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盲目の方が攻め

彼の目には傷がある。

「王子、どこにいるのですか?」
「ここだよ」
そっと彼の手を取り、私の頬に持ってくる。
すると、安心したように彼は微笑むのだ。
その顔に、私は思わず泣きたくなる。
彼の美しい目を傷つけたのは、私だ。
美しいエメラルドグリーンの瞳、誰もがその瞳に見惚れた。
あの時、私をかばうまでは。

『誰か、兵士を呼べ!』
『報告します!! 今、王子の寝室に―――!!』
『王子―――――!!!!!』

「―――じ…王子」
「ん、何だ?」
「泣かないでください」
 そっと目じりを拭う手に、私は何度癒されたんだろう。
「ア……レク、そのまま……」
 何度、自分が代わってあげられればと思っただろう。

「王様、お時間です。もうそろそろ……」
「――――わかってる」
 アレク、お前に見せてやりたかった。
 私が、一国をすべる王になった姿を。