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悪の組織の幹部×同組織の最下層

「大体いつもさ、作戦が悪いんだよ作戦が」
「はあ…」
「あと一歩って所で秘密兵器が出てくるのなんて分かりきった事だろ?
 なに、それとも今回は出てこないとでも思ったわけ?
 まさか出てこないといいな~とか希望的観測で作戦を進めたとかじゃないよな?」
「いや、そんなことは、…ないと思うんだが…」
「思うんっだがってなんだよハッキリしろよ!いつも現場で動くのは
 俺たちなんだよ俺たち。それわかってんのか?」
「それは、申し訳ないと思っている」

もう小一時間説教を食らっている。その間正座させられっぱなしの私は
しびれが足全体に渡ってすでに感覚はなかった。
おそるおそる手を挙げて提案してみる。

「すまない、次は善処したいと思うので、もうそろそろ、その…」
「お・ま・え・が言うなお・ま・え・が!」

ピシピシとプラスチックのものさしで額を叩かれる。痛い。
戦闘員Dの怒りはまだ収まっていないようだ。
それもそのはず、今日の地球防衛側の反撃はそれはすごいもので、
最下層戦闘員の彼らには恥辱にまみれた、としか言いようがないものであったからだ。

「大体なあ、俺がどんな目にあったと思ってんだ?…お、俺が、あんな…」

変化した声にふと視線を上げると、まっかになった戦闘員Dの顔があった。
おそらく昼間の醜態を思い出しているのだろう。握りしめた手は小刻みに震えている。
その姿は小鳥の様で、全治万能の力を与えられた幹部の私からすると、
哀れみをさそいながらもなぜか背中の辺りがぞくぞくとする。

彼が一体どんな目にあったか?
忘れようにも忘れられない。敵の長官が「こんなこともあろうかと」開発していた
秘密兵器は、巨大な蛸のような生き物で、あと一歩の所で司令塔を制圧できていた
はずの我々は、その触手によって全戦闘員の攻撃力を奪われたのだ。
とりわけ中心部に近付いていた戦闘員Dは、からめとられた手足を拘束され、
戦闘服は見るも無惨な布切れとなって地に落ち、全身を弄られ擦り上げられ
肛門に触手を挿入されたあとは強制射精で意識を失うまで喘がされ続けたのだ。

正直に言おう。最後まで見たいために命令を出しませんでした。

しかしそんな事を口に出せる訳もなく、この作戦の指揮官を任されていた私は
作戦失敗の叱責を、なぜか部下の戦闘員Dから受けているわけなんだが…

「敵の本部の職員すべてと、巨大生物が現れたと集まったヤジ馬ども、
 そしてつぶさに記録を残そうとするテレビ局!全国放送だ!!
 そ、そんななか、俺がっ…おれ、おれは…くそっ…!!」

悔しさのあまり俯いてぽろぽろと泣き出してしまった戦闘員Dを、私は後悔の念を
持って見つめていた。そうだ、戦闘員Dにも普通の生活や人生という物がある。
あんな映像が全国に流れてしまったら、どこへ行っても「強制射精の人」
と後ろ指を指され続けるに違いない。最悪「化け物にやられてよがるくらいなら
俺たちだって相手できんだろへへへ」とか言い出す狼藉者にレイプされた挙げ句
裏ビデオを取られて売られ薬付けにされて敵の地球防衛隊とやらの性奴隷に…!!
そうなったら私は戦闘員Dの家族になんとお詫びをすればいいのか…!!
そうだ、そんな心の傷は上司である私が癒さなくては…!!

「すまないっ……!!」
「えっ…!?」

堪り兼ねた私は、正面に座っていた戦闘員Dを抱きしめた。
いや抱きしめようとした。
が、しびれていた足がからまり、鈍い音と共に戦闘員Dを床に押し倒してしまっていた。

「あっ…だ、大丈夫か!?戦闘員D!戦闘員D…!!」

ゆさゆさと揺さぶるが返事はない。ただのしかばねのようだいやいや違うこういう時は
あれだ!まず気道の確保をして…あ、ハイネックのセーターだな…
仕方がない、上は脱がせるとして…ベルトも外して楽にさせてやろう。
緊急時に的確な判断が出来てこそ頼れる上司というものだからな。
次は人工呼吸をして胸のマッサージを……

「……なにやってんのお前ら」
「総帥……!?いえ、あの、これは…」
「……いやいいんだけどさ、せめてベッドの上でやったらどうなの?」
「はっ…ご助言ありがとうございます。なにかありましたか?」
「いいや大した用じゃねーし。まあ明日休みだからいんだけどさ、ほどほどにね」
「了解いたしました」

翌日、なぜか秘密基地内食堂の黒板に相合い傘で『幹部/戦闘員D』と書かれていた。
冷やかされてまっかになって怒りまくる戦闘員Dの横で
「誤解だ。私は服を脱がせて体中をマッサージしていただけで、
 その際不可抗力で勃起したペニスを射精させたが、それだけだ」
と隊員に説明したら、さらに赤く怒った戦闘員Dにみぞおちを殴られた。
なぜ私は戦闘員Dにこんな暴挙に出られても許してしまうのかは謎だが、
仕事に対する意欲も増しているので問題がないと思う事にした。