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寺、教会、神社の息子で三すくみ

「巫女服着ろよ。そんでそのままヤろう」

和装の青年はうんざりしたように竹箒の柄を振り上げると、少年の頭へ振り下ろした。

「仮にも寺の次代なら言葉を慎みなさい」
「比叡山が男色の総本山って知ってるだろ、お前。俺は歴史を受け継いでだな…」
「受け継いだ時点で貴方が末代です。歴史も何もあったものですか」

ぴしゃりと言い捨てると、やいのやいの言っている少年を微笑ましそうに見つめる金髪の
青年を見遣った。
金髪の青年はその視線に気づくと、ひらひらと手を振って寄越す。
咄嗟に振り返そうとしてしまい、慌てて竹箒を握り締めた。

「主は仰いました。”隣人を愛せよ”」

金髪の青年は、騒がしい少年をねっとりと愛おしそうに見つめる。
少年はうざったそうに近寄る金髪の青年を押し退けた。

「隣人って俺らただなんつーか寺の隣に空き地が出来ちゃって、そこにたまたまお前の馬鹿
 親父が教会立てただけであって!俺が隣人だからって愛さなくていいってば!!
 お前馬鹿だろ、馬鹿な俺でもお前の解釈が間違ってることは分かるぞ!」

金髪の青年はいいこいいこ、と少年の頭を抱え込んだ。

「それで正解です。無論ジョークですとも」
「ジョークですか…」

和装の青年がほっと息を吐くのに、さっきまで騒がしかった青年が金髪の青年に抱きしめ
られながら、複雑そうな視線を向ける。
金髪の青年は抱きこんだ身体が強張るのを感じ、ふんわりと意地の悪い笑みを浮かべる。

和装の青年が掃き集めた木の葉が、三人の間を通り過ぎて行った。