……え? ええそうです彼です。それで僕はもう毎日彼に振り回されてばかりなんですよ。
昨夜だって、僕は翌朝早いからすぐ寝るって言ってあったのに、0時近くになって急にDVD見ようとか言い出して……。
明日返さなきゃダメだから一緒に見たんですけど、これがホラーでめちゃくちゃ怖くてですね、見終わった後眠れなくなっちゃって。
布団の中でまんじりともせず過ごしてて、ふと横を見たら、幸せそうな顔して眠っているんですよね、彼が、涎垂らして。
もう本当かわいいなあ……って。おかげで今日は寝不足なんですけどね。
あと一昨日とか僕が知人のところに出掛けて遅く戻ったら、もう機嫌が悪くて悪くて。
どうでもいいとか言うくせに、誰と会ったかとか男か女かとか土産はないのかとか、ためらいがちに聞いてくるんですよ。
普段は思ったこと何でも口にするくせに。
ああもう、かわいいなあって……あっすみません電話が……ちょっと出ますね。
もしもし? うん、どうしたの? え? どういう意味? 今何してるの? え? 門番が邪魔? 何の門番? 答えがわからない? 何の答え?
………ああそれはテレパシー使って……え? うんそうAボタン押して……あった? で、それ使ったら答えがわかるから。
うん、分かった? あ、門を出たら敵が強いからでかぶくろもらってから行きなよ、うん、うん、じゃあ、気をつけてね。
……すみませんもういつもこんな感じで、ちょっと困ったことがあるとすぐ僕頼りなんです。本当世話が焼けるんですよね。
調べればすぐ分かることでも聞いてきて……まあ、彼に教えるのは別に苦じゃないですけど。
まったく僕がいなかったらどうするんだか……っとすみませんまた……。
631風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 20:46:35 ID:ttI6x5oTO
はいもしもし、うん、うん、女王の宮殿で? うん、うん、え? 違うよバグじゃないよ。ひとつ開けたら他の箱も全部開くの。
うん、もらえるアイテムはひとつだけなの。うん、うん、本当だって。バグじゃないの! 壊れて無いから、攻略本にも書いてあるから!
分かった? うん、うん、じゃあ頑張ってね。……え? ああごめん今から帰るよ。うん、何か食べたい物ある? うん分かったじゃあ後でね。
……何度もすみません。えっと何の話でしたっけ? え? もういい? もう十分伝わった? ……そうですか良かったです。
あ、そういえば最初に質問をされましたよね。あ、それももういいですかすみません……。
はい、はい、いえいえとんでもないです。はい、ではこれで。ありがとうございます失礼します。

……もしもし、今度は何かな? うんもうすぐ着くよ。うん、大丈夫だよ心配してくれてありがとう。
え? どうしたの?
……………。
……うん。いいんだよ僕は、君のそんなところが大好きなんだから。
632風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 21:05:19 ID:0dJXmaKqO
何だこれ、ズルい!
二人とも可愛すぎだよ!
グッジョブっす!
633風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 21:14:27 ID:to4orCsqO
最後!最後!
力のかぎりGJ!
634風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 21:34:39 ID:Ldl7BpMRO
電車の中なのにニヤニヤしちゃった〜
GJ!
635風と木の名無しさん:2009/06/17(水) 23:10:20 ID:xQ0L2Eyz0
世話焼きっていいよね、GJ
しかし何のゲームかと思ったら母かw
636風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 00:53:28 ID:NVfCEYGqO
素晴らしい!ぐっじょぶ。
637風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 01:16:03 ID:LvbG1wDTO
踏むかえ?
638風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 01:21:46 ID:Zx1HVp7JO
この身を捧げましょう
639風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 01:24:34 ID:Ztr9TlecO
夏の情緒
640風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 01:24:39 ID:tTnEpxr4O
転落人生
641風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 17:38:27 ID:tjYB0P6CO
つまり>>640は夏の情緒を感じながら人生が転落する様に禿げるでFA?
642風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 17:40:26 ID:rRJPda9m0
男が仕事から帰ると、敷物が草を編んだものになり暖簾や部屋のしつらえが夏情緒溢れるものになっていた。
ちりん、と涼やかな音は風鈴だろうか。ご丁寧に蚊遣りの豚まで焚いてあった。

「おかえりなさい、今日もお疲れ様でした」
「ただいま」
そして笑顔で男を出迎えた若者は浴衣を着ていた。
もう暑くなりましたからね、いいかげんに模様替えしないとと思いまして、そうしたら浴衣も一緒に出てきてつい着てみたくなったんですよ。
そういいながら荷物を受け取った若者は遠慮がちに顔を伏して、続けた。
「もしよろしければ、あの、私の父の浴衣があなたに合うと思うんですが、どうでしょうか」
それだけのことを言うのにどれだけ緊張しているのだろうか。
うつむいたまま耳を赤くしている若者の腰を抱き寄せ、男はわざと耳元で返事をする。
それだけで腰を抜かしてへたり込んでしまった若者を見て、男の心に充足感がじわりとひろがる。

蹴落として、踏みつけて、男は成り上がった。
油断している奴が悪いとばかりにすりより懐柔し牙をむいてわがものとした。
そして頂点に立つと、欲が出て、まことに勝手なことだが他に熱中できる、人生をかけられるものを探し始めた。
釣り、植物、登山、車、女と手当たり次第に手を出したが、得られるものはなかった。
そんなさなか、蹴落とした人々のうちの一人である老人が亡くなったという噂が流れた。
老いた身に凋落は堪えたのだろう。
そう思い直ぐに忘れ去ろうとしたものの、ふと下衆な興味が沸き、何食わぬ顔をして老人の通夜に出ることにした。
そのときにこの若者と出会ったのだ。
老人の唯一の親族であり孫であった彼は聡明で、男が正体を明かした際も少しも動揺せずにいた。
そして微笑んでこう告げたのだった。

「もう蓄えも、家も、なにもありませんからあなたが満足するようなものは何も差し上げられません。
 そして祖父は、あなたに蹴落とされたとは少しも思っていませんでしたよ。
 あなたの成功を知るたびに、あの時助けてやってよかった、と喜んでいました。
 ですから、あなたは何も気になさらず、どうかこれからもお幸せに」
643風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 17:41:28 ID:rRJPda9m0
広い家も、働かずに食っていける金も、唯一の肉親すらもなくし、端から見たら転落人生としか言いようのない状況でそんなことが言える。
愚かであるが高貴とはこのような思想のことを言うのではないだろうか。
男は打たれたように立ちすくみ、目の前の若者に呆けた顔を晒すことしか出来なかった。

浴衣を着た男は、縁側で大きな氷できんきんに冷えた泡盛を堪能していた。
一緒に盆においてあるのは、茄子の天ぷらと浅漬けに汁気たっぷりの瓜。どれも、若者が調理したもので非常に美味だ。
隣に座った若者は、竹と和紙で出来たうちわを遣いながら氷出しの緑茶をすすっている。
「このなす、旨いな」
「ありがとうございます」
にこり、と若者は微笑む。
こういった穏やかな時間など必要ないと思っていたころがうその様に、男は若者と過ごす時間を大切に思うようになった。
巻き上げた古い民家を若者に買い戻し、招かれるままに何度も通うようになってもう何年にもなる。
若者は家については感謝をしたものの、援助などは一切拒み文筆業で一人分の食い扶持を稼いでいた。
「うりもどうぞ、おいしいですよ」
言いながら若者は自分もひとかけら瓜をつまみ、口へ運ぶ。すばやい動作だったがなにぶん滴るほどの汁気だったので、手首までを濡らしてしまう。
その手を掴み、男はねっとりと舌でなめあげた。
ひゅ、と息を呑む音が聞こえた後、ちいさな声がやめてください、と告げた。

付き合いが長くなるうちに、男は何者にも代えがたい感情を若者に対して抱いていることに気付いた。
それは得たことのない家族愛か、遠い昔に忘れ去った恋情かはわからない。
しかし、人生をこの若者に捧げてもいいかと思えるほどの執着と、自分の持ち得ない高貴さへの尊敬の念があったのは確かだ。
そして若者も、何がしかの好意を男に抱いているらしいと解ると、自然二人の距離は近づいた。

もつれ合うようにして部屋に引き上げた二人を見送るように、酒器の氷がカランと音を立てた。
644風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 17:45:42 ID:rRJPda9m0
ああああ、リロってませんでした。すみません。
>>641
夏の情緒を感じながら人生転落ってなかなか風雅だとおもう。
厭世的な感じで。
645風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 18:39:13 ID:NVfCEYGqO
いやはや、オツッス。
情緒って感じが素晴らしいでした。
646風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 19:24:44 ID:t2icTWUb0
いいw 薫り立つエロさがなんとも言えず、GJ
647風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 19:42:40 ID:UP1Df/7G0
蚊取り線香の匂いがするようなGJさに嫉妬。
648風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 20:02:55 ID:d9/WNEOh0
踏み逃げしないでね
649風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 20:04:56 ID:TlUgrcR0O
幼馴染み
650風と木の名無しさん:2009/06/18(木) 20:06:13 ID:4qhlzRGM0
病んでる片思い
651風と木の名無しさん:2009/06/19(金) 17:57:38 ID:I1ZwDE5R0
家が隣同士なものだから、僕らは家族ぐるみのつきあい。
どちらの家族とも仲が良く、親が出かけるときには、
片方の家に当たり前のように泊まりにいった。
大人になると親同士で旅行に行くことも多くなり、
そんなときも僕らは相手の家に泊まりにいった。
独りだと眠れない。あいつがいないと眠れないんだ。
一緒に風呂に入ってそのまま狭いシングルベッドに潜り込む。
冷たいシーツを二人の身体で温めていく。
あいつの身体はいつも熱を持っていて、僕を汗だくにする。
でもかまわない。
脈打つ身体が、僕にとっては子守唄のようで安心するから。
652風と木の名無しさん:2009/06/19(金) 18:52:14 ID:gmO57Dzj0
狭いのにふたりじゃないと眠れないってかわいい!
GJです
653風と木の名無しさん:2009/06/19(金) 19:03:49 ID:Mbb3dTFK0
幼馴染みの密着度たまらんです
GJです
654風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 00:28:43 ID:ERmjjM/TO
互いの匂いがわかるであろう距離感がいいね
久々に来たけど相変わらず神スレだな〜
655風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 00:34:17 ID:CFg49vRA0
GJGJ大人になってからの展開が見たくてしょうがない
656風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 18:13:13 ID:LLmn3x6hO
おまえ好きな子いんの?
とか二人ベッドでくっついて修学旅行みたいな会話してるといいw
GJ!
657風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 20:43:57 ID:vULd86gBO
幼なじみは萌えシチュがいっぱいですな
GJ!
658風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 20:55:47 ID:MfQr0zYd0
書き込む直前にリロード
659風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 20:55:50 ID:QS8H91teO
踏み台の美学
660風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 23:08:07 ID:mg0Lj5dZ0
_________
    <○√
     ‖ 
     くく

…10分待って俺が来なかったら
先に行け。心配するなここでくたばる程
俺の体はやわじゃない…さぁ行け!!

_______________________
    <○√
     くく

…行ったか。幸せにな。二人とも…
…アイツは俺のこと…、解ってくれるだろうな。


    ズズーン…
__________


踏み台の美学。
801である必要はないが、801でも十分萌えると思う。
メインカプを影ながら支えるサブカプの片割れが↑なって、
無事帰還したメインカプに恋人の顛末を聞いて

 ○y一~~  フッ アイツらしい最期だぜ
 〈|      ちくちょう、空が青すぎて涙がでらぁ
 /〉     …畜生、誰も憎めねぇってのも 辛いもんだな。

こんなこってこてのお話がみたいです!
661風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 23:22:55 ID:/QpuDukj0
笑えるのに萌えて泣けて素晴らしい*0ですね
662風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 23:26:51 ID:AUMbo+ew0
一瞬どこのスレに来たかと思ったww
やっぱりこういうのは定番だがたまらんな
実は生きてました、と感動の再会を果たしてくれたりしてもいい
GJ!
663風と木の名無しさん:2009/06/20(土) 23:49:15 ID:TVvQPn21O
それでメインカプを恨んだりしない○y一~~がかっこよすぎる!
このあと○y一~~もメインカプのために命を張って、
「待たせたな。ようやくお前の側に……行けそうだ…ぜ……」
となりそうで心配です
664風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 00:01:42 ID:UtLLZgch0
ぎゃー!
665風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 01:03:32 ID:SMWFGWhfO
このシチュに弱いんだよ本当…
>>663も合わせると倍率ドンだよ…
泣けて萌える
666風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 01:31:26 ID:d1frdGzH0
畜生、泣かせやがって…
GJです!
667風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 02:01:58 ID:mlWHJama0
*0の色々な可能性に気がつかせてくれてありがとう
668風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 02:06:17 ID:sShYshufO
踏んで
669風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 02:10:30 ID:mlWHJama0
水中キス
670風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 08:08:42 ID:sYSOi913O
午前零時の校庭に、パシャンと水音が響き渡る。
「また今年もやっちまったなあ」
はは、と笑ってそいつは服を着たまま25mプールを泳ぎ始める。
十年ほど前まで俺たちは同じ中学校に通っており、同じ水泳部だった。
あいつはクロールが得意で、俺は一度も勝てたことがない。
悔しかったが、あいつは鼻にかけるわけでもないので
そういうものなのだと思えるようになった。
いつもあっさりとノルマをこなし、練習が終わった後も飄々とした風な
何を考えているのかさっぱり分からない奴で、仲良しだったとは言い難い気がする。
しかし、十年経った今でも夏になるとあいつは連絡を寄越してくる。
最初に夜の中学校のプールで泳がないか、と突然かかってきた電話で言われた時は驚いた。
真意は全く分からなかったが、なんだか行かないといけない気がして
電話で言われた日の零時に中学校のプールに行くと、既にあいつは泳いでいた。
「なんで服のままなんだよ」
「その方が雰囲気が出るだろ?」
久しぶりに会ったにも関わらず、そんなやり取りを自然と交わした。
―あの時から俺たちはよく分からない関係だ。
一通り泳ぎ終えると、あいつは端の壁にもたれていた俺の隣に同じようにもたれる。
「今度、結婚するんだ」
あいつは表情を見せないまま淡々とそう言った。
「そうか」と俺も淡々と答える。
6712:2009/06/21(日) 08:11:47 ID:sYSOi913O
あいつが今年中に結婚するらしい、というのは風の噂で聞いていた。
「俺も、多分来年辺りに」
そう付け加えると、あいつも「そうか」とだけ答えた。
いつの間にか互いの手を絡めあっていた。
水中と外界と、その温度差は果てしなく大きい。
言葉もなく、どちらともなく俺たちは腕を絡めあう。
ポチャン、とあいつが潜った音がした。
俺も繋いだ手を離さないまま続くように水中へ導かれる。
夜の水中は驚くほど暗い。
表情など見えないあいつの顔が近くに来て、そっと唇を合わせた。
一度は離すが、何度も何度も、息が限界になるまで俺たちはキスをする。
最初はひんやりとしていた水中が、今では温かく感じられた。
呼吸がしたくなったが、あいつの腕が、俺を捕らえて離さない。
俺もそれに応えるように自分の腕をより一層絡め、長い長いキスをする。
頭の片隅で、このまま死ぬのもいいかもしれないと思いながら。
672風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 08:19:22 ID:Wil2a8Fm0
うぉぉぉ! 
萌えた、夜のプールっていいなGJ
673風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 10:17:48 ID:tyEOxMn60
無言で水の中キッスっていいよね
GJ
674風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 13:53:42 ID:pSWADjluO
切ない!
ぐっじょぶです!
675風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 17:46:34 ID:ECznXs/vO
なんかいいな。GJです
676風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 19:33:54 ID:vVtKalVsO
ほんと夜のプールっていいね…!
GJです。
677風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 19:53:24 ID:kgfdg7Gu0
ほんのり暗い感じがまたいいな
GJ!
678風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 20:02:09 ID:89jnzHjL0
踏み台の誘惑
679風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 20:05:46 ID:M5ovg0MdO
無理矢理恋人と引き裂かれて服従させられる受け
680風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 21:07:53 ID:L5bb/hgK0
激甘すぎて、月曜から禿散らかって萌えしにそうカプ期待
681風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 21:11:12 ID:L5bb/hgK0
 迂闊…リロしてなかった。


無理矢理恋人と引き裂かれて服従させられる受け

 
682風と木の名無しさん:2009/06/22(月) 12:20:01 ID:Bryk8vlA0
彦星が織り姫に会いに天の川を船で渡っている最中、突然の暴風雨。
激しく荒れる川のど真ん中で船は今にも転覆しそうだ。
織り姫の姿が見えてきたというのに!
「私は負けんぞ! 織り姫えええ! 今まいります」
『無理だな。おまえはこの川を越えることはできない』
重い声が川の底から響いてきた。
「この声は天の川か!?」
『おまえ達の逢い引きもいい加減見飽きた。そもそも年に一度じゃ我慢できるわけなかろう若者。
わしが知らないとでも思っているのか? おまえがひとりで何をしているか』
まるで彦星をもて遊ぶように、天の川は小さな船を揺さぶる。
『熱く疼く身体を川に、わしの中に沈めて何をしていた? そうやって、おまえはいつも自分自身を慰めていたな』
天の川の声は織り姫の耳にもはっきりと聞こえた。
織り姫の愕然とした顔が、自分に向けられていることに彦星は耐えきれない。
「やめろおおお! やめてくれえええ」
『船を戻せ。おまえにあの女は抱かせない』
どちらにしろ、彦星はあきらめていた。向こうに着いたとしても、織り姫は自分を軽蔑するだろう。
天の川は流れを緩くする。彦星は岸に戻りおいおい泣いた。
『残念だな。わしが慰めてやろう。服を脱いで川に入ってこい。冷たくて、気持ちがいいから』
今日一日をどれほど楽しみに待ったことか。彦星に選択肢は最早なかった。
天の川にいわれた通り、いつもひとりでやっていたように、服を脱ぐと下半身をゆっくりと川に沈めた。
川の流れは急に早くなる。

めでたし めでたし
683風と木の名無しさん:2009/06/22(月) 12:54:17 ID:GknboK4ZO
この発想力に嫉妬www
まさかの天の川×彦星www……と思ったけど彦星が入ってるから……
684風と木の名無しさん:2009/06/22(月) 13:01:40 ID:y5/6So7q0
悲愴でぐずぐずなパターンしか想像できなかったのに…!
ここまで簡潔にしかも時候まで読んだネタ系で来るとは思わなかった
T
カササギ甲:これやべぇな(天の川×牽牛キタコレ)
カササギ乙:マジキてんな(オヤジ攻おいしいです)
甲:やべぇわー(あーあー織姫俯いちゃってるよ)
乙:つかありえなくね?(ちげぇよ、あの女デジカメ探してんだよ、こえー)
甲:まじやべぇ(腐女子www)
685風と木の名無しさん:2009/06/22(月) 13:34:56 ID:Ld2uocX7O
予想外のネタで楽しませていただきました。グッジョブ!

ちなみに、680ー681さんは1と2を読んでますか?
踏み逃げは禁止です。あなたのやった事は踏み逃げという行為です。
リロミスでも0を取ったら、投下しましょう。
まずは書き込む前にテンプレをきちんと読みましょう。
まとめサイトも見てみましょう。
686風と木の名無しさん:2009/06/22(月) 16:53:54 ID:lJBItuQFO
これは予想外!
普通にお伽話としてもおもしろいwGJ!GJ!
687風と木の名無しさん:2009/06/22(月) 17:38:53 ID:ZLJNSga+O
やべぇクソ吹いたw
何というサディスト天の川ww
GJでした!
688風と木の名無しさん:2009/06/22(月) 17:54:21 ID:yoK2mRODO
踏まれましょう
689風と木の名無しさん:2009/06/22(月) 18:04:25 ID:ufnkz0gk0
禁じられた遊び
6901/3:2009/06/23(火) 10:50:23 ID:hiLwk06QO
「いって、…あ。
 お前爪切り持ってる?引っかけて割れちった」
「あぁはい、ちょっと待ってください…はい」
「ありがと」
「あー結構いってますね、痛そー」
「切んなきゃって思ってた矢先にこれだもんなぁ」

ぱちん、ぱちん。

「そういやさ、お前の爪綺麗だよな。何かぴかぴかで」
「あーこれトップコート塗ってんすよ。割れないように」
「トップコートってマニキュアみたいなやつ?あれいいの?」
「んー短いとどうなんすかねぇ。俺は伸ばしてるんで」
「そういえば右だけ長いよな、何で?長いとギター弾くのに邪魔じゃね?」
「あ、俺サークルとは別でクラシックギターやってんすよ」
「あぁ、なるほど。クラシックは指弾きなんだっけ」
「はい。だから逆に切れなくて」
「ふーん」

ぱちん、ぱちん。

「なあ、クラシックギターっつったら、アレ出来んの?ほら何だっけあの、有名なやつ」
「あぁ、『禁じられた遊び』すか?」
「そうそうそれ」
「まぁ、はい一応。基本っていうか、大体通るんじゃないすかね。ピアノで言う『エリーゼのために』みたいな」
「へぇ、そうなんだ。今度弾いてみてよ」
「あーいっすよ」

6912/3:2009/06/23(火) 10:51:16 ID:hiLwk06QO
ぱちん、ぱちん。

「……あのさ、」
「はい?」
「別に俺、爪くらい自分で切れるんだけど」
「だって先輩『お前のせいで体ダルい。動きたくない』って言ってたじゃないすか、しかもつい5分前」
「それはお前…」
「昨夜だって夜中に押し掛けて『俺お前がいなきゃ何にも出来ねぇの』って甘えてきたくせにー」
「だっ、あれはお前が水だっつってアホほど焼酎飲ましたからだろ!?」
「先輩酔っ払うとあんなカワイイんすね。あー写メっときゃよかった」
「バカ言ってんじゃねぇよ、俺はいつでもカワイイですー」
「彼女の前でも?」
「まあねー」
「えー、きもーい」
「てめえこの野郎…」
「危ない危ない、肉切っちゃいますって」
「あ、ごめん」

ぱちん、ぱちん。

「…俺ら、いつまでこんなこと出来んすかね」
「まぁ、あいつが帰ってくるまでだろうな。だからあとひと月か」
「…さらっと言いますね」
「だってそういう約束じゃん」
「そうですけどー
 …ねぇ、俺らもスペイン行きません?」
「何でだよ、行き違いじゃん」
「そうじゃなくて。…もういいです」

6923/3:2009/06/23(火) 10:54:05 ID:hiLwk06QO
ぱちん、ぱちん。

「…『遊び』ってことにしとかなきゃ、ダメなんだよ」
「え?」
「若気の至りってことにしとくべきなの、こういうのは」
「何すかそれ」
「本気になって後々拗れる前に、逃げ出せるようにしとかなきゃ。みんなが辛くなる。本気に泥沼にハマってもがくのはカッコワルイから嫌なの」
「…そういう人っすよね、アンタ」
「お前だってそうだろ」
「そうだったはずなんすけどねぇ」


伸びすぎて割れてしまっては、手遅れなのだ。
そのヒビが誰かを傷つける前に、綺麗に切り取らなければ。

ぱちん、ぱちん。

白く尖った欠片はゴミ箱に消えた。




--------------------
携帯からなので読みにくかったらスマソ。
それ以前の問題かorz
693風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 10:58:32 ID:hiLwk06QO
>>692訂正
×本気に泥沼に
○本気になって泥沼に

レス消費失礼。お粗末様でした。
694風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 11:31:12 ID:/nzaolZ1O
いや、好みです
最後のあたりなんか特に
GJ
695風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 12:28:58 ID:zlCKat1B0
そこはかとなく切ない感じがGJです
696風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 12:38:22 ID:JTovf0CBO
窮鼠思い出した。
ほのぼのかと思ったのに悲恋ぽくて(´・ω・`)ショボーン
泥沼でいいから全力で幸せになってほしい。
好きな雰囲気でした!
697風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 12:42:59 ID:oDpmKF7kO
だるい先輩と世話焼き後輩に萌えたGJ
698風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 14:20:38 ID:lxHhD62MO
やめて、踏まないで!
699風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 14:26:21 ID:2jd5n7zr0
コーチ・監督
700風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 23:01:30 ID:WF4nO75f0
「監督。さっきから言ってますが、あのフォワード変えた方が良いですよ」
「いや、まだだ。シュートは枠には飛んでいる。相手のキーパー次第で奴さんまだやれる」
「監督。そもそも俺たちのサッカーというスポーツではフォワードが一番運動量が多いんです。
 これから復調するとは考え難いし、もう彼は疲れきって左足を引き摺っているじゃないですか」
「いや。俺を信じて、俺の信じる選手を信じてろ。まあ見ておけって」
「でももう、ロスタイムの残り時間が!」
そのとき、相手のパスミスから奪ったボールをうちの司令塔が敵陣に向かい蹴り込んでいた。
左足を引き摺り苦しそうにプレーしていたうちの点取り屋が光の速さで前を向いた。
あぁ、そう言えば、あの司令塔と点取り屋も俺達のように高校のころからの名コンビだった。
2人して部員の指導からプレイヤーまでこなし、高校選手権の県代表までにしたコンビだった。

「おい、点だ!行くぞ!ここだ、行けーっ!!」
俺の隣で監督が立ち上がり叫ぶ。俺も同時に立ち上がりベンチから体を躍らせていた。
相手のキーパーは慌てている、上手くセーブできない。
ピーーーーー!!!!!
主審の笛が響く。見事にゴールが決まった!
選手が集まり歓喜の輪ができる。司令塔とフォワードが観客にどうだとばかりにアピールしていた。
間もなく主審が時計を見て確認をしてから試合終了のホイッスルを鳴らした。

「おい!やっただろう!コーチ!コーチ!!お前のコーチ就任後の初試合の勝利が決まったぞ!」
監督が抱きついてくる、俺も嬉しくてしがみついた。互いの胸の鼓動が聞こえてくる。
「監督、でも、どうしてあいつが点取るってわかったんですか!」
監督に信頼される選手、そして期待に答える選手。
俺の高校時代の先輩であるこの監督に呼ばれコーチに就任したチームは素晴らしいチームだった。

「どうしてって。そんなのわかるに決まっているさ」
「は?」
「あのフォワード、お前の高校時代に・・・。誰よりも信頼しているお前に、プレースタイルがそっくりなんだ」
「…!」
「試合が終わったら2人だけで祝勝会だな」
そう言って笑う監督は高校時代のように眩しかった。
今でも俺の一番大切な先輩の笑顔がすぐ隣にあった。
701風と木の名無しさん:2009/06/23(火) 23:06:55 ID:vDqCjCdK0
ムッハーGJ
熱血同士萌えるなあ
702風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 02:05:58 ID:Ftyfo48Z0
こういうその後の話しいいよねーGJです
703風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 09:00:17 ID:7j98DxTGO
監督とコーチがこんなに萌えると気付かせてくれてありがとう…
GJです
704風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 15:08:59 ID:TmVmWTFE0
現役の二人サイドの話も読んでみたいですGJ
705風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 16:28:53 ID:ywS2Wy/DO
淡々としているのに切なくてGJです!スペイン行こうってプロポーズだろうに
気付いてもらえないのがまた切ないね
706風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 23:11:50 ID:SfsJYw+W0
まわしまーす
707風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 23:21:22 ID:OoSkDok40
くるくる
708風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 23:26:28 ID:4c9bcfWO0
踏めよう
709風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 23:41:28 ID:lIoaKHUzO
裏切り者の憂鬱
710風と木の名無しさん:2009/06/24(水) 23:42:08 ID:ZBa5vxxlO
正義厨エースロボット乗り(天然鬼畜)→ひねくれタカビー司令(ツンマゾ)←無口サイボーグロボット乗り(あやなみ系)+眼鏡メカニック×ショタ支援機乗り
711710:2009/06/25(木) 01:37:53 ID:4YYYGOzZO
とある組織に潜入する、ありていに言えばスパイだ。
物好きな幹部クラスの奴を適当にたらしこんで、適当にいい思いをさせてやりながら、
がっつかずに情報を仕入れる。そして欲しい情報が揃ったらハイサヨウナラ。
上手くやるコツは、仕事熱心だと思わせること、機密情報を聞いても興味のないフリをして
他愛もない話へすぐスライドすること、自分が相手に惚れてしまっていると勘違いさせること、
あとはベッドの中で数分でもいいから相手を忘我状態にすること。
男相手ということに免疫がない奴ほど、上手くいきやすかった。特殊な状況に冷静な判断ができなくなるらしい。

「お前も物好きなヤツだ」
こちらに背を向けてシャツの袖に腕を通しながら、今回の『お相手』がぽつりと言った。
「俺なんかに近づいても何も出ないぞ。俺は地位も力も何もない、ただの落ちこぼれだ」
「ヤることヤッといてその言い種はないでしょ。それに落ちこぼれは室長になれないと思うんですけど」
冗談めかして言ってやると、彼は少し押し黙った。
「…あんな役職はただのお飾りだ。お前はまだウチの内情を知らないからわからんのだろうが」
その声の裏には何か暗い感情が押し込められていたが、気づかないフリをする。
「ふーん。ま、どうでもいいけど」
興味なさそうにすると彼はこちらを振り返った。すかさずその瞳をとらえて笑う。
「俺はあんたが面白そうと思っただけで、別に室長だろうがチーフだろうが関係ないから」
「………実際に寝てみたら、期待外れだっただろう」
「んなことないよ。やっぱりあんた面白いよ」
彼個人に好感を持っているのだと思わせていく。
ひねくれた言い回しはわざとだった。経験上、こういう男にはこの『性格』が効果があったから。
実際、彼は俺の言葉に眉を寄せたが、出てきた言葉は呆れを含んではいたが柔らかいものだった。
「おかしなヤツだ」
その口元が僅かに緩んでいるのを見て、確信する。
今回も上手くいく。
いつものやり方だ。適当な相手を適当にたらしこんで適当な時期に消える。
そう、いつもの。

シーツにくるまって、笑顔で相手を見返しながら、俺はいつものようにぼんやり思う。
ああ、俺はまた裏切り者になるのだな、と。
712風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 01:50:41 ID:XpG/D3ei0
おお、切ない。何度裏切りを重ねてきたのだろう…
GJ乙でした
しかしそのリクは酷ですぞw
713風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 01:59:02 ID:OdGob9ME0
切ない…裏切り者に本当に好きな人ができることを願う
714風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 05:52:15 ID:/QP7jvzM0
おお!投下お疲れ様でした。淡々として切なくていい。
GJ
715風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 07:12:54 ID:381Fwi0t0
掛け合いが上手くて萌えたー
腹の探りあいスキーには堪らない、GJ!
716風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 07:44:12 ID:sPyhXUGVO
いいな、主人公切ない…GJです!
ただそのリクには誰も応えられねぇww
717風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 07:52:16 ID:bsjzdqGkO
GJ、室長みたいな人にも萌えるだけにより切ない
718風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 08:17:04 ID:GqcGv4I20
ふまれましょう!
719風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 08:37:37 ID:wT42+LN1O
女好きのノーマルが男にハマる瞬間
7201/2:2009/06/25(木) 19:16:58 ID:v5d/ft470
女の子はかわいい。
ふわふわしてて、まるくって柔らかくて、なのに細くて
ぎゅってしたら壊れそうで、それなのに芯は強い。
理想の女の子ならたくさんいる。
茶髪のくるくるパーマの子も好きだし、黒髪ストレートの子も好きだ。
一重の切れ長な目も、二重のくりっとした目も好きだ。
キツイ性格の子も、甘えんぼの子も好きだ。
どの子にも共通して抱く感情は、「守ってあげたい」。
それに尽きる。

「それってなんか、不純だよな」
そう言って日本酒を一気に呷る、嫌味なほどにオトコマエな、俺の幼馴染。
こいつの家には大量の酒と大量の本しかない。
この安アパートの狭い一室が図書館になる日も遠くないんじゃないだろうか。
「どこが」
「女の子を守ってあげたい、ってエゴじゃん」
「悪いか?」
ぐっと俺が飲み干すのは、アルコール度数の低い缶チューハイだ。
顔もアルコール耐性も俺はこいつに敵わない。
「大体、何から守るんだ。こんな平和な世の中で」
「暴漢とか……まぁ、そういう悪い男から」
「その子を襲いたいのはお前なんじゃないのか?」
「うっ……」
「悪い男は、おまえだよ」
721風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 19:17:19 ID:v5d/ft470
口先でも敵わない、と酔いが回り始めた頭で考えた。
「そりゃあ、そうかもしんないけどさ……」
背後の本棚に寄り掛かる。古びた畳はささくれている。
「おい、危ないぞ。その本棚、あんまり安定してないんだから」
「だいじょーぶだって……っうわ、わ!」
ごすん、と背骨がうっかり本棚に当たった。瞬間、本が落ちてくる。
思わず目を瞑った。相当の衝撃を予想したのに、痛みはほとんどなかった。
恐る恐る目蓋を持ち上げると、目の前には眉間に皺を寄せたオトコマエがいた。
「だから言っただろうが、莫迦」
「……ご、ごめん」
のそのそと本棚とこいつの腕の間から抜け出す。
俺が守られる側になってどうするんだ、ちくしょう。
いや、こいつは女の子ではないけれど。なんつーか、うん。
悔しいのは、不覚にもドキドキしてしまったことだ。
やっぱりこいつはカッコイイんだろう。
「本、片付けるから。ちょっとどいてろ」
「え、あ、おう。にしても、また本増えてね?」
「あぁ。どれかには、答えが書いてあるかと思ってな」
「何の?」
「どうしておまえをこんなに好きなのかとか、守ってあげたいとか思う、その理由」
「は」
不可解。その三文字がふさわしかった。
何を言われたんだ、俺は、今、目の前の、こいつに、一体、何を。
「ば、莫迦じゃないのか! 冗談よせ、帰る!」
「待てよ」
立ち上がりかけた腕を掴まれ、強い力で引かれた。
強引に抱き締められ、耳元でささやかれる。
「ずっと、おまえが好きだった」
アルコールに支配された脳に、低く甘やかな声が浸透していく。
本当に悪い男は俺なんかじゃなくて、こいつの方に違いない。
722風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 20:39:36 ID:3fCAO4vXO
ふおおお、萌えたストライクGJ!!幼なじみかっけー!
723風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 00:04:44 ID:P3sr3lct0
いいっすね王道っすね!
724風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 00:32:12 ID:IWn0xI8nO
晴れて受けデビューですね、おめでとうございます
萌えたよー!GJ!
725風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 02:06:18 ID:hD+r2yZl0
やばい萌えすぎる!
幼なじみは女好きが女の子の話するたびにクールに切り返しつつ内心傷ついてるといい
GJでした!
726風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 11:49:19 ID:ef+UTprNO
最近よい幼馴染み投下が多くて萌え!攻めさんに惚れそうですGJ!
727風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 14:24:22 ID:dMNNqLGG0
これはハマらざるをえないw
GJでした!
728風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 15:01:33 ID:eA4UeO2mO
踏み台
729風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 15:15:03 ID:noSnFjfnO
また流される
730風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 18:50:05 ID:NxLChybj0
 浮気した。すぐバレた。
「怒ってないから」
 恋人はいつもの優しい顔をして、話し始めた。けれど伏せた目の中に悲しそうな影が落ちている。
「だた俺は、お前がそんなことするなんて思ってもみなかった。自分のしたこと、もう一回ちゃんと考えてくれ」
 そういう弱弱しい表情を見たことがなかったので、胸が痛くなった。
「もうしないよな」
 呟くように言われたのに、頷いた。その日の夜にまた、浮気した相手に会った。
 もう会うのはよそうと話した。
「嘘とか隠し事して付き合うのは、やっぱりだめだ。よくない」
 きっぱり言うと、相手が笑った。
「嘘ついてるじゃないですか」
 意外な言葉を返された。唖然としていると、なおも笑いながら言う。
「先輩、嘘つきじゃないですか。引け目で、無理してるじゃないですか」
 体が凍った。
 完璧な、誰からも好かれる、そんな人の恋人に選ばれて、嬉しくて、釣り合うようにとなんでもした。そうすることが、好きだということと思っていた。
 それは、無理していただけだったのか。恋人のつもりが的外れな独り善がりをしていたように感じて、ぞっとした。しかし相手は、まだやめない。
「なんで先輩が浮気したか、聞こうともしねえで、浮気は悪いから、先輩が悪いでおしまいなんすか。馬鹿じゃねえの。そいつ」
 顔は笑っているが、吐き捨てるような口調になっている。もう聞くのが怖くなって思わず遮る。
「お前こそ、嘘つきのくせに」
 けれど出た言葉は自分でも思ってもみなかった。
「俺のこと、好きなんかじゃないだろ」
「好きっすよ」
 今度は相手が驚いたような顔をしている。自分も混乱しているが、止まらない。
「俺があいつと付き合ってるから、あいつに張り合いたくてこんなことやってるくせに」
「先輩そんなこと思ってたの」
 急に抱きしめられた。
「おれは嘘なんかつかない。好きっすよ。不安になってるならちゃんと教えてあげますよ、先輩のこと好きだって。おれがどんくらい好きか、ちゃんと」
 言われながら、もがいた。無理にキスをされる。嘘だと何回も言った。
 言いながらも、もう考えられなくなっている。考えることをやめたい。考えたくない。
 抱き合ってしまいたい。少なくとも抱き合っている間、相手を優しく抱きしめている行為には嘘も打算もない、本当だ。本当のことだ。
731風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 19:31:03 ID:2qUCpF3H0
やばい 萌えた
732風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 19:35:40 ID:bPrvhJKb0
禿げ上がった
なにこの複雑な愛憎劇!続きを受信したい
733風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 21:31:07 ID:noSnFjfnO
うっひょー!
なにこれスゲー
萌え転がりましたGJ!
734風と木の名無しさん:2009/06/26(金) 22:47:53 ID:iTKP3uit0
ああやばい!!すごいいい流されっぷりだああ
どう転んでもおいしいです!!!
735風と木の名無しさん:2009/06/27(土) 11:52:10 ID:xaXw6J+j0
「馬鹿じゃねえの、そいつ」
ってセリフが良かった。GJ
736風と木の名無しさん:2009/06/27(土) 20:40:17 ID:RFLbcJ1g0
とらいあんぐらーGJ!
この穏やかそうな現恋人が間男に対してものすごい黒い態度とったら倍率ドン
737風と木の名無しさん:2009/06/27(土) 20:43:19 ID:B39FqwG8O
ロイター板になる
738風と木の名無しさん:2009/06/27(土) 20:53:12 ID:5+1Kb4T2O
じゃあ跳び箱に
739風と木の名無しさん:2009/06/27(土) 20:58:02 ID:27/rNaONO
「未来で待ってる」
7401:2009/06/28(日) 01:02:32 ID:yI1RP/eN0
有り余る金も権力も、お前の生命のろうそくを伸ばすことはできなかった。
余命半年となった時、今まで一度も我侭を言ったことのないお前が言った。
「コールドスリープって知ってる?」
「冷凍睡眠ってやつだろう?今は、血液を特殊な液体に入れ替えて、
細胞の状態をできるだけ維持して凍結するところまで技術はすすんでる
んだっけ?」
「よく知ってるね」
「病人が死んでから遺体を凍結するサービス会社もあるな。治療方法が
開発されたら解凍して復活するって触れ込みで...お前も、そうしたいのか?」
「その会社のやり方はね、僕は納得して無いんだ」
「納得してない?」
「死んでしまったら、それは死体だから。死体を凍結しても、解凍したら解凍
された死体になるだけだと思う。...だからね、お願いがあるんだよ」
「まさか....」
「僕が死なないうちに、僕を凍結してほしいんだ」
「それは、法律的に無理だろう!」
「いくらでもやり方はあるだろう?君ならできるってわかってるよ」
ああ、できるだろうよ。できるけど...
「俺に、お前を殺せというのか?」
「死ぬんじゃないよ。僕の時間が止まるだけ。治療方法が開発されるまで凍結
して欲しいわけじゃないんだ。ただ、君が死んだら、そこで解凍して一緒に葬って
欲しいだけなんだ」
お前は俺の目を覗き込みながら言った。
「君を残して死にたくないんだよ」
「俺を残して死にたくないだけか?なら、お前が死んだら俺も死ぬから...」
「ダメだよ。君は天寿を全うしなきゃ」
「我侭なんて初めてなのに、とんでもないことを言ってるな」
「最初で最後だからね」
ああ、俺がお前が本当に望むことを断れるわけがないんだ。
「俺が天寿を全うして、お前が俺より先に死ななきゃいいんだな?」
一応念を押す俺に、お前は頷いた。
7412:2009/06/28(日) 01:03:04 ID:yI1RP/eN0
君は僕の我侭を聞いてくれた。
僕は命のろうそくが尽きる前に、冷たい眠りにつくことになった。
死ぬ前の凍結は、つまり、「死んでいない」ということなのだと僕は主張した。
「死んでいない」と僕が主張すれば、「天寿を全うしろ」という「死んでいない
僕の言葉」を君はきっと守ってくれるに違いない。ずいぶんセンチメンタル
だとは思うのだけど、こんな枷でもはめておかなければ、君は僕の後を追って
死にかねないから。それほど僕を愛してくれていることを僕は知っているから。
僕は本当に、君に天寿を全うして欲しいと思っているんだよ。
だから、予定よりちょっと早く眠りにつくくらいなんでもないんだ。

冷たさを感じなくて済むように、僕は最初に麻酔をかけられることになっていた。
これが、君の顔を見る最後になるんだな。
「約束、守ってくれよね。天寿を全うするんだよ」
「わかってるよ」
僕の言葉に君が頷く。
麻酔医が僕の口に麻酔マスクをつけようとするのを重い手で遮り、僕は最後の
一言を口にした。
「君の全てを愛しているよ」
君は涙をこらえて「俺もだよ」と返した。
麻酔医の手が僕の口をマスクで覆い、ほんの数呼吸で僕の意識は暗い淵に
滑り落ちていった。
その途中、君の声が聞こえた気がした。
「未来で待ってる」
7423:2009/06/28(日) 01:04:04 ID:yI1RP/eN0
「聞こえますかー?」
遠くから女性の声が聞こえる。あれ?麻酔のききが悪いのかな?
「き...聞こえます」
「声も出ますね。意識を眠らせているうちに、EMSでリハビリの筋肉運動も済んで
います。安心して目を開けてください。朝起きたのと同じくらい快適に起きられますよ」
目を開けると、見たことの無い看護婦が僕を覗き込んでいた。その格好はまるで
ナイチンゲール。頭には赤十字のナースキャップつきだ。
「...ナイチンゲールのコスプレ?ずいぶんレトロだね」
「あら。時代考証間違えましたか?コールドスリープに着いた時代の風俗を再現した
つもりだったんですが」
「....へ?」
「ようこそ、25世紀へ。あなたの病気の治療法は22世紀には開発されていたの
ですが、21世紀初頭の冷凍技術で冷凍されたあなたを安全に解凍するための技術が
開発されるまで今までかかってしまいました。今のあなたは、完全なる健康体です。
冷凍される直前までの記憶も完全に保持されているはずです。...ですよね?」
「あ?」
「眠るまでの記憶に、変なところはありませんね?」
「あ、はい」
「よかった。お連れさまがお待ちかねです。お呼びしますね。お待たせしました、
無事意識を取り戻されました。お入りください」
後半のセリフを何故か左手の小指に向かって彼女がしゃべると、白いカーテンの
向こうから一人の男が顔を出し...
7434:2009/06/28(日) 01:04:55 ID:yI1RP/eN0
「...君? なんか、ちょっと老けてない?」
「ああ、俺だよ。お前が凍結されてから、いろいろ下準備をして俺が眠りに着くまで
9年ちょっとかかったからな。渋い良い男になったろう?」
にやりと笑う表情は、間違いなく君のものだ。
「ちょっと待ってよ、どういうこと?」
「お前を凍結してから俺は、コールドスリープ技術の研究とお前の病気を研究する
医療機関、それらに資金提供をする基金を設立して、安全な解凍技術を確立した
研究者への多額の賞金を用意したんだ。お前の病気を治療して、俺とお前を安全に
解凍した場合、基金の元金は賞金としてその研究者に支払われる。あの時点での
俺の残り資産全部だ。相当なもんだったぞ。で、準備を整えて、俺も生前凍結した
わけだ」
「天寿を全うするって約束したろう!?」
「全うするよ、これから。だいたい『生前凍結は死ではない』と定義したのはお前だ。
文句を言われる筋合いは無い」
「無茶苦茶だよ。もしも解凍技術が確立されなかったらどうするつもりだったんだよ」
「お前の隣で、永遠に『死なない』ってのも悪くないと思ってね」
「...馬鹿だな君は」
「馬鹿で結構。こうやって健康なお前を抱きしめられたんだ、いくらでも馬鹿にしてくれ」
ぎゅっと君は僕の体を抱き締めた。
眠りにつく前の、壊れ物を扱うようなおずおずとした抱擁ではなく、抱きしめた腕から
君の喜びが伝わるような。
「本当に馬鹿だ」
僕の喜びも伝わって欲しいと思いながら、僕は君の体を抱き締め返した。
7445 end.:2009/06/28(日) 01:05:31 ID:yI1RP/eN0
「でもねえ、25世紀だって?この部屋の外がどんな風になってるか、見るのが怖いんだ
けど?しかも、君、一文無しなんじゃないの?」
「それがだな。俺たちが寝ている間に、宇宙工学が発達して惑星間航行ができるように
なったんだよ。でも、ワープ航法はまだ開発中で、コールドスリープの技術が宇宙開発に
必須になってだな。俺が作った研究所は特許取り捲ってウハウハ。さらに、法律が整備
されて、生前凍結者は生きているものとして扱われることになったんで、凍結前の俺の
名義のものは俺のもの、ということになったらしい」
「ということは?」
「生前凍結前以上の金と権力が、現在俺にはあるらしいですよ?さあ、健康な肉体と
有り余る金と権力、どう使う?」
「僕は何も要らない。君だけで良い」
君は嬉しそうに笑って、また僕をぎゅっと抱き締めた。
745風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 01:16:01 ID:YTD2bHxA0
すごいストレート作品!昔読んだSFを思い出す。
GJでした!
746風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 01:27:54 ID:FfPEUdZp0
すんげええええええ…!GJ!
747風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 01:32:17 ID:FfYgwYWqO
何というハッピーエンド……GJ!
748風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 01:45:56 ID:zDnOc9AiO
1、2で切なすぎて半泣きになったがまさかのハッピーエンド!
SFって苦手なはずだったのにものすごく萌えた!GJGJ!
749風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 01:46:58 ID:bmw6k8n2O
踏んで欲しい
750風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 06:43:18 ID:xrPGvfHN0
「あ、あ、あ、…、ふ」
引っ切りなしに声が上がる。
西日の差し込む放課後、下校時刻はとっくに過ぎている。
もう教室には俺達しかいなかった。
「んっ…」
頼むからそんな顔をするな。いつもの優等生面はどうした。
こんな関係になりたかったわけじゃない。
ちょっと虐めてからかってやろうとしただけなんだ。
それなのに、ああ、奴が色っぽい眼でこっちを見ている。
くせになりそうだ。
もとから気に食わなかったんだ。
優等生って時点で、昔から馬鹿やってる俺達からすりゃ目障りだ。
その上、真面目で頼まれ事を断れないタイプとなれば、格好の餌食だった。
パシリにしたり、一人でいるのを見つければ集団で囲んで小突いてみたり。
でも、
「や、」
コイツに対してこんな欲望を抱いたことはなかったはずだ。

今日も奴は余計な雑事を引き受けたのか、こんな時間まで残っていた。
俺はしたくもない補修でいらだっていたせいもあって、
奴を見つけると早々に絡み始めた。
「たいへんですねー、優等生くんはぁ」
そう言いながら壁際においやり、肩を小突く。
751風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 06:43:48 ID:xrPGvfHN0
と、そのときだった。
急に足払いをかけられ、俺は壁際にうずくまった。
そのあと、奴の足が俺の股の間に触れたのは偶然だったと思う。
しかし奴はその一瞬の俺の反応を見逃さなかった。
奴はそのとき、こんな面白いものを初めて見た、という顔をした。
そのまま断続的に踏みつけられる。
「あ!あ!あ!」
声が止まらない。逃げ出したいのに体が動かない。
頼むから、そんな見下したような顔でこっちを見るな。
いつもの困ったような笑顔はどうした。
足が止まった。
妙に晴れやかな、吹っ切れたような声で、奴が訊いてくる。
「ねぇ、どうして欲しい?」
ああ、奴が色っぽい眼でこっちを見ている。
くせになりそうだ。
もっと、

「踏んで欲しい」
752風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 08:08:05 ID:p98ZegTU0
足コキ…!
GJです!!
これは是非とも踏んづけて欲しい女王様だ
753風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 08:23:43 ID:iP/NYCav0
GJ!GJ!
エロくていいよーエロいよー
754風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 12:48:42 ID:ym0d1SIS0
足コキキタ━━━(゜∀゜)━━━ !!!!!
GJ!GJ!
755風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 12:54:43 ID:5c4zSMFpO
そっちか!優等生攻めなのか!
いいねーGJ!
756風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 17:35:34 ID:ym0d1SIS0
普通に最後まで読んだうえで「俺」が攻めだと思ってた。
そう思うと新しい扉が開けてこないかい?
757風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 18:08:53 ID:faiO7jyS0
ああドS受けもいいですね
758風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 18:49:57 ID:Loco0GpsO
さあ、遠慮せずにどーんといきたまえ!
759風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 18:54:48 ID:Q49nC7eLO
教師×教師
7601/2:2009/06/29(月) 01:20:46 ID:w+DVLysZO
水曜日は遅め、木曜日は早め、他の曜日は定時帰り
彼の帰る時間はいつもきっちり決まっていた
規則正しく教科書やら参考書やら、大学の資料までもが美しく整頓された棚に
山から崩れてページがぐしゃぐしゃに折れた教科書が凭れていた
その教科書を不安定な山にのせて一言「お疲れ様」と素っ気ない言葉をかける彼に、
ただ一言同じ言葉を返せばいいだけなのに
結局今日も何も言えないまま軽く頭を下げるだけの挨拶をして、
数歩で辿り着くはずの扉の閉まる音を待っていた
こんな状態じゃ、いくら俯いてマーカーの引かれた箇所を読んでも、
下に敷いたままの残り僅かの採点の済んでいない答案の答えもまったく頭に入らない
教科書体の文字が絵のように感情も持たずにその場にある
それでも何とか目で追って、一つ不器用な丸を付けた
7612/2:2009/06/29(月) 01:21:39 ID:w+DVLysZO
「まだ帰らないんですか」
いつもの素っ気ない声。感情の見えない声。ただ、彼の色の声
書き途中の丸が歪んだ。ペンを止められないまま左手をかすめて赤色を残した
「まだ終わらないんですか」
どんな表情でいればいいんだ。どんな言葉をかければいいんだ
「あなたにこんな殺風景なところで伝えるには些か躊躇うような気持ちを伝えたいのですが」
ゆっくりと顔を上げると、最近すっかり見なかった瞳とやっと視線が合った
「あなたは言いましたね、好きだと。こんな俺でいいのだと。ねえ、その返事をしたいのですが」
彼の目は少し茶色い気がする。くたびれた大人にも無邪気な子供にも無い何か優しい光が、黒をぼかして揺らめかせた
「あなたは私の気持ちを解き明かすことはできないんですか」
不器用な俺は数や記号の誰かが既に証明したことをなぞることしかできない
あれだけ悩んで導いた心にそんな優しくてあたたかい、夢のような答えを出す年上の彼
愛おしい。愛おしい。綺麗な言葉も器用な仕草もできないけれど、好きなんだ
ローラーのついた椅子から立ち上がると、あまりの勢いについつい転びそうになった
咄嗟に出した声に彼の笑い声が密かに聞こえた
敢えて何も言わずに腕組みをして俺を待つ彼に、結局俺は何も言わないままキスをした
不器用で綺麗じゃない証明だ。それでも俺にはこれが一番手っ取り早い解答だ
762風と木の名無しさん:2009/06/29(月) 05:52:44 ID:Xo7YivcaO
禿げ萌えた…GJ!
放課後の教師達の雰囲気がたまらん
763風と木の名無しさん:2009/06/29(月) 12:27:19 ID:VMecJ42S0
うつくしい雰囲気だ…GJ
764風と木の名無しさん:2009/06/29(月) 21:46:13 ID:Ld8Yh84AO
GJGJGJ!
何とも言えない雰囲気が良いです
765風と木の名無しさん:2009/06/29(月) 23:51:39 ID:EEpMQtbGO
すごく好きな雰囲気だ
GJ!
766風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 01:23:42 ID:sUk135cC0
私の事はかまわず先へいくんだ
767風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 01:25:08 ID:ygp4/6+j0
後は任せたぜ
768風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 01:25:31 ID:kQKJnt6D0
ありがとう、無事でいてくれ
769風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 01:28:41 ID:bNEDYQ/oO
教会の息子と寺の息子が付き合ってる
770風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 01:31:20 ID:QZm773yz0
1.【民主党による政権交代は日本国民のためにならない】
その政権交代が日本の国益を高めるものならば、他国が協力するわけがない。
韓国は電子機器・自動車・造船など日本と競合する輸出産業が多いため、
日本の国益を高めるような政権には協力できない。


2.【民主党は正攻法では国民から支持を得られないと思っている】
選挙において無関係なはずの韓国に協力を求めるということはそういうことだろう。


3.【韓国政府は民主党に「協力」できるような勢力を日本国内に抱えている】
普通の国を相手に「政権交代に協力してほしい」と頼んでも、
「それは貴国の問題だからねぇ」と困った顔をされるだろう。そんなお願い自体、的外れなのは誰でもわかる。
つまり 民主党は韓国政府に「協力する手段」がある前提で頼んでいる。


4.【民主党政権は国民が望まなくても韓国に便宜を図る】
協力してもらう以上、韓国にしてみれば協力する以上、なんらかの便宜を図ることになる。
それは国民のための政策から生まれた代償ではなく、「民主党が政権を取るための」代償。
民主党は権力を取った暁に、自分の負債を国民へ押しつけるつもりだ。

7711/3:2009/06/30(火) 14:36:20 ID:E6ERSsRZO
「ちはー、三河屋でーす」
「またあなたですか!まったく毎日毎日!なにが三河屋なもんですか!」
「おう、お前も毎日こんなとこでお仕事ご苦労さん。
ところでお布施くれよ、腹へってんだよ」
「あげませんよ!毎日言ってるでしょう!
私の父なる神はイエスキリストだけなんです、
異教徒の台所事情なんて知りません」
「なんだよー、今日も駄目か。
じゃあワインとパン頂戴、あとできたらナッツとかも」
「昼間っから何言ってるんですか!まったくあなたは!
本当にしょうがない!あなたみたいな人が跡取りになれるようじゃあ、
日本の仏教に未来はありませんね」
「なんだよ、怒ってんなよ。お前、そんなに寺嫌いかよ?」
「嫌いですよ!」
「そっか。残念だな」
「え、な、何がです」
「できたらさ、今日あたりうち案内してえなーと思ってたんだ。
兄ちゃんにも紹介したかったしさ、でもまあ、嫌いなんじゃしょうがねえよな」
「え」
「そんじゃ、腹へったし帰るわ」
「ま、待ちなさい!いいです、行きます!」
「え?まじで?でも嫌ならそんな」
7722/3:2009/06/30(火) 14:38:10 ID:E6ERSsRZO
「別にお寺が嫌いなわけじゃないんですよ!
ただ、あなたがあんまりナマグサだから!」
「生草?」
「それに!お寺って裏にお墓があったりするじゃないですか!
それがちょっと苦手なだけで決して嫌悪しているというわけでは」
「え、何お前、怖いの、墓とか」
「……あっ」
「神父のくせに、墓怖いのかよ、うっわー」
「怖いわけじゃありませんよ!怖いなんて誰も言ってないでしょう!」
「へー。ふーん」
「怖いんじゃなくて苦手だって、ちょっと!聞いてますか!」
「おう。じゃあさ、今日夕飯食いにこいよ。家族に紹介すっから」
「……ええ、わかりました」
「その後まったり散歩でも行こうぜ」
「ええ、わかりま……散歩って、肝試しじゃないでしょうね?」
「違う違う、寺ん中案内するだけだって。
まあ寺の中にはそりゃあ?墓もあるけど?」
「もう!何なんですかあなたは!塩撒きますよ!」
「塩って!お前神父だろ!塩でお清めすんなよ、聖水とかにしろよ」
「うるさいですね!もうあなたはさっさとお隣にでも行って下さい、
私にも仕事があるんですから」
「は?隣?何で隣?」
「お布施集めてる最中なんでしょう」
7733/3:2009/06/30(火) 14:39:48 ID:E6ERSsRZO
「は?隣?何で隣?」
「お布施集めてる最中なんでしょう」
「お布施って。お前、俺が本当に毎日お布施もらいに
このあたり練り歩いてると思ってんのかよ」
「違うんですか」
「こんな毎日毎日やるわけねえだろ、非常識な。怒られるっつーの」
「な!私に対しては非常識でいいって言うんですか!」
「違うって、お前馬鹿だな」
「馬鹿とはどう言う意味ですか、本当に失敬な人ですね、あなたは!」
「分かんねえならまあ、いいんだけどさ。じゃあ、俺帰るわ。夜な!」
「あっ……もう、来るのも急なら、帰るのも急なんですから。
……なんですか。いつもはもっと居座ってるくせに……。
ああそうか、夜の準備を……まったく、こんな時間から張り切る事なんて、
何にもないじゃないですか。本当にあの人は、もう。
…………ああ、今日の夜、何着て行きましょう?」


携帯からなので、改行変だったらごめん
774風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 18:10:33 ID:N716XyMDO
なかなか良い雰囲気。
ぐっじょぶっす。
が、惜しむらくはお題は「付き合ってる」なのに、「付き合う直前」になってる。
775122x218x27x209.ap122.ftth.ucom.ne.jp:2009/06/30(火) 18:50:28 ID:u/x7pkPA0
2chマジ死ね2chマジ死ね2chマジ死ね2chマジ死ね2chマジ死ね2chマジ死ね2chマジ死ね
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776風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 18:54:53 ID:ycnPcSn40
「つきあってる直前」
なるほど
でも、つきあってるんだけど、初々しいっていうのもあるからw
777風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 23:06:06 ID:SQWil8dF0
可愛いなー、テンポ良くてGJ!
二人していっつもぎゃんぎゃんいってて、周囲から犬も食わないと思われてるといい。
んで夫婦漫才乙と言われたら同時に振り返って、
「付き合ってなんかいません!」「うらやましいだろ!」
とか言ってエンドレス漫才。
778風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 23:17:08 ID:i9TsAUeKO
かわいいな〜萌えたgj!!(*´▽`*)
にやけるぜさぁふんでいけ
779風と木の名無しさん:2009/06/30(火) 23:17:17 ID:HwNfHmqF0
攻めが美声すぎて照れる受け
780風と木の名無しさん:2009/07/01(水) 03:34:19 ID:7dJQkbC8O


「なぁ聞いてる?」

聞いてるよ。耳が気持ちいいくらい

「なんか浮の空じゃない?」
気のせいだって。

「真面目に聞いてる?」勿論。もっと話せよ。
「………」
ちゃんと聞いてるのに。「バカにしてる気がする…」
んなことないよ。多分。ただ、さ
「ん?」
お前の声、いいな。なんでかな。別に歌ってるわけじゃないのに、もっと聞きたくなる。
だからちょっと聞きほれちゃった。
「……ふーん」
なんだよ。せっかく褒めてんのに。
「なら、こんなのどう?」

耳元に、吐息がかかる。
『好き。多分もう、ずっと前から』

耳朶を熱が舐める。
くすぐったさに身を捩った。
「バカやろー……それはずるい…」

ちくしょう。顔あげられないじゃねぇか。


781風と木の名無しさん:2009/07/01(水) 21:16:51 ID:DgTyJ21G0
声フェチにはたまらんGJ!
782風と木の名無しさん:2009/07/02(木) 10:13:58 ID:4QLxNmb70
二人の光景が目に見えるようだ。
GJ!!
783風と木の名無しさん:2009/07/02(木) 19:22:15 ID:4WllCNxD0
回しますねー
784風と木の名無しさん:2009/07/02(木) 19:33:33 ID:84MI1klI0
どぞどぞ
785風と木の名無しさん:2009/07/02(木) 20:17:23 ID:w+TWt1Nz0
GJまわし
786風と木の名無しさん:2009/07/02(木) 20:42:34 ID:TWTnPtZaO
よいではないかよいではないか
787風と木の名無しさん:2009/07/02(木) 20:52:52 ID:QKNU+BXTO
まわれまわれー
788風と木の名無しさん:2009/07/02(木) 20:57:15 ID:Hlbz6uKRO
べ、別に踏んでほしいわけじゃないんだからねっ!
789風と木の名無しさん:2009/07/02(木) 20:58:41 ID:jTaT94JnO
与える男
7901/2:2009/07/03(金) 07:34:00 ID:Jv8VaeVD0
ずるい、と思った。

ずっと前から友達だった。付き合う前にも喧嘩したことはあった。
でも、互いの気持ちが通じ合って、付き合うことになってからは初めての喧嘩だった。
だから勝手がわからなくて、混乱して、いつの間にかあいつの前から逃げ出していた。

だって、ああやって怒る顔なんて、前から知っていたのに。
あいつが悪い、いつも俺を甘やかすあいつが、あんな顔するのが悪い。

走りつかれて立ち止まる、いつの間にか視界は涙で滲んでいた。
それを拭って、鼻水が止まらなくて、何でこんな悲しいのかわからないままずびずびと鼻を啜る。
ティッシュは鞄の中で、でももちろん鞄なんてどっかに放り投げたままで、途方に暮れて立ち竦む。
すると背後から聞こえて来たのは騒々しい足音。

振り返って確認すればさっきまで喧嘩していたあいつで、条件反射のように走りだす。
でも足の長さも回転数も違う、俺より足の速いあいつに勝てる筈なんてなくて。
すぐ捕まって、その腕の中に抱きこまれた。
7912/2:2009/07/03(金) 07:34:22 ID:Jv8VaeVD0

耳元で、荒い呼吸が聞こえる。心臓が騒々しく音を立てる。
こいつの口から何か悪い言葉が飛び出すんじゃないかと思うととても怖くて、
ただただ腕の中で身を固くする。

言葉は、なかった。
ただただ馬鹿みたいに強い力でぎゅうぎゅうと抱きしめられて、肩口に額をぐりぐりと押し付けられる。
不意に空気が湿った様な気がして、こいつが泣いているのがわかって。
何も言葉は無い筈なのに、抱きしめられた腕から、押し付けられた額から、
感情が伝わってくる様な気がしてならなかった。

もう、怒りはどこにもなかった。
そんなもの、必死で走ってきたこいつの熱と涙で、溶かされて小さく消えてしまった。

ずるい、ずるいよお前。
お前を許したいと思って、お前に許してほしいと思う、
そんなどうしようもない衝動と切欠を同時に俺に与えるなんて。
792風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 07:38:44 ID:nzditnnvO
おお、わかるわかるこういうシチュエーション!
セリフなしでいろいろ表現できててすごいなー。
すごく好きですこのはなし。GJ!
793風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 10:44:12 ID:18qeDrHAO
しっとりしてていいな〜(*´ワ`*)
GJ!!!
794風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 11:16:22 ID:f3NHsEEkO
も、もえた!GJ!
文章うまいなー
795風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 14:01:08 ID:iLzXE13b0
おお!上手いなー!いいもの見たよ。
こういう萌えるシチュエーションものが好きだ。GJでした!
796風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 19:09:50 ID:RyBnQglE0
語り主が可愛すぎる…!
いろんなものが許容量超えて動揺してる様子がたまらん。
萌をありがとう!
797風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 20:33:44 ID:A0hdxnPGO
シチュも萌えるし文章もうまいし語り主もかわいいし!
GJ!GJ!GJ!
798風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 20:55:52 ID:RdOuHI39O
白線の後ろに下がってお踏み下さい。
799風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 20:57:02 ID:vcFBtA8n0
ほめろ
800風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 22:53:29 ID:6s1cxqY30
色々なタイプに褒めて頂きました。注:それぞれのシチュはバラバラ+適当

○穏やかに賞賛タイプ
「そんなことはない。誰にでも出来ることじゃない。お前が毎日毎日、少しずつ積み重ねてきた成果だ。
 お前はもっと胸を張ってもいい……いや、張るべきだ。もっと自分を誇れ。……よく、頑張ったな」

○テンション高く素直に賞賛(肝心なところで鈍感)タイプ
「え。これお前が作ったの!?超うめーんだけど。うわーなにお前、嫁いらずじゃん。だからモテないんじゃねーの?
 こんな美味いもん毎日食えたら幸せだろうなー…なあなあ、もう俺と結婚しようぜ!……なに焦ってんだよ。ジョーダンだって!」

○最初から出来るとわかってたよタイプ(Ver.素直クール)
「うん。これくらい、君なら朝飯前だったよね。必ず成功するって、僕にはわかっていたよ。
 だって君は僕が見込んだ人だからね。僕の目に狂いはないんだよ」

○最初から出来るとわかってたよタイプ(Ver.ツンデレ)
「はあ?褒めろって?たかがこれくらいで褒めろとか馬鹿じゃねえの。ニヤけやがって気持ち悪ぃ。
 …ばっ……別にそんな風には思ってねえよ。お前なら出来るって最初から信………なんでもない」

○我が事のように喜びすぎて逆に自重しろタイプ
「マジで!?おめでとう!凄いな!やったな!これまで頑張ってきた甲斐があったな!すげーぞ!!お前すげえ!!
 ご通行中の皆さん!コイツ!コイツがやりました!……ええ、そうなんスよ!凄いっしょ!?…よーし、皆で万歳三唱だー!!」

○褒めてると見せかけて説教と見せかけてやっぱ褒めてるタイプ
「やりゃあ出来るじゃねぇか。だったら最初からやっとけっつうの。冷や冷やさせやがって。ったく、最近の若い奴らは
 すぐ本気出すのが格好悪いとでも思ってんのかね?……お前はいいモン持ってんだからよ、磨かねえと勿体ないぞ」

○褒めてるんだけど心が別の方を向いてるタイプ
「良くやった。やはりお前に任せて正解だった。これで陛下もお喜びになるだろう。次も頼む。……なんだ?もう下がってよいぞ」

○寡黙タイプ
「…………上出来だ」
801風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 22:56:03 ID:s6BxF0jp0
寡黙タイプが大好物です
802風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 23:23:11 ID:Mf335eJb0
ナイス萌えシチュ列挙。

自分は
>>○我が事のように喜びすぎて逆に自重しろタイプ
が好きです。かわええw

GJ!
803風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 23:27:17 ID:Kcx5++W/0
>穏やかに賞賛タイプ
いいなーこういうの好きだ。GJGJ!
804風と木の名無しさん:2009/07/03(金) 23:35:25 ID:FvIrs92c0
ああ、美声の人に言ってもらいたい台詞ばっかり
805風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 00:00:46 ID:A0hdxnPGO
素直に称賛(肝心な所で鈍感)タイプもいいしツンデレタイプもすばらしい、
逆に自重しろタイプもかわいすぎるし選べません!
GJでした!
806風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 00:03:55 ID:RyBnQglE0
心が別のほう向いてる奴をねじ伏せたい。
皆萌えるけどやっぱり素直に賞賛されてでれでれ展開がおいしいです。
807風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 00:46:04 ID:QIYOURar0
800は799なの?
808風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 00:46:45 ID:QIYOURar0
ごめん間違えた踏んで下さい
809風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 00:47:59 ID:4PVHsgPmO
心が別の方向いてるやつがいい…!
8101/3:2009/07/04(土) 02:34:40 ID:xO10abM10
 シュウは本命がいる奴としか付き合わない。
 そして付き合う前に言っておく。
 『体は好きにしてもいいけど暴力は不可。自分は愛人で体だけの関係。
それが守れなくなったらキレイに別れること。それでもいいならつきあってもいいよ』と。

 そんな約束をしていても、ほとんどの奴が本命を捨ててシュウに走る。そんな時に俺の出番が来る。
 そいつの前でだけ俺はシュウの『本命』になって、彼がいなくて寂しかったからだの、
彼じゃないとダメだの、シュウが心にもないことをペラペラと訴えて終結させる。
 なんで俺なのかと聞いたらば、俺が逆恨みされても自分で自分を守れそうだったからだそうだ。

 今日は人気のないビルの屋上で、空が青いなと思いながら聞いていた。
タバコを吸いたくなったが、納得しかかっている相手を怒らせる事になるので我慢した。
 何度も続くと、さすがに水戸黄門みたいで飽きる。
8112/3:2009/07/04(土) 02:35:13 ID:xO10abM10
 相手の男が泣きながら出て行った後、シュウは俺にタバコを一本くれと言った。
普段は吸わないが、ストレスが溜まるのか、こういう場面の後には必ず言う。
「今回は本当にしつこかったなあ」
「相手は選べよ」
「選んだよ。男同士なんて不毛だって言ってたし」
 確かに不毛だが、シュウが相手だとそんなことはどうでもよくなるのはわかる。
こいつの毒牙にかかった奴は毎度の事ながら気の毒だ。
「もうそろそろいいだろ」
「何が?」
「俺とつきあおうぜ」
「絶対に嫌だ。だってお前、俺の事好きだもん」
「まあね」
 他の奴が言ったら許されない台詞だな。
「心なんて俺に向いてなくていい。別の方に向いている奴がいい」
 ほら出た。助さん格さん45分。
「体だけでいいって言ってるだろ」
 まあ俺もお代官並みに同じ事しか言わないが。
「そういう奴に限って、心まで欲しいって言い出す。重い」
 同じ台詞しか返ってこないし。

 ここまではいつもどおりの進行だった。だがたまには予想外の展開がないと観てる方も飽きる。
 俺はタバコごとシュウの腕をつかんで引き寄せた。

 こいつの手首にはうっすらと刃物で切った跡がある。
 心中しようとして、自分だけ死に損なった跡だ。
8123/3:2009/07/04(土) 02:35:44 ID:xO10abM10
「このままお前を犯す事だって出来るぞ」
 シュウはじっと俺の目を見ながら答えた。
「……それならいいよ?」
 俺が望んでいた答えはくれなかった。
 俺はつかんでいた手を離した。
「しないの?」
「また『本命』探すのが大変だぞ」
「それもそうか」
「もうそろそろ恋愛しろよ」
「お前と?」
「俺じゃなくてもいいんだよ。見てらんないからさ。痛々しくて、お前」
「痛くなんかないよ。俺、痛いの嫌いー」
 ヘラヘラと笑って手を振りながらシュウは階段を降りていった。
 
 こいつの心を奪っていった奴にはもう誰もかなわない。
 俺は空に向かって煙を吐いた。
813風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 03:06:59 ID:3TWZKg/w0
切なすぎる
2人ともちゃんと幸せになって欲しいなぁ
814風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 10:21:02 ID:Wgl9tCbT0
途中どっちが喋ってるのかわかりにくかった
振り回されてる『本命以外』が哀れ
リロミス*9処理はGJ
815風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 13:07:51 ID:0lfYCSlK0
いいね
こういう切ないの好きだ
816風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 13:55:31 ID:bQgoTg02O
よく読むと切ないってかんじで好きだー
817風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 15:33:43 ID:ph6pwl0YO
駆け引きが巧い会話に萌
時間がかかっても、二人にとってあの時は若かったなあなんて振り返られる過去になるといいな。
818風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 15:40:41 ID:a5iUVk0HO
よしこい!
819風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 15:52:22 ID:Bfe5x2maO
おしゃべりワンコ系×無口素直クール
820風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 21:18:52 ID:4u8G+xyy0
「ね、ね、ね。アイス、スイカとメロンがあるんだけどどっちがいい?オレはねースイカがいいかなぁ、いや今日はあえてメロンかな?うーん迷う。どっちにしよう!ね、シュウは?」
「・・・・・・どっちでもいい」
「えええ。あ、じゃあオレはスイカにするから、シュウはメロン食べて。でさ、一口ちょうだい?」
「ん・・・」

シュウの綺麗な瞳が、今はその前髪に邪魔されて見えない。つまらない。
手元の本に夢中なシュウはこっちを見てくれない。つまらない。
ねぇ、つまんないよ、シュウ。

「オレの話聞いてる?シュウ」
「聞いてるよ」
「その本おもしろい?」
「まあまあ・・・」
「オレとその本とどっちの方が好き?」

そう言うと、ようやくシュウが顔を上げてくれた。
黒曜石みたいな瞳には少しだけ驚きの色が浮かんでいる。
いつもほとんど無表情と言っていいシュウの顔に、何かしらの感情の動きが垣間見える時、オレはどうしようもなく嬉しくなる。
部屋の隅で体育座りしているシュウの前までにじり寄って、そっと覗き込んだ。

「やっとオレのこと見てくれた」

にこにこと笑うオレに、シュウは暫し目を瞬かせた後、ぱたりと本を閉じた。

「・・・かまってほしかった?」
「うん。かまって」

シュウの頬に手を伸ばす。どうか、オレだけを見て。

「アイスより、シュウがいい」

耳元でそう囁けば、じんわりと朱に染まっていく頬に気づくのは、きっとオレだけでいい。
821風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 21:23:26 ID:4u8G+xyy0
ごめんなさい、>>810さんと名前がかぶってますた・・・
822風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 21:30:55 ID:jL7hp0eE0
よくある名前だし、別段気にしなくてもいいんじゃないかな
わんこがウザかわいい!GJ!
823風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 21:51:18 ID:8NvorPzoO
わんこいいよわんこ
GJでした!
824風と木の名無しさん:2009/07/05(日) 01:34:02 ID:IRnnEQcJ0
これは可愛い…萌えましたGJ
825風と木の名無しさん:2009/07/05(日) 10:29:38 ID:PDMsBKTX0
中高校生で想像しても大専生で妄想しても、成人で考えてみても違った萌が…!
いやいっそ幼稚園(某テレビ番組幼●園の旅風)でもイける
GJです!
826風と木の名無しさん:2009/07/05(日) 12:25:25 ID:/WXexfKqO
>>825のせいで幼稚園児バージョンが一番萌えることに気付いてしまった

素直クールが赤面してるとこ想像したら可愛くて仕方ないよ
GJGJ!
827風と木の名無しさん:2009/07/05(日) 20:25:56 ID:EuYaNoan0
踏み台のふみだい
828風と木の名無しさん:2009/07/05(日) 20:41:19 ID:G80vbK4K0
もっふりと踏んでくだされ
829風と木の名無しさん:2009/07/05(日) 20:42:42 ID:aa7kFHpUO
男の娘受け
8301/2:2009/07/06(月) 01:08:37 ID:saYxXY+Z0
「ですから」
楓は、困惑したように眉を寄せた。
「僕は普通の男なんですよ。こんな格好をしていますし、顔も父よりは母似ですが」
「知っている」
そう言うと表情が歪んだ。警戒の色はますます濃くなる。
「知ってるのなら尚更……本気なんですか、僕を『娶る』だなんて」
「分家風情は、本家の命令には逆らえんのさ」
「そんなのおかしいです」
言いながら後ずさろうとするが、その後ろにはもう壁が迫っている。
向こうもそれに気付いたのか、一瞬だけこちらから視線が外れた。
その隙に距離を詰めて、手首を掴む。「痛い」と小さく漏れた声は無視して、その手をじっと眺めた。
「細い腕だ。色も白い。今このときでも、女だと言われたら信じそうになる」

子供の頃に一度だけ、楓を見たことがある。
父に連れられて、旧正月の挨拶をしに本家を訪れたときのことだ。

――あそこにいるのが本家の紅葉ちゃんと楓ちゃんだ。一緒に遊んで来るか?

父が指した先の部屋には『女の子』が二人いた。二人はお揃いの着物を着て、人形遊びをしていた。
そのときは、自分は男だから人形遊びなどしないと言った。父は残念そうな顔をした。
子供心に、ああ父は本家の姉妹に自分を近づけたいのだな、とわかった。
子供なら無邪気さを盾に、本家も分家もなかろうと考えたのだろう。
結局、姉妹とは一言も言葉を交わさないまま家に帰った。
あれが『姉妹』ではなく『姉弟』だと知ったのは、それから随分後の話だ。
彼とはそれ以来、十数年振りの邂逅だった。

「――離してください!」
思いのほか強い力で振り払われそうになって、我に帰った。
慌ててすぐに手を離したのだが、楓は強く睨みつけてくる。
「貴方は本家の命令なら何でもきくんですか。女の格好をしてる男を本妻として迎えるなんて正気じゃない」
「まあ、自覚はあるさ。だが俺を正気じゃないと言うなら、お前の母親はどうなんだ?」
そう言った途端、楓の表情が強ばった。
8312/2:2009/07/06(月) 01:09:59 ID:saYxXY+Z0
本家に生まれた男子はまず女の格好をさせるのが、家に伝わる古くからの因習だった。
大事な男子を『外側のモノ』に気に入られて連れ去られないため、だとされている。
しかしそれは幼い頃だけの、形式上の話で、成長してもなお引きずる類のものではない。
だが、目の前にいる楓は今も女物の服を着て、黒髪も美しく伸ばしたままだ。
殆ど日に当たっていないのか肌は透けるように白く、身体つきも華奢だった。

「跡取りとして育ててきた息子をこのまま分家に『嫁がせる』、突然そんなことを言い出したのはお前の母親だ。違うか?」
静かに問うと、楓は苦しそうな表情になって目を逸らした。
「お前にしても同じだ。因習だかまじないだか知らないが、お前の言うとおりこの件は普通じゃない。
 だが俺に拒否しろと言う前に、お前が拒めばいい話じゃないのか。なぜそれをしない?」
「それは…」
「何があった。………なぜ、お前の姉は死んだ?」
胸の内にあった疑問をぶつけてみたが、答えはない。その代わりのように
「母さんは、もう正気じゃありません」
と小さな呟きが返って来た。
そして更に細い声で「きっと僕もおかしくなっているんです」と続く。
さっきまでの勢いは消え、弱々しく顔を伏せる楓は、やはり見目は女のようだった。
「似ているな」
無意識に漏れた呟きに、楓が「え?」と顔をあげた。ひどく無防備な表情だった。

――本当によく似ている。紅葉に。

そう思った瞬間、抱き寄せて唇を重ねていた。
楓の身体は強張ったが、なぜか抵抗はない。逆に力が抜けたように、こちらに寄りかかってくる。
ほどなくして唇を解放して、楓の耳元で囁く。彼に、そして自分に言い聞かせるように。
「俺はお前を娶る」
自分でもどうかしていると思う。
しかし、目の前のこの男を手元に置きたいという思いは本心だった。
ただ、その思いが、数ヶ月前のあの電話の所為だけなのか、既にわからなくなり始めていた。

――もしも私に何かあったら弟を……楓を、どうか助けて。お願いします。
832風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 01:38:27 ID:1w5pDJVN0
難しいお題だと思ってたけど、素晴らしい!GJ!GJ!
そして、今後の展開と姉ちゃんに何があったのかが激しく気になる
833風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 02:05:59 ID:Azvjp/HtO
この後がもっと面白くなるタイプの話だな!続きがほんと気になる
GJでした〜
834風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 02:34:19 ID:Y5q3leEq0
文体と内容がマッチしていていい!
少女タイプのなよなよしいのが来るのかなと思っていたので予想外。
GJです。
835風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 07:20:30 ID:Qm9qHWtvO
おおこう来るとは!すごく面白かったし萌えたよ!
同じく続きが気になるんだぜ
にしてもこのスレレベル高いなー
836風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 07:25:16 ID:UNohUu/qO
こんな2の掲示板で2レスで読むにはもったいない内容だ。
がっつり読みたい話です。すげー萌えそう
837風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 08:34:04 ID:jOje7lG6O
男のせいで姉ちゃんが死んだのかと思った。色々想像できるねGJ!
まとめの方も淫乱イエローに超萌えたよGJ!
838風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 08:51:39 ID:26aJpaOcO
どんどんいこー
839風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 08:56:09 ID:Y5q3leEq0
縁日
840風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 22:46:04 ID:wSAEID1a0
※ギャグです 縁日でラヴィ

まずは お参り
 ご縁がありますように・・・って願掛けでお賽銭は5yen
 二人並んでお願ぃ事して 私が『何 お願ぃしたの?』
 って聞くと 意地悪そうに『内緒♪』ってw

それから おみくじ引くの
 末吉あたりが無難でいぃけど〜 どっちかが凶で 何故か大笑ぃ((´∀`*))
 一気に緊張が解ける。。。
 おみくじを境内の桜の木の枝に結わぃつけて
 どちらからともなく手をつなぃで 鳥居をくぐるの^?^

そして お楽しみの露店巡りw
 『どこからまわろっか』って言ぃながら
 『この際だから片っ端から制覇する?』
 なぁんて言い出したりして・・・、まったくいくつになってもそゆトコ子供なんだからw

手始めに金魚すくぃ
 競争して 負けた方が金魚のお持ち帰り 責任持って育てましょうw
 ちなみに名前は私が考えるの♪

次に射的
 男の人って得意な人多ぃでしょ なので お手並み拝見^?^
 でも こうゆう時は外れるんだよねw
 んで最後の最後にちっこぃぬいぐるみみたぃのが取れるの(*´▽`*)
 今日の記念に 部屋に飾っちゃったりするんだろうなぁ・・・
 
それからヨーヨーすくぃ 
 普通の水玉のとキャラクターのだと値段が違うんだよね^?^
 でも ここは子供じゃなぃので お揃ぃの水玉でw
 水色とピンクを1個ずつget 何日後にどっちが先にしぼむか賭けたりして( ´艸`)
841風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 22:46:42 ID:wSAEID1a0
喉が渇ぃてきたのでカキ氷
 シロップかけ放題は当たり前だけど
 混ぜ過ぎてもただ甘ぃだけになっちゃうから
 お互ぃが好きな味を1つずつ 2色かけるの♪ 私はイチゴを選んで もぅ1つは・・・
 何がいぃ^?^?
それから 形抜き
 これもご容赦なく勝負でw 子供達に交じって 子供以上に白熱しちゃう二人^?^;
 なんて地味な戦ぃなんだろw でも 童心に帰って無邪気にはしゃぐ横顔に
 キュ=(*´∀`*)⇒ンってなっちゃったりw
負けた方がおごりのたこ焼き
 ソースとかつお節 青海苔 あとは・・・マヨつける? 私はマヨ苦手だから半分だけ塗ってもらって〜
 あつあつを 『はぃ あ〜ん^0^』
 焼きもろこし ソースせんべぃ 大判焼 じゃがバタ ベビーカステラ アンズ飴 やきそば フランクフルト
 チョコバナナをはしご((美^〜^味))モグモグ♪
それから ビニールの剣やハンマーやキャラクターのくじ引き
 何故かこうゆうくじ運はあって 一番大きぃガチャピンをget☆
 『どうやって持って帰るの〜〜〜??』 なぁんて大笑ぃしあって
 空気抜けばいぃじゃんって想ぃ出すのは 家につぃてからだったりする^?^;
最後に水笛
 子供の頃 家族旅行した記念に買ってもらった記憶があって・・
 その音色が懐かしくって つぃ露店の前で立ち止まっちゃって
 それに気づいて 何も言わずに1つ買って 私に差し出してくれるの・・・
 『ありがと。。』 その言葉の代わりに ぎゅって浴衣の袖にぎるの(///∇//)
 
歩き疲れて 人混みから逃げるようにして 
境内の裏の石階段に並んで腰かけて
(*´-ω)(ω-`*) チュッ・・・

「どーだ俺様の”怪談より寒くなる話”は!」
係長の語った破壊力満点のサムい話に花火見物中の社員一同が突っ伏す中、一人新入社員のみが目をらんらんと輝かせている。
「係長!丁度そこで花火大会の縁日やってますから、俺とそんなデートしませんか!」
あまりのKY発言に呆然としているうちに、さあさあ最初は何でしたっけ!と拉致される係長を救助できるものは誰一人としていなかった…。
842風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 22:52:15 ID:e/O7mY720
びっくりした、途中まで手の込んだ嵐かと思ったわwww
確かに怪談より寒いww
笑わせてもらいました!GJ!
843風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 23:38:01 ID:/m95ULxW0
なにその素敵な会社!
844風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 23:39:16 ID:ACWmKgOi0
オチがwwwwww
係長かわゆす
845風と木の名無しさん:2009/07/06(月) 23:40:12 ID:7Qj2VlUv0
係長可愛いなぁ。
GJです!
846風と木の名無しさん:2009/07/07(火) 00:03:55 ID:kC8y2ST60
なんか夏もマシンガン思い出したw乙
847風と木の名無しさん:2009/07/07(火) 00:11:22 ID:YFlIlonX0
係長自重GJ
848風と木の名無しさん:2009/07/07(火) 00:18:53 ID:18Iir0yxO
橋渡しします
849風と木の名無しさん:2009/07/07(火) 00:21:44 ID:t87eJHP90
主従忍者
850風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 00:32:42 ID:gve/Coja0
残念、お流れですかね
忍者ってバリエーションきく割には難しいんですかね
851風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 00:35:28 ID:Zpz+Nf/e0
良いお題だったのになぁ
まとめに期待しつつまわし
852風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 00:38:14 ID:BHUNyXXlO
難しいけどおもしろいお題だったな
まわし
853風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 00:38:43 ID:0QpkqdJY0
主従とも忍者なのが個人的にピンとこない
主従の「従」が忍者のシチュなら萌え
師弟忍者でもいい
854風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 00:41:19 ID:MJ9Fjfd00
細作頭とNo. 2忍者みたいな感じかな…
忍っていうとどっちかが死ぬ話しか思いつかんmws
855風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 00:45:50 ID:rAuhQ192O
*9に萌えてなんか書こうとしなかった人がいなかったんだから仕方ない
タイミングだよ
最初から読む気一辺倒で感想もしくはまわすときしか書く気がない人が、少しでも減るといいね
856風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 00:58:06 ID:+20t545I0
書く気なくてもいい。
でも気に入った*0や*0以外があったら、古くてもいいから、GJの2文字だけ
でもいいから、まとめBBSにでも感想書いて欲しいと思う。
その反応が書き込む人間のモチベーションを上げ、結果、萌えカキコを
増やします、お願いします。
857風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 01:07:01 ID:EaSFlGYLO
いいじゃん、だらだらいこうよ
SS投稿スレじゃなくてシチュエーション萌スレなんだから、*0は萌が伝われば一行レスでも良いと思うし
まわす人感想書く人、気合い入れて投下する人気軽に萌を書き込む人、あと通りすがりでこのスレは成り立って欲しい

どんどんまわしますよ
858風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 01:09:28 ID:LWnL839S0
古くてもいいからって作品が古い感じがするってことか?
それはちょっと失礼でね?と思ったら、
少し前に投下したやつって意味だね
859風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 01:12:51 ID:aQPaJvlWO
お母さんみたい
8601/2:2009/07/08(水) 03:38:56 ID:UdA4QIXsO
ピリリリリ ピリリリリ…

「もしもし」
「あーもうやっと出た。全然繋がらんから心配したで」
「ごめんごめん、風呂入ってた」
「そっか、ならええわ。どう調子?」
「んーまあまあやな」
「何や元気ないな、疲れてるんちゃう?ちゃんと食べてるか?風邪とか引いてない?クーラーしたまま寝たりしたらアカンで、髪はちゃんと乾かしや」
「お前はオカンか」
「肉ばっかりやなくて野菜も食べなアカンよ」
「だからオカンかって。大丈夫やって、疲れてないよ。
 いやでもさ、一人でこっち来て思った。ちゃんと三食バランスよく飯食うって大変やなって。お前のお陰やってんな。ありがとう」
「ちょ、何やねんいきなり、照れるやん。キャラに合わんことすんなや」
「いや、ホンマに感謝してんねんて。それこそ野菜なんて、意識せな摂らんもん。だから今日の昼マックのセットサラダにしてん」
「お前…今何て?」
「え?だからマックのセットを」
「マック!?ママママママック!?……お前、まんまと東京に染まりやがったな」
「しゃーないやん、皆マック言うてんねんもん。うつるって」
「…アンタ、変わったわ……」
「何やねん、急に誰やねんお前」
「アンタは東京に行って変わってしまはったわ」
「だから誰やねんて」
「ウチはアンタをそんな風に育てた覚えはあらしませんで!」
「頼むからどこからツッコんだらええかわからんこと言うのやめてくれるか」
8612/2:2009/07/08(水) 03:44:59 ID:UdA4QIXsO
「何や、そんなに東京は楽しいのか」
「何よいきなり。まあそれなりに楽しいよ」
「俺のいない東京は、そんなに楽しいか。一人の自由をそんなに満喫してるんか」
「もー何やねん、言いたいことがあんならハッキリ言えやお前らしくないなあ」
「だってお前全然連絡くれへんしさあ!たまに電話しても素っ気ないし、何か楽しそうやし。何か俺ばっかりやん。俺ばっかり寂しいみたいやん」
「…だってお前の声聞くと帰りたなんねんもん。会って話したいって、我慢できなくなりそうで」
「俺はとっくに、我慢できなくなってるよ。だからさ、」

ピンポーン

「あ、ごめん誰か来た……
 っておい!」
「来ちゃった。」
「『来ちゃった。』ちゃうわ何してんねんお前、仕事は」
「有休とった、週末まで」
「有休て。週末までて。よう許可降りたな…」
「その分めちゃめちゃ頑張ったもん。意外にデキる男やねんで俺」
「うん、知ってる」
「お邪魔しまーす……あーあーまたこんなに散らかして」
「だからオカンか!」



寝れないから勢いで投下してみた。
関西弁色々混じってておかしいかもゴメン。
862風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 08:08:42 ID:20Jw7zeQ0
可愛いこいつらwww
GJ!
863風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 08:36:00 ID:EXpr/N9oO
面白いし可愛いし なんかほのぼのする
GJです
864風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 08:57:44 ID:+20t545I0
オカンも仕事面で男らしいところを見せてるのがナイス。
GJ!
865風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 11:59:20 ID:Yc8XqvbbO
かわいー!
続き!続き!(*゚∀゚)o彡゚
866風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 19:41:24 ID:/VNWXnDFO
出来る男かつおかん!
ぐっじょぶっす!
867風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 19:57:46 ID:SCLoc6cd0
大阪で就職×東京へ進学と妄想した
868風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 20:09:21 ID:WzLh+0qB0
踏めよ! 踏みたいんだろおおお!
869風と木の名無しさん:2009/07/08(水) 20:10:27 ID:ykhl3cpPO
なぜかやたら男にモテる攻め
8701/2:2009/07/08(水) 23:25:19 ID:7Zuk4GMI0
一人目――魚正のご主人
「よう、おにいちゃん!今日は小イワシが安いよ!刺身にどうだい?」
「いいッスね〜。でもすいません、今日はすき焼きなんですよ。また今度寄りますから」
「あちゃ〜そうかい、じゃあまた来とくれ。でもすき焼きかい、いいねえ。何かいいことあったのかい?」
「ええまあ、お祝いです。それじゃ、失礼します」
「はいよ、またな!」

二人目――池上スポーツ用品店の店長
「お、伊藤君。こないだはお疲れさん」
「こんにちは。お疲れ様です」
「いやー、先週は君に助っ人に入ってもらって助かった。我がチームに正式に加入してほしいくらいだ」
「うーん…そうしたいのは山々なんですけどね。俺、土日に出勤が多いんでご迷惑かけてしまいますし」
「だよなあ……ま、しょうがないな。また時間あって気が向いたら来てくれ。君なら大歓迎だから」
「はい、また是非お願いします」

五・六人目――青木生花店の息子とヘアサロン・タナカの息子(両名とも小学生)
「あっ、伊藤さんだ!オッス!」「おっすー!」
「おお少年ども。今日も元気だな。ちゃんと宿題やったか?」
「今日は宿題はないんだよー」「なー」
「はは、そうか。じゃあ思いきり遊べるな」
「ねえねえ伊藤さん、通信やろうよ!」「交換しよ、交換!」
「あー…ごめんな。今日は俺ちょっと用事あって、もう帰らないといけないんだよ」
「えー」「えー」
「また今度な。その代わり、次のトレードはちょっとイイ奴出してやるから」
「うー。わかったー」「また今度ね。約束だよ」
「ああ、またな。お前らも遅くならないうちに家に帰れよ」
8712/2:2009/07/08(水) 23:26:00 ID:7Zuk4GMI0
十人目――丸山毛糸のご隠居
「おやおや、こんにちは。ほらゴン太、お兄さんだぞ」
「あっどうも。散歩かゴン太、いいなあ。……あれからお身体の具合、どうですか?」
「お陰さんで大分いいよ。悪かったねえ、この間は家まで連れていってもらって」
「そんな、とんでもないです。困った時はお互い様ですから。大事にならなくて良かったです」
「また改めて御礼をさせてもらいたいんだが」
「そんな、お礼なんていいですよ。……あ、じゃあまたゴン太を散歩に連れてってもいいですか?」
「ゴン太を?そりゃあ構わないが、いいのかい?」
「犬が好きなんですけど、でも俺のとこマンションで飼えないんで」
「そうかい、ありがとうねえ。良かったな、ゴン太。お兄さんがまた散歩に連れて行ってくださるそうだ」


「……。お前、モテモテだな」
「今時珍しいだろ。こういうフレンドリーなアーケード商店街」
「じゃなくて、お前が凄いんだよ。数歩進むごとに声かけられてんじゃん。男ばっかに」
「そんなことないぞ。魚正には女将さんもいるし、あと八百屋にゆいちゃんって看板娘が…5歳なんだけど」
「別に男女比を聞きたかったわけじゃ…」
「ハッハー、妬くな妬くな!」
「だっ誰も嫉妬なんかしてねえよ!」
「ごめんごめん。冗談だよ。さ、早く帰ろう。お前のお祝いなんだから、パーッとやろうぜ」
「…………」
笑って歩き出す健一の背中を眺めながら、俺はコイツがモテることに改めて納得している。
モテるというか、つい話しかけたくなるのだ、この男は。そして話しかけると、次はもっと関わりたくなる。
健一の持つ屈託の無い雰囲気と優しげな笑顔には、そんな力がある。
俺はそれが羨ましくて、そして愛しい。
「どうした直也ー。先に行っちまうぞー」
……健一の前では口が裂けても「愛しい」なんて言えやしないが。

「あ、そうだ。忘れるところだった。あのさ、本人の名誉の為に言っておくけど」
「なんだよ」
「ゴン太はメスだからな」
872風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 00:55:45 ID:7AtutKkp0
健一君、男前で格好いいです。GJ!

それにしても丸山家のネーミングセンス…w
873風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 18:14:24 ID:Ep2JCj9OO
そろそろ動かしますねー
874風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 18:28:38 ID:m/N63YoQO
ほのぼの萌えたwww
GJ!
875風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 19:17:28 ID:YXQQ1nqD0
萌えたよ!
GJ
876風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 22:23:30 ID:l5Ig5CjX0
なんかちょっとあ○ち充っぽい健一君で再現されましたw
GJ!
877風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 22:47:02 ID:IBXF6nvZ0
>>876
自分はメゾンワンタイム時代のるー○っく絵で再生された
商店街モノ好きなのに、最近あんまり無くて飢えてたのでとても萌えたし潤いました
イトケンすてきだよイトケン
878風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 23:01:16 ID:Q6HABkQfO
よっしゃこいやあ
879風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 23:04:28 ID:CzPBTRybO
たった一つの共通項
880風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 23:24:24 ID:ffxnHiESO
俺とあいつは別の生き物だ。
髪の色も目の色も微妙に違う。
好みのタイプも違う。好きな食べ物も好きな色も好きな教科も好きな音楽も。趣味すら被らない。

「ハル、すきだよ。」
相手に意志を伝える言葉選びも違う。
「アキ、あいしてる。」

ただひとつ、俺たちは両親が同じだった。
ああ、報われない。キスをしても何をしても。
なんて不毛な想いだ
あいつは「バカバカしい」と笑い飛ばした。同じ思いを分かち合えない。

(いっそひとつになれればいいのに)
奴はそれすら笑い飛ばすだろう。また同じ思いを分かち合えない。
ああ、報われない。
881風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 23:27:17 ID:IFQBmZpb0
こっ…これは萌えますな
882風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 23:38:35 ID:JJpl9Iwi0
ケータイからでしかも20分でこのレベル・・・
すごすぎだろ
短いのにちゃんと萌えがあるの最高
GJGJ!!
883風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 23:44:40 ID:SjOqWkTdO
仕事早過ぎだろおおおおおおお!!!
たったひとつの共通項がこれってせつなすぎる……!
884風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 23:50:00 ID:Ep2JCj9OO
これは萌えたああああああ!!
兄弟好きにはたまらないですね
二卵性双生児なら更に萌えです
885風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 23:59:31 ID:JcP+N7bU0
シンプルなのに作者の萌えがつまってるのがすごい解る!
こっちも超萌えました。GJでした!
レスまたぐ*0もいいけどやっぱり1レスに凝縮してるといいな
886風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 00:20:14 ID:kdfRXwW/0
また分かち合えないって部分が切ない…
たった一つのってのがいいね。>>879もGJ
887風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 00:23:25 ID:6ZivfQAEO
これから寝るところだったのにどうしてくれる
888風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 00:28:08 ID:EnTHzjZ1O
踏んで踏んで
889風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 00:28:22 ID:3qtPNe3RO
来ないで
890風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 01:10:25 ID:g2FWfUUHO
君が、光る女性の唇を、かわいいねと褒めたから。

姉の口紅を塗ったのは、ほんの好奇心だったのに。


「―――来ないでッ!」
ドア越しに僕は怒鳴った。
こんな大声は久しく出していなくて、喉がヒリヒリと痛んだ。
「…どうした?」
僕のみっともなく掠れた声を聞いた彼が、心配そうに声を掛けてくる。
「君にだけは…見られたくないんだ…。」
噛み締めたピンクの唇はぬるりとすべって、人工的な味が惨めさと共に喉を流れた。

違うんだ。
僕が本当になりたかったのは。
こんな姿じゃなくて。

ドン!とドアを乱暴に叩く音にびくりとして、一瞬背が浮いた隙に彼はドアを開けた。
「!」
「お前、何――――…ッ?」
僕の顔を見た彼の口許がひきつる。

ああ、だから、君にだけは見られたくなかったのに。

だが彼は踵を返すこともなく、瞬きもできないまま涙を流す僕の唇を、自分の袖口でぐいっとこすった。
「痛、ッ…!」
「…お前にはこんなモノ、必要ねえよ。」
気がついたら僕は彼の胸の中にいた。
じわじわと僕の涙が彼の胸元をしめらせていく。

涙の理由は、すでに変わっている気がした。
891風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 03:00:18 ID:X0w2nHIV0
萌えた。というかキュンとしすぎて涙腺がヤバイ…。
GJでした!
892風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 15:55:14 ID:mACFK5mo0
むはっ萌えました!
GJGJ!
893風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 18:48:12 ID:D4z2mL6XO
かわいいな〜2人とも
何だかんだ今後女装プレイで楽しむんだろうなw
894風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 19:21:56 ID:rkJNAoa+0
二人の世界だねー
でも泣くほど大騒ぎぐらいするならドア閉めてる間に
口紅落としちゃえばよかったのにw と思わないでもない
895風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 19:57:17 ID:6ZivfQAEO
>>893
思わず女装プレイを想像しちゃったじゃないかw
しんみりしてたのに。萌えたけどw
896風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 21:51:02 ID:L3q3v3eg0
女装プレイに笑った
GJ!
897風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 22:16:33 ID:5QoES3rbO
中学生ぐらいで想像した。GJ!
898風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 22:26:13 ID:BXUDQUST0
ttp://www007.upp.so-net.ne.jp/tentoumushi/eche.jpg
この体制で踏みつけてください どうぞ
899風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 22:28:27 ID:wOeMUGQYO
if
9001/2:2009/07/10(金) 23:39:19 ID:X0m9yqKo0
「なあ、もしもの話しようぜ」
「明日地球がなくなるなら何したいー? とか? 俺とりあえず屋上から愛を叫ぶ!」
「誰にだよ。……そういうんじゃなくてさ、もっとこう、身近なかんじで」
「ひーみーつ!……身近?」
「たとえばー、もしも俺が女だったらどうする? とか」
「えっ! たっつん女だったのかよ! それ何てエロゲ?」
「ちげーよ。つーかお前、俺と何年の付き合いだよ。俺の裸さんざん見てるだろーよ。バッチリついてます。お前よりデカいです」
「いや、いやいやいや。知ってる。知ってるけどノってやっただけ。あとね、男はデカさじゃない。心意気!」
「うん。で?」
「だから……え、えー……うん。とりあえず、おっぱいもましてもらう」
「おっまえ……即物的すぎるだろそれ。
 エロゲとかなんとか言ってたときも思ったけどいい加減思考が下半身直結すぎだよ」
「そんなもんだよ、男ってのは。でもま、……変わんないな。たっつんが男でも女でも、たっつんだし。
 俺きっとたっつんのこと好きなまんまだよ」
「うん。最初からそう言っとけば良かったね。今のとこだけだったらヨウちゃん最高に男前だった」
「えー……」
「エロゲとかおっぱいとか言いすぎだから。……しょんぼりすんなよ」
「凹む。つーかさ、逆にたっつんはどうすんの。俺が女だったら」
「俺も変わらないかなー。……あー、でもやっぱ変わるかも」
「なになに? たっつんにだったら俺、女版俺の処女あげてもいいよー」
9012/2:2009/07/10(金) 23:40:22 ID:X0m9yqKo0
「うん、もらう」
「……やっぱやだ」
「なんでだよ、くれよ」
「俺やっぱ、そういうの大事にしたいタイプだもん。たっつんに弄ばれるのはイーヤー!」
「もしもの話でどんだけ必死なんだよ。……大丈夫だよ、優しくしてやるし」
「……んでもさー、たっつんはぶっちゃけどうなの? 勃つの? 抱けんの? 女っつっても俺だよ?」
「うーん……ぶっちゃけ余裕」
「すげー……さすがだね! たっつんすげー……!」
「だって俺お前好きだし。愛してるし。抱けるわ普通に。襲うかもしれんね」
「ぎゃー! 恥ずかしい! でも地味にうれしい! 何これ恋?」
「恋なんじゃね? ……つーか恋にしない?」
「……は? えーと、もしもの話?」
「じゃなくて。俺、お前のこと好きだわ。うん。恋だわ。
エロゲとかおっぱいとかアホ面で言ってるとこ見てても冷めないんだからホンモノっぽい」
「……………とりあえず屋上行ってくる」
「……そんな嫌だったか、ごめん」
「ううん。……ちょっと愛とか叫んでくるだけ」
「……俺とお前の未来とかが終わるからやめとけ」
902風と木の名無しさん:2009/07/10(金) 23:45:50 ID:ZO3f69zR0
かわいい……!なんだこれ…!!
903風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 00:03:29 ID:2cIVubH20
すごいにやにやしたwGJ
たっつん男前だわ受けかわいいわ最高です
904風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 02:04:18 ID:ZSTRKOJH0
伏線回収うめえww
会話文のみでここまで萌えさせれるとはレベルが高い
GJです。GJです。
905風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 04:09:23 ID:VyOwMLRWO
かわいいなー!こういう直球なBL久しぶりによんだら凄い萌えたw
やっぱこういうのも大好きだ〜
素敵な萌をありがとう!!!!
906風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 08:07:47 ID:PXjcWDJkO
こ、これはもえる…!!
すごく可愛かったです!GJ!!GJ!!
そして伏線回収うめえwww
会話文だけで…うまいなぁ
907風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 15:10:49 ID:2w9+39L5O
漫画のSSとかで見たい感じ。すごく好きだこの雰囲気。超萌える!
908風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 15:46:51 ID:A35nEF3MO
お次もいってみよう
909風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 15:56:29 ID:lHDYDpXu0
死人
910風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 15:57:28 ID:L/spSUq4O
髪型を変えてみた
911風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 16:46:26 ID:L/spSUq4O
「アキラー…暑い」
「夏だからな」
「クーラー入れてよ…」
「無い。地球温暖化防止にご協力ください」
「とーけーるーよー」
「部屋の扇風機独占しといて何を言うか」
折角の日曜日。朝早くから訪ねてきた可愛い恋人はフローリングの床に転がり占拠した扇風機の前から一向に動く気配がない。
日当たり最高の俺の部屋は、冬はともかく夏は地獄。知っててわざわざ遊びに来るこいつはマゾなのか。
おいこら、腹が出てるぞ。

「アキラ…俺はもう駄目だよ…溶けて死ぬ…さよな、ら…がくり」
「死んだ?」
「死んだ…」
死人が返事をするか。
「そんなに暑いなら、自分ちで涼めばいいだろうが」
「イヤ」
「あのなあ…」
「だって、暑いのも寒いのも我慢するけど」
「してねえだろ」
「アキラのそばに居ないと寂しくてもっと死ぬ」
「…」
「だからアイス食べたい。ハーゲンダッツ」
「……コノヤロウ…じゃあ、コンビニにでも行くか?」
「いくー」
912風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 17:14:41 ID:CkKZ8E6y0
かわいーな。リロミス取得なのに早いしGJ!
913風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 17:38:54 ID:XVzuElKBP
GJGJ!
もっと暗いヤンデレっぽいのが来るかと思ったw
914風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 17:55:18 ID:m4CmfvJh0
一分差リロミスゲットをナイス回収、さらにナイス萌えで倍率2倍のGJ!
915風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 18:58:58 ID:jyWsMc0g0
可愛いなGJ!
でも1分なら直前リロードすれば
余裕で防げるから次気をつけて
916風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 22:25:09 ID:hxbUywH60
いや意外と読み込んでくれない場合もある>915
死人ワロスGJ!>911
917風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 23:26:46 ID:ph9ZXVkC0
「とーけーるーよー」がかわいいかわいい
GJです!
918風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 23:36:10 ID:pNBi+0sEO
踏んでー
919風と木の名無しさん:2009/07/11(土) 23:36:54 ID:PFcURIko0
水と油
920風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 05:52:19 ID:BeLSma00O
水と油の仲って801的にはもうジャスティスだと思う。

どこまでいっても分かり合えない、馴れ合わない二人。
そんな二人が一瞬だけ混じり合う瞬間に生まれる萌え。
その時萌えは熱したフライパンの中に水と油を投入したかのごとく、火傷必至な熱量に跳ね上がる訳です。

まあ元々が水と油とあっては当然反発しあうことでしょう。
そんな彼らを結び付けることになるエピソード、名付けて石鹸水エピ。これが重要です。
マジ喧嘩・立ち聞き等の石鹸水エピを経て少しだけ混じり合う二人!
燃え上がりますよね!ね!
ちなみに個人的に好きな石鹸水ビフォーアフターとして

ライバル同士
「とにかくその面が気に食わない」
「奇遇だな、俺もだ」

「お前、なかなかやるじゃん」
「お前もな」

反りの合わない将軍と宰相
「面の皮の厚さと根性の汚さでは貴方の右にでる者はいないな」
「野蛮人に私のことなど理解して貰いたいとも思わないが、口の聞き方には気をつけろ」

「この国であんたより性根の悪い奴はいないが、あんたほど国の事を考えてる奴もいないな。…今夜あたり一杯どうだ?」
「お前もすこしはその中身の入っていない頭に何か詰める努力をしたらどうだ。いつか足元を掬われるぞ。…考えておく」

の二つがあげられます。
顔を合わせれば喧嘩してたり嫌味言い合ってたりした二人も石鹸水エピさえ辿ればこの通り!
公式エピで燃えたぎるのはもちろん、妄想で補完するのもいとをかし。
さまざまな水と油をあの手この手でくっつけるのはある意味で腐の本能ともいえるのではないでしょうか。
万歳水と油!
921風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 08:27:42 ID:7kWgh9ccO
おおお…!素晴らしい萌え語りだ!
確かに水と油がちょっとだけお互いを認め合う瞬間って禿萌えます
922風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 12:43:18 ID:MLQgAtNrO
将軍と参謀がたまりません
出陣する将軍を口では戦果を上げろよと言いつつも心配する参謀とか
自分が出陣することで政敵に囲まれることになる参謀を心配する将軍とか
そこまで仲が進むととてもとても美味しいです
素敵な萌え語りGJでした!
923風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 18:14:09 ID:tyOweu9M0
これは良い萌え語りですね
924風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 18:48:19 ID:1CS0Poay0
一緒に呑むってシチュにも萌えてるから将軍と宰相が好きすぎる
石鹸水エピには「予期せぬアクシデント・共闘」も含めてやってください!
925風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 21:55:52 ID:8YJ/fmdX0
水と油をついついくっつけたくなるのが人情というものですよね
926風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 22:40:24 ID:pC/k4yZE0
水と油だって頑張って攪拌すればとろりと乳化するはずだ!
927風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 22:59:45 ID:JKlDO1k9O
共鳴しつつも混ざりあえない水と油っていうのも萌えるよね
928風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 23:18:53 ID:24zJgj1b0
どうぞどうぞ
929風と木の名無しさん:2009/07/12(日) 23:19:50 ID:nlw/97AtO
年の差主従
930風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 01:08:59 ID:TnoExhtA0
ベッドの上に体を起こして本を読んでいると、執事がうやうやしく
ワゴンを押してやってきた。
「旦那様、ホットミルクをお持ちいたしました」
「ミルク?」
「このところ、あまり眠れてらっしゃらないようでしたので...」
「私を子ども扱いするのか?」
「ホットミルクの効果は科学的に証明されているのですよ?
牛乳に含まれるトリプトファンという物質は脳内でセロトニンという物質を
作る材料になります。セロトニンは睡眠を誘うメラトニンというホルモンを
分泌させるのです。
また、ホットミルクの温かさは体の中から体温を上げてくれます。一旦、
上がった体内の温度がゆっくり下がる時、人間は眠気に誘われ...」
「わかったよ、わかった。もういい。飲もう」
私は老眼鏡を外して、まだ青い、その青さを努力と情熱でどうにか
しようと奮闘するほほえましいくらい頭でっかちな若い執事の差し出す
カップを受け取った。
931風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 01:30:30 ID:7WyjtevG0
おおっあざやかなミスリード…
短いけど素敵な雰囲気が漂っててこーゆーの大好きです!
GJ!
932風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 08:19:48 ID:ompTV96qO
まんまと引っ掛かったけど、ニヤリとさせられました
GJ!!
933風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 11:11:59 ID:ttIhOdqCO
そっちか!!
雰囲気もスキでニヤニヤさせてもらいました、GJ
934風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 17:45:46 ID:s0JcUec00
美しい小品だぁ……老紳士の余裕とギリギリな執事の対比に萌えるな
GJGJ!
935風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 22:04:03 ID:b1Te1aZa0
ミスリードって何が??
老旦那様と若執事でいいんだよね?
ついてけてない

それはともかくとしも萌えた。GJです
936風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 22:05:34 ID:MdWEL6pI0
ああ、そうか
老眼鏡って萌えアイテムだったんだな
GJ
937風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 22:17:26 ID:TtpzlgKl0
大変萌えました

…が、自分もミスリードが分からないw
938風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 22:24:45 ID:b4zIiImk0
お子ちゃま扱いされる若い主人・博識ベテラン執事
……と思わせておいてまさかの逆、ということだろう

短いのに上手いし萌えた>>930GJ!!
そして踏んでくれ
939風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 22:24:56 ID:EjNn1UNAO
会話文までだと、幼主人と理屈っぽい世話焼き属性の歳かさ執事にも読める。
短文だから一目でオチまで読めて、ミスリードを思考する余裕がないんだね。

完成度の高い短文に目から何か出ました。
心からGJ
940風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 23:23:34 ID:2FsAvIOr0
「またミスですか。行動する前に念には念を、確認をして下さいとお願いしましたのに」
「ご、ごめん! でも……僅差だよ? 僕だってわざとやったわけじゃ」
「私とてこのような事、言いたくて言っているのではありません。
私がいなくとも大丈夫なようにと、心を鬼にしているのです」
「うん、わかった――って、私がいなくとも、ってどういうことだ」
「……実は、今月をもって執事の職を辞することになりました」
「えっ! ど、どうして!? きいてないよ!!」
「申し訳ありません。私の力不足で、ご主人様をきちんとお支えできませんでした。
この責任をとって辞め――」
「バカを言うな!!」
「ご主人様……?」
「僕をいくつだと思ってるんだ! あと5日で43だぞ? お前よりずっと年上のオッサンだ!
ドジやらかすのもこうやってお前を苦しめるのも、全て未熟な僕が悪い、僕の責任だ!!
だから……責任をとって辞めるなんて言うなっ!!」
子供のようにがむしゃらに抱き締めてくる腕。
「僕は、お前じゃないと駄目なんだ………っ」
切羽詰まった囁きに、目から熱いものがこぼれる。
心から思った。私こそ、ご主人様の側じゃないと駄目なんです、と。
941風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 23:35:19 ID:HkHX8+uW0
このお題で*0萌えできる姐さんすげえ!
GJ!GJ!
942風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 23:54:40 ID:xjm1HpYF0
ちゃんと回収出来てる、凄い、それこそ目から何か出ましたよ!
しかも、子供っぽいオヤジとかレアすぎて萌え死ぬ
対外的にはきちんとしていて地がこれだと倍で死ぬ
943風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 00:49:07 ID:DjYseaSeO
ものすごい萌えたが
「聞いてないよ!」
で駝鳥倶楽部を思い出してしまった自分は負け組or2

GJです!
944風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 00:59:30 ID:r9JnoKJJ0
ご主人様かわいいなぁ、きっと執事に毎月同じこと言わせてるんだろうなw
もちろん無いに越したことはないんだけど、こういうのを読むと
リロミス誤爆もたまにならこのスレの華と思わされるね。
GJ!!
945風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 02:23:46 ID:honvJQlmO
駄々っ子オヤジな御主人様萌えーーー(゜∀゜)ーーー!
GJですた
946風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 10:18:58 ID:ktZnG/fiO
べったりな主従かわゆすなあ
947風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 10:35:51 ID:VQzbmoRT0
これはうまい、かわいい!
子供っぽいオッサン…!何かに目覚めそうですGJ!
948風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 11:02:50 ID:etEc3CVvO
踏み台夏仕様
949風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 11:03:55 ID:KRfhfZNtO
魔王に育てられた勇者
950風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 12:00:10 ID:FoA9mYHHO
ニャンちゅう
951風と木の名無しさん:2009/07/14(火) 23:58:02 ID:Bcgw9YNc0
彼は世界の運命を変える力そのもの。
彼の背中に印が浮かび上がる時、彼は闇を滅ぼす強大な存在となる。
だが、闇の生け贄になれば最後、逆に闇の力を増大させてしまう。
生まれた日に両親は闇の王に殺され、赤ん坊の彼は簡単に奪い取られてしまう。
王は印が浮かび上がる時まで、よけいな考えをうえつけられぬよう、
彼を隠して大切に育てた。
人々は、彼は両親と共に殺されたものと諦めていた。

彼は何も知らぬまま、いつしか精悍な顔だちのの青年になる。
そして人の姿に化けた王だけが彼の全てだった。
「僕はとうとうあなたの背を越えました。でもあなたは昔と全く変わりませんね」
「私は歳をとらない生き物だからね」
「僕は違うんですか? あなたと僕は違うんですか?」
「お前は最近、何でも不思議がるな。これだから人間は」
王は困ったように彼の頭を撫でる。本当に大きくなったものだ。
もう間もなく、もう間もなくだ。印が浮かび上がる日も近い。
その時心臓をえぐり取れば、王は莫大な力を得ることができるのだ……。

「おいで」
と呼べば、何の疑いもなく、子供のころのように、彼は王に抱きついてくる。
無邪気な顔が王の気持ちを揺らがせる。

彼を殺すことはとても簡単だった。
それは王をとてつもなく苦しめた。
952風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 08:50:12 ID:oZb7xNuPO
>>951乙!

魔王様より大きく育った純粋勇者イイヨイイヨー
この後魔王はなんだかんだで勇者を殺せずにジレンマ抱えててたらいい。
真実に気付いてる勇者でもいいな。勇者の宿命に反してふたりで世界滅ぼしたらいいじゃない。
953風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 08:50:18 ID:J778JhC20
ブワッ(´;ω;`)
切ないGJです
954風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 10:40:47 ID:Fb5BjHrqO
GJ
魔王サイドの悪のヒーローとして育てられるも自分の運命に気付いて葛藤
…みたいのも美味しいです
955風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 14:18:42 ID:fk6ocarw0
既に殺した、とも読めるよね?そう思いたくないので>>952で脳内補完するよ。
切なくて涙出てきた……GJすぐる。
956風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 15:34:22 ID:1yAtbTTY0
1レスとは思えない濃密さ。GJ!

彼を殺そうとする王と彼とのやりとりも見たい気がする。
957風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 19:15:02 ID:6/ljCBNh0
>>955
あー、そうか。作者はそっちで考えていたっぽいのに今気がついた…。
自分も952で補充する。
958風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 19:25:48 ID:CZ/0cfF80
踏めば助かるのに……
959風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 19:34:39 ID:cHm6RcOb0
妖精
960風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 21:04:34 ID:1yAtbTTY0
「ちょ、ちょっと待ってください、斉藤君」
「待たない。高校の入学式で出合って、先生と生徒のままじゃ駄目だって
言われて、気持ちなんかわかりきってるのに卒業までキスもさせなかった
上に、未成年相手にそういう関係を持つのは問題だって、俺の二十歳の
誕生日の今日まで清い関係を続けさせられたんだよ?俺もよく我慢したと
思わない?先生」
「あ、はい。斉藤君が僕を大事にしてくれていたのは、よくわかっています」
「だから、もう待たない。二十歳の誕生日プレゼントに、先生をいただきますから」
「わかってます!わかってますから、覚悟はしてますから、ちょっと待って!!」
「この期に及んで、何を待てと?」
「あのですね。...妖精って知ってます?」
「は?!」
「この間、生徒に言われたんです。『先生、妖精だろ?』って。後で意味を
教えてもらったんですが、その、30歳すぎても、その.......をしたことがない
男性を、ネットでは妖精と呼ぶそうなんです」
「あー、どこかで聞いたことあるな、それ。で、この状況でそれが何の関係....が...?あ??」
「........」
「......先生、初めて?女ともしたことない?」
「.........あきれたでしょう?良い歳をして、全然経験が無いなんて...」
「泣かないで、先生。俺、嬉しいんだぜ?誰も知らない先生を、俺が一人占めできるんだって
わかったんだから」
「斉藤君....」
「先生が好きだ。妖精だろうと魔法使いだろうと、俺は先生が先生ならそれでいいんだ」
「僕も......斉藤君が好きです....って、ちょっ!!」
「大丈夫。先生、俺、めいっぱい優しくするからね」
「待って!待って!!せめて灯りを...」
「照れて真っ赤な可愛い先生が見えなくなるから消さないー」
961風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 21:14:25 ID:rgTq+9ucO
先生かわいいな!
ニヤニヤしたwGJ!
962風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 21:26:57 ID:oZb7xNuPO
攻めの忍耐力が尋常じゃないwww
963風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 22:04:17 ID:xsptTnpH0
二人ともかわいすぎるだろう!
GJ!!
964風と木の名無しさん:2009/07/15(水) 23:56:00 ID:5o6hiZiB0
何このかわいい二人w
斎藤君が卒業する前の学校生活が見てみたい!
GJです!
965風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 00:29:29 ID:FpyvLJUtO
斎藤くんよく我慢したなーww
学生時代の我慢っぷりも読んでみたい!
GJです
966風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 02:04:48 ID:L9pB/2rF0
にやにやが止まらない
いいな可愛いなこの二人
GJ!GJすぎるぜ!
967風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 02:13:39 ID:eWN4jo/v0
先生が丁寧語なのがまたたまらん…!
なんだかんだで先生を大事にしてる斎藤君も萌える!
GJGJ!
968風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 02:41:42 ID:3T5TKpO00
あなたに、踏んで欲しいです
969風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 02:51:22 ID:Viv4iqA7O
ずっとお慕いしていました
970風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 05:12:54 ID:81UGLXWi0
今日も良い天気だ。
そんな国民的アニメの主題歌のようなことを考えながら、喪男は公園を歩いていた。
理学療法士である彼の職場は公園の横にあり、昼飯はいつも噴水の前にあるベンチで食べるようにしていたためである。
本当は病院内の休憩室でも食事はできるのだが、女性スタッフといまいちなじめないでいる喪男にはその部屋を利用する勇気が無かった。
「うーい、きょうもごくろうさんっと」
大きな独り言を言い、いつものベンチに腰掛け手製の弁当を取り出す。
平日昼間の公園というものは大体いつもいるメンバーが決まっていて、何とはなしに顔見知りになっていた。
公園内の美術館職員は外のレストランに向かっているし、ホームレスは皺だらけの新聞を読んでいる。
文庫本を読みながらもくもくとパンと缶コーヒーを片手で持ち替えつつ有意義な時を過ごしていると、不意に頭上から影が差した。
不審に思い、喪男が顔を上げると、人懐っこそうな青年が至近距離で彼を見つめていた。
そして、青年は満面の笑みで口を開いた。

「ずっとお慕いしてました」

「は?」
あまりの展開に喪男は間抜けな声をあげる。
一方青年のほうも口を押さえて目を丸くしこう告げた。
「俺、今、何か言いました?」
「はぁ、ずっとお慕いしてましたとか何とか…」
すわ精神薄弱か統合失調症かと疑わしげに青年を見やると、自分の行動に困惑しているらしい彼とばちりと目が合った。
その瞬間喪男の脳裏に風景のようなものが無数に浮かび、こちらに向かい手を伸ばす少女が見えた瞬間体が動いて目の前の青年を抱きしめていた。青年も抵抗することなく喪男の膝の上に座り首に手を回す。

「私もだ、そなたのことをずっと想っていた」

そして、迷うことなく初対面の野郎同士は昼日中の公園でキスをしたのであった。
971風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 05:15:33 ID:81UGLXWi0
偶然、その場には清掃の業者とホームレスしかおらず大きな騒ぎにはならずに済んだのが不幸中の幸いか、などと現実逃避をしてみてもこのあまりにも非日常でインモラルな状況に、喪男も青年もげっそりしてしまった。
年長者として、やはり現状を解決するべきだろうと喪男はぬるいコーヒーを一気に流し込んでから口を開いた。
「えーと、前世ってあるもんなんだなあ」
「これは信じるっきゃないっすね」
接触が鍵だったのか何か知らないが、この不愉快な現象の原因ははっきりと二人の脳内に浮かんでいた。
「私が従者で、君が主人一家の娘だったってわけか」
「オランダ商人の娘と島原藩の通詞崩れの悲恋って、俺日本史取ってないからあんまり詳しくわかんねー、です」
二人の脳内に浮かんだ情景をつきあわせていくと、三文安いお話が浮かび上がってきた。
時は江戸。
オランダから出島にやってきたある商人は特例として家族を引き連れていた。
滞在期間中、藩から派遣された通詞がオランダ人一家の世話をすることになったが、この通詞と娘はお互い惹かれ合ってしまう。
日本人同士なら脱走でも心中でも出来たのだが、生まれ変わり思想の無い敬虔なキリスト教徒の娘に心中を理解することは出来なかったし、もとより脱走は不可能だった。
お互い父親のため、お家と藩のためとごまかしながら想いを伝え合うことなく、一家はオランダに帰国してしまう。
972風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 05:25:31 ID:81UGLXWi0
「それで、来世で会いましょうと」
「はた迷惑も良いとこっスよね、生まれ変わり信じてないなら止めとけよって話ッスよ」
「これがそれなりの男と女だったら少女マンガかSFなんだがなあ。
やっぱりいくら通詞に生まれ変わりを説かれても信じ切れなかったから、こんな野郎同士という中途半端な事態に陥ったのかもしれないな」
うっかり目でもあわせたらそれこそ猥褻物陳列罪を犯しそうな勢いなので、ベンチの端と端に座った喪男と青年は同時に深いため息を吐いた。
何らかの接触を行うと自動的にいちゃいちゃしてしまうとか何の罰ゲームだ。
こうやって全力で目を逸らして離れて会話しても、寄り添いたくなるなんて。

「じゃあ、俺もうこの公園近寄りませんから、サヨナラ」
「本当に済まないな、二度と会わないことを祈るよ」
いかにも冴えない男とキスしたり愛を確かめ合ったりしたことは、多感な年頃であろう青年には耐えられないことであったに違いない。
一定の回答が得られた以上用は無いとばかりに、青年は勢い良くベンチから立ち上がると一目散に走っていってしまった。
「なんだったんだ一体…、お、もうこんな時間か」
午後の始業の時間がすでに迫っていることに気付いた喪男は、今のは事故だ、夢だ、と自己暗示をかけながら職場へ戻っていった。

この後、運命のいたずらかはたまた前世の呪いか二人は幾度と無く再会し、あっという間に肉体関係まで出来てしまうことになるとは誰が予測出来たであろうか。

オマケ
「だって、体が勝手に動くんだぜー、どうしよーもねーじゃん、俺もう諦めたよー」
「諦めるのは早いと思うんだが…、私はどうしようもない人間だから良いんだが、君は所謂リア充じゃないか。
いっそ外人の彼女でも作って遠くに逃げろ」
「別にー、アンタいっつもそういうけど、おれはあんたのことどうしようもない奴だとは思ってねーし」
973風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 05:40:59 ID:afhBfcniO
前世も男同士の悲恋で時代が許さなくて生まれ変わり思想で死んだけど
生まれ変わった現世でもやっぱし男同士でだけど時代としては前世よりいいから〜〜て話でも良かったね

そしてなぜ喪男にしたww
朝から爆笑してしまったwwww
974風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 05:53:21 ID:EX9PW0ts0
まさに こ ん な 前 世 は 嫌 だ w
自動で身体が動くてマジ罰ゲームすぎるw
いいお笑いでした。GJ!
975風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 05:55:18 ID:afhBfcniO
↑今気がついた。さげわすれてた
寝起きのミスごめんなさい!
976風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 06:23:23 ID:hEQK1kVt0
おお。早朝から大作ですね。
GJです!GJ!
977風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 07:00:14 ID:vkHsJQojO
なぜ喪男ww
面白かった!GJです!
978風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 07:11:44 ID:uIxsRj+PO
このスレ最後の萌えにwktk
979風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 07:16:37 ID:3tiYOnSf0
戦闘機乗り
9801/2:2009/07/16(木) 20:36:10 ID:rCSayxfcO
この瞬間が、いつも緊張する。コックピットに身体を沈め、すうっと深く息を吸うと世界が自分と機体だけになるのだ。
愛機と繋がり合う一瞬。幸福と、緊迫。
そらに出れば敵が待っているにしては不謹慎な感慨だった。
「隊長さーん!」
「うわっ」
ふたりきりの世界をぶった切った声は天才整備士のものだった。
なにか不備が見つかったのかと目で問うと、彼は非常時にこれまた不似合いな人懐こい笑みを浮かべた。
「機体はなんの問題もありません! なにせ俺は天才ですからっ」
「じゃあどしたの」
整備士はまだ幼さの残る風貌ににわかに影を落とした。
天才といえどまだ二十歳になったばかりである。不安がないはずがない。
「おまじないです」
「おまじない?」
不意に手を取られる。面食らって、自分の手の甲を見つめた。
「ご武運を、天才パイロット」
つぶやいて、優しいキスを施された。ぎょっとして勢いよく手をひっこめる。
「なっなにすんだ!」
整備士は、神妙な面持ちだった。
9812/2:2009/07/16(木) 20:38:48 ID:rCSayxfcO
「天才といえど、失敗があるかもしれないでしょう。だから、天才整備士からのおまじないを」
「……整合性に欠ける」
「欠けません!」
また手を捕まえられる。強い力。底なしのぬくもり。
胸がきゅっとした。
「僕はあなたの愛機の整備士です。ということは、その主の隊長さんの
ことも気遣ったり安全を願ったりするべきなんです!」
「……そうか」
「そうです」
その勢いに圧倒され、なんだかほだされたように納得し、頷いていた。
それでもいいか、と思った。
「んじゃ、もっかい頼むよ、おまじない」
「へっ?」
整備士が間抜けな顔になった。くすりと、笑いがもれる。
緊張がほぐれたのがわかった。
「いつもよりもっと調子出そうな気がするからよ」
気障に笑って見せる。
天才パイロットは、いつでも恰好いい己でいたかった。
整備士はぱあっと表情を明るくし、ふたたび手の甲にキスをしてきた。
「ご武運を、天才パイロット」
心が澄んでいく。絶対に勝って、すべてを守る。
彼の唇のあとに自分のそれを合わせながら強く誓った。
982風と木の名無しさん:2009/07/16(木) 21:41:15 ID:uYJnQyCV0
手の甲越しの間接キスに開眼した
開眼したぞ!
983風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 01:53:31 ID:6nY2zI79O
跪く整備士と手を差し出すパイロットの後ろに散るバラの花を見た
GJ!
984風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 10:11:43 ID:iCJBxfb9O
うわあああすごくツボだ…!
信頼関係が見られるのがまたたまりません!
gj!
985風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 15:52:30 ID:qOMqMkP0O
あぁぁぁすごくツボだ…!!
素敵な信頼関係に萌えました。
乗り込みの描写もよかったです。
幼さの残る整備士かわいいよ整備士
ひたすらGJ!
986風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 22:12:52 ID:sdiI+rB80
新スレ立ててみてもいいかな?
987風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 22:37:23 ID:0EHsuoPS0
>>986
お願いします
988風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 22:54:04 ID:sdiI+rB80
スレ立て出来ませんでした…テンプレ置いていきます スレタイ *9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart17
☆★☆★☆ 初 め て の人は まず 熟 読 してね ☆★☆★☆

*9が萌えてほしい内容を指定し、*0が萌える思いを書き綴るスレッドです。
*0はSS、萌え語りなど、どんな内容でも構わないので萌える思いを語ってください。
 まとめサイト ttp://910moe.web.fc2.com/
 まとめwiki ttp://www19.atwiki.jp/910moe/
※ 絡み・談義・テンプレ審議などは絡みスレかまとめサイトへ。

ルール
■*9から24時間経過でお流れです。
■*0を踏んだ人物が*9より12時間無反応の場合は権利消滅となります。*0以外の萌えたい人どうぞ。
■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。
■同一人物による投下以外の連続書き込みは禁止です。

注意事項
■*9リクはわかりやすいもの推奨。無機物、非生物不問。
■*9*0とも、あからさまに二次創作とわかるような固有名詞は避けましょう。
■テンプレ違反の*9はお流れです。
■テンプレ違反の投下はまとめwikiに収録されません。
■*0以外の萌えた方、*9より24時間経過後に萌えた方、投下者による続編は
 まとめサイトの「0さん以外の人が萌えを投下するスレ」に投下して下さい。
■投下者本人以外が続編を書くことは原則禁止です。

・投下、リクの前にはリロードしましょう。
・感想を書き込みたい人のために、*0投下直後の「まわし」は御遠慮下さい。
・979でリク終了、980の萌え以降フリーです。次スレは宣言してから建てて下さい。

前スレ *9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart16
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1239096570/

>>2 もよく読んで下さいね。
989風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 22:55:47 ID:sdiI+rB80
●こういう場合はどうするの?

Q1 リロミス・誤爆で*0をとりました。
A1 *9より12時間以内に*9のリクで投下して下さい。踏み逃げ禁止。

Q2 荒らしらしき人が*0をとりました。
A2 *9より12時間経過以降に*0以外の人の投下の可能性があります。
それまで書き込みはせずに投下を待ちましょう。
*1以降に書き込みがあっても書き込みはしないで下さい。
*9より24時間経過後にまわしてください。

Q3 まとめサイトに投下された作品にGJしたい。
A3 まとめサイトのグッジョブスレにお願いします。
本スレへのグッジョブとあわせて行う場合は、本スレへの投下OKです。

Q4 続編書きたいです。二次創作してもいいですか?
A4 本人による続編投下は、まとめサイトの*0以外の人が投下するスレへ。
本人以外の続編・二次創作は原則禁止です。

Q5 判断の難しい投下や書き込みがありましたが、どうしたらよいでしょうか。
A5 数字板の絡みスレや、まとめサイトBBSのチラシの裏もしくはテンプレ審議委員会で。
他の人の意見を聞いてみましょう。
チラシURL ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1169373142/
テンプレURL ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1125066492/



どなたかよろしくお願いします。
990風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 23:08:51 ID:CkT1vjiq0
じゃあ行ってみます
991風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 23:12:25 ID:CkT1vjiq0
立ちましたです

*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart17
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1247839885/
992風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 23:17:28 ID:sdiI+rB80
>>991
ありがとう、乙です
993風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 23:42:13 ID:hmUz5OetO
>>991
スレ立て乙です!
次スレも色んな萌えが生まれますように
994風と木の名無しさん:2009/07/17(金) 23:49:13 ID:HPown2pkO
>>991
乙です
次スレも賑わうといいな
995風と木の名無しさん:2009/07/18(土) 00:01:59 ID:BPuW046CO
乙です!このスレは夢が詰まってるね!
996風と木の名無しさん:2009/07/18(土) 00:09:12 ID:nXCVPbKz0
>>991
乙です
次スレも斬新な*9が舞い降りますように
997風と木の名無しさん:2009/07/18(土) 00:12:21 ID:4LLtzzPRO
スレ立て乙です!
次スレでもまた目から鱗な萌えに出会えますように
998風と木の名無しさん:2009/07/18(土) 00:32:52 ID:C+nPTtBh0
>>991乙!
ここはいろんな扉を開いてくれるスレだ!
999風と木の名無しさん:2009/07/18(土) 00:39:17 ID:RHT47b6Q0
スレ立て乙です!

お題:萌える1000
1000風と木の名無しさん:2009/07/18(土) 00:53:28 ID:1FVMq0ph0
萌える1000ってなんだ
10011001:Over 1000 Thread
:::   ヾ    ;;;  ,;:"
   ;;;   :::: .. ゞ.
;;;; ,,, 、、   ,i'         ○
      ヾヾ   `
ゞゝ;;;ヾ  :::,r'  `  `
i;;;::::′~^        `    `  `
ii;;::i     `      `          `
iii;::i `                `
iii;;::i     `      `          `
iii.;;:i,
iii;;::::ヽ;;,,';;"'';;";;""~"`"`;.";;""'"~"`~"''::;;..,,,
ii;;::;';;"                     `;;


このスレッドは桜にさらわれました。
月が見てるので、新しいスレッドをたててくださいです。。。

カオスでマターリ http://yomi.bbspink.com/801/