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運動部対文化部

「貴様、そんなつもりで学園祭がどうにかできるとでも思っているのか!軟弱者が!」
ハヤトが怒鳴るので、僕はびくりと肩を震わせた。
「そんなこと言ったって……ぼくはハヤトみたいにかっこよくないし、みんなをまとめるなんて……」
「何を言うか!阿呆!俺にできて龍介にできない訳があるか!根性を出せ、根性を!」
その後ハヤトは30分にわたるお説教を繰り広げ、スポ根漫画の主人公のようなセリフを何度も繰り返した。
二か月後に迫った学園祭、そこで繰り広げられる運動部と文化部に分かれて行うレクリエーションの指揮を任された僕は早くも胃が痛い。
人前に立って誰かをまとめるのは僕にはどだい無理な話なのだ。
「僕もハヤトみたいにかっこよければな……」
「な、なんだいきなり!」
「僕もハヤトみたいにかっこよくなりたいよ」
「~~~っ!阿呆か貴様!龍介だってかっこいいわ!阿呆!」
ばんばん机をたたきながらハヤトはまくし立てた。
軽く舌打ちをして教室から出て行こうとしていたハヤトはふと気が付いたように、「おい」とまた僕に声をかけた。
「龍介、次の試合はいつだ」
「明後日にいつもの体育館だよ」
「そうか、また見に行くから全力で勝て!」
「うん! 僕もハヤトの賞をとった絵をみたよ、素敵だった!」
「ふん、あんなもの余裕だ阿呆め」

そういって出て行ったハヤトの耳はまだ熱をもったままだった。