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文房具

「ねぇ、緑鉛筆さん。緑鉛筆さんは時々不安になったりしませんか?
 僕たち鉛筆はいったいいつまで皆さんに使っていただけるんでしょうか、って」
「あ?何くだらねー心配してんだよ、えび茶鉛筆。
 んなもん決まってんじゃねーか。人が物を書き続ける限り、ずっと、永遠に、だよ」
「そう思いますか?でも、今はほとんどの方がパソコンをお使いになるし、
 手書きの場合だってシャープペンさんやボールペンさんの人気が高いですし」
「ったく、エリートさんてのはなんでこうつまらないことでくよくよ悩むかねぇ。
 あのな、お前さん、お前さん一本がいくらするか知ってるか、なぁ?
 100円玉一個じゃ足んねーんだぜ?タイ焼き一匹より高価なの。わかるか?
 そんだけの値段払ってまでお前のこと使いたいって人達がいるってことなんだぜ?」
「そう、ですよね。僕にそれだけの価値を見出してくれてる方々がいらっしゃるってことですよね」
「俺だってな、そりゃあ、値段はお前の半分以下だけどよ、
 こんな俺でも”鉛筆といえばやっぱり緑のアレ”なんていってくれる人達もけっこういるしな。
 まあ、確かにシャープペンは便利だし人気も高いよ。
 でも、鉛筆が一番書きやすいとか、マークシートには鉛筆が最適とか、自分で削るのが楽しいとか、
 俺達を気に入ってくれてる人達もまだまだ沢山いるんだよな。だからさ、俺達も弱気になんねーで、
 やっぱり鉛筆が好きって声に応えられるよう、頑張っていこうぜ?」

「そうですね。はい、頑張ります。
 …あの、いつも励ましてくださってありがとうございます」
「おう、人を元気づけるのは得意だからな。だてに長生きはしてねーぜ」
「ねぇ、緑鉛筆さん」
「ん、なんだ?」
「あのね、僕…これからも、ずっと…貴方と一緒にいたいです」
「……んなこと真顔でいうなって」
「……すみません」
「いや、別に怒ったわけじゃねーから。……俺もだよ。俺も、お前とずっと一緒にいたい」
「本当ですか?」
「ああ。ちびて使えなくなるまで、ずっと一緒にいれるといいな」
「はい」
「んな嬉しそうな顔されるとこっちが照れる。……もう寝ようぜ?ほら、もう少しこっち寄れよ」
「はい。…おやすみなさい」
「ああ、おやすみ…」