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遊びのつもりだったのに

「だって先生、俺が高校受かったらデートしてくれるって言った」
「だからしただろ」
「あんなのデートじゃないよ!図書館行っただけじゃん」
「二人きりででかけるのがデート」
「違うよ!…ならキスしようよ、デートなんだろ…」
「……俺の大学よりいいとこに合格したらな」


そうやって逃れたのが三年ほど前。
高校の長い長い三年間で約束なんて風化していくものだと思ってたけどあれは違うな。
最後の一年間は受験一色のあいつが約束忘れるなよと暗に言っているようで気が気じゃなかった。
今俺とあいつは張り出された受験番号を探している。
ごめん、あれ本気じゃなかったんだ。遊びのつもりだったって言うか。


「先生……」
右手がそっと握られる。右肩に注がれる視線が痛い。俺は良心が痛い。
胴上げや悲鳴のうねりなんかはちっとも気にならない。
そっと吐息が近づいてきて、ちゅっとかわいらしくリップ音が耳にうるさい。


「何本気になってんだよ馬鹿じゃねぇの。俺はただお前で遊んでただけだっつの」
「じゃあもう一回していい?」
「ふざけんな馬鹿野郎!お前、勉強ばっかでだせぇんだよ!もっとオシャレんなってからだよ!」