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閉じこめる

現実か、あるいは長い夢か、僕の妄想なのか。
僕はあの男に閉じ込められている。それもかなり長い間。
あの男は僕のことが好きなんだろうか。だから閉じ込めているんだろうか。
あの男のことを考える。不思議と憎しみはない。
それどころか、あれが時おり見せる笑顔を思い出すと、胸が温かくなる。
けれど同時に切なくなる。どうしてだろう。
ふいに呻き声がして、そっと後ろを振り返る。あの男が小さな檻の中で蹲っていた。
足首に鎖が巻きつけられて、動けない状態だった。
「おかしい、これじゃあまるで、お前が僕に閉じ込められているみたいじゃないか」
そう呟くと、男は僕の方を睨みつけて、ああまさしくその通りだよ、と唾を吐きかけた。
何はともあれ、僕はこの男に閉じ込められている。それもかなり長い間。
現実か、あるいは長い夢か、それとも。