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さみしんぼ

中学高校、大学まで同じだったあいつと俺は、いつも一緒だった。
休みにどっか行くのも、授業サボるのも、飯食うのも登下校も。何するにも二人で連れ立って動き回ってた。
他の奴らが彼女作ってやることやってる間も、俺たちは相変わらず遊んだり、喋ったり、家でだらだら過ごしたりしてた。
いつでも、当たり前のようにあいつの傍にいた。
一緒にいる時間の多さ、というより密度か。それがすごく高くて、家族よりも近い存在のように感じてた。
誰よりも、あいつといるのが一番楽しくて、気が楽で、自然なことだった。
きっとあいつもそうだったんだろう。
だから、いわゆる恋人という仲になったことも、自然な流れだった。
ずっと一緒だと、そう思ってた。

が。
今、あいつは海外出張中。
もう3ヵ月も会ってない。これだけ長く離れてるのは初めてだった。
電話やメールはしてる。毎日毎日ウザイほどかけてる。俺が。
正直、こんなに寂しくなるなんて思ってもなかった。空港で見送ったときは、3ヵ月なんてあっという間だ余裕だぜ、とか言ったけど。
3日目でもうダメだった。
普段は寡黙なあいつが、楽しそうに異国の事を話すのも耐えられない。
会いたい。早く。

焦れながら見つめていた乗客の流れから、あいつが飛び出してきたのには驚いた。
「―――寂しかった」
抱きついてきた時のあいつの顔は、忘れられそうにない。