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切ない片思いあなたは気づかない

拝啓、先生

先生、僕は先生の授業が最近身に入ってきません。
なぜなら先生の声が聞こえると胸が高鳴ってしまうからです。
無骨な手が、よく出来たと僕の頭を乱暴になぜる度
僕の心も乱暴にかき乱されてしまいます。
色気の無い便所サンダルの音も
近づくたびに頬が赤くなるのを自覚してしまいます。
先生は誰にでもおおらかで、優しい笑顔を向ける度僕は不安になります。
醜いかとお思いでしょうが、嫉妬の思いに駆られてしまうのです。
しかし、それを知っても先生はけして怒ることはないのでしょうね。
ただ優しく笑んで、僕の頭をなぜるのでしょう。

初恋は実らない。
そんな言葉がある通り、僕の想いも決して実ることはないでしょう。
しかし、手紙の中でだけでも
貴方に伝えることをお許しください。

先生、好きです。

生徒より


手紙を封筒に入れて、糊付けをする。
封筒には何もかかずに、僕は走った。
行き着く先は、昨日の大雨で増水している川。
意を決し川に向けて手紙を手放した矢先、後ろから声が聞こえた。

「おい、偶然じゃないか」

心臓が一つ、大きく鳴った。