汁だく

「ああっだめ、そんな…変だよ…」
「変じゃないさ」
「だめだったら…そんなにしたら、僕っ!」
「うん?どうするって?」
「もう君と一緒にご飯食べないからっ!」
受は今にも汁が溢れそうになみなみと盛られた牛丼を前にふくれてみせた。
「お前、汁だくの良さがわからないなんてお子さまだなぁ」
「お子さまでいいもん。そんな表面張力発生するほど汁だくでどうやって食べるんだよ」
「こうすればいいだろ」
俺は丼に口をつけて汁をすすった。受が不服そうな目を向けてくる。
「お行儀悪いよっ」
「この最初にすする汁が美味いんじゃないか」
「…ぶー。わかったよ…。でも、僕と一緒にご飯食べるときだけね?」
「わかった、約束する」

やった、約束取り付けちゃったよ。



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最終更新:2009年04月04日 18:24