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昼は暑くて夜は熱い

夏休み中、アルバイトすることにした。
ビルの建設現場での作業は、工事用車両の搬入口における交通整理や
地道な資材運び、数量チェックなど、学生にも何とかこなせる雑用がメインだ。
支給された作業服を着て、その上からゴワゴワする反射材のジャケットを羽織り、
安全第一のヘルメットを被って首にタオルを分厚く巻き、埃よけのマスクを着ける。
安全靴代わりの長靴の中は、疲労を軽減する厚手靴下の二重履きだ。
直射日光と、トラックが土埃をもうもうと巻き上げる中、時に走り、時に立ちつくす。
汗が浸みる目は朦朧と見えにくい。
顔がほてり、唇がかさつく。
水分は取っても取っても蒸散していく。
こめかみが、締め付けられるように痛い。
永遠に続くかのような勤務時間。拷問。
そうして俺は今日も、ただ赤白旗を振るだけの、または足場パイプを運ぶだけの、
ただの機械になっていく。
何も考えられない。


それでも昼間の方が、あの男のことを思う眠れぬ熱い夜よりはマシなのだ。