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マグナム44の男×菊一文字の男

閉店間際の店に駆け込んできたのはどう見ても良い人に見えないガタイのでかい男。

「ようおこし……お客さんやあらへんみたいやねえ」

男は荒い息を吐きながら視覚に蹲って身を隠す。
表をバタバタと慌しい足音が通り過ぎていく。
この男を追っていると思しき足音の主に差し出してしまってもよかったのだが店主は
何事もなかったようにシャッターを閉めた。

「理由ありみたいやけど、うちとしても面倒は御免やしな?」

そう言って悠然と笑う。

「ちょっとの間ァ匿うぐらいやったらしたろ。せやしその物騒なもん仕舞いぃな」

駆け込んできた時から店主に向けられていた銃口。
臆すこともなく手を差し伸べる。
羽織から伸びた腕が薄暗い店の中で青白く光った。


「……すまん」
「困ったときはお互い様や」
「怖くないのか?」
「うちはこれでも老舗の刃物屋やで?物騒なもんは見慣れとるつもりや」

ショーケースに入れられた刃物が不気味に見下ろしている。

「すまん、礼なら……」
「ほな、身体で礼してもらおうかなァ」

冗談ともつかない口調で言った店主の目に淫靡な光が宿った。