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犬猿の仲

おもいきり睨み付けて彼の腕を引き剥がす。勝手に人のものに手を出すとは良い度胸しているな。
俺のいない間に何があった?
唾液に濡れ光る場所をそっと撫でると、自然と涙があふれる。こんなに汚されて黙っている事あるか。
考えるより先に手が出ていた。その場にうずくまり、どうしても欲しかったんだと泣き叫ぶ彼。
嗚咽しながらさっきたらふく飲んだであろう白いものを、涎と一緒に無様に垂らしやがる。
欲しければ何をしても許されると思うな!
認めたくはないが彼とは好みのタイプがもろに被る。でも俺のほうがずっとずっと前から好きだった。
収まらない気持ちのままもう一発殴ると、遠くから女が駆け寄ってくるのが見えた。

「あーもぅ!まーくん、ブランケットぐしょぐしょ……貸し出しのなのにどーすんの」
「ゆう!たたいちゃだめでしょ!!ごめんなさいねぇ、手が早くて」
大量の買い物袋と一緒にひょいと体を持ち上げられた所で俺たちの愛憎劇は強制的にエンドロールへ突入だ。
「気にしないでください、きっとうちの子がゆうちゃんの使ってるの取ったんですよ」
「ほんっといつもすみません。ウチもう、この託児コーナー使うのやめようかな……」
母上それはよしてください。俺は彼といつか決着をつけたいんです。
どうかこれから先も、大きくなってもずっと彼と一緒にいさせてください。
ぐずって意思表示を試みたけれど。戦利品について熱く語る母達にはとうてい汲んでもらえそうもなかった。