一風変わった三角関係

「もう、仕方ないですね、この辺りで取って置きを出しますわ!」
「とっておき?」
「じゃん!議会厳選美女秘密ファイルです!」
「……お見合い写真みたいだけど」
まあ、ええ、どうです?この方なんて。
と言いながら彼がいかにも適当に選らんで一枚寄越す。
彼の顔を見ながら、素直に受け取る。なにしろ厳選ですのよ!と
しなを作って見せる彼の真意は知れない。
「殿下がいつまでたっても乗り気にならないものですから」
「ああ」
「もう、ご老人方がとってもハラハラされていますのよ」
「ああ」
「いつくたばるか分からないっておっしゃってて」
「へえ」
「殿下、この方もとっても愛らしいカンジですわ!さ、見て下さいまし」
「うん」
また一枚、寄越される。彼は目をふせて口に片手をあてた。
睫毛は長く、手も肌の色も白く、唇には紅が綺麗にひいてあり
ついでに爪は問答無用で真っ赤に塗ってあった。
「殿下のお気持ちは不祥わたくしにも察せられますわ。
お妃様よりお美しい方はそういらっしゃいませんもの」
「あのな」
「でも母君を理想とされるのは変態の兆候。わたくしもとっても心配です」
「変態って」
「さ、さ、こちらの方は如何です?品があるお顔でし


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最終更新:2013年08月09日 01:17