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今日から両思い

両思いになったら、色々変わるのかと思った。
主に、相手が。

「なあ、お前さっきの授業、ノート取ったか?」
「また寝てたのか、お前」
「てへぺろ☆」
「可愛くねーし、むしろうぜー」
結局、何かいつも通りのバカな会話をしてる。

告白は俺。
キスは向こう。
恥ずかしくて恥ずかしくて、昨日は全然寝れなかった。
なのに、今日学校に来てみれば、俺もアイツも普通に喋っていたりする。
こんなものなのか?
両思いって、ここまで何も変わらないものか?

「圭」
突然名前を呼ばれ、顔を上げると、俺のノートで顔を隠す元友人の姿が。
「何だよ」
軽く手招きされ、顔を寄せれば、軽く触れるだけのキスをされた。
慌てて仰け反ると、アイツは友人から恋人の顔になっていた。
「ヤバい、俺今凄く浮かれてる。なあ圭、もっかいしていいか?」
「ふざけんな、ここ教室だろ!」
「教室じゃなきゃしていいのか?」
「人目に付かないとこにしろって言ってんだよ!」
イライラと俺が声を荒げると、コイツは少し考えたあと、こう言った。

「よかった」
「なにが」
「昨日の、夢じゃないんだな」
今度は俺が、言葉に詰まった。
コイツも、緊張してたんだろうか。
昨日の事が、嘘とかドッキリとかじゃないか、なんて考えていたんだろうか。
「孝史」
俺が名前を呼ぶと、ゆっくりと顔をあげる。
コイツが「なに」とつぶやく前に、俺からも触れるだけのキスをした。

その時、不意にカーテンが、俺たちの姿を隠してくれた。