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生きてる人×死者 or 死者×生きてる人

「なんでお前に触れねぇんだよぉぉおおお!」
「幽霊に触れたらそりゃすげえよ」
「なんで幽霊なんだぁー!」
「あー、100年前の事だし。時効だ時効」

惚れた相手は幽霊でした。

中途半端な霊感のおかげで足も見えるし透けても見えない。
どうしてそこで触るくらいできないのか。
好きだから触れたい。
けれどそれは好きになってもらう事より難しい。
「そんなにキスしたいかねぇ……」
「したい。お前だからしたい」
「ふーん」
100年の間にあちらの欲望は渇れたらしい。「キスなんて口くっつけるだけだろ?」
「違う!全然違う!」
キスってのはなぁ!
こう、甘酸っぱくて、ドキドキしてだな!

瞬間、近づく顔。
至近距離にある瞳。
それが少しだけ傾けられる。
きっと今、キスをしてるように見える。
「な?大した事ねえって」
「違う!大した事なんだよ!キスってのはドキドキしてだな…!」
「ドキドキしない?」
……するよ!してるよ!してるに決まってんだろ!
今も間近にある顔。
それはすぐにでも触れてしまいそうな距離。触れてはいない。
でも、真っ赤になったこの顔で。
キスじゃないなんて、どうやったら証明できるだろう。