放課後の図書館に二人切り
図書委員長とじゃんけんで負けて押し付けられた平図書委員
――バサッ
手に持っていた本が音を立てて。
背中が本棚にあたる。
「委員長?」
問いかけても、元凶は無言のままで。
「なんなんですか?」
強くねめつけると、
「いやぁ、ここは襲うところかなっと」
と、照れくさそうに答えた。
「あんた馬鹿ですか、いや、馬鹿でしたね」
「いーじゃん、どーせ誰もいないんだし」
「いいわけないでしょう!」
「なにー、後輩のくせに生意気」
あ、こらなで回すな。
「わざわざ当番代わるなんて、どーせおまえも期待してたんだろ?」
「するかバカ! じゃんけんに負けただけだ!」
「いいっていいって。おまえの気持ちは、よーーくわかってるから」
わかってない!
そう叫ぼうとした言葉は、センパイの舌に巻き取られた。
最終更新:2013年08月04日 00:01