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君が僕の事を好きな事はずっと知っていたよ

知ってた。気づいてたよ、初めて出会った頃から。
人懐っこいくせしてあんまり深い友達付き合いしないお前が
俺とはよくつるんでいろんなところ行って。
ゲーセン、カラオケ、買い物、水族館、映画館って
それは好きな女の子と行けよってところまで
俺たちは男二人できゃっきゃと遊びに行った。
結構楽しかった。なによりお前がすごく嬉しそうで。
こいつ、俺のこと好きなのかなって、俺は勘違いしそうになる
自分を必死で止めてた。だって、普通に考えて男同士で
お互い好きになるって確率はめったにない。
それに、お前は普通に女の子も好きで、ときどき彼女がいて、
そういうときは俺とは遊ばずに楽しそうにデートの報告なんか
してきて、そのうちいつの間にか別れてたけど。
だから、そう。お前は俺のことは好きだけど、俺が望んでるような
好きじゃなくて、気の合う友達として好きなんだろうって
ずっと思ってた。思い込もうとしてた。
そりゃ、男同士でこんなに頻繁に電話し合ったり、遊びに行ったり
泊り込んだり、あげくのはてにちょっと人に言えないようなことまで
したりするのは普通じゃないとは思ったけど、
で、ちょっと本気でお前が俺のこと好きなんじゃないかって
思ったりしたけど、さすがに、ねぇ。
確かめる勇気なんてなかったよ。
だって、俺がちょっとそういう行動に出ようとするたびに
お前は彼女作ったり、好きなグラドル誰?とか聞いてきたり、
牽制されてるのかな、って思った。
オトモダチでいましょうね、ってやつ。
いや、でも、お前はひどく酔っ払うと平気で俺に抱きついてきたり
大好きって言ったり、キスしようとしたり、そのたびに
俺はやっぱりそういう意味で好かれてるのかなって思ったり。
そんなこんなで10年!10年だぞこの野郎。
10年間ずっと俺はお前の心の底が分からなくて、悶々としてた。
それが突然今日になって「好きです、付き合ってください」って。
俺の青春の10年はなんだったんだって話だよ。

「……で、あの。やっぱりダメだよね?」
「いいに決まってるだろ、知ってたよ!ずっと前から!」