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妖精

「ちょ、ちょっと待ってください、斉藤君」
「待たない。高校の入学式で出合って、先生と生徒のままじゃ駄目だって
言われて、気持ちなんかわかりきってるのに卒業までキスもさせなかった
上に、未成年相手にそういう関係を持つのは問題だって、俺の二十歳の
誕生日の今日まで清い関係を続けさせられたんだよ?俺もよく我慢したと
思わない?先生」
「あ、はい。斉藤君が僕を大事にしてくれていたのは、よくわかっています」
「だから、もう待たない。二十歳の誕生日プレゼントに、先生をいただきますから」
「わかってます!わかってますから、覚悟はしてますから、ちょっと待って!!」
「この期に及んで、何を待てと?」
「あのですね。...妖精って知ってます?」
「は?!」
「この間、生徒に言われたんです。『先生、妖精だろ?』って。後で意味を
教えてもらったんですが、その、30歳すぎても、その.......をしたことがない
男性を、ネットでは妖精と呼ぶそうなんです」
「あー、どこかで聞いたことあるな、それ。で、この状況でそれが何の関係....が...?あ??」
「........」
「......先生、初めて?女ともしたことない?」
「.........あきれたでしょう?良い歳をして、全然経験が無いなんて...」
「泣かないで、先生。俺、嬉しいんだぜ?誰も知らない先生を、俺が一人占めできるんだって
わかったんだから」
「斉藤君....」
「先生が好きだ。妖精だろうと魔法使いだろうと、俺は先生が先生ならそれでいいんだ」
「僕も......斉藤君が好きです....って、ちょっ!!」
「大丈夫。先生、俺、めいっぱい優しくするからね」
「待って!待って!!せめて灯りを...」
「照れて真っ赤な可愛い先生が見えなくなるから消さないー」