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RPGの中ボス

いま俺の目の前に居る人間が噂の勇者だってのには一発で気が付いた。
だって他の人間とは存在感みたいなのが段違いだったし
そもそも並大抵の人間や魔物じゃここまで絶対に来れっこないし。
ただ思ったより小さかったのと、誰とも組まずに一人で来たらしい事には少し驚いた。
そのちっちゃい勇者は不意打ちで攻撃して来ることもなく
話しかけてくる様子も見せず、ただ黙って俺の前に立っている。
このまま見つめ合ってても仕方ないから俺は今適当に作った口上を並べた。
「俺が地下四階の守護者、種族はレッドデビル。
 名前は言わない、多分人間には聞き取れないからさ。」
ちっちゃい勇者はやっぱり何も言わずに頷いた、そして俺の後ろの扉を指差す。

「あー、そこ入りたいの? なら俺殺さないと入れないけどヤる?」
さっきちっちゃい勇者が指差した扉は魔王様の部屋に繋がる通路に繋がる扉で
身も蓋もない言い方をすると、通過されてもそこまで困らない扉。
俺が守ってる扉を抜けても魔王様の部屋の前には強ーいドラゴンが居るし
その先には勿論もっともっと強ーい魔王様が居る。
だから魔王様戦が本番、その前座がドラゴン、さらにその前座が俺って言う事。
俺は別に面白い戦い方をする訳じゃないし、大して強くも無い、多分一番印象に残らないタイプ
門番の役目だって『勇者を一目見てみたいでーす』って言ったら適当に使役されただけ。
誰からも期待されてないし、俺自身ですら勝てると思っていない、
今だって"勇者見れて満足したし来世はどんな生き方しようかな"とか考えている位だ。

そうやってくだらない事を考えながら勇者を見ていると彼は再び頷いた。
「そっか、じゃあ戦おう。」
俺は手に持っていた槍を構える、勇者の方も背負っていた剣を抜いた。
その剣は吃驚する程キラキラ輝いていて、それを構える勇者も何だか凄くキラキラだった
思わず「……キラキラだ」と声になって溢れる位に。
こんな光を見たのは初めてだった、魔王様ですらこんなに輝いて見えた事が無い。
俺の出方を窺っているのか防御の型を取る勇者を見つめる
その金の瞳と視線がぶつかった瞬間、また勝手に声が零れていた。
「ねえ、人間でも呼べる名前を俺に付けてよ、それでその名で俺を呼んで。」
いくらなんでも即物的過ぎやしないかって感じだがそれが魔物だから仕方ない。
ちっちゃい勇者は未だ表情一つ変えずこっちをジッと見ている
でも俺には何故か、彼が「はい」って喋ってくれるような予感がしていた。

いっぴきのまものか゛ とひ゛らをまもっている!

て゛ひ゛る
「おれか゛ちかよんかいのしゅこ゛しゃ しゅそ゛くはれっと゛て゛ひ゛る
 なまえはいわない たふ゛んにんけ゛んにはききとれないからさ」

しゅんはとひ゛らをゆひ゛さした!

て゛ひ゛る
「あー そこはいりたいの? ならおれころさないとはいれないけと゛やる?」

→はい いいえ

て゛ひ゛る
「そっか し゛ゃあたたかおう」

たたかう →ぼうぎょ アイテム にげる

しゅんはみをかためてようすをうかか゛った!
て゛ひ゛るはちいさなこえて゛なにかつふ゛やいた!

たたかう →ぼうぎょ アイテム にげる

しゅんはみをかためてようすをうかか゛った!
て゛ひ゛るはこっちをし゛っとみている!
て゛ひ゛るとめか゛あった!

て゛ひ゛る
「ねえ にんけ゛んて゛もよへ゛るなまえをおれにつけてよ
 それて゛ そのなて゛おれをよんて゛」

て゛ひ゛るはしゅんのなかまになりたそうた゛
て゛ひ゛るになまえをつけてなかまにしますか?

→はい いいえ

「もしもし久保さんのお宅ですか? 高橋ですけど、あ、そうです駿です。
 悟くんに代わって貰えますか? はい、お願いします。

 ――あ、悟? なあオレ今日ブレイブクエストやってたんだけどさ!
 そう、仲間作らずに勇者の一人旅でやってたデータ!
 あれさラスボス戦の前の前にレッドデビルって中ボス居るじゃん?
 アイツ仲間になった! ……いや、ホントだって!
 うん、多分勇者の一人旅じゃないと仲間にならないっぽい。
 何か『デビルに名前つけて下さい』って出てきた、え? だからマジだって!
 お前もう今から家来いよ、うん、うん、悟が来るまで名前付けずに待っとくわ!
 おう、分かった、速く来いよ! 二人で名前考えよーぜ! じゃ切るから!」