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冗談っぽく「好きなやついる?」と聞いたら真顔でうなずかれたorz

学校終わって、予備校行って、夕飯代わりに駅前のマ.ッ.クに寄る、いつもの帰り道。
あたりはすっかり暗くなって、まあ別に女じゃないから襲われる心配なんかないんだけど、
ここらへんはチンピラやら、将来DQNヤクザ確定の糞ガキどもがうろついているから、早足で駆け抜ける。
隣にいるのが屈強な男で、俺自身もエ.ル・ヒ.ガ.ン.テみたいな体格のいい男…ならいいんだけど、実際はひょろい高校生二人組。
連日連夜、予備校ばかりで、肉体を鍛えるどころか太陽にすらあたってませーんと体に書いてあるような俺たちだ。
「昼でもごろつきみてーな奴らが集まってるくらいだから、夜なんか最悪だな。」
俺が言うと、隣の眼鏡(同じ部活の後輩で二年生。家が近所なのと、天然な性格が面白いせいか、結構仲がいい。)は頷いた。
「早く行きましょう。」
小さいころは、この道がこわくて仕方なかった。
もちろん、親もこの通りの治安の悪さはわかっていたから、ここを通ることなんて滅多になかったのだが、
時折、親と一緒に車で通るとき、窓の外を眺めては、なんとなく雰囲気の悪さを空気から感じたものだった。
もちろん、今でも好きじゃないけど。一人の時にはここを通らないようにしているけど。
「…昔さ、俺、この道、怖くて通れなかったんだ。」
俺がぽつりと言うと、後輩はすこし驚いたような顔をした。
かく言う俺も少し驚いてる。何で俺、こんなことこいつに話してるんだ?
「先輩、結構考えなしに見えるから、意外です。」
「…なんだお前失礼だぞ。先輩に向かって。」
「それはすみません…今は怖くないんですか?」
「いくつだと思ってんだよ…まああぶねーからあんま通りたくないけど。」
「女の人だったら、危ないですよね…彼女さん、とか、連れて歩きたくない感じ、ですよね。」
なんでたどたどしい話し方になってんだよ。
「まあ好き好んで女を連れてくる場所じゃねーな。つーか、連れて歩ける女がいねー俺に対する嫌味かそれは。お前はいるんだろ?」
こいつは生真面目すぎるところもあるけど、将来有望(学歴的な意味で)で顔も上の中くらい、その上高身長だし、女には不自由しねータイプなんだろうな。
性格もマメで、礼儀正しいし。女に対してはどうかわかんねーけど。
「いません。」
「あ、そうなんだ。意外~まあお前は自分からって感じじゃなさそうだもんな。草食系とかいうの?ああもうこの言葉ちょっと古いな。」
「そんなことありません。好きな人には、色々、働きかけてるつもりです。」
「…お前、好きなやつはいんの」
「はい。います。」
めちゃくちゃはっきりと、真顔で言うからびっくりした。空気を読まない生真面目さなんだよなぁこいつ。
「そっかーそうだよなーうん、好きなやつくらいいるよなぁ。」
「先輩は…?」
「え?今はいねーな。大学受かるまで我慢。俺、偉いだろ。」
「はい。偉いです。」
だからなぜ真顔で言う。ちょっと返し難いぞ。
「俺だったら、待てません…絶対、耐えられない…」
「じゃあ告ればいいじゃん。」
「だめなんです。俺なんかきっと相手にしていないんです。」
深窓のお嬢様でも狙ってんのかこいつ。
こいつくらいならそこらの女子高生なら尻尾振ってついてくるだろうに。
「まあ、とにかく…」
頑張れ…そう言おうとして、なぜか言葉に詰まった。あれ。何で俺、素直に応援できないんだろう。
可愛い後輩の恋の応援なのに。何で俺、躊躇してんだよ。
「先輩?」
「い、いや、なんでもない!うん、あ、もうすぐ駅だから、俺、今日、ラ.イ.ア.ー.ゲ.ー.ム見たいから、ちょっと急ぐわ!じゃ!」
何だよ何で苦しいんだよ。ばかじゃねーの俺