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変態受け

彼はいつも一通り暴れてからでないと、僕に身体を許さない。
蹴り、引っ掻き、噛みつき、お陰で情事の度に僕の身体は傷だらけだ。
そうして僕に抵抗し、抵抗し、やがて力尽きてようやく僕に身を任せるのだ。
しかし力で捩じ伏せればそれで終わりかと言うとそうでもない。
僕に押さえ込まれながらもその強い眼は僕を睨み付け、唇は横一文字に引かれたままで、
どんなに刺激を与えようとも声を押し殺そうとするのだ。
そのまま彼を泣かすのもいいのだけれど、彼が余りに強情なので僕はポケットから白い錠剤を取り出す。
「…っ、いや、だ」
「どうして?ケイくんこれ好きでしょう?」
「ん…っ」
頑なな唇を舌で割って無理やり流し込み、ついでに目尻から溢れた涙を舐め取る。
律動を始めると、彼がようやく声を出し始めた。
「あ…っ、は、あぁ…っ」
眉を寄せ、理性を忘れて快感に震える姿は最高にいやらしい。
「あは、これもう後ろだけでイケちゃうんじゃない?ケイくんの変・態」
「ばっ…変態はお前だ…っ、」
「素直になってよケイくん」
「あ、あぁっ」
「ねぇ、好きでしょう?」
「ああぁ…っ!」

眠ってしまった彼の顔は、涙と汗でどろどろだ。それを拭いてやると、彼は小さく唸った。
僕らの情事は常にこうだ。彼は常識人であり、頑なで、そして卑怯だ。
だから彼は言い訳を求め、僕はその言い訳を彼に与える。
力では敵わないから。薬を飲まされたから。
それを確認しないと乱れられない彼を、僕は哀しくも愛しくも思うのだ。
ポケットから残りのビタミン剤を取り出し、サイドテーブルの水で燕下した。
僕も変態だけど君も変態だよ。
「ねぇ、好きでしょう?僕の事。」