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セクスィーなオカマキャラ先輩×可愛格好いい泣き虫後輩

「じゃあ、してみる~?」
媚びたような挑発するような、ふざけた声で部長が言った。
言われた一年生は、ちょっとわざとらしいくらいに目をまん丸にして、部長を見つめる。だいたい五秒。
「する、って何をですか?」
「何がいいかしら?」
言って部長は小首を傾げた。サラッと部長の半端に長い、黒髪が流れた。
部長はものすごく機嫌よく、にこにこしている。たれ目が細くなって、弧を描いてる唇は笑ってるせいで余計薄くなって、…なんでなのに可愛くみえるんだか、僕には分からない。
「ねえシーちゃん?」
いきなり部長は僕の方を向いた。目が全然、笑ってない。
なんだ、さっきまでにこにこしてたのに。
「シーちゃん言ったんだってね~?あたしと、ビーちゃんがデキてんじゃないかって
ねえ」
ねえ、はビー村に対してである。『ねえ』、だけ、ものすごーく、何かを含んだ優しくて甘い声だった。
「だからホントにデキちゃおっか~?っていう話をしてたのよね、ビーちゃん?」
ビー村はちらっとこっちを見た。ビー村の目も笑ってなかった。
「手始めにキスかしら?」
「…そうですね。やはり、手始めは、キスかもしれません」
「しちゃう?」
「しましょーか」
ガタッと僕は椅子から立ち上がった。部長がこっちを見た。僕を伺うような、ちょっと弱い目に見えるのは多分きっと僕の気のせいだ。
僕用事あるんで帰ります。と早口に言って部室を出、ようとして細くて妙に力の強い指に捕まった。
細い、でも女の子のとはぜんぜん違う骨っぽい指が僕の腕に食い込む。
「なんで本気にしちゃうのかしら?」
部長が、クスクスと意地悪い感じに笑った。かあっと顔が赤くなるのが自分でも分かった。
ビー村があきれたようなため息をついて部室から出ていった。
僕の目から勝手に落ちるなみだをぬぐって部長が耳もとで何か言ったけどよく聞こえなかった。