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わたしのお兄ちゃんは…

わたしのお兄ちゃんは、自慢の兄です。いつも優しくて面倒見の良い、自慢のお兄ちゃんです。
勉強でわたしが困ったときも、一生懸命教えてくれます。でも、そんなお兄ちゃんを困らせる人がいます。
それは、
「よっす、コースケ。おっはよ」
「章太郎。苦しい」
この人。真壁章太郎さんです。名前のカタイ感じのイメージなんて本人には1ナノグラムもありません。
いつもマイペースでへらへらしてて、ナンパな人。わたしは正直この人が好きではありません。
でも。
「ちさとちゃんもおはよ」
「……おはようございます」
「今日も赤いランドセルがキュートだね」
「章太郎、何いってんの」
「(あ、)」
少し眉間に皺を寄せて笑う。このお兄ちゃんの笑顔を見せてくれるのは、真壁さんだけなんです。
わたしでもなくお父さんでもなくお母さんでもなく、真壁さんだけなんです。
だから本当は、お兄ちゃんに近づいてほしくはないけれど。
「ちさと?どうした」
「真壁さん」
「ん? なあに」
「うちの兄を、よろしくお願いします」
「…え?」
お兄ちゃんを幸せに出来るのは間違いなくこの人なので。
妹として、仕方なく真壁さんに任せようと思います。
泣かせたら承知しないんだから。