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義兄

―何故あいつだったのか。

姉貴に聞いたらはにかみながら

「あの人には私がいないと」

と、嬉しそうに答えた。

あいつは乱暴もので、優しさなんて知らない。
女の扱いだって最悪だし、仕事もろくにしない。
そんな奴と結婚したら、姉貴の人生めちゃくちゃだってわかってたのに。

けど、姉貴とあいつは籍を入れた。

二人は幸せそう。
なんだよ、あいつ。
今まで散々遊び呆けて、家庭なんかいらねーって言ってた癖に。
いつまでも馬鹿やってるつもりだったのに。

背伸びして悪ぶってたくせに弱い奴。
奥手で女とはまともに話せなかったのはまだ覚えてる。
そんな奴だったから俺が一生支えてやるって決めてたのに。

白い衣装に包まれた姉と義兄を眺め、俺は呪いの言葉を胸に秘めた。

「おめでとう」

口では祝いの言葉をつむぐ。