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従者×従者

ゆっくりと押し込むと、彼のそこはそうあるのが当然のように私を飲み込んだ。
眉根を寄せて体の中に入り込む私という異物の感触に耐える彼を見下ろしながら、
私は励ましの言葉をかけた。
「そう、最初は声を上げてはいけない。でも、体の力は抜かなければいけない。上手だぞ」
「はい...ありがとうございます...」
律儀に返事をするまだ幼さの残る声に、「我らが主には言葉で返事をするなよ?」と
一応釘を刺す。彼はこくりと頷いた。

我が主は従者の好みが五月蠅い。従者といっても実質的には稚児だ。
容姿年頃が好みであることはもちろんだが、舌技に長けている、痛がって
興を削がない、やたらと大声を出さない。無口で従順に命令に従い奉仕する従者が、
最初は声を殺して快感に耐えているのが、次第に耐えられなくなって最後は声を上げて
乱れるというのが良いらしい。
領地を回りながら主好みの田舎者を見つけ、連れてきて主好みの従者に仕込むのが、
かつて主の一番のお気に入りの従者であった私の今の仕事だ。

「動くぞ」と声をかけてから、まだ体が慣れていない彼のためにゆっくりと小幅の
出し入れを始める。
やがて、目尻に涙を滲ませ耐えるように引き結んでいた彼の唇がゆるんでくる。
舌で、指で、与えられる快感を覚えさせることから始めた。幾晩もかけて、
休み休み、でも繰り返し。
昨晩は初めて根元まで私を受け入れ、その状態で私にしごかれて彼は快感に
身悶えしながら果てた。今晩は動く私によって与えられる快感を受け止める訓練だ。
はあっ....
彼の唇から、熱い吐息が漏れる。指よりも太いその大きさに体が慣れてきたようだ。
ぐいと強くえぐると、彼は声を殺して頭をのけぞらせた。晒された白い喉がまぶしい
ような気がして、私は目を眇めた。
「痛かったか?」尋ねると、彼は首を振った。
「気持ち良いのか?」尋ねると、彼は頷いた。
「そうか。でも、主の心に余裕があるように見える間は主には首を振るのだぞ。
『気持ち良いのだろう?』と問われたら首を振るのだ。『気持ち良いと言え』と
問われても、最初の1・2回は首を振るのだ。あっさり認めるのもいけない。
でも、いつまで経っても気持ち良さそうにしないのもいけないのだ。匙加減には
注意するのだぞ。不興を買えばお前の命にかかわる」
「...ち良いのは...」
ふと、熱っぽく潤んだ目を私に向け、彼はあえぐように言った。
「あなただから...あなただからです...あなただけ...」
「そんなことを言ってはいけない」私は彼をたしなめた。
「お前が主好みの年頃である期間はわずかだ。その間、主好みの従者でいさえ
すれば、お前は殺されることはない。じきに飽きられて他のお気に入りの従者に
取って代わられ、ただ、主の世話をするお気に入りの従者の手伝いをする役に
回され、次第に主から遠ざけられる。主から遠くなればなるほど、お前が不興を
買って殺される確率は下がるのだ。田舎にいた頃のように飢えることなくこの城で
生きていけるのだ。だから、余計なことを考えてはいけない」
「あなたは、僕が主様にこうされても平気なんだ...」
平気なものかと、口には出せなかった。ここでは、主に逆らっては生きていけない。
彼がここで生き残るためには、私などに心を残していてはいけないのだ。
「平気も何も、私がお前を抱くのは主にこうしていただくためなのだぞ?」
みるみるうちに、彼の目に涙が盛り上がり、目尻から流れた。
「くだらないことなど考えられないようにしてやろう」
彼の瞳に浮かぶ絶望を無視して、私は彼自身に手を伸ばした。
えぐって、擦り上げて、じらして、長い時間をかけて私の言葉に一度は冷めて
しまっただろう彼の体の奥の焔を外から熾しなおし、煽り、彼の理性を押し流し、
快感にのた打ち回らせる。彼の気持ちも意志も関係なく、与えられる刺激に彼の
体が反応するまで。何の気持ちも伴わない、憎んでさえいる主に抱かれても、
彼の体が快感を貪ることができるように。
それだけが彼が生き残ることのできる道なのだから。

体中を汗と体液でドロドロにし、疲れ果て、泥のように眠りに落ちた彼の体を、
冷えないように私は綺麗に拭き清めてやった。
寝顔はまだあどけない。
顔にかかる前髪をよけてやって、私は彼が目を覚まさないように用心深く、
そっと、そっと、彼の額に口付けた。