*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレまとめ@ ウィキ内検索 / 「11-779」で検索した結果

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  • 1-779
    卵とさいばしとフライパンの関係について 卵はいきなりとても熱いフライパンの上で 焦がされその途中にさいばしが入ってきます。 最初はトロトロになっていた卵も箸とフライパンの熱により 段々硬くなっていくのです。 つまりは卵は共犯者であるさいばしとフライパンに手篭めにされてしまうわけです。 先生!以上が私の意見です 卵とさいばしとフライパンの関係について
  • 21-779
    無口攻め×お喋り受け  ふと気が付いたら、いつものように愚にもつかないことを喋り続ける沢村さんの肩を力任せにソファーに押し付けて馬乗りになっていた。  どうしてこんなことになったのか、俺はさっきまで何をしていたのだったか。 すぐ側では、倉庫から引っ張りだしてきた古い扇風機が壊れる寸前のような音を立てていて、 節電対策とか言ってもうずっとクーラーは動いていなくて、そうだ俺は数瞬前まで暑さで朦朧としながら扇風機の羽のようによく回る沢村さんの舌を眺めていたのだった。 今はその舌はびっくりしたように止まっていて、いや実際に驚いているのだろう沢村さんの目が見開かれている。 そういえばこの人のこんな顔を見るのは珍しいことだと思う。 もちろん日頃から彼は多分に表情豊かではあるのだけれど、通常はもっと芝居がかっているというか余裕綽々の態度が崩れないので性質が悪い。 だがそんな空...
  • 1-779-1
    卵とさいばしとフライパンの関係について 今日はぽかぽか いい天気になりそうです。 さぁ お弁当の卵焼きを作りましょう。 鈍器で強姦された卵さんをなぐさめるのは もっぱら菜箸さんの役目です。 だけど 血やボロボロになった肌が嫌いな 菜箸さんは ときどき卵さんを責めます。 言われてばかりで 何も言い返せない卵さん。 そんな時 「まぁイイじゃないの」と微笑んで 二人をなだめるのが 2人よりも年上のフライパンさんです。 サラダ油でお洒落をして フライパンさんに暖めてもらう卵さんを 菜箸さんはカッコよく 更にカッコよくします。 そうこうしている内に 現れたのは 四角くていい匂いのする美男子。 傷ついた卵さんからは 想像も出来ない姿になりました。 卵焼きの完成です。 鬼畜になりきれない受けにメロメロヘタレ攻め×計算小悪魔
  • 7-779
    背の高いひまわり 風がキツい。 思わずかぶっていたヅラを抑えた。 隣にいる後輩は、俺よりワンテンポタイミングが遅れたためか、ヅラを飛ばされて慌てている。 「ドジだな」 思わずボソッと言うと、後輩はヅラを追いかけながら、こっちを軽くにらんできた。 ちょっとふきだしてしまう。子供かよ。 「田中さーん。ちょっとマイクに風の音が入っちゃうんで、収録中断しまーす」 マネージャーの声が聞こえた。 何だよ。坊主のヅラかぶって、ツギがあたったようなTシャツや半ズボンはいた間抜けな格好の 俺らに、何時間待てって言うんだ。 「まぁこんだけ風が強かったら、しゃぁないですねぇ。声聞こえないですもん。  どっかで茶でも飲みながら待ちましょか」 ふと、影がさしたと思ったら、ほこりだらけのヅラを右手に持って、後輩が俺の背後に立っていた。 そのデカい図体が作り出す陰と、逆光で見えない顔に...
  • 8-779
    熱血受け 「ああっ! 今まさに攻めの熱い肉棒がこの俺の中に  ゆっくりと……しかしッ! 確実に……ッ!」 嫌でも耳に入ってくる、やけに余裕のある受けの実況中継を聴きながら俺は溜め息を吐いた。 よりにもよって、なんだってこんな奴を好きになってしまったんだろう。 「くっ……! だがここで退く訳にはいかぬッ!  我が肛門が裂けようとも、敵を殲滅するまでは!」 敵って誰だよ。まさか俺の事じゃないだろうな。 「敵の肉棒はあまりに強大……。  クソッ! それを前にして俺は何てちっぽけで無力なんだ!」 俺の事か。 情事の最中に熱く語る受けから逃げるように視線を外し、俺は考えた。 こいつは異常だ。 いくら好きだからって、アニメやらゲームやらにここまで影響されるなんて。 ましてや恋人の息子を敵と見做すなんて。 『あんまりだ』 俺は頭の中でそう結論付け、とりあえず繋...
  • 9-779
    俺様最高主義攻め×泣き虫尽し受け さて、今回の講議は「俺様最高主義攻め×泣き虫尽し受け」です。 え、「俺様攻め×尽し受け」じゃないのか?なるほどそう思われる方も居るでしょう。 これらは決して同じではありません。「幼馴染み」例を出して早速検証してみましょう。 ●攻め…大胆で威圧感バリバリ。基本的に誰にでもタメ口。スポーツ万能だが、大雑把。 ●受け…繊細な印象。攻めにノートを貸したり、食事の心配をしたりと世話好き。 まず「俺様攻め×尽し受け」ですが、ポピュラーといえる組み合わせでしょう。 コメディ、甘々、エロ、シリアスと汎用的に使えます。 俺様攻めは他人には俺様全開ですが、受けだけには甘いという特徴があります。 一方「尽し受け」は無意識の内に、あるいは喜んで尽くしているので悲愴感はありません。 よって、最後はハッピーエンドであると読者に予想させ、安心感を与えま...
  • 3-779
    寡黙な攻×おしゃべりな受 攻めが苦手だ。 別に性格が悪いとかじゃない。 頭が悪いわけでもないし、顔だって悪くない。 ただやつは無口なのだ。 だからおれは攻めが苦手だ。 ふたりきりでいると、息苦しくて仕方ない。 終始息つぐ暇なく喋り続けなきゃなんないからだ。 耳に入ってくる一人分の声は、馬鹿みたいに上擦っていて、われながら痛々しいと思うよ。 こいつじゃなければこんなふうになってない。 だからおれは攻めが苦手だ。 攻めはほんとに喋らない。だけど、だからその分、他の部分が発達して、おれに語りかけてくる。 たとえば、目線とか、息とか、皮膚とか。 表情とか、けして豊かなわけじゃないけど、ふと緩んだりしたら、たまんないし。 声とか、どこから出してんのかわかんないような低音、肌を這ってくるから、びびる。 喋らないくせに。 そういうので...
  • 6-779
    コーヒー牛乳ふいた 「ブハッ!!」と、まさに漫画に出てくるような見本的な吹き出し方だったと思う。 思わず吹き出した…というのは嘘だ。 俺は確実に、目の前にいるそいつの顔目がけてコーヒー牛乳を吹いた。 「きったね~な~、何すんだよ」と俺のシャツの裾で顔を拭っているお前さん。 お前さんですよ、お前さん。 今なんて言ったんですか? もう一度言って……いや、いい。言わなくていいや。 俺は何も聞かなかった。そういうことにする。 なのにこいつは、コーヒー牛乳臭を振りまきながら無邪気な笑顔で繰り返しちゃったんですよ。 「なーなー委員チョ、アナルセックスってどうやんの?」 今度は、俺の口内に、こいつの顔にぶちまけて黙らせるものは何もなかった。 「なあ、おしえてよ、委員チョ」 俺の机の端っこに、ぶら下がるように顔を乗せて、上目遣いで見ないでくれ。 落ち着け、俺。まずはポーカ...
  • 5-779
    見た目怖面中身わんこ×見た目クール中身天然小悪魔 「電車の中でいちゃいちゃするのはどうかなぁ」とか。 「お姉さん、足開きすぎてスゴイ色のパンツが見えてるよ……」とか。 「もう日本はヤバイなぁ」とか。 「それにしても昨日の飲み会でくじいた足首、まだ痛むなぁ」とか。 そのくらいの事しか考えてなかったのに、目が合ったカップルは顔色を変えて席を立ち、隣の車両へと逃げて行った。 それに気付いた周囲の乗客も、自分の顔を見るなり同じように逃げるか、もしくはいきなり寝たフリを始めた。 こんな外見でもハタチ前。柴田は深く傷ついた。 電車が駅で停車すると、ノートパソコンを手にした氷室がせかせかと乗り込み、柴田の姿を認めるやその隣の空き席にどっかと腰を下ろした。 膝に乗せられたノートパソコンの画面には、文書作成ソフトがいっぱいに開いている。 柴田が朝の挨拶をする前に、氷室は「現...
  • 4-779
    ギタリストとピアニストの恋 ――ドア越しから漏れるピアノの音。 壁にもたれかかりながら、その旋律を聞いていた。 何の曲だろうか。ギター専門の俺には、クラシックはわからない。 傍で聞かなくてもわかるほど滑らかな旋律。 白く、細い指が奏でる音色。 だが今後の事を思うと、ピアノが持つ独特の優しい音色も、悲しく聞こえる。 二年前の冬。ライブ場所にいたあいつに、声をかけられたというありきたりな出会い。 最初はピアノが嫌いで、俺が持つようなギターに憧れていたが 弾いているうちにピアノが好きになり、それからピアニストとしての道を進むようになったらしい。 ジャンルも違うギターとピアノ。 俺はそれでも、惹かれていた。 滑らかに弾くあいつの白い指に、目が釘付けになった。 気がついたら俺は、あいつに恋愛感情を抱いていた。 いつだったか。 自分で作っ...
  • 2-779
    受けをカッコいいなと思う攻め×攻めを可愛いと思う受け 「やっぱ流石だよなあ。あんなん真似出来ねぇよ。」 「天才っているもんだな。」 「……。」 華々しい成果の陰で、気が遠くなるほど地道な作業を重ねていることを皆は知らない。 何の保証もない状況で、来るべき結果だけを見据える真剣な眼差しは痺れるほど格好いい。 だから、俺一人が知っていればそれでいいのだ。 賞賛を受ける上司は誇りだけど、羨望を集める恋人は不安の種でもある。 「お疲れ様です。」 そこらじゅう探し回って、休憩室のソファで寛いでいるところを漸く捕まえた。  手の中の紙コップは既に空だった。コーヒーの匂いだけがふわりと鼻を掠める。 「すごく格好よかったですよ。ちょっと不安になるくらい。」 「は?」 彼は眉を寄せ、当惑した視線をこちらに向ける。 口をついて出た、子供じみた...
  • 14-779
    年越しの瞬間 2008年が終わろうとしている。 去年の年末は大変だった。 卒論が終わらないという理由で家には帰らず 浩二と2人、研究室にこもって年を越した。 卒論を控えた学生は年末年始も校舎に出入りしてよし、という大学側の懐の広さを 2人して恨んだり有り難がったりしたことを覚えている。 結局集中力が続かず、何だかんだと理由をつけて近所の神社に初詣に行き あまつさえ三社参りまでしてしまった。 すごく楽しかった。 ――その後は卒論地獄が待っていたけれど。 今年は家族と一緒にのんびりと年を越す。 浩二も俺も、もう社会人だ。 もともと互いの自宅はそう遠くないのだが、特別近所というわけでもない。 職場も違う。 もう、2人で年末を過ごす言い訳は見つからない。 歌合戦、除夜の鐘、カウントダウン。 去年はなかった穏やかな時間。 日づけが12月31日から...
  • 22-779
    債権者×債務者 「おら金返せ」 「ないっす」 「返せないなら体で払ってもらうしかねぇな」 「ういっす」 「は?なに脱いでんだオメェ」 「体で返しますよ?さあどーぞ」 「ばかっ、ケツ向けるな」 「え?こっち?」 「いや前とか後ろとかじゃなくて…」 「しない?」 「するけど…」 「クククッどうだ?借金払えず男に抱かれる気持ちは?j 「あんっ、気持ちいいい、もっとぉ」 「え?」 「もっと激しくして」 「あ、はい」 「フッ惨めな姿だ」 「あー気持ちよかった」 「……」 「こんなに気持ち良いことして借金返せるなんてサイコー」 「いや今日のは利子だけだから」 「えー、そうしたら……あと100回すれば全部返せる?」 「おいおいおいおい世の中ナメてんじゃねぇそガキ」 「え?間違ってる?」 「まあ計算上はそうだけど……」 「ねえ、キスしよ...
  • 13-779
    包容力のある28歳×背伸びしたい盛りの18歳 眠りに引き込まれそうになっていた時、もう寝ていると 思っていたあいつが呟いた。 「目が覚めたら10年経ってればいいのに」 好きだ好きだと子供の様に迫られてこの関係を始めたけれど 最近こいつは今まで見せていた、無邪気な感情を隠すようになった。 馬鹿な奴。年齢差を気にしてもしょうがないのに。 子ども扱いされたくないのだろうが、お前はお前のままでいいんだよ。 俺は堪らなくなって、寝たふりをしたままあいつを抱き寄せた。 腕の中でグスっと鼻を啜る音が聞こえる。馬鹿で可愛い俺の恋人。 無理して大人になんてならないでくれよ。 探偵(義)父×息子
  • 20-779
    せいろがん 「おい」 「はい、なんですか先輩」 「てめぇナヨっちい癖にあんまり調子乗ってんじゃねぇぞ」 「ナヨっちい、ですか」 「なんだよ今の世の中はよぉ、やたら優しさだの取っ付きやすさだのばっかり有り難りやがって」 「癒やしブームなんかもありましたしね」 「大事なのは強さだろうが! いざという時優しさで人が苦しみから救われるか!?」 「確かに、優しいばかりじゃ駄目かもしれません」 「駄目なんだよ! なのに最近の奴らは俺が臭いとか身体に悪そうとか、馬鹿げた理由で避けやがる」 「……」 「――悪い。ただの八つ当たりだな、こんなの」 「そんな、謝らないで下さい」 「ま、価値観なんざ時代時代で真逆にだって変わるもんだしな。 今は俺みたいなアクの強いのより、お前みたいな穏やかで見た目もいい奴が――あ、いや」 「先輩、僕のことそんな風に...
  • 18-779
    不良少年と読書する優等生 「お前ってさー、いっつも何か読んでるよな」 「本、好きだから」 「授業で勉強して、放課後に本読んで。お前、遊びたいとか思わねえの?ゲーセン行くとかさ」 「俺にとっては、読書は娯楽だ」 「ゴラクって。全ッ然、楽しそうに見えねーんだけど」 「そう?」 「すげえしかめっ面して読んでんじゃんお前。……なに読んでんだよ」 「推理小説」 「おもしれーの?」 「今は」 「今はって、何だそりゃ」 「結末によっては、この本を引き裂くかもしれない」 「は?」 「こう見えても握力けっこうあるから。今年の俺の体力測定の結果、知ってる?」 「いや、知らねーけど…」 「こう、本のここから真っ二つに、『税込み760円を返せ』の恨みを込めて、バリバリと」 「……え。え、マジで?」 「冗談だよ」 「……。お前さあ、ボケるならもっとそれっぽくボケろよ。真...
  • 16-779
    攻めが美声すぎて照れる受け 「なぁ聞いてる?」 聞いてるよ。耳が気持ちいいくらい 「なんか浮の空じゃない?」 気のせいだって。 「真面目に聞いてる?」勿論。もっと話せよ。 「………」 ちゃんと聞いてるのに。「バカにしてる気がする…」 んなことないよ。多分。ただ、さ 「ん?」 お前の声、いいな。なんでかな。別に歌ってるわけじゃないのに、もっと聞きたくなる。 だからちょっと聞きほれちゃった。 「……ふーん」 なんだよ。せっかく褒めてんのに。 「なら、こんなのどう?」 耳元に、吐息がかかる。 『好き。多分もう、ずっと前から』 耳朶を熱が舐める。 くすぐったさに身を捩った。 「バカやろー……それはずるい…」 ちくしょう。顔あげられないじゃねぇか。 与える男
  • 17-779
    元カノの元彼 「あ…」 「あ、こんにちは…」 いつもの散歩コースの帰り道、懐かしい姿を見つけ思わず声を上げてしまった。 相手もその声に気づいて小さく会釈を返す。 「コロンちゃんのお散歩…ですか?」 目の前の男性はずり落ちたメガネを直すと、俺の連れていたポメラニアンを遠慮がちに撫でた。 少しだけ戸惑いの入った声。 当然だ。俺の隣に居るはずの彼女の姿がないんだから。 「ええ、飼い主が育児放棄したもので。」 吐き捨てるようにそう呟くと、彼は元々大きな目をますます大きくする。 「別れました…ってかフラれました」 「あ…そう、ですか…」 俺の言葉に彼は目を伏せて、鼻先を指でこする。 「彼女、気分屋でしたもんねー…」 いろんな感情が篭った複雑な表情と、すべてを知っている声。 「はは…貴方から無理やり奪っといてこのザマですよ」 自嘲気味に、大げさに笑ってみせると...
  • 10-779
    ピアニスト×ヴォーカリスト 「ピ、ピアニスト……! お前、俺をこんな所に連れ込んで一体どうする気だよっ!?」 「決まっているじゃないですか。あなたの穴をアナリーゼするためですよ」 「や、やめろっ! そんな所、カプリッチョしたら汚い……っ!」 「フフ……どうです、私のマウスピースは?」 「アッ……アアーッ……アレグロ、アレグロ、アレグロ・モデラートーッ!」 「嫌だ嫌だと言っていた割りに、すぐにフィーネしてしまいましたね」 「う、うるさい……放せよ! な、なんだよやめろっ! 対位法は嫌だっ……!」 「さあ、私とフュージョンしましょう」 「んんっ……耳元でドルチェなブレスを吹きかけるな……っ!」 「大丈夫ですよ。最初はピアニッシモから始めますから」 「くっ……! こんな奴に2回もリコーダーを#させられるなんて……くやしい……でも感じちゃう!」 「さあ、どうして欲しい...
  • 24-779
    最初で最期の恋 和幸へ 手紙を書くのは初めてだね。 君に言いたい事があってペンをとらせてもらった。 長くなるが聞いて欲しい。 君を好きになったのは中学1年の夏だった。 夢も希望も持てなかった僕に君は生きる意味を教えてくれたんだよ。 君が笑うから馬鹿げた冗談を言うようになった。 君が怒るから不良の真似事をして吸っていたタバコをやめた。 君が泣くから生きたくないと言わなくなった。 君が喜ぶから色々な場所に案内した。 僕のすべてが君だったんだよ。 初めて愛しいと思えたのが同性で正直戸惑ったよ。 悩んだ挙げ句、君に気持ちをつたえたけど君も驚いて困っていたね。 でも僕を愛してくれた。 本当に感謝してるんだよ。 15歳までしか生きれないと医者に言われていた僕が5年も延命出来たのは君がいたからなんだ。 だからどうか泣かないで欲...
  • 19-779
    食わせ者同士 食わせ者ってよく見かけるけどどういう意味だっけ…… 広/辞/苑さんに聞いてみました。 くわせ-もの【食わせ物・食わせ者】クハセ・・ 外観はよく見えて、その実はよくない物、または人。いかさまもの。「とんだ―だ」 だそうで。つまりエセ紳士とか、天使の顔した悪魔とか、猫かぶりとか、 受けと見せかけた総攻めとか、いやこれはちょっと違うか。 食わせ者同士ってことはそんな腹に一物ある二人のうち片方は受けになるわけで。 朝は聖人「お早うございます、いい朝ですね(´∀`)」 昼は暴君「あ゛、弁当? テメー俺に豚の餌食えってか(゚Д゚#)」 夜はニャンニヤン「こ、んなはずじゃ……アッー!(///)」 みたいな三段階変化が拝めるということですね、御馳走様です。 学校でなら「敬語委員長VS爽やか運動部員」とか、 社会人なら「詐欺師VS七光り...
  • 23-779
    なんでわかってくれないんだ 入学式で松本くんに一目で惚れて、うっかり入ってしまったサッカー部。 身長活かしてなんとか一年頑張ったけどもう流石に辞めたいな、僕インドア派だしなんて思う日々。 でもやっぱ君が満面の笑みで「ナイスー!」なんて声をかけてくれる度、僕はどんどんと深く恋に落ちてしまったり。 そんなぐるぐるが2年目突入の折の春休み合宿。 男には、戦わなければならないときがある。 なんて汗臭いことを言う訳ではないけれど、人生には一度ぐらい、決死の瞬間ってのがある。 僕にとっては今日がその日、今がその時。君がその相手。 夜になってこっそり外に連れ出したけれど、なにを喋って良いかわからない。だってお風呂あがりとか破壊力高すぎんだもん。 夜風で涼む君に僕は熱くなるばかり。 「あー…ま、松本くん」 やっとかっと絞り出した声は今にも裏返りそうで超カッコ悪かった。 「んー...
  • 25-779
    一番知られたくないこと 拝啓 中野君、まだまだ寒いですがいかがお過ごしでしょうか。 僕は元気です。いま、北海道にいます。 君は顔もガッカリですが好みもガッカリなので、日本3大ガッカリスポットの時計台の写真を同封します。喜んでくれるかな? さて、僕がなぜ北海道なんかにいるかというと、面と向かって話す事も出来ない話ですし、この手紙を受け取った君がすぐに僕の元へ訪ねてくる事も出来ないように出来るだけ遠くに行こうと思ったからです。 僕はこれから君に一番知られたくなかったことについて、決心を決めて書こうと思います。 君は、顔は本当に地味で、特徴がなくて、身体つきも中肉中背、黒髪短髪という全くといっていい程個性がないヤロウですね。 親近感が湧くのか知りませんが地味なものやガッカリスポットを好み、友人も似たようなヤツばかりですね。僕を除いて。 その点僕はど...
  • 5-779-2
    見た目怖面中身わんこ×見た目クール中身天然小悪魔 「何をやっている。かくれんぼか?」 聞き覚えのある低い声と一緒に、俺の頭上に傘が差し出された。 「…いや」 かくれんぼて。こんな雨の日に。ていうか確かに俺はコンビニの自販機と ゴミ箱の間にちょうど店内からは影になるように座りこんではいたけど 通りからは丸見えだし。ていうか高校生にもなってかくれんぼは。 「そうか。おまえは、アイスは好きか?」 「え…はぁ、まあ…」 アイス?春だけど、まだ寒いのに…? 「だったらこれからうちに食べにくるといい。すぐそばだ。ちょうど今  この店で売っているアイスを全種類一つづつ買ったところで…」 そう言ってその人は自分の手元を見た。傘しか持ってない。 「お客様ー、お買い上げになったものとお財布とトイレットペーパーをお忘れですよー」 そんなわけで、なぜか俺は学校の先生と相合...
  • 4-779-2
    ギタリストとピアニストの恋 音楽をやっている奴には、ぶちキレたのが多い。理性に関係ない部分の脳ミソが発達しているせいだろう。 中野はそんなぶちキレた人間の中でも、十指に入るぶちキレ男だ。 まず出会いがひどい。 「THE☆ 複雑骨折」というコミックバンドみたいなジャズバンドの助っ人ピアニストだったこの男、ステージに立ってリーダーが客にしっとりと挨拶した直後、金切り声と社会がクソだという主張が「イケてる音楽」とカンチガイした霊長目ヒト科ダミゴエロッカーモドキどもがステージに乱入し、マイクを奪って中指立てて「グオー!」と叫んだ瞬間、いきなりそいつの頭をビール瓶でかち割った。 俺は顎が外れかけた。 対バン相手として楽屋で挨拶を交わした時に見た顔は、どちらかと言うと大人しい、お坊ちゃま風情のある美青年だった。 それがビール瓶だ。そんなもんで殴ったら、普通死ぬ。だから普通はしない...
  • 8-779-1
    熱血受け お母さん、 あの熱血受けはどこへ行ったでしょうね とは、かの有名な偉大なる801詩人の言葉ですが。 最近は巡り会うのは難しいようですね でもそれは、 熱血の前に、はみ出してたり捻れてたりやけにスタイリッシュだったり、なヒーローが増えましたから 皆さんが見落としてるという事も多々あると思いますので 安易に「熱血受けじゃないや」と判断すると損をします。 まず、熱血受けとは何か。 燃えています どこぞのキャッチフレーズのような、 ど力・ゆう情・勝りや 協力する・一致団結することが基本的に好きです 心も体も明日を夢見る瞳も、内に秘めてる場合もありますが、とても熱いです。 それはベッドの中でも同様です。 パートナーと快楽を共にする努力も惜しみません しかし押さえ付けたりすると、戦っている気分になるのか強い抵抗を示す事もあります。 攻める際は怪...
  • 4-779-1
    ギタリストとピアニストの恋 流花がきていることは知っていた。 多分ドアの前で聞いてるんだろう。 …入ってくればいいのに。 どうして入ってこないの? ずっと待ってたのに。 愛猫のミケ連れて、君に渡そうと思って花束買ってきて。 …僕も、わかっているのなら入れればいいのに。 でも気にしてしまったら、弾けなくなってしまうから 弾くことに集中して、気づいていないふりをしていた。 …わかってるよ。 君も凛に脅されてるんだろ。 僕だってそうだから。 同じなのに、ねえどうして。 ねえどうして、振り切ってくれないの。 僕もそうだ。 どうして脅しなんかに負けるの? 好きなんだから、言ってしまえばいいのに。 「行かないで」って言って、その胸に飛び込んでいけばいいのに。 ずっと一緒にいたいって言えばいいのに。 昨日…流花に呼ばれる少し前まで...
  • 5-779-1
    見た目怖面中身わんこ×見た目クール中身天然小悪魔 うわ、お前、何でいるんだ。え? コレ…いや、話せば長くなるんだが…。 最初はな、冗談からはじまったはずなんだよ。 確か、アレは、新入社員同士で集まって呑んだ時だった。 その時の俺は、初めての仕事で大失敗した直後だったし、初めての一人暮らしで、 ろくなもの食べてなかったし、なんだかもう、何もかもが嫌になって、会社辞めようか どうしようか、とか、グチグチ言ってたんだよ。今では想像つかないだろ。あの頃は、 俺も若かったんだよな。多分、泣いてたと思う。だってな、他のヤツら、誰も近づいて 来なかったんだもん。そりゃなぁ、こんなゴツい顔の俺が泣いてたら、誰も近づいて 来ないよな。そうしたら、隣に座ったこいつが慰めてくれたのよ。 しかも、その慰め方が、男らしくてさ。「俺の胸か背中を貸してやる」だってさ。 だから、その時...
  • 6-779-1
    コーヒー牛乳ふいた とりあえず放課後、俺たちは図書館に行ってみた。 「アナルセックスのやり方」を調べるためだ。 調べ物といえば図書館、俺の中でごく当たり前の図式だった。 結構広い私立図書館は3階まであって、フロアごとにジャンル分けされてるわけだが、 俺は入り口の館内地図の前でフリーズ。 ジャンルですか…分類ですか…どんな本をお前は探してるんだよと、早くも関門登場ですね。 そもそも、どんな本に記載されているものなのか? ええっと…性の指南書とかそんな感じか?正しい性生活?ん?正しくないかも? あれか、子供の作り方が載ってそうな…いや、子供はできないから違う! なんて、グルグル考えているうちに、あああああああ… 俺の後ろにおとなしく控えているかと思ってた俺が間違っていました。 「すいませーん」 パタパタと小走りで、貸し出し口のおばさんに向かっていくあいつ。 ち...
  • 7-779-1
    背の高いひまわり 「とうとう君に抜かれちゃったなァ。」 真夜中、小柄な少年は僕に水をくれながら笑う。 言葉もなにも持ってないから 僕は想うだけだけど 僕は君が大好きで誰より感謝してる。 僕は君に種を植えてもらった。 沢山の水を与えてくれて、 毎日笑いかけてくれた。 日当たりの良いところに埋めて貰えた。 僕はなにかを君に返したい。 けれど、僕は薔薇のように美しくなんてないし 椿のように甘くないし ラベンダーのような香りも持っていない。 ただのしがない背高のっぽのひまわりで 夏が終わる頃には首をもたげ死んでいく。 それまでに、なにかを。 君に僕の精一杯のなにかを返したい。 けれどもそれすら思いつかない僕は 本当にふがいない。 「ねぇ親友。  僕はね皮膚の病気で一度もみたことがないんだ。  でも君を見ていたら太陽っていうものがなんとなく分か...
  • 22-779-1
    債権者×債務者 妄想を吐き出させて下さい。 親が遺した借金抱えて天涯孤独の受け。 長年の苦労ですっかり無気力状態、債権者の攻めに 「金がないなら身体で払って貰おうか」と言われても 「鉱山でも男娼宿でも放り込めば」と投げやりな態度。 「そんな所で働かせてもロクに返済出来ないうちに死なれそうだ」ということで、 受けは攻めの会社(とか店とか)で攻めの商売を手伝うことになる。 最初は半分死んだように働いてた受けだったが、攻めの容赦ない指導もあって徐々にやる気と才覚を見せ始める。 そうこうする間に互いに惹かれていくわけだけど、 攻めは「借金を楯にして受け容れさせても虚しいだけだ」と踏み出せないし、 受けは「借金返済で切れる縁なら深入りしたくない」と距離を置こうとする、って感じで、 債権者/債務者という立場のせいでなかなか進展しない。 そんな中、受けが己のア...
  • 28-779-1
    失恋してアル中一歩手前なあいつに片思い 彼が振られたことはフロアの人間全員が知っている。 たぶん、次の異動では彼と彼女の両方がここから姿を消すことになるのだろう。 「あれ、何とかした方がいいんじゃないですか、島野係長、うちは接客もある社なんですし」 今日も言われてしまった。お節介な女性社員のみならず、今回は総務課の、普段はうるさいことなど言わない人からの指摘。 彼はそんなに目立ってるのか、と認識し直す。僕が気になるだけじゃない、客観的に見てひどいのだと。 彼は僕の部下だから僕には管理責任がある。 だから僕には彼を叱咤し、立ち直らせる義務がある。 大丈夫、おかしくない。僕は自分に言い聞かせて席を立つ。 「稲田君、ちょっと」 「あ、はい」 呼び出して使われていない小会議室へ。 途中でコーヒーを買ってやったのは、目を覚ます意味ももちろんあったが、なによりこの漂う匂...
  • 17-779-2
    元カノの元彼 新婦招待客控え室でぼーっとしていると、ゼミ同窓生の山中が 新婦控え室から戻ってきた。 「大竹君、控え室行かないの?明留、キレイだったよ」 「どうせすぐ見るんだからいらねえよ」 「ふーん。でもさ」 山中はちょっと声を潜めて続けた。 「元彼を結婚式に呼ぶってアリなの?」 「元彼っつっても、わずか半年の清く正しい男女交際だったから な。アイツ、招待状に『ご祝儀奮発するのを忘れないように』って 書いてきたんだぞ?」 「いくら包んだの?」 「5万」 「奮発したわねえ!」 「俺、アイツに借りがあるからさ...」 俺はボーナスが出るまでをいかに乗り切るかをに思いを馳せて、 ため息をついた。 明留は、男兄弟に囲まれていたためかさばさばした話し方をして いて、いつもジーンズに男物っぽいシャツを着ていて、背が高くて 貧乳で、ぱっと見は線の細い...
  • 10-779-1
    ピアニスト×ヴォーカリスト ツアーバンドピアニスト×ポップヴォーカリストで  ピアニストにとって今回が初めての大舞台だ。『彼』のツアーバンドに選ばれたのは 幸運だった。―彼の代表曲にはピアノが欠かせない。 この経歴は今後、自分の役に立つだろう。 ―コンサート準備の喧騒の中、『彼』が一心にピアノの鍵盤を見つめていた。 微かに口元を動かしながら。  ピアニストがそれに気づく。 「なにか気になることでも?」  ヴォーカリストが軽く舌打ちする。ピアニストを振り返って軽く睨みつける。 「……数えていたのに。また数え直しだ」 「88鍵ですよ。ご存知でしょう?」  ヴォーカリストは軽く片眉を上げる。 「さあ、この前はそうだったけど。皆もそう言っているけど…  皆、僕に嘘を吐いているのかもしれないし、変わっているかもしれないから、  毎回確認する...
  • 28-779-2
    失恋してアル中一歩手前なあいつに片思い 「本当、愛とか恋とかクソだよな。  一見きれいそうに見えても、気の迷いとかで長年積み重ねてきたものも一瞬でふいになる」 「そうだな」 「その点、友情っていいよなあ。人生最後に残るのはこれなんだって今回痛感したよ」 「そうだな。……なあ」 「んー?」 「もう酒、やめないか」 「無理だね。これ以上の気晴らしがあったら教えてほしいもんだ」 もう半年ほど前のことだ。 往生際悪くかわし続けていた結婚を考えてる人に一度会ってみてくれという誘いを、 諦めをつけるために承諾し、同居しているという部屋のドアを開けたときに見たものは、 荒らされた室内と『ごめんなさい、真実の愛を見つけました』という書置きだった。 その後荒れ狂っていたこいつが見つけた逃げ道が酒だった。 これでこいつの気持ちが安らぐなら、と毎日の酒盛りにつきあってい...
  • 17-779-1
    元カノの元彼 母さん、事件です。 僕、22歳にして、初めて告白されました。 「好きなんですよ君のことが」 なんて、頬を染めて言うのは、俺の上司です。 この慣れない生命保険の仕事を、手取り足取り教えてくれた、 2歳年上にも関わらず、ダンディな上司、高倉課長です。 確かに最近、二人で呑みに行くことは多いし、同期のやつらと 比べても、何か上司と距離が近いな、とは思っていたんです。 でもそれは、俺の意思でやっているんだと思っていました。 俺の大好きなタカコちゃん。俺が高校の時に1年つきあって、 他に好きな人ができた、とふられたタカコちゃん。 俺が唯一、誰かを好きになれて、告白してつきあえた人です。 あの時のタカコちゃんが、俺をにふった理由である、「他に好きな人」 が、この上司の高倉課長なんです。 なんたる偶然でしょう。高校時代の先輩が、俺の上司なんで...
  • 12.5-779
    人外(妖怪、妖精、幽霊、宇宙人なんでも可) 悪い夢でも見た? またうなされていたんだよ。 うっすらと目を開いた君は、汗で額に張り付いた前髪を手の甲で払いのけると 寝返りを打ってまた瞼を閉じる。 ああ、眠れないんだね、つらいんだね。君の安らげる時間は夜しかないのに。 学校での陰湿ないじめ。無関心を装う家族。たった一人の友達にも裏切られて。 きつく結んだ唇が震えてる。思い出したのかい? 今日あったこと全て……。 今までは見守るだけしかできなかったけれど。 もう、良いよね。僕が助けに入っても。 僕はね、味方なんだよ。君のことが好きだから。 誰にも触らせない。怖い夢からもいやな現実からもずっと、ずっと守ってあげる。 2人だけの世界でずっと一緒に暮らそうよ。闇だけでできた、暗く湿った素敵な世界。 僕が手伝ってあげるから。少しだけ息を止めて。...
  • 1-799
    膝枕。受の膝に攻の頭でお願いします 「ほら、いくら眠いからって床で寝ないでよ。踏むよ?」 「だって眠いんだもん…」 「せめてそこのソファーベッドまで行けよ」 「連れてって」 「やだよ」 「…じゃあやっぱりここで寝る」 「だーかーら!邪魔だっつってんの!本当に踏まれたいの?」 「とか言って本当は優しいからそんなこと出来ないでしょ?」 「…」 げしっ 「痛ってえ!蹴った!」 「優しいから踏まずに蹴ってやったんだよ」 「鬼!人でなし!太眉!」 「眉毛は関係ねえだろ!」 「…わかったよ床で寝なきゃいいんでしょ?ちょっとそこ座って。正座して」 「なんだよ…」 「よし座ったね?えいっ」 「!?お前!!人の膝を枕にするなよ!相手ちがうだろ!」 「こうすれば床で寝てないでしょ?」 「…屁理屈にも程があるだろ」 「もうちょっとだけ、このままでいてね?」 ...
  • 21-799
    正義の味方×マッドサイエンティスト 「それは本当ですか、博士。」 「ああ、もう今日でちょうど5年になる。そろそろ彼の身体機能は停止するだろう。」 「今回は5年ですか。少し伸びましたね。」 「彼に薬を投与した君は、少し負い目を感じるだろうが、あまり気にするなよ。 彼を選んだのは君では無く、上の指示なんだからな。」 「いえ、大丈夫です。」 「私も優秀な助手を持ったものだな。さて、薬の開発を続けるか。 この世界を守る新たなヒーローを誕生させる為に!」 「・・・はい。」 「・・・痛っ!」 「ご、ゴメン。」 昼間の会話を思い出しながら、ボーっと傷の消毒をしていた為、手元が狂ってしまった。 「・・・今日、傷多いな。敵、強かった?」 「いやー、なんか最近、治癒力がすげー弱くなってきてんだよな。 正義の味方も加齢には勝てないってか」 「加齢って・・・俺たちまだ...
  • 11-059
    11-059 あなたの願いをどうぞ  言って下さい。  誰かの為に自分を抑えてしまう貴方の、本当の思いを知りたいから。  寡黙で勤勉でゆがみのない貴方は、どこまでも透徹した空気をまとう。それゆえに、貴方が僕達と同じ年の、まだ大人とは言えない時代を生きる者である事を忘れがちだけれど。  僕は知っている。優しくて、優しすぎるせいでどこか救われない貴方を。  わがままだなんて思わないで。負担になんて思わなくていいから。  ただ、ひとつの、貴方の譲れないものを、どうか。  言葉にして下さい。  その時僕も願いを言います。 『どうか離さないで』  言葉にしなくてもそばに居てくれる貴方へ。  大切な、かけがえのない貴方へと、僕もわがままを言わせて下さい。  言葉にしなくては、大事なことは分からないから。  二人の、これからの為に……僕達は願う。  ...
  • 21-799-1
    正義の味方×マッドサイエンティスト 「おい」 「ん? おはよー」 「おはよう。で、おい。今度は俺の腕に何つけた」 「エロゲ見て作った触手君プロトタイプ。俺特製801媚薬も出てきます」 「朝目覚めたら突然正義の味方に改造されてたのは許そう。でもこれは外せ」 「えー」 「正義の味方に触手つけたところで誰が得するんだよ。敵も野郎だらけだし、大きなお友達も喜ばないだろ」 「え? なんで敵にいい目見させてやることになってんの?」 「は?」 「俺に使わせるつもりでつけたんだけど」 「ふっざけんな!!! なんで夜の生活のためにこんな魔改造されなきゃならないんだ!  しかもこれ触っても感覚ないから俺がいい目見れないだろうが!」 「ちょっとだけなら801媚薬舐めてもいいから! お前勃ち悪かったり急に萎えるときがあるし!」  悪の軍団もこれ欲しさにやってきたぐらいの逸...
  • 11-579
    ネタばれ 10月24日(火) 今日はダビデ君(偽名)と遊んだ。 メガネ君とは違ってダビデ君は友人として好きだ。 二人で近所の池に釣りに行った。 一時間粘ったけど何も釣れない。 隣でダビデ君がぶつぶつ独り言を言ってたが無視した。 すると突然『エサが悪いのかな~…』と言って、 何を考えたか知らんが噛んでたガムをエサとして使いだしやがった。 さらに『まだ微妙に味付いてるし大丈夫だろ…。グレープ味だし…。』とほざく。 大丈夫の基準がよくわからん。 そもそもグレープ味が彼の脳内でプラス要素として扱われていることがよくわからん。 まあ…それでも釣れなかった。 すると突然『カロチンが足りないのかな~…』と言って、飲みかけのトマトジュースを池に流し始めた。 池がほんのり赤くなっていった。 『いい色になってきたじゃんか♪』と彼はほざいた。 『魚も...
  • 11-179
    バカルロワイヤル 俺が借りてきたちょっと前の映画を二人で見たときのこと。 「もしこんな殺し合いになったらどうする?」 「絶対誰にも見つからない場所で、お前と二人隠れてる」 「そしたら首輪につけられた爆弾で死ぬんだよ。ピッピッピ…って。怖いじゃん」 「じゃあさ、怖くないようにエッチしてればいいよ」 ばかじゃねーの、ってそのときは思った。でもさあ。 「ねえ、カズキ、好きだよ」 そうやって耳に囁かれて、俺の体がびくんと跳ねる。思わず出そうになった声を抑えるために 手の甲を噛んで耐えてると、そっとその手を外された。 「また血が出ちゃう」 俺は自分の喘ぐ声が嫌いなのに、お前は好きだって言う。大好きだって。 借金を返すために外で身体を売ってるお前。何も出来ない俺は知らないふりをして、 でも本当は知ってる。俺が知ってることを、きっとお前も知ってる。でも俺たちは 知...
  • 11-379
    王子様 「これはないわ」 山下が盛大に噴き出したので、何事かと俺はテレビに視線を向けた。 テレビに映っていたのは流れる汗さえ爽やかな甲子園球児。ちなみに俺らと同い年。 どこが噴き出すほど面白いのかわからない。 「何が?」 「はなわ似王子だって。すげーかわいそ」 そう言いながらも、まだ笑いが収まらないらしくニヤニヤしている。 ふーん、と俺は雑誌に視線を戻したふりをして、山下の顔を盗み見る。 中3のときに肩を壊して山下は野球をやめた。引退試合の直前だった。 いくつも来るはずだった推薦の話は全部なくなった。 もともと成績も良かった山下は普通に受験して普通にそこそこの高校に入った。 けど、野球関係の知り合いを避けるようになった。同じ野球部だった奴だけじゃなくて、 クラブチームに入って野球してた奴とか全員。 俺は山下に切り捨てられたくなかったから、山下と一緒に入った...
  • 11-479
    ひどいことを言う 「……なぁ、俺達って親友か?」 「…はぁ?お前なに言っちゃってんの?そんなん当たり前じゃんか!」 いつだって気持ちは一方通行だ。 コイツは隣で笑ってくれてるけど、コイツの気持ちは俺が欲しいものとは少し違うもので。 コイツにとって俺は親友。 俺にとってもコイツは親友。 …だけど。 俺にとってコイツは…。 「……お前ひどいこと言うな」 「へっ?オレと親友じゃ嫌なのかよ!!」 「…そうじゃねーよ」 「はぁ~?じゃあどう意味だよ」 「バカ。もういいよ」 「おい!気になんじゃんか!」 隣にいてくれることは嬉しいことのはずなのに、なんだかすごく切なくなる。 胸が詰まって苦しくなる。 だけど、こうやって2人で笑い合えるだったら俺はこのままでいい。 例え気持ちが一方通行だとしても、この関係でいいんだ。 スイマセン10...
  • 11-279
    ボケ×ツッコミ 「何やってるんだよ」 この台詞、いったい何度使ったことか。 どうして俺の意表をつくことばかりするのだろう、この男は。 「何って、風邪ひいたって言ってたからお見舞い」 「だからってお前、」 普通病人の部屋に真夜中に訪ねて来るか? 言いかけて咳こみ、おまけに熱のせいで立ち眩みを起こし俺はしゃがみ込んでしまった。 「とりあえず上がらせてもらうからな!一人暮らしは大変だろ」 言うや否や、奴は人の部屋に遠慮なく上がり込む。 今日は断る体力も気力もないので、俺も後に続いて玄関から狭いワンルームの部屋に戻った。 「よし、何か病人食作ってやるよ!!」 「わかったから静かにしてて」 よろけながらベッドに戻る。 横になり目を瞑っていると、熱い体に今まで意識していなかった音が響く。 やばい、思ってた以上に俺体調悪いのかも…。 音と意識が脳の奥で混ざり合...
  • 11-079
    前世で刺し違えた宿敵同士、現世で再会 「だから!俺たちは前世では宿敵だったんだって!こんなにわかりやすく言ってるのに何でわかんないの?!」 「おーけー。ひとまず日本語話そう。な?」 目の前で両手を握りしめ、30分前から延々前世がどうのこうのと騒ぐ相手の目を見ずにどうやったらここから逃げれるのかを考えながら、ひとまず落ち着くよう促してみた。 彼が言うには、自分達は前世では二人に並ぶ者はいないとされるくらい勇猛果敢な戦士であり、また実力が拮抗していたため宿敵同士だったそうだ。 王国だかなんだかに仕えていた自分と彼だが、跡継ぎ争いが起こり、王子派についた自分とそれに敵対する王弟派についた彼は自分たちの主のために戦い、差し違えて死んでしまったそうだ。何の運命のいたずらかまた現世で巡り逢ってしまった。これは運命だ! そう初対面で言われた自分が思ったことはただ一つ。そんなことを真顔で...
  • 1-709
    担当×作家 いつも締め切りに追われている作家と 作家に作品の締め切りを守らせようと努力している担当。 いつも作家の作品の完成は締め切りぎりぎりで 担当はいつも不機嫌。なので、担当のかける作家への催促の 電話は、これはもうひどいだろと言わんばかりの 罵詈雑言ばかり。しかし、作家はこの担当の催促の電話 に高揚感を感じてしまい、作家はいつも締め切りギリギリにあわせて 作品を書き上げている。そして、いつもくるであろう 担当に言葉攻めを待っている・・・。 担当×作家
  • 1-749
    同い年だけど大人なびた攻×やんちゃ受 受けは攻めの幼なじみだったが、一緒に遊ぶことなんてまず無かった。 ガキ大将である受けと学校が終われば塾に直行する攻めとでは 放課後の使い道が決して重ならないのだ。ではどうして。 体育は受けの好きな科目だった。元より体を動かすことが好きである受けなのだが、 だがしかし運動神経はあまり無かったように思われる。競走は得意なのだ。走るだけだから。 跳び箱、高飛び、幅跳び、縄跳び、バスケ、サッカー。 要は運動の最中に頭を使わなければいけないというのが最大の難点だった。 ちなみにドッヂは得意だった。当てるだけだから。 そんな時、出席番号がすぐ後ろである攻めが耳打ちをしてくれる様になったのはいつ頃からか。 「君踏み切りが早いんだよ。半歩待てばいいのに」 「だから一歩をもっと広くしたらいいんだろ。少しは自分で考えてくれ」 「あと手は...
  • 1-729
    博愛主義者×筋金入りの人間嫌い 博愛主義者はみんなが仲良く笑っていられる空間が好きだった。だから人間嫌いにも、この輪に入って欲しかった。 「俺に関わるな」 人間嫌いが言った。 「どうして?みんなで一緒にいる方が、楽しいのに」 「みんな一緒がそんなにいいとは思えんがね」 「一人でいるのは寂しくないの?」 人間嫌いは沈黙していた。これ以上、聞きたくなかった。 「ねえ、一緒に行こうよ。君のことが心配なんだ」 「…偽善だな」 「…え…?」 「お前は…相手が誰でも同じだ。これ以上、俺を怒らせたくなかったら…もう、俺に関わるな」 愕然とする博愛主義者に人間嫌いは背を向けた。 博愛主義者が受けた初めての拒否。そして生まれた初めての感情。それは痛みを伴い、切なく心を縛る。 みんなを見つめる為の目が、一人をとらえて放さない。 立ち去り歩み続けながら、博愛の精神が汚れな...
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