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卒業

先週、俺はこの学校を卒業した。
進学が決まった報告に訪れた今日が、この校舎に来る最後の日だ。
地元を離れることも決まったから、あの人と会うことももうない。

あの人が誰を見ているかぐらい、とっくにわかってた。
俺は3年間ずっとあの人だけを見てたんだから。
1年半が経つ頃には、アイツのあの人を見る目つきが変わったのにも気付いた。
あの人がアイツといる時、どれほど幸せそうな顔をするのかも。

それでも諦められなかった。
望みがないとわかってても、あの人を想う気持ちを止められなかった。
告白する勇気もない、ましてやアイツから奪うことなんて出来ないくせに。
でも、それでも終わらせることはできなかった。

今日を逃したらもう、あの人と会う機会はない。
合格した日に決めた。
最後にあの人に会って、それで終わりにしよう。

きっと、すぐに忘れたりできない。
何度も思い出して、その度に後悔するかもしれない。
せめて、何か出来たらよかった。
頑張って告白するべきだったろうか。
あの人を悩ませたくないなんて、振られるのが怖くて言い訳してるだけだ。

それでもやっぱり告白はできないだろうから。
その代わり、ちゃんとサヨナラを言おう。
先生への別れと、叶うことのなかった恋への決別。


俺は今日、この恋から卒業する。