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絶対絶命

「良い事を思いつきました」
主人が何か言い出す時は大抵碌な事がない
館に入ったその夜に覚えさせられた事は今でも忘れられない
主人は自分と同じ様に長い銀の髪をした私がいたく気に入りらしかった
そして、いつも私の髪を指に絡めてくすくすと笑う
「おいで」
主人が手を叩くと、もう一人従者として使えている
ホムンクルスが寝室に入ってきた
昔主人が愛した少年をモデルにして造ったと聞かされている
「今夜の相手は『彼』にさせましょうか」
これまで共に主人に仕えて来た仲ではあるけれど
自立した行動が一切出来ない上に
言葉も返事くらいしか出来ない同僚だった
主人が何をする気なのか見当も付かず
不安な気持ちで主人を見つめると
主人はいつもにも増して優しく微笑んだ
この微笑が無かったら私は今の生活に耐えていないだろう
私をベッドに寝そべらせ、主人は傍のカウチに腰掛けると
呼び寄せられた『彼』がベッドの前に立った
「や…止めさせてください…」
「私が良く教えてありますから、大丈夫ですよ」
主人が指を鳴らすと、『彼』が口付けしてきた
「服を脱ぐのを手伝って上げなさい」
『彼』は主人の指示の通りに行動する
私は『彼』に弄ばれながら、主人の視線に耐えた
私の弱い所も何もかも、良く知っている主人だから
主人の指示は的確だった
乱れる私をカウチから微笑みすら浮かべて見ている主人が
それでも私は恋しくて、知らずに涙を浮かべていた