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思い出のなかに生きる人と見守る人

双子の弟が事故でいなくなってしまった。
しばらくして、弟のパソコンを開くと沢山メールが届いている。
全部同じ人物からで、英語だった。
内容は、メールが返ってこないことへの不安がひたすら書かれていた。
弟は最近まで留学していたから、多分そこでできた友達だろう。日本の知り合いには一応連絡をしていたけれど、彼のことは気づかなかった。
僕は弟のメールソフトから、彼に弟はもういないことを告げた。

なのに、未だに彼から毎日のようにメールが送られてきている。
内容は、今日何をしたとか、こんなことがあったとか、そんな些細なことが綴られていた。勉強し始めたのか、短い拙い日本語でメッセージが添えられていた。

「あいたい」「さびしい」「またあいましよ」

彼のメールを読んでいると、まだ弟がここにいるような気がする。

「日本 いきます 来週」

来週彼はやってくるらしい。
会ったこともない弟の親友。彼は弟と瓜二つの僕を見てどう思うだろう?