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従者×従者

「お前があいつに仕えるというのならば、俺はお前と戦わなくてはならない」
お前のあの時の言葉、今でも思い出せるよ
いつもは無表情で何を考えているのか分からないお前も、あの時ばかりは辛そうな顔に見えた
だけど、仕方のないことがこの世の中にはあるのだ
今の時代じゃお前みたいに、本当に尊敬の念を抱いている主人に忠誠を誓うことなんて稀だ
お前みたいに真っ直ぐな信念を持っている奴には分からないだろうけど
飢えや金欲、そしてたとえば家族のために、この身を捧げなくてはいけない場合もあるのだ
相手がどんなに意地汚くて人を人とも思わないような糞野郎でも
家族を人質に取られたら、俺は糞野郎の右手にキスくらいいくらでもしてやるさ
そう、たとえお前と対立することになっても
「お前は、本当にあいつの元で…」
だから、頼むからそんな顔をしないでくれ
俺はやらなくちゃいけないんだ
他に道なんてないんだ
「…お前にナイフは似合わないよ」
ふっとこぼしたその言葉に、俺は何も返せなかった