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待つほうと待たせるほう

俺はいらいらと時計を確認した。
待ち合わせの時間はとうに過ぎている。前にB型は待ち合わせ時間に遅れてくることが多いという迷信をどこかで読んだことを思い出した。
さてあいつは何型だったか。

それからさらに暫くしてやっとそいつは姿を現した。若干の申し訳なさげな雰囲気を纏っている他は普段と同じで、俺は怒りを通り越して呆れてしまう。
「遅い。」
俺の一言にそいつは頭をかいた。俺よりも少しだけ高いその背をほんの少しだけ折り曲げて
「ごめん。」
と謝る。
「いつもいつも遅れてきやがってーー」
「でも待っててくれるだろ?」
俺の言葉に被さるように言ったその言葉にため息をついた。
「いくら俺が待ってるからって、人様を待たせるもんじゃない。」
そいつは軽く目を見開いてから二三度瞬きした。
「俺が待たせるのはお前だけだよ?」

さも当然といった様子でそいつは言い切る。

俺は、踵を返した。

「さっさと行くぞ。お前が遅れてきたせいで予定がだだ崩れだ。」
「だからごめんってば……」
早足で歩く俺の後ろを、そいつは大股で追った。


俺がこんなに待つのも、お前だけだ。