ピアニスト×ヴォーカリスト

「ピ、ピアニスト……! お前、俺をこんな所に連れ込んで一体どうする気だよっ!?」
「決まっているじゃないですか。あなたの穴をアナリーゼするためですよ」
「や、やめろっ! そんな所、カプリッチョしたら汚い……っ!」
「フフ……どうです、私のマウスピースは?」
「アッ……アアーッ……アレグロ、アレグロ、アレグロ・モデラートーッ!」
「嫌だ嫌だと言っていた割りに、すぐにフィーネしてしまいましたね」
「う、うるさい……放せよ! な、なんだよやめろっ! 対位法は嫌だっ……!」
「さあ、私とフュージョンしましょう」
「んんっ……耳元でドルチェなブレスを吹きかけるな……っ!」
「大丈夫ですよ。最初はピアニッシモから始めますから」
「くっ……! こんな奴に2回もリコーダーを#させられるなんて……くやしい……でも感じちゃう!」
「さあ、どうして欲しいのかソット・ヴォーチェで教えて」
「も……もっと……、フォルテシモしてくださいっ……!」

彼らのダ・カーポは一晩中続いた。


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最終更新:2013年08月08日 07:49