身長差



身長差というお題に萌えて勢いで書き上げたけどその前の*0をゲットしてしまったので連投を控えこちらに投下。
あとなんか身長差っていうお題の割りに身長差が目立ってないかもしれません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺を見上げる日野のしぐさ。俺はそれが好きだ。
必然的に上目遣いになるし、俺のいろいろな補正も加わってとにかく可愛い。
やはり毎日息を止めて牛乳を一リットル飲んでたのは正解だったと思う。
そのおかげで今の俺があるのだ。
身長180cm。必死こいて筋トレしたおかげで俺はいい具合に筋肉のついたソフトマッチョだ。
そしてイケメン。自分で言うのもなんだが俺はもてるほうだと思う。

でも、一番告白してほしい人には今日も振り向いてもらえない。
あいつが「如月ってもっと姿勢をちゃんとすればもっとかっこよくなるよ!」っていったから俺はちゃんとするようになった。
あいつが「服に着られてる如月より着こなしてる如月のほうがずっといい」っていったからおれは雑誌を読み漁って着こなせる男を目指した。
でも増えるのは知らない奴とかからの告白ばかりで。一番望んでいた「あいつからの愛とか告白とか」はまったくないまま。
それとなくアピールしてみたりだってした。
ちょっと昔の歌みたいにわざとらしくラブレター見せたり。偶然を装って帰り道で待ったり。
好きなタイプはちっちゃくて茶髪ショートな子。身長差があるといいなあ。
あいつの前でそんな「俺の好きな人」の話をしてもあいつはただにっこり笑って話を聞いてくれるだけで、俺の思い人が日野だってことにまったく気づいてくれない。
告白してみようか。でも、もしそれで関係が崩れたら?それが怖い。
(世界中のどんな奴より日野のことが好きなのに)

 

僕を見下ろす如月の視線。僕はそれが好きだ。
なんだか優しい感じがするし、とてもかっこいい。
だから僕は身長を伸ばしたくなかった。
牛乳なんて飲まなかったし、カルシウム系統も嫌った。
そのおかげで今の小柄な僕がある。
如月以外の人には小さいってからかわれるけど、そのおかげで如月の大きい手に頭をなででもらえるんだから別に気にならない。

でも、最近如月がもっともっとかっこよくなった。
僕が健康を心配して姿勢のことを言ったら次の日から如月は背筋をピンと伸ばして生活するようになった。
しゃんとした姿勢の日野はいつもよりもっともっとかっこいい。さすがだと思う。
別の日に、僕が如月のファッションの相談に乗った。
何を言ったかはあまり覚えてないけど、その次の日から如月がものすごくかっこよくなったのを覚えている。
かっこいい如月がかっこいい服を着こなすんだからそりゃもうかっこいいんだ。
そんな如月の隣を、僕はずっと占領してきた。
でも、でも。最近如月がいろんな女の子に告白されるようになった。
そのたびに如月が断っているみたいだけど、僕は知ってる。如月には好きな子がいるんだ。
帰り道にいつも話してくれる、ちったい茶髪ショートな可愛い子。身長差がいいんだって如月は言う。
如月が時々僕のことを優しい目で見るのは、きっと僕にその子を重ねているんだと思う。
話を聞くたびに、その子が僕に似てるのがわかるから。
きっとその子より、僕のほうが如月のことをずっとずっと好きなのに。
(でもそんな醜い僕を知られたら、如月は軽蔑して去ってしまう)


((どうすれば、思いを伝えられるんだろうか?))


身長差


 

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年03月29日 18:04