*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレまとめ@ ウィキ内検索 / 「13-329」で検索した結果

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  • 3-329
    頭痛が痛い…さあリク汁 「ヘイ、どーもボクね、無理ですヨ」 「ジョニーさんどうしたの?今日パーティいけそう?」 「ナンカネ、ずきんずきんするの、フクツー」 「ジョニさん、それ胸胸!」 「ズツー?」 「いや、それ胸だって、胸だとムネツー……?あれ?」 「頭痛が痛いネ」 「だからムネだっつってんだろ!」 「コイかもシレナイ」 「えっ?……って何で目を閉じるのそこで?何求めてんの?!!」 「意外と鈍いなおまえ」 「ジョニーさん?!」 「イタタタ、心臓ワレルヨ」 「ジョニーさん、ちょっと今すげぇ普通にしゃべったでしょ?」 「オォ~死んでシマウ」 「オイ!さりげなくごまかしてんじゃねー!!」 とにかく切なく
  • 23-329
    下戸×酒乱  お互いに酔った勢いで言うつもりだった。ついでにあわよくばと淡い期待もあった。  甘かった。奴が飲まない男だというのを失念していた。 「つきあい悪いって言われね? いっつもいっつもウーロン茶じゃさー」  悪い絡み方だ、と自覚しつつ、わざと嫌がられそうなことを言ってしまう。  ついでに大野の肩を叩いて、スキンシップでその気になってくれないものかと馬鹿なことまで考えた。  当然、大野は嫌な顔で、 「お前ぐらいだ、しつこく飲まそうとするのなんか」  と携帯の時計を見た。帰りたいとでもいうのか? 冗談じゃない、まったく進展してないうちに。 「んじゃ食えよ、ほら、焼き鳥、、まだ食ってないだろ」 「悪いけどとり皮とレバー苦手。お前食え」 「好き嫌いするな、酒は飲まない、レバー食べられない、子供かっての」  じろりと横目で睨まれた。そりゃそうだ、これだけつっか...
  • 7-329
    唇ではなく 唇ではなく心に接吻して欲しいのに 貴方はそれしかしてくれない 心まで接吻しているつもりなのに その想いは伝わらない ”どうすれば分かって貰えるのだろう” そんな二人の行き違いは、同じ想いなのに お互い気付かない様で・・・・・・ 口に出して言えば伝わる事も在るのだという事を この二人は知らないらしい 唇ではなく
  • 9-329
    クーデレ×ツンデレ 「ぼ、僕はちょっと体がちいさいけれど」 「うん」 「あ、頭だってあんまりよくないけど」 「うん」 「。。うん、って言うなよ」 「ごめんね」 「。。しょうがないな」 「優しいんだね」 「なっ、なにいってるんだ、ぼ、ぼくは」 「うん」 「ぼくは。。イヤなやつなんだぞ!  なかよくしたって、楽しくなんかないんだぞ!」 「好きなんだ」 「。。男同士でおかしいよ。。」 「でも好きだから。  。。キスしていい?」 日陰の存在
  • 5-329
    50歳の年の差。 「好きです」 「そうですか」 「恋愛的な意味で好きです」 「はあ…そうですか」 「だから好きですって」 「いえ その気持ちは有難いです」 「じゃあ良いじゃないですか」 「そう言われましても…こう、貴方と私との間にある  越えられない溝と言いますか…」 「年齢なんて俺は気にしません」 「手 シワシワで水気無いですよ?」 「構いません むしろ細っこくて可愛らしいです」 「口元 皺で引きつってますよ?」 「構いません むしろ何時もアルカイック・スマイルに見えます」 「目 全然透き通ってないって言うか濁ってますよ?」 「構いません ビー玉みたいです むしろ飴みたいです舐めたいです」 「足腰 弱っててろくに歩けませんよ?」 「だから 構わないって言ってるでしょうが!!  どうせ立たないようにしてやりますよ」 「はあ…あの、じゃあせめて...
  • 2-329
    軽音楽部×バスケット部 「あ、またあいつだ」 体育館の扉から見える音楽室の窓に、一人の生徒がこちらを見ている。 最近良く目が合う奴だ。名前は、知らない奴はいないであろう、隣のクラスの、真野卓也だ。 薄茶色の髪に、187cmの長身、がっしりとした体格の上にある彫刻ような整った顔。 「バスケ部、結局入んなかったな、あいつ・・・」 1年の初め、今いるバスケ部の先輩から散々声をかけられたにも関わらず、奴は当時ハマったというギター をやる為に軽音楽部へ入った。 俺、崎谷成海はと言えば、身長は174cmあるものの、男っぽくありたいと思えば思う程、身長に似合わない 童顔が嫌になるほどだ。名前が名前だけに、「なるみちゃん」と男からも呼ばれる。カッコ良くなる為に バスケ部に入ったのに、今やマスコットと呼ばれ、不甲斐無い部活生活を送っている。 その日の放...
  • 4-329
    素直クール×素直クール 好き?と聞けば、うん、と平然に頷く 嫌い?と聞けば、おまえがそう思うなら、と笑う 欲しがり合っても、どこか冷静 重なり合って、どうなっても 裏切れない自分たち 来ぬ人を待つ
  • 8-329
    雨天順延 ピンポンピンポンピンポーン! 朝からうるさい。 朝っぱらからピンポンダッシュかと思ったが音が止む気配はない。 「るせぇっ!何時だと思って……ああ?」 一発殴ってやろうかと思いドアを開けたそこには泣きそうな顔をした奴がいた。 「雨……降っちゃった……」 「……とりあえず、入れば? 今日は久しぶりに出掛ける約束をしてた。 ついでに、雨が降ったら行かない、とも宣言してた。 だからって。 「フツーこんな時間に押し掛けてくるか?」 「だって……待ち合わせに来てくれないかと思って」 ぐすぐすと歯切れ悪く話す。 ……うっとおしい。 「そりゃあ雨が降ったんだから行かないだろ」 「ひ、久しぶりのデートなのにー!」 「デートっていうな」 出掛けるだけだ。 ……二人きりで。 「……大体、無理矢理出掛け...
  • 1-329
    ヒゲクママッチョオヤジ受 現場監督な受と若手天才建築家攻でどうでしょう。 ヒゲ×ヒゲでもいいんだけど対照的に小綺麗な攻にアンアン言わされる受萌え。 仕事が終わった後に綺麗なオフィスに連れ込まれるガテン系おっさん受。 立場上強く言えない受はあれよあれよという間に脱がされてスタイリッシュなテーブルの上に素っ裸。 「綺麗なドカタ焼けだ…」とか褒めてんだか褒めてないんだか微妙な言葉責めされ放題。 あれこれ好き放題したあとは受の豊満な胸枕で幸せな攻。 髭や胸毛にすりすりしながら「大好き~」と上機嫌の攻になんだかんだ言って絆される受。 ローディ×バンドマン
  • 6-329
    ツンエロ 「……だっ、から、さぁ……」 「なに、さ?」 暗い部屋の空気がどんどん湿っていく。上昇する二酸化炭素濃度の中で、 俺たちがハイになるのは、けれど二酸化炭素のせいじゃない。 「たまには、言ってくれって……」 「『キスしろ』って? 冗談、だろ。キャラじゃないから。……ふっ」 だからって、ものも言わずに押し倒して乗っかるのは反則じゃないか? 「あ、あ、あ……」 お前が甘えてくれないと、俺は。 お前が眠った後じゃないと、抱きしめてやれないだろ。 「あれぇ? 先輩、その首のアトってキスマークじゃね?」 「……へ?」 「やーらしー。なんだよ。浮かない顔する割にはラブラブじゃねッスかー」 「ウソ、だろ?」 「あーヒマ。あいつバイト頑張ってっかなー……オレの印見せびらかしつつ」 ロボット×人間
  • 22-329-3
    理性×本能 or 本能×理性 ⑴理性×本能の場合 理性は常に落ち着いて物事を考える。クールでドライな感じ。 攻めだったら鬼畜かヘタレ。敬語でもいい。 本能は自分のやりたいことに向かって突っ走る。意外と人の表情の変化に敏感。 受けなら無邪気受け。それか元気受け。 「ねえねえ、理性、みて。ひつじ型の雲があるよ!」 「本能、落ち着きなさい。上ばかりみていたら転びますよ。」 「わかってるよー。」 (理性…今ちょっと笑った。理性はやっぱりかっこいいなぁ。) みたいな感じで、ほのぼのしてたらいい。 ⑵本能×理性 本能は受けの時と同じように無邪気か元気だけど、天然たらし要素or腹黒要素が加わる。 理性は敬語受け。押しに弱いタイプでちょっとだけツンデレが入っててもおいしいと思う。 この2人だったらラブラブで、 「理性ー、チューしよう。」 「な...
  • 24-329
    低身長×高身長 俺の彼氏は可愛くてかっこいい。 しかも頭もよくて女の子にも評判がいいんだ。 反対に俺は無駄に高い身長と赤っぽくなってる地毛のせいで怖がられる上に頭も悪い。 なんで俺なんかと付き合ってくれてるのかいつも不思議に思う。 「俺なんかアキトに釣り合わないよな」 溜め息と共に何となく出た言葉にアキトはほっぺたをプクッと膨らませた。 「何言ってんの?こーちゃんは可愛いよ!」 こんなでかぶつのどこが可愛いんだ。アキトの方が数倍も数十倍も可愛いのに。 そう言うとアキトは俺の腕を引っ張り少し背伸びをした。 「こーちゃんの可愛いとこは僕だけが知ってるんだよ、誰にも見せたくないよ」 背伸びをしているため少しだけアキトの顔が近く見えて鼓動が高鳴った。 なんか恥ずかしくなり顔が熱い。 たぶん耳まで赤くなってるだろう。 アキトはちょっとだけ笑うと俺の頬を撫でた。 「...
  • 25-329
    受が格好良すぎて辛い×攻が可愛すぎて辛い  お前がいたいのは嫌だ、と頑なに挿入される側を譲らなかったケン。 俺は彼が無駄に頑固で意地っ張りなことを知っていたので、渋々折れた。 痛い思いをさせるのが嫌なのは俺だって同じで、無理しないでいいんだからね、と何度もいったけれど、 「女側意外と気持ち良いんだぞ、これが」と聞いてよ奥さんとでも言いたげな顔で言ってくる。 たまに乱暴に彼を抱くことがあって、本当にごめんと詫びるたびに、小さな手のひらで頭を撫でて、 「気にすんなバカ」と優しく微笑みかけてくれるケンは本当にかっこいいな、と思う。  俺がそれでいい、っていったのに、情けなく顔をゆがめて、何度も何度も「本当に?」と尋ねてくる様子は、 近所の大型犬を思い起こさせる。情事のたびに懸命に俺を気持ちよくさせようとしている姿は、 ひとつ年下であることを思い出させるくらいに必死で...
  • 26-329
    並んで歩く 浮ついて惚れっぽいお前がまたフラれたと、ヤケ酒に付き合わされるのは何度目どころかもう何年越しの事だろうか。 「今度は絶対うまくいくと思ったのによー」 「そうだな」 「この俺のどこが悪いってーんだ」 「さあな」  したたかに酔って千鳥足で家路につく間も延々と愚痴をこぼすお前に、オレは短く相槌を打ち並んで歩く。  肩を貸すでも支えるでもなく、オレはただ肩を並べて歩くだけだ。 『お前を一番よく知っていて、お前に付き合えるのはオレだけだ』、と言えない臆病なオレはただ隣に並んで歩くだけしかできない。  きっとこの先も、お前に触れる事はないだろう。 ロマンチスト系電波受け
  • 20-329
    童顔の上司 「主任、ホント童顔でかわいいっすよね~」 「バカ言え、俺もう30だぞ」 「嘘ですよお、こんな肌もぷりっぷりで、まつげも長くて、唇ピンクで もー先輩が女の子だったら絶対彼女にしたいっすもん!」 「お前フラレたからって俺にからむな、めんどくせーな」 顔の割に存外口の悪い上司は、ぐでぐでに酔っぱらって突っ伏した俺の頭をはたいた。 そう、俺は5年付き合ってた彼女にフラレた。理由はわからん。 主任に似てちょっと童顔で、料理がうまくて面倒見のいい子だった。 ……主任に似て?いや逆だな、あいつとの付き合いの方が長いんだ、逆だ逆……。 「主任だって、彼女いないじゃないっすかー」 「俺はモテてるからいいんだよ。お前どうすんだよ顔だけしか取り得ないのに 結婚も考えてるっつってたじゃねーかよ」 「モテてる…ひどい、自慢だ…どーせ俺は...
  • 16-329
    いい夢見ろよ 何かが布団の中に滑り込んできた気配に目が覚める。 玲人だ。 「どうした?」 尋ねる俺の体を、小さい手でぎゅっと抱きしめた。 両親が死んでずっと親代わりだった兄貴が、嫁さんと一緒に事故で死んで半年。 遺された小学3年生の玲人は他に引き取る人もなく、俺が面倒見ることになった。 幸い、賢明な兄貴達は合わせて6千万の生命保険をかけていたし、ローンを組んで 立てたばかりの家も団体信用生命保険のおかげで玲人に残された。 家もあれば当面の生活費養育費もあるので、金銭的には問題は無い。俺の職場に 通いやすい場所だったのも良かった。 兄貴が「この家はお前の実家でもあるんだ。ここがお前の部屋だからな。いつでも 帰ってきて良いんだぞ」と用意してくれていた部屋に少ない荷物を運び込み、玲人の 学校や俺の仕事を変えることなく、俺達は同居生活を始めることができ...
  • 22-329
    理性×本能 or 本能×理性 「あー、あちい。アイス食いてえ」 「コンビニ行くか?」 「や、めんどい」 「…」 「今日クーラーあんま効かんよなー。もっと温度下げちゃろ」 「あかん、節電する言うたやろ」 「ぶう、ケンくんはケチやなー」 「27の男が口尖らせんなや。そのパソコンのせいで暑いんちゃうか」 「あ、ちょ、ケンケンこの動画見てみい!」 「話聞けや」 「超子猫かわええ」 「…!」 「はー…猫飼いてーなー」 「…このマンションペット禁止やで」 「犬でもええな」 「話聞けて」 「いっそ両方一気に飼ったろか!」 「…実際そんな飼うつもりないやろ。思いつくまま喋りよって」 「バレた?」 「バレるも糞もないわ毎日おんなし事言っとるやん」 「ちゃうねん何も考えなしに言っとる訳やなくてなー、 ケンちゃんとどんな名前つけてー、散歩は毎日二人で夕方連れ...
  • 19-329
    噂の二人 あいつらは犬猿の仲だ。 そう囁かれる二人のことを、田中はよく知っていた。  この小中一貫校で、彼らのことを知らないクラスメイトはいない。  尤も、九年の間、クラス編成は行われないのだから、知らない者が 居るわけがないのだが。 だが、幼稚園から二人と一緒の田中は、彼らを他の連中よりも、はるかに熟知していた。  幼馴染と呼ばれる間柄で、家族ぐるみの付き合いもないわけではない。 だから、他のクラスメイトなんかと一緒にされては困る。 田中は誰よりも二人のことをよく知っている。 山田は派手な外見のお調子者で、いつでも馬鹿騒ぎをしている。 だがしかしクラスメイトの人望も厚く、その騒々しさによってクラスが良好な雰囲気に 保たれていることもまた事実であった。 そして佐藤。彼は頭はいいが、少し面白みがない。 頭が固く、少しのルールも、改...
  • 15-329
    園児にふりまわされる保父さん 「太郎くん、お父さん遅いねえ」 「太郎って呼ぶなって言っただろ、山根」 「じゃあ僕も山根先生って呼んでね。なんで太郎くんって呼んじゃいけないの?」 「今支持率下がってるやつと同じ名前だし、昭和の名前だし」 「昭和かもしれないけど…」 「もう少し平成な名前が良かった」 「平成な名前ねえ…。先生はふりがなが振ってないと読めない名前より 太郎くんみたいな名前の方がいいけどね。あ、これは皆に内緒だよ」 「先生彼女いる?」 「…は?」 「バレンタインは園長先生とさとこ先生とみっちゃん先生からもらってた。 本当はもっともらってるんだろう。顔だけはいいからな」 「いやいやいやいや。あのね。世の中にはね。職場環境を円滑にするために 大人の知恵ってものがあるんだよ、太郎くん」 「子供相手に何言ってんだよ」 「じ...
  • 17-329
    触手×生贄の青年 左前の白装束を着て、薄闇へと変わり行く森の中に一人座る。 村の神木を削って作った間に合わせの祭壇は、まだ木屑が粉を吹いている。 一昨年前に、崖から落ちた。 幸い命は助かったものの、左足をひどく痛めて、未だに歩くことは出来ない。 以後は棒を片手でなくては歩けない、農作業は出来ない体になってしまった。 それでも村長の息子だからと、村人たちは何も言わずに、供物のように作物を分け与えてくれた。 しかし、私は知っている、村人達の影での囁きを。 私への嘲りを私は知っている。 将来村を背負う者として生きてきた私に、それは身を刺さされるような現実だった。 どれだけ歩こうとしても、他に貢献できることがないか探そうとしても、全ては徒労に終わった。 村にとって私は、役立たずだった。 それでも私を立てようとする父の傲慢な権力がよりもなお、私を苛んでいた。 ...
  • 18-329
    エロゲオタ×ロボオタ 「ロボってさ、人類の掛け値なしの友達だよな」 彼の言う“ロボ”の指すところ。 それは狸そっくりの青いネコ型ロボットであったり、 とんがり頭で空を飛ぶ、十万馬力の少年ロボットである。 その延長線上で、某車メーカーの開発する 『中の人』が居るかのごとし滑らかな二足歩行をする白いロボには大興奮していた。 「生身の人間なんか、最初から期待していないよ」 そう嘯く彼の恋人。 なんだか色々有ったらしいが、その事について語ることはない。 彼から敢えて聞くこともしていない。 耽溺するのはもっぱら二次元の美少女で、 事あるごとにモニタの向こう側に行きたいと呻いている。 「機械生命体が本当に誕生したらさ、 多分、かなりの確率で人類と敵対すると思うんだよね」 彼の突然の言葉に恋人が怪訝な顔をする。 「駄目っぽいのが前提なのか」 「まあね...
  • 10-329
    生きてる人×死者 or 死者×生きてる人 「なんでお前に触れねぇんだよぉぉおおお!」 「幽霊に触れたらそりゃすげえよ」 「なんで幽霊なんだぁー!」 「あー、100年前の事だし。時効だ時効」 惚れた相手は幽霊でした。 中途半端な霊感のおかげで足も見えるし透けても見えない。 どうしてそこで触るくらいできないのか。 好きだから触れたい。 けれどそれは好きになってもらう事より難しい。 「そんなにキスしたいかねぇ……」 「したい。お前だからしたい」 「ふーん」 100年の間にあちらの欲望は渇れたらしい。「キスなんて口くっつけるだけだろ?」 「違う!全然違う!」 キスってのはなぁ! こう、甘酸っぱくて、ドキドキしてだな! 瞬間、近づく顔。 至近距離にある瞳。 それが少しだけ傾けられる。 きっと今、キスをしてるように見える。 「な?大した...
  • 14-329
    仮面舞踏会 あと僅かで月が満ちようという夜、ある国の城。 豪奢な造りの寝台には、情を交え終えた王と、王の男がくつろいでいる。 「殿下」 「名で呼べ。興が冷める」 「……グスタフ様」 「どうしたジャン」 「明日は舞踏会に御出席ですか」 「客が来るのでな。何だ、抱かれぬ夜が寂しいか」 「明後日の夜を心待ちにしております」 「素直で良いことだ。では二日後は存分に可愛がってやろう」 ――下衆が。誰が喜んでお前の油の浮いた肌に触れるものか。 彼の心の呟きに気付かないまま、王は彼に口付けた。 「その頃には月も満ちていよう。楽しみだ」 ――あぁ、明後日の今頃は……! 王が目を閉じて寝息を立て始めても、彼は眠れなかった。 緊張と興奮が身体を包み、ひどく手足が冷え、頭が冴えていくのだった。 仮面舞踏会の夜、城は華やいでいた。 色とりどりの衣装、繊細な細工の仮...
  • 27-329
    一緒に暮らそう 「一緒に暮らそう。この単語は萌える。 まず一緒って時点で萌える。萌え萌えだ。いっときでも離れていたくないという強い感情が伺える。 次に暮らそう、つまり生活を共にしたいという言葉だ。萌える。圧倒的萌え。 いっときでも離れず生活していきたい、なんて情熱的な言葉が見え隠れしている言葉だ萌える」 「いや、俺の言葉への感想はいいんで返事ください」 「萌えると言っただろう。受け入れるに決まってんだろ」 一緒に暮らそう
  • 7-329-1
    唇ではなく 貴方の唇にくちづけしたい。 顔を見るだけで満足して帰るはずだったのに、涙に濡れる貴方を見た途端、そんな思いが抑えられなくなった。 かつては何度も重ねた唇だ。荒れてカサカサした固いこの唇が、私にとって最上の唇だった。 私は思いを込めてくちづける。 これはくちづけであってくちづけではない。重ねられているのは唇だけれども唇ではない。 私の唇はもう温度を無くし棺に納まっているはずで、目の前にいる貴方は私を見ることすら出来ない。 私の唇に貴方の固く荒れた唇は感じられず、貴方もまた私の唇を感じることは出来ない。 貴方の唇には何も残らない。 貴方に、私はなにも残せない。人並みの幸せも家庭も子供も私自身さえ。 それでも、この唇の重ならないくちづけで、私は貴方となにかを重ね合わせられるだろうか。 貴方に、なにかを残せるだろうか。 メガネクール受け
  • 5-329-1
    50歳の年の差。 「ここでいいの?」 「あぁ・・・ありがとう」 いつもは家にいる祖父が、突然出かけたいと言い出したので、 車に乗せてやって、言われるままに走って、 ついたのは、町外れにある墓地だった。 何度も来たのだろう。迷うことのない足取りで進む祖父の背中を見ながら、 数年前に死んだ祖母の墓とは違うし、友人か何かかなとぼんやり思う。 一つの墓の前で足を止めた祖父は、ただただ黙ってその墓を見つめ続ける。 何かを語りかけているのだろうか。 「友達のお墓?」 しばらく続いた沈黙のあと、なんとはなしに聞いてみる。 墓に書かれた名前は、親戚でもなく、見知らぬ名前。 「・・・友達・・・か。そうだな、親友・・・といっていいものかな。」 「よく、ここに?」 「毎年、この時期にはな。寂しがりだったから、  顔を見せてやらないと、怒る気がしてなぁ。」 「...
  • 2-329-1
    軽音楽部×バスケット部 その日の夜、俺(成海)は中々寝付けなかった。今日の出来事に対して、自分でうまく納得できないでいたからだ。 あれから、俺は逃げるように帰って来た。学生服を鷲掴みし、短パンTシャツのまま すっかり暗くなった帰り道をひた走った。 アノ時、俺は不覚にも達ってしまった。しかも卓也にちょっと俺自身を擦られただけで・・・。 その後、卓也は達した俺のを、ペニスの奥の部分に円を描くように塗りつけたのだ。 怖くなって、卓也を突き飛ばして、逃げてきた。 「・・・・ハァ。ったく俺何やってんだろ・・」 ベッドの上であれこれ考えるうちに、俺はすっかり寝入ってしまっていた。 次の日、休みたい気持ちをなんとか我慢して、学校に行った。放課後部室に顔を出して、 体調不良なので、と部長に行って、休ませてもらう事になった。 「ナニ?なるみちゃん、昨夜は激しかったのかな...
  • 13-309
    二卵性 久々に語ってみる。 二卵性と言えば双子だよね! 例えば男同士で、まったく似てない双子の場合。 弟が身長が高くて兄が低い(兄は拗ね気味)、兄が体育会系で弟が文系。 趣味も得意分野も顔も好みも、全く違うと良い。 全然似てないのに親の趣味で色違いでお揃いの洋服着せられたりして、端から見るとただのペアルック。 双子なら学年が同じなのもおいしい。学校行事は全て押さえられる。 小さな頃から、家でも学校でもいつも一緒だった弟が、別の高校(偏差値高い)にいっちゃったりして、兄は少し寂しく感じたりするといい。 弟は脳天気な兄の寝顔を見ながら、「せめて同じ顔だった、こんな思いを抱かずにすんだのでは…」とか葛藤すると良い。 でも二卵性なら男女の双子もまた捨てがたい。 例えば顔がそっくりだった場合。 攻めに一目惚れした受けが妹のふりして攻めに近づいたり、何らかの事...
  • 13-349
    父の恋人 夏ともに、俺たちの奇妙な同棲生活は始まった。 俺と、親父と、渡辺さんとの。 「こういうのも三角関係っていうのかな」と渡辺さんは言う。 言わないよ、と俺は笑った。そんなにギスギスしたもんじゃあない。 ただお互いが、お互いのことを大好きなだけで。 「アイスが食べたいねえ」 熱がりの渡辺さんの口癖だ。親父は情けない顔をして、今切らしてるんだ、と言った。 「本当に暑いねえ」 渡辺さんには、寒い国に奥さんがいる。死んだおふくろに瓜二つの奥さんが。 でも親父と渡辺さんは恋人だ。 悲しい因果がそうさせたのだと、以前渡辺さんが言っていた。 恋人だって、キスをするわけでもなく、まして体を交えることもない。 ただ、悲しみを分かち合っているだけだった。 親父は、おふくろを失った悲しみを。 渡辺さんは、もう女の人を愛せなくなった悲しみを。 こういうのも恋人っていう...
  • 13-339
    リバウンド 「あー太った」 「うんまぁ……確かに」 「これで何度目なんだろうなーははは……もうやだ死にてぇよ……」 「まあ落ち着け」 「充分落ち着いてるよ…!…お前のタイプって細身の人間だろ?ほら、あのCMに出てるアイドルみたいな」 「うん。ついでにおっぱいも大きかったらいいかな」 「ほれ見ろ。あーあ、俺もうどうすればいいか」 「確かに俺のタイプは細身でおっぱいの大きい子だけど、それとお前とは関係ないし、 何よりお前の見た目が変わっても俺の気持ちは変わらないから安心して太りなさい」 「……俺がダイエットに失敗するのはお前のせいだな」 「はは、かもね」 父の恋人
  • 13-359
    エコ攻×エゴ受 「お前さー、クーラー点けるのやめろよ、環境のこととか少しは考えろ」 巧はリビングに入ると、廊下との温度差に呆れたように声を掛けた。 「うるせーメガネ、お前今日の気温しってんのかよ31だぞ31!夜の10にだぞ!死ぬ!クーラーつけなきゃ死ぬ!環境なんか知るか!」 テレビに釘付けになったまま、信之介は答えた。 「だからってせめて28だろ25ってなんだよ」 リモコンの表示をみた巧は溜め息をつく。 「それぐらい暑いだろ!お前は俺を殺す気?」 それを聞いて巧は欝陶しそうな顔をした。 その一言が決め手になったように、 「暑いくらいじゃ死なねーよ」 ピッ、問答無用でクーラーは切られた。 「うわー何すんだお前!鬼畜!外道!」 「外道結構」 しゃあしゃあといって、ソファに腰掛ける。 「くっつくな!隣座ってんじゃねーよ余計暑くなるわ!」 信之介は騒いだが、彼...
  • 13-389
    宿題が終わらない 「やーめたっ」 ポイ、と迎えに陣取っている奴がシャーペンを放り投げた 「おい…」 「ヤメだヤメだヤメだヤメ!」 ゴロリ、とそのまま床に転がる 「だいたい間に合わねーよ。 いくら残っているんだよ、考えたくもねー」 もうムリ。 情けない声で哀れ教師達を呪い始めた、アホ100% そうですねー(Eとも風) 残っている、ってレベルじゃないですねー 最初のほんの何ページか手を付けただけですよねー …それもこれも、休みが始まって直ぐに 気ままな一人旅と家族にうそぶいて サラサラな髪でいい匂いのおねーさんs (!!)の部屋を泊まりあるいて めくるめく肉欲の日々(自己申告)を過ごしてたからじゃありませんか 「…自業自得だろ」 そんな身から出た錆に付き合ってやる自分も相当のアホだ 舌打ちをして俺も音を立てて自分のノートを閉じて 床に寝転がっ...
  • 13-379
    AV男優同士 抜き差しを重ねるアキラの顔を見て、お互い歳とったなぁ、と思った。 AV。 金がよくて始めたバイトを、こんなに長く続けるとは思わなかった。 実際には続けたかったわけじゃなく、妙に顔が知れてしまったため他の職に就きにくくなっただけ、ともいえるのだが。 若さを求められ、体力がなければ続かない仕事。 早く上がったほうがいい仕事。 ネットに晒されて、不特定多数に配信される仕事。 歳を追うごとに、不安と悩みは増す。 横から聞こえる寝息がまた、苛立ちを誘う。 アキラ。 お前さえいなければ、こんなに思いをせずに済んだのに。 宿題が終わらない
  • 13-369
    通り雨 通る頃には 通り過ぎ 「うげっ、雨」 そういえば今朝ニュースで梅雨前線がどうとか言ってたっけ。 それにしてはまだ梅雨には早いだろう。こないだ桜が散ったばっかりなのに。 なんだか最近季節感が狂っている気がする。 傘もささないままぼうっとしていたら、すぐ雨は止んでしまった。 ああ、こういうの通り雨って言うんだっけ。あいつから教わったなあ。 あいつもそんな風に消えちまったなあ。急に来て、急に消えて。 立つ鳥後を濁さずと言うが、あいつは思い切り俺の心を濁して行った。 だから俺もむかついて、すぐ別の男に恋をした、ふりをした。 ふりというか、恋をしたかったんだけど、出来なかった。 何でだろうと考えれば、やっぱりあいつの存在感のせいで。 いっそ死んでしまっていたなら吹っ切れたのに。 全てが遅すぎたのだ。恋をしたと気付いた頃には、通り雨は止んでいた。 そして...
  • 22-329-1
    理性×本能 or 本能×理性 萌語りですが、 本能×理性はベタだが、体格のいい野性味溢れる俺様とややスリムなインテリ。 「自然の摂理に反している。宗教や倫理からも禁じられている」と拒む理性を引き倒し、「ゴタクばっか並べず、サッサと足開け」と強引な本能。 当然拒否する理性にイラッときて、殴って抵抗封じ自分のやりたいようにする本能。 それでも「駄目だ、許されないことだ」と弱々しく呟いてる理性の髪を引っつかんで顔を寄せ、 「何時までも、くだらねぇ事言ってんじゃねぇ。考えるよりも体で感じな」 「そんな事、私には…出来ない」 「はっ、出来ねぇ? よく言うぜ!」 本能に犯され悲鳴を上げる理性だが、次第に語尾が長く甘く変化しいく。 突っぱねていたはずの理性の両手が、本能の背に回る。 その様子を見下ろしながら、 「何だかんだ言いながら、ぶっ飛んだお前が一番淫らなんだよ」 ...
  • 27-329-1
    一緒に暮らそう 「お金も節約出来んじゃん」  篠原との関係は、高校だけだと思っていた。 「もしかして、俺、森君にもてあそばれてたの?」  ショックーと言いながら全然衝撃を受けてなさそうなのに、少しばかり腹が立つ。 「お互いの大学の真ん中あたりは、ちょうど物価高くなさそうだし……」 「待てよ。話を進めるなよ」 「……もっと好きな相手が出来たらフって良いって、森君はいつも言ってたけどさ。俺はフる気ないし。少子化問題に取り組むつもりもないし」  モテる奴がこういうこと言うと、持たざる者はどう反応していいのか分からない。怒っていいのか。いや、まずは 「自分勝手過ぎるだろ。俺の気持ちは分かってんのかよ」 「自分勝手なのはどっちなんだよ。もっと好きな人が出来たらフれとか、好きな子から言われて、俺が傷ついてないとでも思ったの」  篠原の眼差しが痛い。だって仕方ないじゃないか...
  • 22-329-2
    理性×本能 or 本能×理性  調べたところによると、と彼は云った。 「本能とは動物にも人間にも生まれつき備わっている性質で、理性は人間にだけ備わっている知的特性です。理性で本能を制御して、今日まで人類は進化してきたといわれています」 「……うん。それがどうした……?」  いきなりつらつらと難しそうな話をしだした後輩に、俺はきょとんとした。彼とは同じ生徒会の役員同士で、密かに交際を始めてもうすぐ2ヶ月になろうとしているところだ。見た目からしておとなしく冷静で小柄な彼は、運動部長で筋肉馬鹿で本能に踊らされているとよく評される俺とは全く正反対の気質で、接点など何もないと思われていたが、ある時「サッカー好き」という共通の趣味が見つかり、それ以降急激に仲良くなった。その後、俺のほうが惚れ込んでしまい、玉砕覚悟で告白し、奇跡的に彼が受け入れてくれて晴れて恋人同士に昇...
  • 22-329-5
    理性×本能 or 本能×理性 今さらですが萌えたので、ひとつ供養に投下します。 「つまり何が言いたいかっていうとだな。  うちは職場恋愛禁止だ、というのもまず生徒の手前があるし、父兄の目もある。  常に公正をおもんばかって身を慎むべき、聖職者とまでされた職業であるから、  これは当然のことだあな。  また、俺もお前も親や兄弟、親戚から早く結婚しろとせっつかれるいい年齢で、  孫の顔が見たい、とか、お前にいたってはひ孫の顔が見たいばあちゃんがいて、  その期待と義務に応えるべき身であると。  そもそも大前提として、俺もお前も男同士だ。  これは世間ではホモと後ろ指指される関係なわけで、ま、今時はゲイというらしいんだけども、  その世間の冷たい目にさらされて今後を生きる覚悟があるのか、  常に人目を気にして後ろ暗く生きていくのか、どうなんだとい...
  • 24-329-1
    低身長×高身長 君に関する僕の特権。 一つ。抱きつくと君の心臓の音が聞けること。 触れるたび君が生きてる証拠を聞けるなんて最高だ。 君は僕らが抱きしめあうと僕がコアラ状態になることを気にしてるみたいだけど、僕は君に抱きしめられ るのが好きだから、全く問題ないんだよ。 二つ。キスするときに背伸びできること。 男の身に生まれながら、彼氏にキスするときのオンナノコゴコロを味わえるなんて、なかなかお得な人生 じゃないか? 少なくとも僕はそう思っているよ。 散々恥じらってから僕のために屈んでくれる君のキスを待つのも大好きだ。 三つ。セックスのときに君のやさしさを全身で感じられること。 重いから、っていつも下になって、でも無反応はいけないって、いつも一生懸命応えてくれる君が、僕は いとおしくてたまらない。とても、とても恥ずかしがりやの君なのに。 不慣れ...
  • 22-329-4
    理性×本能 or 本能×理性 「だっかっら!! どうしてそうすぐに暴走させるんだお前は!!」 「あっれー、これはイケると思ったんだがなー」 「“恋人”逃げたじゃないか! 貸せ、俺が操縦する!」 「据え膳食わぬは男の恥とか言うじゃん?」 「黙れ。おら“本体”、呆けてないで追いかけろ」 「…あ、“恋人”発見」 「よしよし、近づいて肩を…」 「うりゃ」 「あ! おっ前、また邪魔しやがって…!」 「ここは抱きつかせた方がいいんだって。ほら、セリフはお前が指示しろよ」 「ったく…謝らせて、素直に告白させて、と…」 「お、いい感じいい感じ」 「お前が暴走させなけりゃ最初から上手くいったんだけどな」 「それだとつまんないだろー」 「うるさい」 「…んー、なんかこれいいムードじゃね?」 「……まぁ」 「俺操縦しようか?」 「お前は大人しくしてろ、俺がやる」 ...
  • 20-329-1
    童顔の上司 誰もいらっしゃらないようなので、僕がプレゼンを務めさせていただきます。 それではスクリーンもしくはお手元の資料をご覧ください。 わが社の童顔の上司は次の通りです。 ①たぬきタイプ 相性の良い部下:苦労人タイプ  何を隠そう我が社の社長もこのタイプです。 普段はとにかく何も出来ません。てゆうかしません。でも可愛いので許されます。 一体なぜそんな人が社長なのかって?【社外秘】です、申し訳ありません。 第一秘書の佐伯くんも、社長が見た目子供のようなので、 初めは遠慮していたようですがね・・・今ではすっかり慣れてしまって。 毎日のように社長に辛辣な苦言もしくは体罰を浴びせています。 我が社ではこれを児童虐待もどきと呼んでいます。 でも彼、夜は優しいんですよ。子供体系も時には役に立つんですね。 ②頭脳は大人タイプ 相性の良い部下:ヘタレ熱血...
  • 13-369-1
    通り雨 通る頃には 通り過ぎ  掌を握っているとしっとりと湿った体温が伝わる。 外は相変わらずざあざあざあと雨が降り注いでいて俺達は此処半時間シャッターのしまったぼろい店の 看板のテントの下で難を逃れている。唯の友人同士だと、もしこの夕立の中側を通る人があれば思った かもしれない。しかし隣同士で立ち尽くしたまま、二人しっかりと手をとりあっている。胸に充満する 雨の匂いに満たされた学校の帰り。着込んだ制服は雨を含んで肌に張り付く。恋人同士のような格好で 、俺達はいる。  しかし握る力は俺のほうが甚大なのだ。  俺はお前が好きだった。だけどお前は俺のこと何かどうでもいい。  多分雨が降り終わる頃にはこの掌は俺のものではない。降り終ったねと笑うお前は俺の側を軽々と通 り過ぎて世界に紛れてしまうだろう。そう言う約束だった。お互いの世界だけで関係を完結させて、決 し...
  • 13-729
    もらったリングを返す 「これ返す」 「えぇっ!?なんで!?」 「俺はお前みたいにプロレスオタでもキ○肉マンオタでもないんだよ。  だからこんなジオラマとか貰っても置き場に困るわけ」 「ええぇ~~。これすっごくいい物なんだよ?  ほら、ロープだってきちんと伸縮するし、ゴングや実況席も付いてるんだから!  このリングと可動式フィギュアさえあれば  どんな試合だって再現可能なのに……」 「再現できなくていい」 「好きだって言ってたロビンマ○クとウォ○ズマンのフィギュアも  一緒にあげたら、喜んでくれたじゃん……」 「まぁ、最初見たときはすごいと思ったよ、こんなデカいリング。  でも冷静に考えたらかなり邪魔なの。うざいの。  フィギュアはテレビの上にでも置けばいいけど、これは真剣に置くところがない。  というわけで持って帰ってくれ」...
  • 13-629
    吐息だけが触れ合うキス 寝る前に、坊っちゃまに「おやすみなさい」の挨拶をするのが、私の日課になっていましてね。 もう2年近くになるでしょうか。 もっとも、いつも既にお休みになられていますから、寝顔に声をかけるほか、ないのですが。 夢の中の坊っちゃまは、今日も幸せそうに微笑んでいらっしゃいます。 近頃、やけに大人びた振る舞いにこだわりはじめ、 「もう『坊っちゃま』なんて呼ぶな」 などと叱られてしまうこともありますが、寝顔はまだまだあどけなくて。 まるで少し歳の離れた弟のように、あるいは、 ……いえ、やめておきましょう。おこがましいにもほどがある。 ですから、お休みのくちづけは、今夜も吐息だけ。 そっと顔を近づければ、かすかな寝息が私の唇に触れ、そこがじわりと火照る気がします。 その熱をお返しするように、彼の唇に向かって、小さく「おやすみなさい」と呟く。 …意気...
  • 13-829
    根暗引きこもり×俺様ドS プチ引きこもり大学生Aと高校生Bは幼なじみですよ。 「いいか兄ちゃん」 「はい」 「就活が怖いつったって、やり方調べないで何もしないでいたら、 確実にもっと怖いことになるだろこの引きこもり」 「うん、分かってるんだけどさ…」 「分かってねーよ、馬鹿じゃね?マジ馬鹿」「う…」 「床屋も行けよ豚。話しかけられるのが怖いってアホか。一生髪切らないでいるか? 豚は毛刈らないかもしんねーけど人間はそうもいかないんだよ豚」 「豚…え、でも僕が豚なら毛は刈らない方向でも…あ、いえすいません…」 「…兄ちゃんさあ」 「はい」 「俺より年上なんだろ?大学生なんだろ?」 「そうだったね」 「じゃあ俺の言うことはいはい聞いてんじゃねーよ」 「いや、聞かないと怒るじゃん…」 「口答えすんな豚。ニート予備軍。...
  • 13-529
    乱交 自慢じゃないが俺のうちにはパソコンがない。 情報処理の授業があるのに不便だとつくづく思う。 加えて学校内のも足りないとかで班毎に1台だってさぁ。 男3人で班とかありえないって。どこの男子高だ、共学の意味ねーよ。 昼休みのチャイムがなると同時に、ニヤニヤしながら近田が俺をいじめに来た。 「なーなー、スギさぁ。こないだの機器接続の図ぅかけた?」 無理に決まってんジャンそんなの。こちとらMACとウインドウズの区別もつかない 機械音痴なんだぜ。どこ押したらエロ画像がでるのかさえわからんもん。 なんだよその今回は勝った!って顔。ホントは自分だってできてないくせに。 思いっきりしかめ顔してやると、やっぱ同じ班の生駒が助け舟を出してくれた。 「できてないなら2人とも今日家にくる?実際見たほうが早いし」 頼りになるけど写させてはくれない所がまじめな彼らしい。 そ...
  • 13-429
    気づくのが遅すぎた 「ボールに卵を二つ割ってください。」 「……ん、こうか?」 「はい。殻が入ってますが、まあ取ればOKですね。」 「はっはー!俺様すげー!よし、次だ。」 「次に塩と旨み調味料を入れて泡立て器でよく混ぜてください。」 「おう!えーと、塩をパパッ、味の○をササッ。で、行くぜ!」 「ちょ、待ちなさい!ゆっくりでいいんですよ。ほら飛び散ってるじゃないですか。」 「こ、こうか?こうでいいのか?」 「はい、OKです。あ、そのくらいでいいですよ。じゃあ次は醤油を回す程度に。」 「ん?ん?まわす程度ってなんだ?どんくらいだよ、それ。」 「そうですね。卵液に直径3センチほどの円を二秒で描くようにイメージしてみてください。」 「……わかんねー。まあこんな感じでいいか。」 「少し入れすぎな気もしますが、まあいいでしょう。では箸で軽く混ぜてください。」 「軽く...
  • 13-229
    今日から夏休み 「先輩、今日から夏休みですねっ!」 アイスを買いにスーパーに行ったら大好きな先輩を見つけて、駆け寄って抱きつく。 返ってきたのは、不機嫌そうな顔。 「…そうだな。もっとも俺には今日しか夏休みはない。明日からバイトにセミナーと予定づくめだからな」 「えー!!せっかくの夏休み、先輩と夏祭り行ったりしたかったのに!」 俺がぶーぶーと不満をたれると、先輩はどこかイヤミっぽく笑った。 「…そんなに遊びたいなら、暴走族仲間とヨロシクやればいい」 「はぁ!?俺もうやめましたよ。それに暴走族じゃなくてチームですー」 「でもあいつとはまだ連絡取り合ってるんだろ」 「あいつ?えーあー、うー…まあ、ダチだし」 俺が目線を右往左往させながら言うと、先輩はますます陰険な笑みを深くする。 「とにかく、俺に暇はない」 そう言って出口に向かう先輩。先輩はいじわるだ。俺は目に...
  • 13-299
    orz 憎しみで人が殺せたら 「は~い、次の方どうぞ~」 『憎しみで人が殺せたら』 「え!何!今の何!?」 「屁だ」 「へぇ?あ!先輩久しぶりです!  あれ?次の患者さんって先輩?じゃあさっきのも先輩が言ったの?」 「落ち着け後輩。さっきのは俺の屁の音だ。」 「屁?おなら?」 「そうだ。数日前からおかしいんだ。だから恥を忍んで黄門科を受診しに来た。」 「はぁ…。先輩のお尻は、なんでまたあんな恐ろしい文句を吐くようになったんすか…」 「さっぱりわからん。だが屁を出す度に周囲の者が怯えてしまって困っている。 そこで思い出したのがお前のことだ。 お前は老若男女問わず、とにかく肛門を見、触ることに並々ならぬ情熱を傾けていたな、と。」 「仕事だから!代々続いた家業だから! 肛門マニアのど変態みたいな思い出し方やめて!」 「さあ後輩!肛門を見、そして触るがいい!...
  • 13-129
    永遠の命 吸血鬼が、言った。 「お前の血を吸わせて」 って。 俺たちが高校で出会ってもうすぐ三年になる今年の夏、一番の親友で恋人でもあるこいつが 自分が吸血鬼だと奇想天外な告白をしてきた次の台詞が、これだ。 吸血鬼に血を吸われると仲間になって、永遠の命を得られるらしい。 「え……やだよ」 「即答かよ!」 「だってぇ、痛いんだろー?」 思わず俺は通販番組のサクラのような口調で上目遣いになる。 「痛くない!ちょっとチクっとするだけだし」 その上今なら不老長寿の特典までついて、お値段なんと一万円!とか言い出しそうな口調で 答えられた。どこかで聞いたような台詞だと思ったら、俺が同じことを言って ベッドの上でこいつを丸め込んだのも、そういえば夏のことだった。因果応報とはこのことか。 いや、違うだろう。頭が混乱して全く関係のないことを思っている。 「うーん」 俺...
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