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サボリーマン

「あ、やっぱりココだった」
屋上で煙草の一服をとってたら、後ろから馴染みのある声がした。
同じ営業課の同僚。歳も近くてケッコー仲良くやってる。
「おー」
気の抜けた返答で、俺は煙草を持っている手を軽く上げた。
「まだ仕事残ってるでしょう。またサボり?」
クスクスと柔らかい声で笑う。彼の癖だった。
「んにゃ、これはサボりのように見せかけて、人生について深ァ~く考えてんのさ」
小刻みに笑いながらそいつが俺の隣に一緒に並ぶと、屋上の手すりに腕を乗せる。
終業直前の為か沈みかけた夕陽が、隣の男を淡く照らした。

「その人生の中に、僕も含まれてたらいいのになぁ」

ポカンと目を丸くした俺の頬を、彼の無骨で細長い指がなぞってゆく。
そのまま唇を笑みの形に浮かべた侭、彼は何も言わず立ち去ってしまった。

それァつまり、―――どういう意味だ…?