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禁断の恋に走る者と愛より安定を選んだ者

勇者と村の司祭でどーぞ

「本当に行ってしまうのか」
「ああ、俺を待っている人が居る」
「行くなよ、この村にいてくれよ」
「すまない。俺が勇者である限り、俺は自分の運命に従う義務がある」
「お姫様か」
「ああ。魔王に囚われた姫君が、俺の助けを待っている」
「姫を助ければ、お前は間違いなく勇者から王子様へジョブチェンジだな」
「ああ。この運命からも解放される」
「その先に待っているのは輝かしい未来だな」
「そうだな。飢えも寒さもない、一生を保障された生活だ」
「そこに愛はないのか」
「えっ」
「見たこともない姫を愛しているという訳でもあるまいに」
「しかし運命から解放されるためだ、致し方あるまい」
「そうか、わかった。気を付けて行って来い」
「ああ。ところでお前はどうするんだ」
「この村で生活するさ」
「まさか、俺がいないというのに無理だろう」
「そんな事はない、何とかやっていくさ」
「ぬめぬめとした粘液を纏いうねうねと動き、月に一度男の精を求めて村を襲う軟体植物をどう退治するつもりだ」
「それはこれから考える。何なら私はあいつらと共生したっていいのだから」
「えっ」
「それはまあいい。ほら、早く行くがいい、姫様がお前を待っている」
「あ、ああ」
「二度と振り向くな、真っ直ぐ進め、お前の輝かしい未来のために」
「ああ。わかった、行ってくる」