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お前の方がかわいいよ

 ぎゅう、と正面から抱きつかれ、俺はのけぞった。
「ゆーすけ君マジかわいい」
 抱き潰すつもりかと思うほどにぎゅうぎゅうと締められる。痛い痛い。マジで痛い。
「あっ、ご、ごめんね」
 抗議の声を上げればあっさりと腕は離れていった。
 それでも顔は近いままで、その表情はといえばまるで飼い主に叱られた犬を連想させる、哀れっぽい感じのものだ。
「痛えよ」
「うん……ごめんね、ゆーすけ君」
 幼馴染みのコイツは、同い年にも関わらず俺より20cmも背が高い。
 どこで差がついたのか分からないが、多分、遺伝だろう。
 そういう事にでもしておかないと理不尽な怒りがふつふつとこう、頭を擡げてくるので仕方ない。
 なんで俺はこいつより背が高くならなかったんだ、と。
「分かってんならいい」
「……うん!」
 ほら、と腕を広げてやると、迷うことなく飛び込んでくる。
 こっちがチビだから可愛いとか言ってんだろうなとは思うが、俺からすればお前の方がよっぽどかわいいよ、幸介。